acc-j茨城 山岳会日記

acc-j茨城
山でのあれこれ、便りにのせて


ただいま、acc-jでは新しい山の仲間を募集中です。

南会津 硫黄沢

2012年06月28日 08時17分12秒 | 山行速報(沢)
2012.06/23(土)~24(日) 天気:晴れ・晴れ

南会津 硫黄沢遡行をしてきました。
メンバー:N氏・M氏・Appleの3人パーティ。
装備:ザイルφ8.0×30m、アイスハンマー、ハーケン

今回の登山行程は、前夜発車でR125=R50=R408=矢板IC=東北道=西那須塩原IC=R400=R121=R289=R252=役場Pまで入る。

23日(土) 役場P=7:10七入P~7:20硫黄沢入渓~8:40J滝~9:00二俣~10:30 10m大滝~11:10-12:45 7m滝~13:40ゴルジュ出口 BP(泊)

24日(日) 8:30発~9:30-10:00河原~11:35枝沢~12:00道路(バス)=12:30-45御池(バス)=13:15七入Pの1泊2日です。


やっぱり沢登りは、釣りして焚き火して宴会をしなくちゃ!ということで硫黄沢をチョイスする。
クラブの皆に声をかけたら、さっそく新人M君が参加表明、その後N氏が参加で3人パーティが出来上がる。
あと心配なのはお天気だけだ。日頃の行いが良い晴れ男の私のおかげで天気もバッチグーの感じで実施する。

前夜筑西市役所Pで集合し出発、七入Pのトイレが使えない情報があり檜枝岐役場Pに止めさせていただき軒下で仮眠する。
朝目が覚めると天気は良さそうで気分もいい。洗面と朝飯をすませサクサクと車で移動する。

七入Pに着くと車はほとんど無く道路側の土手下に止め。沢靴を履きハーネス・ガチャ類を着け出発する。
のんびりと歩き出すと七入山荘が見え、右脇の登山道を進むとまもなく入渓点に着く。
堰堤は左から登り、しばらく薄薮を進み河原に降り立つ。
小滝をいくつか越えネジレの滝を越えると大きな釜を持った滝が表れる。
これが蛇滝であろう。よ~く見ると蛇がうねっているようにも見えるから不思議である。
この後はしばらくまったりとした沢登りをしていると二俣に到着する。右より流れ込む二条のコケ状の滝が美しい。
このあとも右より何筋ものコケ状の滝があり滝上の景色に興味が湧いた。

8m幅広階段状の滝に連続した5m滝は右の急斜面を巻くが灌木などの手がかりがあるのでザイル無しで登れる。
この沢は適当に滝が連続しているので飽きないな~と思っていると前方に10m大滝が表れる。
左右を見ても小さく巻ける所はなく、すこし戻って左の泥状ルンゼを登るが滝上の降り口が滑るので注意が必要だ。
幅広のナメ滝を登ると前方に今回の核心部7m滝が見えるが、写真で見た通りの滝だ~が第一印象だ。
水流沿いには登れそうもないのでザイルを出してすぐ右側の草付きを登る。
大きなテラスでピッチを切り1人づつ上がってもらう。
ザイルを引いて滝右側の灌木がある壁を目指して登るが、壁の上部立っているところの岩はグラグラで手がかりにならない。
さてどうしたものかと思案していると残置ハーケンがある。これもグラグラしているので打ち直ししビレイを取る。
あまりあてにならないハーケンなので落ちることは許されない感じだ。
落ちるとカラビナからザイルが抜けそうな角度なので二枚使うことにする。これが後で効いてくる・・・。
気合いをいれてよじ登り灌木の上に足をかけ、泥に指を食い込ませて滝上に這い上がる。
灌木で支点を作りビレイする時にカラビナが1枚不足しているのだ。ちゃんと後のこと考えて使わないとねと思う。
ロープの流れが悪いなどがあり支点を作りなおしたのと、荷揚げや1人ずつのビレイで大分時間がかかった。
この後はゴルジュ帯になりヘツリになるがスタンスはしっかりあり問題なく通過できる。
N艦長から最後のゴルジュを抜けると良い天場があると聞いていたが、すばらしいサイトを見付け即決でここに泊まることにする。

