acc-j茨城 山岳会日記

acc-j茨城
山でのあれこれ、便りにのせて


ただいま、acc-jでは新しい山の仲間を募集中です。

湯檜曽川東黒沢→宝川ナルミズ沢

2018年07月21日 08時16分12秒 | 山行速報(沢)

2018/7/14(土)-7/15(日) 天気:晴れ

メンバー:K会長,K崎,szt

装備:30mロープ

1日目 5:44白毛門登山口駐車場→6:37白毛門沢出合→8:56二俣→10:12鞍部→12:06ウツボギ沢出合→14:05大石沢出合

2日目 5:45大石沢出合→6:51魚止めの滝→7:25二俣→9:15稜線踏み跡→11:58ジャンクションピーク→12:20朝日岳山頂→14:55笠ヶ岳山頂→16:16白毛門山頂→19:47基点P

 

7/14

 梅雨が明け,猛烈な暑さの予感のなかナルミズ沢へいってきた.

13日夜につくばを出発し,いつものように白毛門の駐車場で前夜泊.さすがに水上あたりから気温が下がりつくばのようなうだるような夜ではない.

14日6:00前に駐車場を出発.計画ではウツボギ沢出合泊としていたが,翌日の事を考えると今日はできるだけナルミズ沢の上流部まで進みたいところ.出発の時間としてはまずまずか.白毛門沢の出合までは去年歩いているので,今回も右岸の踏み跡を頼りに進んで東黒沢へ入渓する.白毛門沢の出合まで,キャニオニングでにぎわうとようだがそれも納得の沢床が続く.そうこうするうちにハナゲノ滝に到着.それまでは滝の大きさをよく思い出せなかったが,実物を前にすると1年前の滝の記憶も蘇ってくるものだ.

ハナゲノ滝は定石通り?水流左を登っていく.ガイドには初心者がいればロープとあるが,この日の水量なら全く問題なし.今日は先が長いからどんどん進む.6:37に白毛門沢出合を通過.いよいよここから私も知らない沢旅のスタートである.

東黒沢はナメ中心の沢で想像していた以上に気持ちいい.ナメ床が苔の影響で少し滑りやすいのが玉に瑕?湯檜曽本谷を詰めた後今回のルートを下降路にするのもいいかも,なんて思いもよぎるが最後のここの下りにラバーソールでは気を使いそうだ.

所々でアクセントになる滝もあり,,

東黒沢は同ルート下降なら初心者を連れてくるにはもってこい?

そうこうするうちに9時前に二俣に到着.この日は敢えて地形図だけを頼りに行けるとこまで行ってみようなどと思っていたが,その手前の支沢が流れ込むところで早くもGPSを使い目論見は崩れるのでした.地図読みの技術も高めないとね.

二俣は右に進み,途中の小滝も問題なく通過し鞍部に到着したのは10:12.

鞍部で小休止している間,K会長が周辺を偵察.ここらへんは明瞭な踏み跡や赤布などは見つからなかった.しかし登ってきた方向と反対の方角へあまり考えず下っていけば,おのずとウツボギ沢へ向かう支沢に行きあたるから,それほど悩まなくてもいいかも.

下る沢にはちょっとした滝はあるがロープは出さずに降りることは可能.

順調に下りウツボギ沢にでたとおもったら,そのちょっと先でナルミズ沢に合流する.初めて見るナルミズ沢は沢というより川に近いかも?ここの幕営地はきっちり整地してあって快適そうだが,増水すると高台に逃げるところがないような..ある人に雨には気を付けてと言われたけどそういうことなのかな??

この時点でまだ12時.大石沢と言わずその先まで進みたいところなので,ところどころで水に浸かりながらどんどん進む.

途中の7m滝は左岸の明瞭な踏み跡を巻く.右岸をへつって滝の左側を登れるようだが,水も冷たそうだし流れも強い気がしてとても水の中を進む気になれない.水中戦弱いな~.水のエキスパートになれなくても,もうちょっと泳ぎの技術を上げたいものである.

その後はさして難しいところもなく,開放的な渓相に自然と笑みが出る.

午後を迎えたあたりから少しペースダウンし,大石沢の出合に14時頃到着.ここでまさかの雪渓が出現.今回は雪渓が残ってるかな~とは思ってたけど,ここから出てくるとは正直思わなかった.ウツボギ沢からここまでのペースを考えると,雪渓処理が読めないこの先を進むと難儀しそうなので,協議の結果今日はここで1泊することに.

