acc-j茨城 山岳会日記

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浅間・外輪山縦走~前掛山

2019年12月20日 22時43分54秒 | 山行速報(登山・ハイキング)
2019/12/13 浅間・外輪山縦走~前掛山
 

12月も半ばの山といえば、もう立派な雪山であろうという目論見は無為であった。
例年以上に雪が少ないのは登山口にあるスキ-場の情報発信からわかってはいた。
雪が無いのなら、むしろここは欲張って外輪山から前掛山まで足を延ばして楽しめればいい。
浅間の峰という峰を堪能しようではないか。
 
 
仕事を終え、青梅から一般道を繋いで車坂峠着。
風強く、肌も痺れる。-10℃。
さすがは標高2000mの高原だ。
 
 
冬用のシュラフに包まり睡魔に従い眠りに落ちる。
昨日の仕事を引きずった現実的な夢。
そして、不意にアラ-ム。
目を開けると、寒々とした静寂に射し込む月明かり。
今という現実。
 

シュラフから起き出ることに躊躇しながら、微睡んでいると携帯の着信音。
約束の時間だった。

akiさん、artさん、lilyさん、kkoさんたち茨城組と合流。
雪はないものの、山での凍結を懸念してアイゼン、ピッケルは装備に加えた。
噴火対策のヘルメットを持っていくのは、事前の打ち合わせ通り。
 
 
浅間山は今も活動を続ける、活火山。
直近では、4カ月ほど前に小規模噴火を起こしている。
いつ何時、噴火に直面するかもしれない緊張感がこの山行のスパイスとなろう。
 
 
車坂峠から上り下りを繰り返しモルゲンロ-トに歓声の上がるころ、背後には北アルプスの山々が白い。
冬山での所作などの蘊蓄を交えながら行くと槍ケ鞘。
ここからの浅間山はさすがの存在感。
 
 

浅間の峰を右手に見ながら、黒斑山から蛇骨岳へと縦走。
アップダウンはそれほど激しくないので、見た目の距離ほどに苦労はしない。
幾分風が強いので要所の凍結には注意が必要なくらい。
 
 
Jバンドをトラバ-スしながら下降し、最後はザレ場を下る。
ここまでくると風も弱まり、三ツ石の平坦地で大休止。
まるで異星に来たかのような景観の中、早めのランチ。
 
 
登山、特にパ-ティ-でのランチタイムは”華”である。
その形態に応じて、豪華であったり質素であったりはするが、各々の経験と工夫を凝らした仲間たちの食事に興味は尽きない。
人の「食」に対する探求心がなかったら、人類はここまで発展しなかったのではなかろうかとも思う。
 
 
ここで、シェフakiさんからのお裾分け。
 
「無花果(いちじく)のレ-ズンロ-ル」
 
レ-ズンロ-ルの中には無花果が丸ごとひとつ。
果実の自然な甘さにパンの香ばしさが程よく口の中に広がる。
トロッとした果肉の中に無花果の種がプチプチと絶妙な歯ごたえ。
 
ボリュウムが少ない割に価格が高くなってしまい、販売に繋げるのは困難。
というのが、商品化していない理由なんだって。
 
知る人ぞ知る、レアなメニュウ。
美味なり。そして、心が満ちる也。
 

本峰を眺めると、中腹に1パ-ティ-。
おそらくは、浅間山荘からの入山だろう。
 
 
 
あれは山を始めて間もない、まだ青い日のこと。
今とは違う高揚に、懐かしいと独り笑えた。
もう、戻れないあの日の衝動。
 

前掛山への登山道と合流し、単調な登りを淡々といくと、眼前に浅間本峰。
噴火口からの噴煙(というか蒸気)が舞っている。
 

ここから先、本峰へは立入禁止となる。
へルメットを装着し、避難用シェルタ-で一休み。
そして、前掛山までの緩い登りはスカイラインを行く。
 
 
前掛山。
浅間山の噴火の歴史を見るような地形。
まるで前掛山は本峰を展望するがために造られたかのような配置だ。
自然の迫力と非日常的な景観。
皆、思い思いにシャッタ-を押し合い、この瞬間を堪能した。
 
 
あとは往路を戻り、湯の平高原を経て車坂峠まで。
 
 
山で起きる歓喜も辛苦も快良い。
夢でも今でも、現実に杞憂し径を見失わないように。
そして想いは皆、同じでありますように。

sak