acc-j茨城 山岳会日記

acc-j茨城
山でのあれこれ、便りにのせて


ただいま、acc-jでは新しい山の仲間を募集中です。

谷川連峰 湯檜曽川 袈裟丸沢右俣

2017年09月28日 23時08分41秒 | 山行速報(沢)

2017/9/24(日) 天気:晴れ

メンバー:W辺,szt,他1名.

 

 9月の3連休に予定していた湯檜曽川本谷は台風直撃のため中止となり来年以降の宿題となってしまった.台風が過ぎ去ってみれば今年の9月は予想していたより涼しくて,月末の沢の計画も震えながらの遡行になるのかな~と思っていたら,カラリと晴れて気持ちの山日和&沢日和.今回はW辺さんと,Sさんと袈裟丸沢に行ってきた.

 白毛門登山口駐車場を5:50に出発.湯檜曽川沿いの登山道を歩んで7:35に武能沢到着して沢支度.今日は武能沢を下って魚止メ滝を眺めにひとまず本谷に降りてみることにする.

魚止メ滝に近づいてみると陽は当たらず薄暗い.右岸に残置ハーケン&スリングがあってそれらを使いながら超えてゆく.

滝を超えたところでフィックスが藪から垂れ下がっており簡単に右岸を巻くことができる.谷はゴルジュが続いており泳ぎか湿った岩をトラバース.朝の寒さからとても泳ぐ気はせずこの日は右岸を巻くことに.

踏み跡をたどっていけば,ひと月前に踏んだ道だ.しかし途中で台風による倒木と思われるブナの裏っぽが折れて道をふさいでいる.踏み跡を探す気にもなれずひとまず川音のする方へ向かい再度本谷へ降りる.

その後は河原を歩いていくと,ひと月前の幕営地にテントが一張り.その少し上流でテントの主と思われる3人組と出会う.

挨拶を交わして先に進むと8:40には白樺沢の出合に到着した.時間に少し余裕があるので,有名なウナギ淵まで寄り道をすることに.途中にへつるところがあるのをすっかり忘れて寄り道の提案をしたことを少し後悔する.

そうこうするうちに淵に到着.ひと月前にあった雪渓は綺麗になくなっていた.

相変わらず絵になるところだ.

そしてはしゃいで淵に突入する同行の二人.童心に帰りまくりだ.

水はそれなりに冷たいものの,陽当たりはよく少し体を乾かしてから本谷を降って白樺沢の出合に戻る.ここで9:14.さあいよいよお目当ての沢登りの始まりだ.

しばし進むと淵の奥に3mの斜滝.まだ肌寒く薄暗い淵に入る気もせず右岸を巻く.斜滝を過ぎるとあっという間に開放的な渓相に.これなら淵に浸かってもよかったか?記録を見るとツッパリでも抜けられるみたい.

ナメや小滝をやり過ごしていくと遠くに滝が現われ思わず声を上げてしまう.

あー白樺沢の大滝なんだろうな~なんてこの時は思っていた.

それにしてもいい天気.水もきれいで思わず見とれてしまう.

9:48,袈裟丸沢の出合に到着する.あれー,,さっき見えたのは白樺沢の大滝じゃなかったんだ~..ということはあの滝これからお目にかかれるのだね?

階段状の滝を登れば,さっき下から見えた今回の核心2段25mが登場する.滝を眺めてみれば左壁が登りやすそう.左岸も巻けるかな?この日私が持って行った記録をみると水流右を登っている様子.ひとまず偵察と思って右壁をクライムダウンできそうなところまで登って眺めてみる.うーん,バンドまで行くと降りるの大変そう.バンドからは2m程の高さを超えるまでが大変か?水流にホールドありそうかなぁ?なんて考えていると後続の二人もついてくる.

下の二人に聞いてみると行けるでしょうというお返事.あっ,そうっすか?行きます?登る気ありそうなのでバンドまでひとまず登る.

残置支点でセルフを取ってロープを出す.スルスルというわけにはいかなかったけど水を浴びながらリードで抜ける.ただし左に右にトラバース気味に登るため,適度にハーケンを打った方がフォローで登るには良かったみたい.ここらへんの判断はまだまだと少し反省.おまけに核心の滝の写真も撮り忘れてしまった.もう少し反省.

