acc-j茨城 山岳会日記

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守門岳・大雲沢

2021年10月26日 17時34分33秒 | 山行速報(沢)

2021/10/15 守門岳・大雲沢

 

越後・守門岳に抱かれた大雲沢は、豪雪に磨かれた峡谷。
遅くまで雪渓が残り、前冬の降雪量によっては雪渓が消えないこともある。

日本登山大系によると、初めて発表された大雲沢の遡行記録が、ジャストsakの誕生日。
この時点で「行くしかないだろ」となったことは、言うまでもない。

そして、時空と流れを遡る沢旅に出かけるのだ。

前日、仕事をやっつけ北を目指す。
只見駅前で車中泊。
朝焼けの六十里越を行く。
新潟県に入ると、前方に裸山。

大白沢から、スキ-場を縫う道に入り、守門岳の登山口。
あらかじめ装備を着け、登山道を5分ほど行くと、布引ノ滝への道を分ける。

この道を10分ほど行き、右手の緩傾斜から小尾根を下降。
灌木を繋いでいくが、次第に急降下。最後は懸垂下降20mで川床に降りる。
上流も下流も側壁は立っているので、下降はここしかないといった風情。
そして深く刻み込まれた谷へと入る。

峡谷にあって、しばらくは河原歩き。
布引ノ滝で、滝行をしようかと思ったけど、さすがに寒いのでやめる。
とはいえこの後、「泳ぎ」の場面は幾度となく訪れるのだ。

最初の泳ぎポイントは左岸トラバ-スも可能なようだが、結構な高さのトラバ-スとなりそう。
安全策を取り、意を決して泳ぐ。
さすがに10月中旬ともなれば、まぁまぁ寒い。
滝は容易に登れる。

ゴルジュに現れる堰堤は釜が結構深くて、難儀した。
手足の置き場を探りながらシャワ-を被り続ける。
そのあとは、泳ぎ、攀じりの楽しい(けどちょっと寒い)沢登に興じることができる。

そして、小滝を越えると峡谷に掛かる雨滝の群れ。
神秘的な景観が広がる。

天から落つる、雫たち。
青空に、刹那輝く雫たち。
どれとして同じものはない。

峡谷はしばらく続く。
泳いで、へつり、巻いての懸垂下降。
そして、時に「ドボン」する。

ゴルジュ後半の8m滝が核心。
左バンドをトラバ-スするのだが、ここは慎重に偵察。
中段は岩がしっかりしてそうだが細かい。
上段は手足の置き場はあるけど、大変脆い。
双方とも中間支点は取れそうもない。

クライミングシュ-ズに履き替えて、上段を空身で行く。
充分テスティングしながら時間をかける。

滝上から荷揚げし、二段めの滝は水流左から。
最後の大岩は突き出たエッジを直登。

この難場を越えると、大雲沢三俣。
広い河原の前方に直瀑が二筋。左にも窪はあるけど水流は見えない。
すばらしく解放的な景観で、青空がとても良く似合う。

三俣は左のガレを登り真ん中の本流へと進むが、草付の高巻が大変いやらしい。
チェ-ンスパイクがあればよいと思う。

茅ヶ崎山岳会さんの記録では上部は高巻きが多いようだったので、本流を放棄し登山道への最短ル-ト(支流)を遡ることにした。
しかし、さすがに登る人は少ないからだろう。沢筋は非常に脆く、ヌメる。
辟易として小尾根の薮に活路を見出すが、長時間の急傾斜ヤブコギとなった。

ここで、大変消耗し登山道まで2時間ほど(休憩含)もかかってしまった。
やはり、本流遡行がベストです。

登山道で身支度を整え、荷物をデポして守門岳を往復。
すっかり、ガスに覆われ眺めはゼロ。
下山もヘッデン確定の様相。

しかし、あの天から落つる雫たちに出逢えた充足感は色褪せない。

青空に、刹那輝く雫たち。
陰から陽へ。そしてまた、陰へを繰り返す。

その先に、未来が待っている。


sak

 

守門岳・大雲沢の様子を、動画配信↓