タープ張りと薪集めに別れて作業をするが、薪は豊富なので早めに準備完了する。
では食料調達とばかりに釣り班と山菜班に別れ出かける。釣果はイワナ計6匹、山菜はコシアブラと根まがり竹などである。
焚き火を起こして下ごしらえをして飯炊きを始めたら、たまらずビールを飲み始める。
M君はハマりそうですと満面の笑みをみせる。そうだろうそうだろう。(^_^)v
四方山話で盛り上がり、銘酒花泉を飲みながら夜も深けて行く・・・。至福の時である。
M君に寝る前に明日何時起床ですかと聞かれるが、目が覚めたらと答え就寝する。





七入山荘から登山道を進むと間もなく硫黄沢入渓点の桟橋がある。奥に堰堤が見えが左を巻く。




これが蛇滝らしい。イメージを膨らませてみると蛇がうねってこちらに顔を向けているようにも見える。




蛇滝を右より小さく巻くと上部は緩やかなナメ滝になる。




二俣の右からの入る二条のコケ状滝である。この上がどうなっているかも興味のひくところである。




緩い傾斜の滝を登るN氏。足場は階段状にあり難なく登れます。




10m大滝です。すこし戻って左を巻く。泥状ルンゼを慎重に登り滝上におりるところが滑りやすい。




10×15m幅広ナメ滝です。新人M君は生き生きと登っています。将来が楽しみだ。




7m大滝です。ロープを出し右側を登りテラスでピッチをきり、右側の壁を登るが上部は立っていて手がかりが無い。




ゴルジュ帯での拙者です。順番待ちの間に撮影をしてもらいました。




最後のゴルジュです。右側をヘツリますがスタンスもしっかりあり問題なく行けます。




飯を炊きながら焚き火の前でビールをいただいてます。至福の時ですな。




今宵のホテルです。ゴルジュを抜けたすぐにすばらしい天場があります。




コシアブラと根まがり竹の天ぷらです。食ってしまった後に気がついて写真撮りました。




会津の銘酒花泉を飲みながら夜はふけていく。まったりと酔う心地よさ。



のんびりとした朝を迎える。だいたい目が覚める順番は歳の順と相場が決まっているようだ。
N氏は早朝から釣りをしてるらしく何匹か釣り上げている。
毛針でちょっとさぐってみてから焚き火を起こしコーヒーを湧かす。朝はコーヒーを飲まないとね。
朝食の献立を考えるが、塩昆布の雑炊と山菜の味噌汁とイワナの塩焼きとする。
準備ができたころにめいめいが集まり朝食をとる。
ゆっくりと後片付けをし撤収とパッキング完了したら、焚き火をきれいに始末して出発する。
開けた河原が続くやさしい沢歩きだ。ときどき良いポイントがあると竿を出す。
手製の毛針はニンフだと釣れるが食いは悪い。ブドウ虫のほうが釣れる。
途中行者ニンニクとコシアブラを採り枝沢より道路に出る。
道路にでるとすぐバスが来て乗せてもらう。御池で連絡よく会津行きのバスに乗り七入りに到着する。




朝は焚き火の前でまったりとコーヒーを飲みながら雑炊と味噌汁を作る。仙人のようだと言われた。




上流は河原が多い明るい沢になる。行者ニンニクを採ったりしながらのんびり登る。




この枝沢から道路に向かう。途中コシアブラがある。

by Apple

子持山・獅子岩マルチピッチ

2012年06月25日 21時53分59秒 | 山行速報(アルパイン)
子持山・獅子岩マルチピッチ

梅雨の合間。
天候は憂慮されたが何とか曇りマ-クで決行とした。
matくん、初のマルチピッチ。本格的なクライミングデビュ-。

が、子持山7号橋駐車場は無情の霧雨。
暗雲垂れ込めるなか、ともかく岩場を見るだけでもと出発。
すると、上部は霧。一部に染出しがあるものの南壁は何とか行けそう。
ということでクライムオン。



1ピッチ。ところどころ濡れてはいるがフリクションは効く。
階段状からだんだんと立ってきて、なかなか手強い。

matくんも、初めての岩質にてこずったようだ。
初めてのマルチで緊張もあったと思うが、安易にA0しない粘り強さ。





2ピッチはハイステップ、3ピッチはフレ-クの登り方が見せ所。
4ピッチはおそらく一番立ってくる核心。
5ピッチはホ-ルドの乏しいスラブ。
それぞれに特徴あるピッチでなかなか楽しい。





matくん、ここまで時間をかけながらもAOにはお世話になっていない様子。
ん?なかなかやるじゃないの。

ということで、頂上直下に出る6ピッチのフェ-スとバルジの乗越はリ-ドしてもらう。
記念すべき初リ-ド。

見た目より立っているフェ-スに最後は突き出た岩とホ-ルドの乏しい抜け口。
思った以上に安定して抜けた。
ん?やるじゃないの。



セカンドのビレイに少し手間取ったようだが、先日の碧岩西稜でのつるべ訓練は非常に有効だったようだ。
あとはどれだけ時間短縮をできるかどうか。
これはもうね。On the Job Traning。
山に行きまくるしかないね。

