acc-j茨城 山岳会日記

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山でのあれこれ、便りにのせて


ただいま、acc-jでは新しい山の仲間を募集中です。

西上州 浜平温泉~トヤノツムジ~品塩山~又尾山~東京電力専用林道

2013年11月25日 20時05分50秒 | 山行速報(薮・岩)
西上州 浜平温泉~トヤノツムジ~品塩山~又尾山~東京電力専用林道
11月24日。メンバーは、Y、G、ガストンの3名。Yは昨日の夕方合流した。
浜平温泉近くの路肩に駐車し、三岐学生の家の庭先を借りて、そこから入山する。送電線の監視路にもなっているようで、以外に道は踏まれている。トヤノツムジという変わった名前の三角点を過ぎガンガン登る。やがて北面からの道と合流する。この北面道は、取り付き点の丸木橋が流されて無いので、下降するときは徒渉覚悟で行かないとダメである。
やがて品塩山北峰に着く。休まず通過すると直ぐに品塩山南峰であった。道標が木にぶら下がっており、裏側を見ると「亡き父に捧ぐ」と書いてあった。この辺で遭難でもしたのであろうか。


品塩山北峰


品塩山南峰(この道標の裏側には、亡き父に捧ぐ、と書いてあった

少し先の送電線鉄塔を過ぎると途端に道はか細くなり、これより南に行く人は少ないようだ。所々ヤブ付岩峰はあるが、これといって難しい所は無い。地図には無い林道が現れた。稜線を断ち切って横断しており、ノリ面にはモルタルが吹き付けてあって、降りられない。100mも戻れば降りられそうだが、せっかくロープを持ってきているのだからと懸垂下降をした。降りてからわかったことだが、死角になっていたすぐ近くに歩いて降りられる場所があった。


切通しになっているノリ面を懸垂下降する

ここからは林道を歩いても東京電力専用林道に出られるが、稜線に拘り縦走を続ける。やがて又尾山に着いた。道標も無く、三角点があるだけであった。近くには壊れた道標らしきものが見られたので、以前はあったのかも知れない。


三角点以外、ドリンク剤空き瓶と空き缶しかなかった又尾山頂上

まもなく舗装された、林道というには勿体ないような東京電力専用道に出た。この道は観光にも使えそうな立派な道であった。
葡萄沢出合経由、上野ダムから浜平温泉(登山口)まで戻った。

浜平温泉(6:35)-トヤノツムジ(7:30)-北面道と合流(8:45)-品塩山北峰(9:30)-品塩山南峰(9:40)-林道懸垂地点(10:10~10:25)-又尾山(11:05~11:15)-東京電力専用林道(11:35)
                                       ガストンガニマタ

西上州 落沢岳~しれいた山縦走

2013年11月25日 19時50分31秒 | 山行速報(薮・岩)
西上州 落沢岳~しれいた山縦走
この山の名前を聞いても、どこにあるのか知らない人が多いと思う。下仁田町市街の西方にある標高800m足らずの山である。
11月23日、メンバーはGとガストン。聞くところによるとGは最近、西上州のハイグレハイクにハマったそうである。地図上に道はないが、実際には踏跡程度はある。どうせ行くならピストンしてもつまらないので縦走することにした。ルートは、下郷集落の林道終点から、落沢岳から西方に延びる尾根(鹿岳とのコル)に立ち、しれいた山の東の尾根末端(風口集落)まで歩くことにした。
下郷奥の林道終点は工事中で駐車スペースの隅に車を止める。今は車の通れなくなった荒れた林道を歩き、適当な所より右の斜面に取り付く。なんという名の植物か知らないが(ウチの方ではタカリ虫という)体全体が種だらけになってしまう。


タカリ虫「植物の種」にたかられたガストンの体

稜線のコルに出るまで標高差250m位だが、道は無く急で辛い登りであった。小休止。落沢岳に向かい小ピークを2つ位越すと、なんと5人組のパーティに遇ったのである。西上州のマイナーな山域で人に会うなんて、めったにないことである。こちらも驚いたが向こうも驚いた様子であった。彼達は大北野からのピストンのようであった。