ちょっとした緊張感から解放されて見上げてみれば,朝日岳方面の山頂付近もうっすら赤くなっている.ほんと,いい天気だな~

 上部のナメ滝を登れば10:58二俣に到着.ここは右に進む.

すぐに逆くの字15mが出現.

その後,トイ状8m.滝は滑りそうなので右岸を藪漕ぎ.余り沢から離れすぎず,藪の薄そうなところを突っ込めば素直に滝上部に出られた.

Y字状8m.これは左壁が登りやすい.

その先の二俣には11:34.ここから先の二俣は左へ左へと進む.

ここから先は登れそうなところをどんどん登っていく.苔が微妙に滑るものの,際のブッシュを掴んだりしてとても悪いという感じはなかったか?

ただ落ちると止まらないので慎重に.

上から撮ると止まらない具合がよくわかる?でも思い思いにそれぞれが登っていく.

まだまだ続きますよ~

そして各自登っていきますよー

途中小休止を挟みながら,高度を確認.もうそろそろと思っていたら,12:53旧道に到着.ここで装備を外す.

大休止後は旧道を進み,白樺避難小屋を過ぎたところで新道の登山道へ.ここもひと月前と変わらない.

途中十字峡に注ぐ抱き返り沢と大倉沢をみつめる.

本谷はもちろんあとの二つも登りたいなー.抱き返り沢から大倉沢にトラバースする尾根ってどれかな~?なんて来年以降の沢登りに思いを馳せるのでした.

順調に登山道を進み,マチガ沢の駐車場を過ぎ,出発点に戻ったのは16:30.

ホント,最高の沢日和でした.

 

szt


檜枝岐川 保太橋沢

2017年09月15日 09時00分00秒 | 山行速報(沢)

2017/9/9(土) 天気:晴れ

メンバー:K会長,N提督,S田,szt,他1名

 

 前週はせっかく晴れた日曜日だったが所用があり遠征できず.この夏はチャンスが少ないから次は逃さない!と思っていたらようやく土日ともに晴れの予報.計画はたてていたもの今シーズン何度となく流れた保太橋沢に行ってきた.道の駅番屋に泊まって30分かけて保太橋まで移動し路側帯に車を駐車.6:52行動開始となった.国道わきにある別荘地を横切って入渓となる.

今年の9月は思っていたより暑い日が少なく,沢床に光も当たらないため少し肌寒い.ちょっと前日までの雨の影響か水量が多いように感じる.

登っていけば程なくゴルジュっぽいところがあらわれる.

7:45今回の沢登りの第一関門と言えた5mに到着.左壁の凹角をのぼり水流左を登る記録があるが,壁は濡れてテカテカ光り右壁もいろいろやっていけば登れそうだが巻いた方が楽そうということで右岸の枝沢を巻いてゆく.

巻いている途中で水流左をよく見れば何とか登れなくもないかなぁ,,と思ったがもう上がってきてしまった.まあとにかく巻きましょ,と登っていくと巻いた先は崖...沢まで懸垂で降りるしかない.30m2本つないでひとまず沢床へ.

高さは15~20mといったところか?一人で来ていて30mロープしかなかったらここで敗退だったかも??

この沢は枝沢がいい感じでいくつも流れ込んでいて,ついつい注ぎ込む沢を眺めてしまう.

そうこうするうちに,2か所目のゴルジュ帯へ.このころには日もだいぶ高くなり,沢に浸かっているのが気持ちいい.

このゴルジュの中には3m滝が2つあったが,いずれも水流右を登っていった.そのうち一つは登りづらいので足元に気を付けながら慎重に巻く.

ゴルジュを超えると2段10m滝が出現.記録では下段を水流右から上段を水流左から登っている.下段は問題なく登れるが上段は水流左が登りやすそうだが,ぱっとみ岩が滑りそうでトラバースもあり嫌らしそう.K村さん,N雪さん,H田さんはノーロープで右岸の悪そうな岩場を登って巻いてゆく.それを見ていたS田さんは自信なさそう.確かにあれは気持ち悪そうだ.

