acc-j茨城 山岳会日記

acc-j茨城
山でのあれこれ、便りにのせて


ただいま、acc-jでは新しい山の仲間を募集中です。

富士山

2013年05月30日 09時07分18秒 | 山行速報(登山・ハイキング)
2013/5/24 富士山




あの季節が来る前に、
考えたり感じたりすることは多いのです。

そうだ 富士山、行こう。

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富士山に登る。
これは日本人である以上、なんとなく義務感?いや、憧れであろう。

日本国民の誰しも一度は行ってみたいランキング上位の富士山。
シ-ズンには外国人観光客もがその頂を目指すらしい。

その富士山が世界文化遺産となることが有力視されている。
ここ数年の富士登山の過熱ぶりはもはや周知の事実。
となると富士の環境保全も一層強化されることだろう。
つまり、気軽に行く山ではなくなる。

また、登山が趣味の方なら必ず聞かれたことが有るだろう。
「富士山は登ったことがあるんですか?」と。

sakはその最高所、剣ヶ峰を踏んだ時がない。
富士山は登って楽しい山と思わんので決して悲願ではないのだが。

しかしながら、先出の問に「火口の縁には行ったんだけどね、山頂(剣ヶ峰)に行ってないんだよね」と
答えようものなら、ささやかな期待外れの表情が胸に突き刺さるのである。

かといって、夏の雑踏に登る気にはならんし、世界遺産登録後など登山するには論外の事態となろう。
そして、こう思うのだ。

そうだ 富士山、行こう。




前夜、富士宮口5合目まで入る。
朝は4時5時。春山装備で出発するが、ガチャ類が全くないので、荷物が軽い。
なんとなく物足りなさと不安が半々。



今年は雪が少ないらしく、7合目までは砂礫の夏道。
その後、雪は出てくるが概ね夏道を行く。





ボトボトボトボト・・・・。
変化のない砂礫と溶岩石の登山道。それでも常に次の山小屋が見え、いい指標となる。
空気の薄さを感じながらじっくりと行く。
最後は急な雪渓を直登して山頂の一角、浅間神社本宮へと飛び出す。





さすがに、山頂は風が強い。
頬に当たる風は、冬山の様相。剣ヶ峰まで我慢しようかとも思ったが、目出帽とゴ-グルを装着。
やっぱり、この方が安心だ。
強い風の隙間を縫いながら、剣ヶ峰到達。





下山は雪渓を直下降。
ズボンが痛むのを嫌い、シリセ-ドは封印。
山スキ-はいかにも快適そうである。
それでも登りの半分以下で駐車場。
鹿児島ナンバ-、広島ナンバ-を横目で見ながら荷物を解く。

時計は、まだ13:30。
高山病で頭痛がするので、少し昼寝。
あとは、帰りの算段。
東名を使わず、山中湖から道志みちを行くことにした。


圧倒的な裾野の広さと、台形シルエット。
これぞ、日本の顔。

やっぱり、納得しちゃいます。


sak

富士山高所訓練

2013年05月16日 17時09分00秒 | 山行速報(登山・ハイキング)
富士山高所訓練
5月14~15日に、富士山富士宮ルートを登ってきた。目的は今月末からのアンデスの為の高所訓練である。メンバーは隊長のS氏(会員外)とガストンの2名。GWに、隊員のNが登っており、雪の状態はある程度知っていたが、例年と比べると若干少ないように思えた。


一歩一歩、頂上に向かって足を運ぶS隊長


頂上は遥かかなたの上だ


宝永火口をバックにS隊長

14日の天気は、ときどきガスるものの概ね晴天無風。平日にも関わらず20人位のスキーヤーがいた。ちょっと話しただけでも、北海道やら兵庫県など、全国から来ているようだった。所々でパルスオキシメーターを出し、SPO2を測っていたら、兵庫から初めて富士山に来たという女の子が、私にも測らしてと言ってきた。8合目と9合目の2回測ってあげたが、「私、看護婦なんです、良い参考になりました」と言って喜んでいた。スキーは、雪の状態も良く、皆さん快適に滑られていた。約5時間で頂上に着く。お鉢回りは明日ということで、早速酒盛りに突入するはずなんだが、兵庫県と愛知県の若者が、テントの横で話が盛り上がり降りようとしない。