タープを張り火を起こし,ノンビリする.それにしても陽が強い.太陽が山に隠れないから西日が強烈にあたり何か消耗する.

そんな間に,続々と他のパーティがやってくる.結局ここで幕を張ったのは我々を含めて6組.その他にも奥へ上がったパーティあり,日帰りで下るパーティありと2日間では都合10組ぐらい入っていたんじゃないだろうか?大石沢で幕を張る準備をしたのは我々が一番早かったので,結果的には一番いいところにタープを貼れたのかな?今回はK会長とK崎さんの生活技術を拝見.早速パクれそうな技術をゲット??一番は白米の炊き方かな???次は自分でも水加減を工夫して直火でコメを炊いてみよー.

用意したアルコールで酔いが回り,暗くなってくるとすぐに瞼も重くなる.上には雪渓があるもんだから冷気がすごい勢いでやってくる.夜はシュラフをしっかりかぶって眠ったのでした.

 

7/15

 夜が明けて4時過ぎには明るくなるものだから,そのころからもそもそと起き始め朝食を準備.他のパーティも同じようなものだったが,一組だけ天幕の跡形もなく出発していた.我々は5:45に準備が整い行動開始.他のパーティはほとんど出発していたけど,この時間ならまぁ余裕をもって駐車場まで行けるでしょうとおもっていた...

大石沢の出合にかかる雪渓はまだまだしっかりしていて思った通り乗ることができた.意外にも雪渓はすぐに終わってしまいその先はしばらく沢通しに進む.

ただ,その先で案の定雪渓が再度出現する.S字状ゴルジュの手前の雪渓は右岸と雪渓の縁を進んで通過.

で,S字状ゴルジュは,みるからに冷たそう..それに水流も速い気がする...奥で雪渓があれば当然か.とてもじゃないが水の中を進む気がしない.一度右岸の巻きを試みるが藪の中を突っ込む感じでちょっと苦労しそう.これだけの人気ルートなら巻き道があるはずと思い,手前の左岸の踏み跡が正解だったよう.ということでS字状ゴルジュは左岸の巻き道を使い躊躇なく巻いていく.

ゴルジュを抜けた先は雪渓でびっちりと沢は埋まっている.途中右から2本支沢が入っているが,ここはGPSで確認して左の本流を進む.雪渓から蒸発するガスでもうもうとしていて進んでいく先がわらりづらい.きっとブリッジとなっているであろう所を素早く且つ慎重に進む.

雪渓の厚そうなところを進むと魚止めの滝の左岸の落口当たりまで進めてしまう.魚止めの滝は完全に雪渓の下.

もはや沢登りではなく,春山登山?いやいや下界は猛暑のはずですぞ.

その先も雪渓を進み二俣に到着.二俣も雪の中.地蔵ノ頭の下部のスラブ帯に圧倒される.この景色はここに来ないと拝めないよな~.小休止の後,右俣へ進む.

右俣にある雪渓はそれほど難しくもなく,楽々通過.ここらへんは最後の日陰で涼める場所か?

詰めていくと途中に立った滝が出現.一見立っているように見えるが,落ち着いてみればホールドはしっかりあって水流左を快適に登る.後続には念のためローブを出す.ロープをつかったのはここだけだった.沢慣れしている人なら確かにロープは不要でしょう.

ガイドブックによるともう少し奥の二俣を左に詰めていくらしいのだが,トイ状の滝の辺りから登れそうなところを左の稜線の方向へ詰めていく.

見渡せば笹原,草原の普段お目にかかれない清々しい景色である.

で,じりじりとした日差しの中,9:15に稜線の踏み跡に到着.巻機山も良く見える.春山で巻機山まで行くのも楽しそう..

ここまでは雪渓が思いのほか多かったため順調な行程か.ここから先が長いんだよな~.

ジャンクションピークまでは踏み跡があり,途中ちょこちょこ滑りながらもまだ歩きやすい.ジャンクションピークまでの最後の登りも笹に掴まればそこまで難儀しないかな.ニッコウキスゲの花畑を横目にジャンクションピークを目指していくが何しろ暑い.休憩をうまく挟まないと熱中症になりそうだ.