ということで我々は左岸のリッジ状を登ってそこからトラバース.猛藪に悩まされるかと思ったが,それほど苦も無く滝上に出られる.

一方のK村さんたちは濃そうな藪の中を突き抜けてくる.なんでも途中で嫌らしい草付きがあったようで,ハンマーが活躍したそうな.

 さらに進んでいくと,8m,2段9mと滝が続く.ここは直前の反省を生かしてロープを出す.

とはいってもロープなしでも怖さは感じないか.案の定?N雪さんはロープなしで後を追う.

この滝を過ぎるとしばらくは平凡な河原歩き.開放的な沢で天気も良く顔がヒリヒリしはじめる.

11:09特徴的な三俣に到着.

 少し登っていくとトイ状4m2段が出現.

記録では下段の滝はツッパリで登っている.眺めてみるとなんか登れそう.ということでわたくしとH田さんは滝登り.K村さんたちは左岸を巻く.

確かに突っ張っていけば,抜けだすところを右壁のホールドに掴まって下段の滝は突破可能.

問題は上段の滝だった.H田さんは右岸の苔のついたやや寝た岩を登っていったが,私の場合ラバーソウルで残念ながら足がイマイチ信用できない.なので灌木に掴まって右岸の壁を乗越にかかるが足のホールドがなくて一苦労.腕と背筋フルパワーで何とか突破.いやー疲れた疲れた..

この後はまたまた河原状をてくてくと歩いていく.それにしても天気は上々だ.

12:11,1291mの二俣に到着.ここで小休止.振り返れば会津の山々が気持ちいい.

二俣は記録通り左俣を詰めていく.そうすると小滝が出てくる出てくる.

それでも登りやすくてどんどん高度を稼いでいく.ロープなんて出しません.

終わったかと思いきや,,,

滝,滝,滝...

わたくしなんぞはわざと濡れながら登るのでした.

そのまま本流を詰めていくが窓明山と三岩岳の稜線が右に見えて気になる頃なので,おそらく記録より早めに右俣を詰めていくことに.

稜線の先は登山道のはず.確かに右に詰めたくなる.

あの藪を越えれば登山道に出られるだろうと思っていたのだが,,,

稜線を超えても出てくるのは笹薮だけ.ちっとも登山道なんてありゃしない.

GPSでは登山道は過ぎている.でも登山道なんてなかったよね.太陽フレアの影響か?

なんて言ってもしょうがない.記録にあった三岩岳の避難小屋はしっかりしてそうなものだったし,まずは三岩岳の方向に目星をつけて藪を漕いでゆけば,,,,登山道があったー!

ふぅ~,,,,よかったよかった.あとは避難小屋を経由して登山道を下ってゆき,,

途中お土産を取りながら,,,

17:45,登山口に到着したのでした.

帰りは夢の湯で汗を流し,無事つくばに帰り着いたのでした.

めでたしめでたし.

 

szt


ガンガラシバナ

2017年09月14日 01時33分00秒 | 山行速報(沢)

2017/9/8-9 今早出沢-ガンガラシバナ

2017/9/7

停滞。
室谷林道が崩落の為、通行止めと知る。
手持無沙汰なので、徒歩で偵察。
なるほど、これは自己責任という奴だ。

2017/9/8

秋雨前線の南下に伴い、今日も朝から停滞ム-ド。
朝方に待機していた釣り人は早々に撤退していた。

午前9時半。
独り、鉛色の空を見上げる。

予報は回復傾向なのが唯一の救いだ。
これから入渓して、今早出が増水だったとしても、あと二日ある。
当初計画の割岩沢は諦めるとして今早出は充分行けるだろうと荷をまとめ出立。

一の俣沢は、小滝は随所に、大滝は3カ所ほど。
いずれも、巻き道が明瞭にある。
とはいえ1か所巻き路を見誤り、嫌な高巻をしてしまう

源頭の雰囲気から左岸に幕営適地。
ちょうどそこに流れ込む小沢に赤布があった。
小沢に入ると二分されており、左を行く。
泥のズルズル道をトラロ-プに助けられながら行くと、今早出への乗越。
踏み跡は明瞭なので、迷うことはない。