落沢岳


落沢岳から浅間山を望む


落沢岳からの鹿岳


落沢岳からの表妙義

落沢岳からは鹿岳や浅間山が良く見える。さらに、しれいた山に向かって縦走を続ける。地図からでは感じ取れないが、実際は小さい岩峰がいくつか続く。尾根は南に向きを変え、最後の急斜面は灌木頼りにクライムダウンした。山慣れない人がいたら懸垂した方が無難である。
変わった名前の、しれいた山は双耳峰になっていて、そのコルには古いフィックスロープがあった。頂上には10cm位のかわいい道標があった。よく見るとビスで木に固定してあり、この固定方法は、ちといただけないのではないでしょうか。


しれいた山から落沢岳を望む


しれいた山にあった10cm位の道標(ビスで木に固定するのはいかがなものか)

あとは急斜面もなく最後は竹林になると、尾根末端の風口集落の舗装道は直ぐ下であった。


舗装道路に降りた地点

下郷集落奥の林道終点(7:55)-支尾根取り付き(8:05)-落沢岳西方稜線のコル(8:45~9:00)-落沢岳(9:35~9:45)-しれいた山(10:55~11:05)-風口集落(11:45)
                                       ガストンガニマタ

乙父集落~大天幕ノ頭(雨降山)~天丸山北稜(P1、P2、P3)~天丸山~帳付山~馬道のコル~社壇乗越

2013年11月04日 18時01分02秒 | 山行速報(薮・岩)
西上州 乙父集落~大天幕ノ頭(雨降山)~社壇乗越~天丸山北稜(P1、P2、P3)~天丸山~馬道のコル~帳付山~馬道のコル~社壇乗越

天丸山から北に延びる尾根は、社壇ノ頭から北北西に転じ、国道299号線の乙父トンネルまで続いている。この尾根を末端から登ってみた。メンバーは、Y氏、G氏、N氏、ガストンの4名である。
11月3日早朝、社壇乗越にバイクをデポし、登山口の乙父(おっち)に行く。路肩に駐車して小敷平Aという看板の所から山に入る。


小敷平Aという看板の周りは畑になっている

獣避けの電柵があるが、よく探せば人間が通れるようになっている。この尾根は総じてヤブが薄く、踏跡があるので歩きやすい。やがて大天幕ノ頭に着く。打田さんのエアリアマップには雨降山と記してある。


大天幕ノ頭(雨降山)にてのG、N、Y

少し先には林道が稜線まで延びてきており、稜線は削られて道になっていた。1192mから社壇乗越までは、稜線に沿って林道があり、目障りな存在だ。


社壇乗越

社壇乗越で馬道と別れ尾根沿いに登って行く。P1は問題なし。P2とP3は急な岩場の登降があるがロープを出す程のことはなかった。


天丸山の岩峰が近づいてきた


気の抜けない天丸山本峰への登り


天丸山山頂にて

最後の天丸山への登りは、斜面が急なこともあり高度感もあって、足の踏み外しやスリップは許されない。コース中一番急に感じたのは天丸山からの下りであった。この部分は一般ハイキングコースになっており、太いフィックスロープがあるものの、女性など腕力の弱い人は、特に下りには注意しなければならないだろう。馬道のコルを過ぎて帳付山に向かう。コース後半は岩峰の登降がいくつもあり、以外に時間がかかった。目印がたくさんあるものの、初心者はルートファインディングに苦労するかも知れない。


帳付山


馬道のコル

帳付山に着くも時間が押しているので早々に下山開始。馬道のコルからは馬道を辿り、明るいうちに社壇乗越に着いた。早速バイクで車回収をしたが、社壇乗越に戻ったのが5時半頃で、雨の降る真っ暗な中、車を待っていた3人は辛い思いをしたことであろう。
乙父集落(7:30)-小敷平A(7:40)-824P(8:25)-大天幕ノ頭(雨降山)(8:55~9:05)-1092P(9:25)-社壇乗越(10:20~10:30)-P1(10:55)-P2(11:05)-P3(11:35)-天丸山(12:15~12:25)-帳付山(14:10~14:20)-馬道のコル(15:25)-社壇乗越(16:30)
                                      ガストンガニマタ

房総・恩田川支流~間滝

2013年11月01日 16時16分50秒 | 山行速報(沢)
2013/10/29 房総・恩田川支流~間滝

すでに10月も終盤。
台風や秋雨の影響で山行中止が続く憂いの日々。
さて、いかがなものか?