そして12時にはジャンクションピークに到着.まぁ,まずまずかな.という時間帯.問題はここから縦走しなくちゃいけないんですよ...

その後は炎天下の中延々と登山道を歩く.もう私の顔と手の甲は,日焼けを通り越し火傷のレベルでしたハイ.ニッコウキスゲの花畑を眺められるのはいいけど,この時期にここを歩くのはちょっと辛かったかなぁ,と振り返るのでした.

これからどの沢にいこうかなぁ?

 

szt 


笠科川・スリバナ沢-本流下降

2018年07月17日 00時20分11秒 | 山行速報(沢)

2018/7/13 笠科川・スリバナ沢-本流下降


観測史上最も早い梅雨明けを記録した関東地方。
7月に入ってからは、それはもう茹だるような毎日。

突然ポッカリと入った休み。
予定はない。
天気予報は明日の猛暑を伝えていた。

突然のこととはいえ、休日、あの猛暑に身を委ねるなど勘弁してほしい。

ということで、15分で行先を決めてリサ-チ。
残り15分で準備をして、午前0時に車中の人となる。

さすがに寝不足は否めないが、猛暑日にダラダラ過ごすよりはよかろう。


笠根橋の袂から笠科川に降り立つ。

前日と思しき夕立の所業で平水+10cm
しかしながら、透明度は高く”沢の煌めき”が眩しい。

当初、タル沢へと進む筈が、考え事をしながら歩いていたせいか、寝不足のせいか出合を見過ごした。
まぁ水量も多いし、小ゴルジュを持つタル沢~引上悪沢より、スリバナ沢の方が組し易いか。
という臨機応変さで計画変更。

スリバナ沢は適度に小滝をかける。
小さく巻いたのは1か所くらいで、そのほとんどが水線を行ける。
源頭域では本流筋か、左の流れを意識して詰める。


最後は笹薮になるが、要所で笹の薄い場所があり繋いでいくと大したヤブコギにはならない。
まぁ、ヤブⅢ-といったところか。

鞍部を目指して10分くらいも行くと登山道。
小笠と笠ケ岳の鞍部。


歩いて20分ほどで笠ケ岳。
ガスに巻かれ景観は見渡せなかったものの、草原然とした山頂直下が思いのほか素晴らしかった。

山頂を往復して、片藤沼へ10分くらい。
こちらも一見に値する場所だ。

その先の鞍部草原から、笠科川本流を目指して薮に突入。
指たる苦労はなく、沢形を進み小さな流れに降り立つ。
次第に本流らしく支流を合わせつつ下るが、大変ヌメリが強く足をとられる場面も。

とはいえ、ロ-プを出すようなこともなく見覚えのあるスリバナ沢出合。
そして、行きに見逃したタル沢出合をすぎると笠根橋。

平地では予想通り猛暑の一日だったらしい。

車の窓を全開に明けて、ゆったりと走る。
心地良い涼風が全身を覆う。
「なんだかなぁ」とニンマリしてしまう。

煌めきと草原と、涼風と。
思いつきの割には出来過ぎの一日となった。

sak


実川硫黄沢

2018年07月16日 00時09分07秒 | 山行速報(沢)

2018/6/7-8 実川硫黄沢

実川硫黄沢に訪れたのは3度目。


いずれも6月。

この季節の硫黄沢はいろんな”オイシイ”ものがいっぱいです。

去年沢デビュ-したfulさんにも、沢の楽しさを余すことなく教えてあげなきゃ。
ということで、fulさん初の泊付沢旅。

 

硫黄沢自体は概ね、記憶もあるんだけど、細部で渓のイメ-ジが変わったなぁ、と思う事しばし。
核心直前の滝が水量多く、脆い泥壁を這い上がることとなったが、それ以外は快適。

 

硫黄沢で唯一残念なのは、渓の透明度が低いこと。
まぁ、贅沢は言えませんが。

適当に山菜を収穫し、竿先をしならせつつ行く。
適当に幕場を見出し、ここと決めたら、まず一杯。
そんな沢旅の時間軸、たまりません。

 

とはいえ、やることは満載。
久しぶりの焚火に、寝床の確保そして晩餐の準備。

sak自身、初めての硫黄沢で「こんな山の楽しみ方があるのか!」と感動したものでした。
まぁ、これはこれで私も教えていただいたことをfulさんに伝授して、「恩返し」みたいなものです。

