acc-j茨城 山岳会日記

acc-j茨城
山でのあれこれ、便りにのせて


ただいま、acc-jでは新しい山の仲間を募集中です。

日立アルプス

2018年04月19日 12時20分21秒 | 茨城の山

2018/4/16 日立アルプス

 

土浦から、常磐自動車道を北進すると日立南太田ICあたりから行く手に山の連なりが迫ってくる。
ここから、高速道はこの連山を潜り、トンネルを断続的に通過する。
個人的には、日常(平野)から離れて旅の始まり(山地)を予感する場面。
子供時分に初めて通った時などは、ワクワクしたものだ。

日立アルプスは、そのトンネル群を巻いて歩く多賀山地の背稜である。

風神山から小木津駅までのル-トをとれば、駐車も無料、車の回収も電車利用で経済的。
海を見ながら、桜吹雪を浴びての春の山。
風情ある小径が待っていた。


風神山自然公園の駐車場から風神山は一投足。
風神、雷神の石碑建立の歴史背景などを楽しみながら。

「真弓山」の標識に従い進む。
概ね緩やかな山道。
林道を歩くこともしばしば。

縦走路から少し外れた真弓神社に立ち寄る。
どうやら、このあたり全体が真弓山であって、明確な山頂はないらしい。

林道から採石場の傍らをかすめる。
探せば標識は見つかるので、迷うことはない。

高鈴ゴルフ場の脇を進む。
桜の花が散り際で、美しい。しばし鑑賞。

高鈴山あたりは笹の小径で、ハイキング気分が盛り上がる。
山道の勾配もこのあたりがピ-ク。
山頂は巨大なアンテナがあり、基地の様相。
視界も広がり、小休止。
ここからは「向陽台」の標識へと向かう。

御岩山が近くなると特徴ある植生。
このグニャッとした樹木は何という名なのだろう。

それと共に、ハイカ-も多い。
御岩山は近年パワ-スポットとして人気が高いらしい。

岩トレで何度も行っているものの、パワ-を貰えているのかどうか?
信心深くない不届きモノなので仕方ないか。

向陽台はすでに閉鎖された「旧本山トンネル」の入り口。
このあたりは、心霊スポットとしても名を馳せているらしいが、真偽はいかに。

そのトンネルの上を越え、神峰山。
日立の大煙突と太平洋。
残念ながら倒壊により今では往年の1/3ほどの高さとなってしまったが、産業遺構はなぜか心惹きつけるものだ。

羽黒山で小休止。
さすがに疲れが出てきた。ここからは下り要素が多いので転倒に注意。

駅のアクセスを考慮し、小木津山自然公園へと進む。
自然公園の南展望台は日立の街並みと青々とした太平洋が美しい。
ツツジも咲き始めており、春を実感。

公園の歩道を外れ、地形図頼りに踏み跡を行く。
この踏み跡の為だけに作られたと思しき「小木津橋」で常磐道を越える。
一体幾らかかったのだろうか、何人がここを渡ったのだろうか、などと考えると、なんとも贅沢な気分だ。

薮の小径から住宅地。
ここから小木津駅は10分ほど。
住宅地には似つかわしくない、ハイカ-姿がすこし恥ずかしい。

小木津駅から大甕駅までは三駅。240円也。
大甕駅は茨城キリスト教高と同大学の最寄駅。
放課時間だったようで、そのため駅周辺は若人ばかり。眩しくて、直視できない。(笑)

日立研究所脇を歩いて風神山への舗装路を歩く。
意外と勾配がキツく、最後の関門となった。

風神山駐車場。
トレイル距離は30kmを超えるらしい。
高低差はあまりないものの、今日はよく歩いた。

身近な山にこそ、発見はある。
おそらく、常磐高速で日立のトンネル群を通過するたび思い出すだろう。
日立灯台公園で潮風に吹かれながら、そう思う。


sak


千代田アルプス

2017年02月25日 18時24分42秒 | 茨城の山

2017/2/15 千代田アルプス


職場から見える錐立った山が気になった。
筑波山から東側に連なる山々のほぼ末端に位置する。
どうやら「浅間山」(せんげんやま・344m)というらしい。

陽春に誘われて、予備知識もないままの散策も楽しかろうと、車を走らせた。

まずは、登山口探し。
閑居山の中腹にある「百体磨崖仏」への道標が良い目印になる。
道標に誘われて、登山口まで。

途中に金掘穴。15mほど奥まで掘られているらしい。
興味本位でライト頼りに入ってみる。
しゃがみながら、前進。

最奥に至った所で、唐突にライトが切れる。
!!!
霊的な何かがそうさせたのか?