そんなとき、ガストンさんから連絡があった。
「お~い、あそこいくべぇ---」

おぉ、その手があったか!


★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★


曇り空のもと準備を始める。
ほどなく、ポツポツと雨が落ちる。

ウエットス-ツのうえにいつもの沢装備を身に着ける。
【10月×ウエット×沢×雨】
もうね、これね、一般的には理解できない世界ですな。
sakもガストンさんも、それはそれは充分承知。



掲示されていた林班地図を参考に綺麗に刈りはらわれた道を行く。
ほどなく出てくる案内表示「間滝尾根→」
目指す先はこの尾根を下る。



恩田川支流のこの沢は下流にはゴルフ場、上流にはマザ-牧場や個人宅がある。
したがって、入渓するにはこの尾根が適切なのです。



ほどなく、尾根の末端を下ると沢の出合。
ご丁寧にここにも道標。
この沢の白眉たる、秘瀑はこの先にある。



出合からはV字に切れ込んだ廊下を行く。
なかなか期待の持てる渓相が続く。
とはいえ、水量少な目、深さはまあ膝下程度だ。



しだいに両岸の壁が立ちはだかるようになったところでそれはあった。
切れ込んだ先に落ちる秘瀑。
それが、房総恩田川支流の間滝。



おそらく陽が入ることはないような、潜り滝。
近寄ってみると下段はともかく、上段はハングしている。
というか、落ち口がチョックストンと枯れ木で頭を押さえつけている。
シャワ-覚悟でウエットを着込んでみたものの、ちょっと楽しくなさそうだなあ。



それよか、手前右岸側壁にいろんな支点が打ってある。
テントペグやらコンクリ-ト釘やら様々。
とはいえ、岩質は硬度の低い砂岩というか、固い泥壁というか・・・。
つまり、あまり信頼できそうもないということだ。
もちろん、ふつ-のボルトはすぐ抜けちゃうだろう。

とりあえずはその側壁を「行ってみんべ-」ということになった。
ファ-ストトライはsakから。

アブミを使ってロ-プを伸ばす。
信頼できそうな太いペグはともかく、コンクリ-ト釘に乗るのはちょっと怖い。
そろそろと、体重をかける。



6手ほど行ったところで支点は終わる。
ん-。
あと2手あれば、何とかなりそ-だ。

ここまであったんだから何かないかなぁと捜索してみるも残置なし。
ハンマ-のピックを刺してみたが、それほど柔くもなく、信頼できるほど刺さらない。

態勢を立そうと、信頼できそうな支点に戻ろうとしたら到達点の支点はアッサリ抜けた。
お-こわ。

ロワ-ダウンで選手交代、ガストンさん。
想定した支点ギアを駆使して先ほどの到達点から2手伸ばし、立木でビレイ。
さすがです。



回収しながらフォロ-してビレイ支点手前で2mほど振り子トラバ-ス&3mの下降で落ち口に到達。
もはや全身泥まみれ。



2段目は右岸に支点があるが、階段状で容易。
写真映えのするポイントだ。



そこを越えると、難所は終了。
左岸にはフィックスが張ってあり、そこで終了もアリなんだろう。
しかしながら沢ヤなら、その先も行ってみたいよね。



上流へと進むと堰堤。
そして、その上は穏やかな砂地の流れが心地イイ。



二股を右に進むと、今度は堰堤に次ぐ堰堤。
さらにその上の二股を左に進んで適当なところで左岸尾根に乗る。
この尾根を詰めると、ポンと道路に出る。

お手軽に秘境感を味わえて、なんだか得した気分。
準備から想像、想定をする山の組み立てはとても楽しい。
そんな、爽やかな気持ちになった山行後感。
全く持って奥が深い。



sak