テントの横で話が盛り上がる兵庫と愛知の若者達

おいおい、雪が凍ってしまうんじゃないの、と少し心配になった。やがてそのうち降りはじめたが、皆さんスキーとボードなので、あっと言う間に小さくなってしまった。今日は暖かだったので、頂上で水が取れた。夕方テントの外から声をかける人がいる。「私は富士山15回目なんですが、フェイスブックに使うので写真を撮らせてください」との事。後で見て下さいと、ノートに名前を書いてくれたが私はやっていないので、後で誰かに見てもらおう。8時頃には2人とも酩酊状態となり寝る。
15日。昨夜から風が強く、石に結び付けておいたテントの張り綱の1本が石に擦れて切れてしまった。天気は晴れだが、とてもお鉢回りする気になれず下山することにした。我々が幕場にいるうちに登ってきた単独行の2名は、頂上に出た途端凄い風なので、剣ヶ峰に行かず直ぐに引き返して行った。この風ではそれが賢明な判断であると私も思う。我々も11時半頃には5合目に降り、15時半頃には自宅に着いた。天気を選んでの平日山行であったが、訓練の目的は果たした。
                                ガストンガニマタ

白馬岳主稜

2013年05月14日 09時49分38秒 | 山行速報(アルパイン)
2013/5/9-10 白馬岳主稜



久しぶりのアルプスだった。
いつ以来、か?
思わず頭を傾げる。

決して避けているわけでも、ましてや嫌っているわけではない。
ここ数年、白馬主稜の計画はことごとく悪天で転戦、中止に追いやられていた。
当然、古典的な正統派アルパインル-トは憧れの一本だ。
しかし、気負いや焦りはなかった。
きっといつか、蒼天のリッジを駆け抜ける。そんな予感があったのだ。

前夜程よく早めに仕事を畳めた。
つくばでtunoくんと合流し白馬へ。
予実はバッチリで12時の時報の直後に長野ICを出れば深夜割引料金。

猿倉には1:00。
東京のarさん夫妻(sadさん、ikuさん)はすでに休息に入っていた。
満点の星空を一時、堪能してから眠りにつく。

翌朝は5時6時。
一泊にしては軽めの装備で出発。
踏み跡を辿るが、朝から雪はグズグズ。
ちょっと、この先が思いやられる。



白馬尻から主稜に取りつく。
下から拝すると峰を幾つも重ねたような、いかにも長大なリッジ。
どちらにしろ、普段の運動不足を痛感させられるのだろうと腹は括っている。
地味に地味に、ゆっくりと行くほかあるまい。

しばらくすると先行者が見えた。
駐車場でも見かけた単独の若者。
締りのない雪に苦労しているようだ。
トレ-スがあるこちらとて、ステップが安定せず苦戦しているのだから、その苦労は容易に想像できる。

八峰直下で大休止。
tunoくんはまだまだ余裕。若いって良いなあ。



ここからは主稜たるリッジの始まり。
キレたリッジや雪壁、張り出した雪庇に注意しながらこなしていく。
見上げれば微風、蒼天。
モノト-ンの山々に蒼碧の空。
ぼんやりした想像の輪郭と色彩は、次第に鮮明になっていく。
予感通りだ。

五峰でようやく休憩中の先行者に追いつく。
挨拶と先行の礼を述べる。
なかなかの猛者でその後も先行を替わることはなかった。

tunoくんはまだまだ余裕。先頭を行く機会も多い。
ikuさんもなかなか健闘している。
しかしながら時間はまだ12時。休憩にも充分時間をかける。



三峰まで来ると、最後の雪壁も近い。
時間は13:30。
今日中に抜けてしまうという選択肢もあったが、せっかく幕装備を担ぎあげたのだから今日はココまでとする。
先行の若人はこの先、二峰まで行ってツエルトを張るということだった。



数日前の幕場跡を拡張して天幕2張りを連棟。
あとは、水を作ってカフェを楽しんだらやることがないので昼寝タイム。
ウトウトしていると、頂上から外国語で呼びかける声が聞こえたが何と言っていることやら。