狭い場所で、全く灯りがない。足元は決してよくない。
これは、ちょっと、、、ピンチかも。
出口から差し込む陽が見えた時は、心底ホッとした。

岩に穿たれた、百体磨崖仏
鎌倉時代に穿たれたものだそうだ。
そこから先は、足元も悪いので、要注意。

尾根に乗ると、一転して広い尾根道。
途中「綿石」や「布袋桜」「大黒桜」などの見所も散見。

近年、雪入探検隊により”千代田アルプス”として一帯が整備され、快適なハイキングを楽しめるようになったようだ。

ゆったりとした尾根道をそぞろ歩き、少しの急登で浅間山。
筑波山の眺めがイイ。

急な下りを行くと突き当り、右へ。
あきば峠への道標にしたがって行く。
「あきば峠」は漢字で「青木葉峠」と書くらしい。
どうしても”アオキバ”と呼んでしまう。

あきば峠の舗装路を渡り、雪入山(345m)へ。
途中、霞ヶ浦方面の眺望がすばらしい。

雪入山から剣ヶ峰をすぎ、巨大なアンテナを見送ると、縦走も終盤。
舗装路をすすんで朝日峠に至る。

復路は、いやしの里を経由し保沢新道を行く。
途中、「金鉱山跡」の道標を見つけて立ち寄ってみる。

沢水滴る奥に金鉱山跡の洞窟。
きらめく金を探しに、、、、と言いたいところだけれども、今日は霊的な何かが起こるかもしれないので入り口でやめておく。
(本当は、崩落の危険もあるので、入らなかったわけですが。)
このあたりは雪入探検隊の道標の御陰で、楽しい散策となる。

拾光寺観音を経由し雪入ふれあいの里。
ここで、ハイキングコ-スマップを入手。(製作協力:雪入探検隊)
ここからしばらく車道をボトボト歩いて閑居山登山口に帰り着いた。

半日ほどのハイキングだけれども、地元のなんてことない山歩きも良いものだ。
そんな発見をした一日だった。

sak


奥久慈男体山‐袋田の滝

2016年01月27日 09時02分46秒 | 茨城の山

2016/1/26(火)

メンバー:単独

 誰が言ったか知らないが,北関東男体山めぐり.今回は奥久慈の男体山に行くことにする.

 

8:19 西金駅を出発.

車道を歩いて初めの分岐.地図では温泉があるみたいだけど,よくわからなかった.8:34.

この車道この時間でほとんど日が当たらない.似たような風景は見たことあるけれど,日が当たらないだけでこんなに寒いとは.この地に暮らしている人たちってすごいな~と感心し,また前にいた山の中って日当たりのいいところ多かったな~と昔を振り返る.茶?なのかなとても寒そう.

大円地山荘周辺に到着したのが9:14.駐車場には雪があり,途中日陰の下り坂は凍った雪が積もっている.ここまで車よりも,歩いたほうが無難かな~

ここから見上げる男体山はなかなかの迫力.

初めは一般コースをのんびりと確認しながら行こうと思ったけれど,あの絶壁を見たら迷わず健脚コースを進んでしまった.こればっかりはもう止められない.

 途中の雪も南側だけあってたいしたことないし,岩がゴロゴロしてちょっとドキドキしてくるぞ.

眺めのいいところもあって中々の高度感.筑波山,日光連山も見えて男体山から男体山を眺める.

今日目指す男体山も近づいてきましたよ~.

で10:18山頂に到着.ひとまず前半のハイライト.あっという間だったな~

那須はだいぶ白くなっている.筑波山はこの時間になるともうはっきりわかりました.

気にしていた雪はこんな感じ.先週行った筑波山に比べると標高も低いせいか量は少なく,そしてやや緩い感じ.さあここからは袋田の滝めざして歩きましょう.

この日は風もなく雲一つないいい天気.だいぶ雪は解けそうだ.結構立派な落葉樹の林を進んで白木山への分岐に10:57到着.途中標識はいっぱいありここまで迷う心配なし.

穏やかな陽気のもと,木々の間から日光連山,那須連山が見渡せていい眺め.途中にはとんでもないケヤキ?の大木もあり,風がないこともあって汗ばむ場面あり.風がなくて日差しがあるとこんなにあったかいのか~.そりゃ雪も解けるよね.日の当たらない北側も雪はあるけど,雪解けの山を歩いている感じであった.