あとは下り。
向かって右方向へのトラバ-スしながら下っていく。
要所に赤布もある。
一際水流の多い沢が、アカバ沢。
水線を忠実に下り、今早出にはナメで出合う。

さて、このころには目論見通り青空も覗くようになり、心配していた水量も杞憂に終わる。
20分ほど進んだ小さな滝場から、まずは今宵の食糧調達。
1時間ほどで目標に達し、納竿。

しかし、そのころから不穏な暗雲。
アカバ沢出合の幕場まで戻ろうか思案するが、近くの小高い河原に幕場を求めた。
最初は小雨程度だったものの、だんだん雨は強くなる。
せっかく薪も集めたが、それどころではない。
いざというときの逃げ場は確保し、あとは様子を見守るほかない。

幸い増水することなかったが、濡れ鼠となった遡行服はすでに着替えており、これから焚火をする気力もなく寝袋の人となった。


2017/9/9

カラリと秋の空。
昨日のような憂慮はない。
今日は今早出の最深部まで気持ちのいい遡行をするだけだ。

 

滝場や瀞、釜は多くの水量を湛えているものの、そのほとんどはヘツリで越えられる。
1か所泳ぎがあったが、ギリギリ足が着くか着かないかくらいのもので、岩場のホ-ルドを頼りに遡る。

横滝は右岸を小さく巻ける。
その上の滝場も右岸巻き。
あとは、困難な場所はない。

正面にドシリと重靭な岩峰。
幾重にも積み重なった岩層。
広角に広がる岩壁。
そして一筋の水線。
遠く、流音が響く。

-ガンガラシバナ-
この地を知ったのはいつのころだったか。
「ハナ」というのは地元で「岩」の事を指すが、「ガンガラシ」の語源由来は不明。

歩けば歩くほど、その先が気になる。
でも今日はココまで。そう決めて、佇む。
孤独は深まれば深まるほど、自由だ。
爽快感があると言ってもいい。

一方で自由は厳しくもある。
自然の摂理に晒されたとき、人はどれだけ生き残ることができるだろうか。

そして、来た渓を戻る。
夏の日差し。蝉の声。
心地良き不自由を求めて、来た渓を戻る。


sak


湯檜曽川本谷~七ツ小屋沢

2017年09月10日 07時36分01秒 | 山行速報(沢)

2017/8/26-27 天気:雨→晴れ

メンバー:apple,szt

 

 集会でappleさんと話していたら,急遽土日の一泊二日で湯檜曽川本谷に行く話がまとまった.沢登りで一泊したことがなかったので経験者と行けてラッキーと思いながら,話がまとまってからは天気予報とにらめっこ.7/16に白毛門沢に行って以来,天候不良や体調不良が重なってちっとも山遊びができず,悶々どころか悶々悶々としていて直前の天気予報でも湯檜曽川本谷は無理かなーと思っていたら,雨が残っても行程を短縮しても行くということで25日の夜につくばを出発.水上ICの手前のパーキングで仮眠をとってとりあえず白毛門登山口駐車場まで移動.朝に前線が通過するとの天気予報通り出発予定だった6:00から雨が降り出す.車の中でもう一眠りし雨脚が弱まった8:00頃から身支度を始め,8:30駐車場を出発した.

 予定より2時間半遅れということで,入渓点付近で幕を張る予定で湯檜曽川沿いの林道&登山道を進む.残念なことに林道は西黒沢の橋が埋まっており車は入れない.

 登山道は8月中の雨の影響かドロドロ.アプローチシューズでぬかるみにハマらないように足元に注意しながら進み10:40に武能沢の横断点に到着.ここで不覚にもアプローチシューズで沢に浸かってしまい仕方なく沢靴に履き替える.

 今回は雨上がり直後でもあるので魚止めの滝は巻くこととして,登山道の踏み跡らしきところから林の中へ入っていく.踏み跡と思ったところは林の中ではすぐになくなってしまうが,一段上がってみると踏み跡を再発見.そのままたどって11:07湯檜曽川に降り立つ.