という事で、いつもに増して杯は進み酩酊するがよし。

酩酊しすぎて、写真がありませんが。


空けて翌日も朝からポレポレ。
残り熾で火を焚いて、雑炊の朝食。

 

最後の見せ場は何と言っても長池の湿原。
どうにか終り加減の水芭蕉を愛でることもでき満足。
カッコウのさえずりが湿原に響くと、絵に描いたかのような高原での朝景。

癒しの王道

宣言してもいい。
硫黄沢はそれに違わぬ好渓だ。


sak

 


南秋川 軍刀利沢

2018年07月05日 20時34分48秒 | 山行速報(沢)

2018/6/30(土) 天気:晴れ

メンバー:K会長,N艦長,sak,K崎,りりぃ,szt

7:50 林道待避スペース→8:05 軍刀利沢出合→8:45 大滝2段15m→10:15 二俣→11:20 登山道→11:45 下山路休憩小屋→12:30 矢沢林道終点

 

 山登りとなると振り返れば去年10月の浅草岳まで遡る.よくもまぁ,ずーっとクライミングばっかりしてたな~.6月中に梅雨が明け,6月最後の土曜日は猛暑の予報となれば,やっぱり水と戯れたい.今年最初の沢登りに向かった先は檜原村南秋川の軍刀利沢でパシャパシャと水を浴びつつ,ダラダラと汗をかいてきたのでした.

この日は奥で伐採作業をしていたため矢沢林道を車でかなりさかのぼることができ,出だしから楽をする.途中の広い待避所に車を置いて8時前に行動開始.8:05には軍刀利沢の出合に到達し,初めに考えていたよりも1時間近く早い入渓となる.

順調に言ったら相当下山が早まるな~と思いながらもすでに空気は暑いのでじゃんじゃん水の中を歩いていく.

2条4m滝は右の凹角をうまく使って無事クリア.

この沢は適度に登れる滝が出てきて快適に沢を登ってゆく.

この滝はいやらしいものの,ハーケンにお助けひもがぶら下がり巻くこともなく,,

その先のナメ滝は水流左を登ってゆく.

その先で大滝2段15mが出現.この滝も上段を登れるみたいだけど左岸にフィックスロープがあり簡単に巻ける.

巻き道からみた大滝はこちら.

そしてロープはこんな感じ.

ご覧の通り巻き道も安心設計?しっかりしたロープから沢に入る人の多さがうかがえる.

この先で炭焼窯跡と遡行図にあるものの炭焼窯跡は全くわからなかった.

そうしてナメ滝を登れば,,,

CS5mが出現.パッと見た感じは大変そうだけど,水流をよく見ればフットホールドはしっかりあって,一段上がれると左を巻ける.でも熱いし水を浴びて登った方が涼しそうなので,水流通しに上段も登る.挟まった木にステキなガバがあってこの日一番楽しかったところでした.

ロープがあれば涼しく快適?

ここで起点で行き会った3人パーティに先を譲り小休止.この時点で9:15.急いで登っても早すぎるからねぇ.

その先の滝にも適度にフィックスロープがあり,滝を登っても巻いても沢を楽しめる.

10m滝は右から巻いてクリア.この滝を過ぎると大きな滝はもう出ない.

その先の二俣でまた小休止.その間にソロで遡行する人に追い抜かれる.ソロは2組目で先に進むのは3組.人気がある沢のようですな.

途中,枝沢が入るが明らかに本流と思われる方を詰めていく.

で,12時前には登山道に到着.ここで装備を解除.しばらく登山道を歩き,矢沢林道へ向かう作業路?を下降ルートに取る.

途中の平らな尾根上のところで迷いかけるがGPSで確認し,軍刀利沢の出合へ向かう尾根へ向かっていくと再び作業路が出現し途中の休憩小屋に出る.

その後は作業路を忠実に下って矢沢を下っていくと,矢沢林道に出るのでした.


この日は各地で猛暑を記録しただけあって,林道歩きは暑さで疲れるものに.林道を車で入ることができるなんて,あらためて運の良さを感じるぞ.

途中でさらに2組のパーティと出合い沢登りでは最多?と思われる人と会ったような気が..それでも13時前後には車に到着しちょうどいい足慣らしにはなったかな.途中の日帰り温泉で汗を流しつくばへ帰ったのでした.

いよいよ沢シーズン開幕かな.

 

szt