で途中の展望台に12:08.

さらに進んで・・・

月居山に着いたのが12:30.

ここまでは雪が硬めでちょっと滑りそうなところもあったけど,概ね問題ない感じであった.

さあ袋田の滝へと遊歩道を進むと・・・

この階段が曲者で.滑りはしなかったけど,歩くところが限定されて最後の最後が一番気を遣った.

滝の眺め的にもいまひとつかな~

下まで降りて吊り橋を渡り,初めて見る袋田の滝.

幾分凍ってはいるけれど,これでは全然登れない.まぁそんなもんだと思っちゃいたけど,残念ですな~

展望台まで有料とはつゆ知らず.

今日はやめといて下山あるのみ.

駐車場のチェックもして駅へ向かう.

健脚コースなぞ来たものだから,大幅に下山の時間が早まって,この時点で13:52.水戸行の列車は袋田駅発13:55.

ダッシュする気もおきず・・・

当然行ってますわな・・・

次の列車は15:42!駅前に食堂もなく,ここで待っていたら風邪をひきかねないので,1つ戻って常陸大子まで移動すると・・・

駅前に食堂が.

ここで目に飛び込んできたのが「けんちんそば」.お値段¥450也.もう釘づけでした,はい.

ここの食堂,隣りのコンビニに品物を持ち込んでいいとか.なんともほのぼのとしているな~.

荷物も大きいのでそちらに移動し・・・

お目当てをすする.

空腹やら,駅の雰囲気やら,おそば屋の雰囲気やら,いろんなものを味わいながら食べたけんちんそばは,なかなかの美味.また食べに来てみたい.

15:38の列車までバスの待合室でうたた寝をして,無事車まで戻れました.

また来ることはあるのかな?以上

szt


羽黒山~棟峰

2013年03月21日 20時47分01秒 | 茨城の山

農作業で一日終わるかと思っていた3月20日、午後から空き時間ができた。いつもウォーキングしか、しないのも能がないので近くの山に行くことにした。
山は笠間の西方にある羽黒山と棟峰にした。
車で15分も走ると登山口に着く。今日の登り口からは地図に道は記載されていないが、着いてみると刈り払いされた道があった。
この道から登ることにした。登りだすと、しめ縄のついた御神木と思われる立派な杉の大木があった。(下山後、地元の人に聞いたが、この御神木に名前はないが、豊作を祈って毎年お参りをするとのことであった)


しめ縄で祀られていた立派な杉の大木


土のナイフリッジの上に、これまた土のオーバーハングが

ここで刈り払いされた道は終わり、藪こぎになる。207mコブの先は、ちょっとしたキレットになっており、土のオーバーハングを降り、土のナイフリッジを渡り、土のオーバーハングを超す。滑ると7~8mは落ちるのでタダでは済まない。さらにヤブを漕ぐと、土塁の真ん中に大きな祠のある羽黒山に着く。


羽黒城跡の土塁の中心にある立派な祠

この先は、いくらか登る人がいるようで、枝折りと目印が見られた。3月なのに今日は暑くて汗が止まらない。棟峰は標識もなく、マイナーな山の感じが非常に良い。そういえば先ほどの羽黒山にも標識がなかった。


棟峰にあった目印。これ以外頂上である印は4等3角点だけ。

東方にある林道に向かって篠竹のヤブを漕いで行く。あとは林道を歩き車まで戻った。


林道の峠にあった「北中山大月線林道」の開通記念碑 昭和45年とあった

登山口(12:15)-羽黒山(13:05)-棟峰(13:20)-林道(13:45)-登山口(14:05)
                                      ガストンガニマタ


茨城の山探訪

1999年12月25日 18時26分08秒 | 茨城の山

1999/12/下旬 茨城の山探訪

大岩壁が行く手に立ちはだかる。

そこを行くと怪我は必至だ。なにせそこは採石場なのだから。 爆薬やらユンボやら、何やら不穏な空気が漂っている。 
危うく私の視線も無意識に怪しくなってしまうところだった。