 タープを張れそうなところを物色しながら白樺沢の出合を通過.その先もパッと眺めてみるが幕営適地はなさそうなので,白樺沢の出合よりも戻った河原上のところで12時前に幕を張る.

  今回の目的の大きな一つが,沢で泊まるときの技術の向上.経験者の方法を真似るのが手っ取り早いよね.そこからあとは実践して工夫あるのみ.

 appleさんの指示のもと,なんとなく準備の仕方と必要そうなものはわかりました.タープを張ったら焚火してたっぷり時間が余っているのでしばしお昼寝.雨は上がってとてもいい天気.8月は雨が続き,フラストレーションは相当溜まり禁断症状も出ていた?かもしれないけど,初日の2時間ほどのウォーキングとお昼寝で気持ちはスッキリ.このまま帰ってもいいくらい??appleさんにおいしい晩御飯をごちそうになって,初日はたっぷりお休みしました.

 翌日は5:30起床,7:00出発で行動開始.2日目は七ツ小屋沢を詰めて旧国道を下る予定.

 水量は昨日の午前中と比べるとかなり減っている.それでも本谷だけに水の勢いは今まで行った沢に比べれば明らかに強い.これじゃあ雨が降って増水してれば沢登りにならないことがとってもよくわかる.なるほどなるほど.ウナギ淵の手前の辺りで右岸にブリッジを掛けたでかい雪渓がある.ツルっと滑って塊が落ちてきそうで恐ろしい.

 そうこうするうちに7:23有名なウナギ淵に到着.ゴルジュを泳ぐ気は更々ないので左岸を巻く.

 ウナギ淵を過ぎればへつりあり滝あり,景色も独特で人気があるのも納得です.

 左に曲がって4m滝を登れば十字峡に注ぐ抱き返り沢が見えてくる.抱き返り沢の上部はもう少し下流で眺められスゲーと感心しきり.

 8:02十字峡に到着.大倉沢,抱き返り沢,本谷で本当に十字状.いずれは抱き返り沢や大倉沢も登ってみたいものだ.

こちらが大倉沢で,,,

こちらが抱き返り沢...

十字峡を過ぎてもゴルジュは続く...

ゴルジュが終わってくると抱き返り滝が出現.ガイドブックと見比べるとどうやら水量が多いみたい.上部の滝の水流左が濡れていてなんだか悪そうで,踏み跡もばっちりついているということでここは無理せず右岸を巻きました.巻いたはいいものの巻き上がったらそれまでの踏み跡がわからなくなってしまいロープを出して懸垂で降りていく.しかし降りてみれがすぐに踏み跡は出現し余計な手間をかけてしまった.

抱き返り滝を過ぎると,ナメ,ナメ滝,釜が続く.ただナメ滝は水量が多いのかやけに迫力がある.雨が降った後は無理しないことだよな~としみじみ感じ入るのだった.

湯檜曽川本谷に入るなら盆過ぎがいいというのも,でかい雪渓を間近で見ると納得だ.

3条10mの滝は左のチムニーから越えていき,

9:30七ツ小屋沢の出合に到着.予定通り本谷の遡行はここまで.休憩して左の七ツ小屋沢を詰めていく.

七ツ小屋沢に入っていくとすぐに大滝が出現.滝は全体的に濡れていて水流右に取り付くが中ほどは左岸の藪を少しだけ巻き,すぐに灌木を掴みながら右の滝と灌木の際を登っていく.

ここを過ぎても小さい滝がところどころ出現する.ただし藪はうるさくなく順調に高度を上げる.

適度に休憩を挟みつつ12:10旧国道へ.

対岸を見渡せば朝日岳が見え,本谷のルートも眺められる.長いそーだなー,でも楽しそーだなー...

あとは旧国道を進み,新道経由で駐車場に向かう.途中魚止めの滝の巻き道の入り口を確認.初日に入ったところからもう少し上がればわかりやすかったのだ.次回以降のために偵察偵察.湯檜曽川は本谷のほかにも楽しめそうな沢がいっぱいあることがよくわかり収穫は多かった?