夕暮れに山が映えるころ、食事の支度。
しかし、sakは高山病の症状。
一晩休めば問題ないのだが、メンバ-には心配をかけた。

明けて翌日も天気は上々。
シンプルな食事をとって撤収。
下から2人が間隔を空けて上がってきたところで、我々も出発。



幾分冷えたためかステップは安定していて、不安なく2峰の雪壁を越える。
最後の雪壁には、昨日の単独若人が取付いており、追って先ほどの2名。
後から来た2名も先の2名と同パ-ティ-で昨日は四峰で幕としたらしい。
皆それぞれにノ-ザイルで行っていたが、我々はロ-プを出すので、あとから来た2名にも先行してもらう。





雪壁は60mほどだろうか。
上に行くたびに傾斜は増すが、ステップがあれば問題ない。
雪庇の切れ目から顔を出せば、白馬の頂と立山連峰、日本海。
アンカ-でフィックス。アッセンダ-でikuさん、tunoくんを迎え、sadさんはスタンディングアックスビレイで。



下山は白馬大雪渓。
秘密兵器の作業用ナイロンズボンに履き替えてシリセ-ド。
思いのほか湿雪が緩んでいて滑りも伸びない。
歩けば、グズグズで足をとられる。なかなか消耗する下り。
雪崩跡の脇を進んで、わずかで白馬尻。
踏み跡を行けば1時間かからず猿倉につくことだろう。



時に振り返る。
理由のなき確信というよりは、期待。
期待というよりは、希望。そして、障壁は払拭するもの。
それは、変わらずそこにある。


sak

北ノ俣岳スキー登山

2013年05月07日 22時11分02秒 | 山行速報(山スキ-)
北ノ俣岳スキー登山
2013年4月27~29日
メンバー:Njさん、Appleさん、Nak
行動タイム記録:
27日雪=飛越トンネル手前2km(07:08)-(08:11)トンネル前-(09:32)1643m標高点-(11:07)1842m標高点-(11:52)1918m標高点-(12:51)寺地山東コル1941m-(13:35)避難小屋2040m
28日曇りのち晴れ強風=小屋(06:52)-(07:38)2200m-(08:29)2400m-(09:23ー10:10)稜線上2635mツェルト休憩-(10:36~10:43)北ノ俣岳2661m-(11:09)小屋(昼食)小屋(12:50)-(14:27~14:51)2378m折り返し点-(15:01)小屋
29日 曇りのち晴れ、風弱し=小屋(06:43)-(08:26)寺地山-(08:52)1918m標高点-(09:16ー09:52)1660m按部-(10:37)1643m標高点-(11:56)トンネル前-(12:19)駐車地点(1306m)
帰路:神岡(14:00)-15:00平湯(入浴)ー(16:00~16:30)松本-(19:30)太田桐生-(21:15)谷田部

北アルプス薬師岳のザラメ大斜面を楽しもうと出かけましたが、強い寒気が来襲し降雪・強風のため、計画を縮小し北ノ俣岳だけ往復して来ました。前夜は雪の安房トンネルを超えて飛騨市内に入り、飛越トンネルへつづく林道入り口にて仮眠。翌朝、新雪の林道を行けるところまで車で入りました。

1日目

飛越トンネル手前2kmぐらいから、すぐに新雪の林道をシール歩行にて出発しました。寒いです。


トンネル入り口から先行トレースにしたがって夏道に沿ってシールで登ります。キックターンの連続に難儀し、一部つぼ足になってやっとこさ、県境の稜線に達しました。ここからはずっとシール歩行にてアップダウンのある長い尾根を辿っていきます。真冬に戻ったような天候で、休憩すると寒いです。


寺地山よりも手前の平坦な部分、こんな素敵?なタンネのゆるやかな尾根が延々と続きます。寺地山を越えてからは、降雪と強風でトレースの消えてしまっているところも多いです。尾根がひろがってすぐの南側にある避難小屋に転がり込む。小屋の中は氷点下で持ち込んだ雪も全然解けません。