その脇をちょっと進むと加波山(かばさん)への登山道の始まりだ。

日の出時の北側斜面は暗く、空気は凛とし、ただただ、そこに佇んでいる。

静粛を揺るがし、一歩一歩登って行くと、 それを機に空気は今日の活動を始めた。


稜線に出た。 
本日はじめて目にした 朝日は、山も空も麓の村も、もちろん私をも黄金色に染めてゆく。

加波山神社はすでに初詣の準備は万端であった。 私にとっては「詣納め」になる。境内に浄財投入の音が響いた。

渇いた冷たい風のなか、まだ生まれたての陽光は体半分に温もり を残して光と影を生む。その様を肌で感じながら最後の登りをゆく。


加波山は筑波連山第二の 高峰(709m)であり、裏筑波縦走路の中ほどに位置する。

西暦1884年、圧制政府の打倒を謀る急進派がここに立てこもり要人の 暗殺を企てた。自由民権運動のひとつ、加波山事件の蜂起である。

しかし現在、「自由」は勝ち取るものではなく、 与えられて然るべきものなってしまった。

「自由」を与えられ、飽き足らずに「不満」を撒き散らし生き長らえる我々。

「真の自由」など、到底私には語る事ができないなあ。


燕山(ツバクロヤマ)701m。 
本日の目的は加波山と対峙するこちらの山なのだ。

何といっても名前がいいではないか。北アルプスの燕岳を連想させてくれる低山。 
こちらのツバクロは丸くて緩やかな山頂を持っている。 
近くに電話会社の鉄塔が玉に傷だが、それは低山のご愛敬といえよう。

そんな時、きつねと遭遇。なんだか得した気分になった。 
身近な山こそ意外な発見が多く待っているものだ。

その先には筑波連山縦走路が続く。しかし、お次の有名山が待っているのでここで引き返す。


ところ変わって今度は富士山。
麓から ヤブを突っ切って稜線に出た。わずかばかりの踏み後がある。 鬱蒼とした杉林をル-ト探ししながら歩く。

これもまんざらつまらなくはない。 
いや、むしろ少年探検隊になったようで面白い。

思わず童心に返ってしまう。


山頂の祠山頂はすぐだった。ヤブと格闘するも、 あっけなく山頂らしき場所に出た。祠もあるし、ここより高い所もない様だ。

全国各地に富士山は点在する。しかしココの富士山は一味違う。 
なんて言ったって日本一なのだ。さて、それはいったい?・・・

日本一の富士山は3776m。ここの富士山は128m。そう、「低さ」において、である。 
その頂を私は登り詰めた。涙は頬で凍らなかった。(笑)

下山は冒険心で反対側に足を出してみた。

ゴルフボ-ルを見つけた。 
拾おうとすると、どこからか渇いた金属音と人の声がした。「ナイスショット!」

程なく行くとゴルフ場の全容がはっきりしてきた。 
どうやら迷い込んでしまったらしい。

場違いな格好に気後れしながらゴルフ場の傍らを歩く私。
たまりかねて 道なきヤブに突っ込んだ。ゴルファ-が見たら 「そこはOBですよ」なんて言いたくなったことであろう。

ゴルファ-のたのしげな声に追われ、ヤブのなかを無言で彷徨う山屋が 独り。
お次の山を目指し歩く速さも自然と早まる。

再び車から降り立つ。 
山屋としてはイケてる格好のはずである。しかし、しかし、降り立ったそこは 住宅街。
子供たちの好奇の眼差しが痛い。

なぜ私はこんな所に来てしまったのか? 一瞬、忘れてしまいそうになった。

そう、ここは屈辱に耐え、目的を果たさなければならない。 
そしてその目的はこの住宅街の片隅にあるはずである。


高天原の三等三角点高天原<タカマガハラ>(41m)はじつに住宅街のド真ん中に 存在した。
鎮座する三等三角点がその証拠となってくれている。 
これが山?ホンマカイナ。 
確かに山とは言い難い。しかしまあ、いいではないか。 
なんでも楽しむ心構えが今の私には必要なのだ。

北アルプスの雲上の楽園、高天が原とはずいぶんな違いがあるものだ。

しかも隣地に林立するマンションの方が遥かに高い。 
近隣住民もそこに三角点や名前があるなど知られていない事だろう。


松ボックリとその母親たち旧千年期の山行はこうして幕を閉じた。 
しかし、ここだってゆっくり歩いてみれば静かな公園であり、 憩いの広場なのだ。松ボックリが遊び相手を探してその辺に転がっている。

あくまでゆっくりと・・・。

それでは私も山の事を考えてみようか? 
構えずに、急がずに、背伸びせず。

あくまでゆっくりと・・・。

今の世の中、ゆっくりの方がいい事だってまだまだたくさんあるはずだ。 
それが私の新千年に遺したい物の一つである

sak