ひたすら登山道を歩き,駐車場に到着したのが17:35.白樺沢や袈裟丸沢を登ったと思われるパーティを見かけまだまだこの流域で沢登りが楽しめそうだと実感した2日間だった.

できれば今年のうちに湯檜曽川本谷は片づけたいな~と思いなおしたのでした.

 

szt


奥多摩・水根沢谷

2017年09月02日 00時51分53秒 | 山行速報(沢)

2017/8/24 奥多摩・水根沢谷

夏休みの定番。
子供たちと沢登。

天候不順の今夏。
ようやく夏らしくなってきた。
本当は、白毛門沢のハナゲノ滝あたりで水遊びと思っていたけど、水上の天気がイマイチ。
ならば、好天を捕まえるべく、奥多摩へ。
去年の倉沢谷が好評だったので、今年も水量多めの水根沢谷をチョイス。


途中のキャンプ場ですれ違った小学生たちを横目に、同年代の三女は「ねね、お父さん、滝たくさんあるの?」などと目を輝かせる。
「あぁ、どうだったかなぁ」と過去の記憶を探りながら曖昧に答えたものの、そんな会話を交わす小学生女子と父親って、いかがなものかと想いもする。

ともかく、キャンプ場の先から入渓。
最初の滝は腰まで浸かり、飛沫を浴びながら一段上がる。
序盤から「うっひゃぁ---」とか「うぇ---い」などの嬌声が響く。


中盤、3mほどの滝で次女が足を滑らす。
ちょうど手ごろなウォ-タ-スライダ-となっており、するする滑り落ち釜に没する。
一同爆笑。

皆で順番にウォ-タ-スライダ-に興じていると、
「お父さん、ここヌルヌルでキモチイイ」と次女が言う。

たしかにそれはそうなんだけど、うら若き女子高生が言う台詞じゃないなぁと思いつつ、
気持ちいいのは滑り落ちる「疾走感」であって、「ヌルヌル」が良いのではないからね。
と、さりげなく諭しておいた。

途中の廊下状は水勢激しく、ちと小学生には厳しいかと高巻く。
が、なかなかどうして、厳しい巻きとなってしまった。
反省。

なんとか沢床に戻り、水浴びMAX。
深さも手ごろで子供たちにはちょうどいいらしい。
丸太を馬乗りで渡ったり、お助けロ-プで確保しながら滝を登ったり。

半円の滝はさすがに水圧が強いので安全策。
水流左の岩場を登り、その先の幕営適地で遡行終了。

あとは、踏み跡をひと登りで明瞭な林道を行く。

下山中、大学生の長男に「大学のワンゲル、入んないの?」と聞いてみると
「俺、沢登は楽しくて良いけど、ハイキングとかは疲れるし危ないから、いいかなって思って」との言。

むしろ、逆かな?とも思ったけれども、まぁ大学生といえばもう大人なのだから、意見を尊重せねばなるまいと、
「あぁ、そうかぁ」と応じた。
息子よ、これが「大人の会話」というものだ。

 

三女は毎年夏休みの絵日記に、この沢遊びを描いている。
後日、描いた絵日記をこっそり見てみると

* * * * * * * * * * * * * 

お父さんとお兄ちゃん、お姉ちゃん、私で川のぼりに行きました。
水は冷たくて気持ちいいです。
それから、泳いだり滑ったり、楽しかったです。

私は三回、おぼれそうになり、二回、滝で滑って落ちました。

* * * * * * * * * * * * *

最後の方を読む限り、物凄い冒険活劇となっていること以上に、何たる親か!との叱責を覚悟せねばならぬ出来栄え。

どうしたものかと思案したものの、まぁ先生も解ってくれるだろうと、手を加えさせずに提出した。
もし、万が一。先生から心配されたときには、「大丈夫です。ザイルで確保してもらってましたから」
って答えるんだよ、とだけ教えておいた。


そんな夏の1ペ-ジ。
記憶に残る、夏の想い出になっただろうか

sak