2日目、

2日目、雲の流れは早いですが、晴れて来たので出発します。強風でオーバー手袋必須の状況です。


どこもかしこも滑ると楽しそうな斜面だらけです。ゆっくり休めないので登り続けます。


北ノ俣岳直下、強風、ときどきアイスバーンもでてきますが傾斜は緩いのでなんとかシールで登りきります。


北ノ俣岳からのパノラマ:薬師岳の南面


北ノ俣岳からのパノラマ:黒部川の源流から槍ヶ岳まで


パノラマ
赤木平方面に少し滑ってみようかと思いましたが、風が強くてめげてしまいました。北ノ俣岳からの滑降は、上部が風でパックされた新雪ときどきアイスバーン、下部はやや腐った雪ですが、良く滑る雪でした。小屋で昼食を摂った後、もういちど2400mぐらいまで南よりの斜面を登って滑ってみました。午前よりはだいぶ風が弱くなりました。だいぶ春らしくなってきました。
小屋では、各自持ち寄った食料を次から次へと味見大会に突入しました。

3日目

小屋を出発、凍った雪面をバリバリと割りながら、滑降開始。


寺地山東側から北ノ俣岳の大斜面を振り返ってみます。寺地山への登りは、スキーを脱いでつぼ足でトレースをたどりました。


いよいよ県境尾根最後のピーク1643mに登りました。無風快晴、ようやく春らしくなりました。
ここからは入山時とはちがってトンネルから谷をはさんで南側にある尾根を下りました。雪はずっとトンネルまで続いていました。登りもこちらから入ればシール登高に苦労せずにすんだかもしれません。


最後の下りは、ぐさぐさ雪の尾根でした。


やっとトンネル前に到着しました。あとは、道路を滑れば、よいだけです。


荒島岳 (中出登山口~荒島岳~勝原登山口)

2013年05月05日 17時57分23秒 | 山行速報(登山・ハイキング)
荒島岳 (中出登山口~荒島岳~勝原登山口)
5月4日、荒島岳に登った。実は旅行に来たのだが、連れは登山をしないので、連れに迷惑をかけないで山に登るには、夜登って朝に下山すれば良い、と考えた訳である。
ルートは深田久弥の登った中出ルートにした。早朝(夜)ヘッドランプで出発。暗い中を登るのは私自身嫌いではない。歩くことに集中できるからである。したがって休まない。少々気になるのが「クマ出没注意」の看板だ。雪が多くなってきた頃、小荒島岳に着いた。まわりはまだ暗い。きれいというほどではないが夜景が見える。勝原分岐で一休み。このころには少し明るくなった。前荒島岳で日の出を迎える。


真っ暗らな中モクモクと登る。


真っ暗な小荒島岳。


勝原分岐点の道標


前荒島岳で日の出を迎える。


荒島岳頂上。

荒島岳頂上は少々風があり寒くて、連れに勝原登山口に車を回してくれるよう電話しただけで早々下山に入る。早朝なので、雪渓も登山道も凍っており安全のためピンソールをつけた。勝原ルートは百名山ハンターの人気ルートのようで、相当の人数とすれ違った。今日登ったんですか?と、何人もの人に尋ねられる。まだこの時間だから変に思ってもしかたあるまい。私が勝原登山口に着いてから登り始める登山者も結構いた。勝原登山口は駐車スペースが無くなるほど多くの車で一杯であった。連れの話では、中出登山口は私の車以外、1台しか来なかった、と言っていた。


勝原登山口に無事下山。勝原登山口の案内板。

着替えを済ましてから予定通り東尋坊に向かった。
余談だが、私が一番期待していたのが5月5日の、海谷駒ヶ岳の南西方面の冒険だった。もちろん私単独の行動予定であったが、東尋坊から親不知に向かうとき車のトラブルに遭ってしまう。その症状はみるみる酷くなり、心配になり知り合いの整備士に電話相談すると、それは無理せず帰ってきた方が良い。それも高速を使わないで一般道をゆっくりと。なんてことを言うのである。この後いろいろあったのだが、この後の旅行も、一番楽しみにしていた冒険も中止して、本日午後(5月5日)無事自宅にたどり着いた、ということをご報告しておきます。

中出登山口(2:05)-小荒島岳(4:10)-勝原分岐(4:30~4:35)-荒島岳頂上(5:32~5:35)-勝原分岐(6:12~6:15)-勝原登山口(7:45)

                                         ガストンガニマタ