短い最終ピッチで山頂に出たら小休止。
生憎、全方向ガスだらけで真っ白の山頂。



後続の声が聞こえていたので、懸垂下降訓練は諦めて登山道を下山。
そうしたら、15分くらいで取付きについてしまうのね。
とってもお手軽。

生憎の天候で、駐車場では敗退ム-ド漂っていたものの、終わってみればなかなか快適なクライミングだった。
願わくば、見渡す限りに広がる空、大地に散らばる山々を望みたかったが、それは多く望み過ぎというものだ。

最高のシュチュエ-ションとはいかないまでもデビュ-を果たしたmatくん。
入会後の山行数も一際多い。
一昨日、昨日で沢に行って、今日クライミングデビュ-の3連荘。
そしてこの後は夜勤の仕事。
「疲れてしまうんじゃない?」と問えば、本人曰く「問題ないです」。
やるじゃないの。

「目標を持っている」ということは実にスバラシイ。

sak

武甲山&渓流釣り

2012年06月22日 15時29分21秒 | 山行速報(登山・ハイキング)
2012.05/26(土) 天気:晴れ
秩父 武甲山登山をしてきました。

メンバー:釣師N・Appleの2人パーティ。 装備:なし
今回の登山行程は、早朝発車で常磐=首都高=関越=所沢IC=R463=R299で生川登山口Pまで入る。
10:15一ノ鳥居~10:48表参道登山口~12:24十字路~12:29-38武甲山~12:45-13:25十字路~13:49シラジクボ(1:35)~14:33参道合流~14:49一ノ鳥居の1日です。


先週の藤坂ロックガーデンでの岩トレに続き今週も山行する。なまってた身体も大分締まってきた。
10時頃に着くと駐車場はすでに一杯のようであるが運良く1台だけ空いていた。日頃の行いが良いせいだ!
特に準備もないのでサクサクと出発する。表参道というだけあって、しっかりした道をスタスタ歩く。
若いハイカーが沢山いる。なぜかガンガン抜かれる?しかし最後は拙者の方が早く着くはずだ・・・たぶん。
杉林の道は良く整備されており適度な勾配なので歩きやすい.

途中にある○○丁目と書いてあるの石碑が不思議なのである。
1丁目から始まり最後は何故か半端な52丁目である。なんとも切りのいい数字にできなかったものだろうか。
途中には大杉が3本あり設計士としては良い建材になるな~と眺めるが不謹慎かな?
山頂近くになると白い岩がごろごろと出て来た。とても純度の高い石灰岩だと判る。
山の右端には石灰岩の岩稜帯が出てくるが、反対側はスッパリと切り取られているのだろう。

山頂下の神社の広場に着くと、そこには沢山のハイカーがのんびりランチをしている。
とりあえず山頂を踏んで記念撮影をして秩父の街並や採石場を見物する。
採石場ではハッパが仕掛けられバンバンバンと炸裂音がこだまする。
広場に戻りランチをとるが、周りを観察するとバイケイソウが茂りニリンソウが丁度見頃に咲いている。
湿地に咲く植物なのに山頂直下に繁殖しているめずらしい光景だと思った。
この下は岩盤で水瓶になっているのだろうか?ここでそんなこと思ってるのは私だけだろう。
だいぶのんびりしたしシラジクボを経由して周回して下山することにする。

下る尾根は左側は杉林、右側はカラマツ林とはっきりと別れており計画的に植林された山である。
尾根をはずれてトラバースする下山路は杉林の中を歩く平凡な道である。

お気楽ハイキングの後は武甲温泉に入って“道の駅ちちぶ”で蕎麦を食し、山奥のキャンプ場に向かう。
テントでいつもの八海山とおでんで宴会をしてスパゲッティでしめ、翌日は渓流釣りをした。
釣果はイワナ6匹・ヤマメ4匹・ニジマス2匹の計12匹である。獲物はさっそく塩焼きにし食した美味かった~っ。





生川登山口の一ノ鳥居にある掲示板です。時間的な制約もありシラジクボより下る周回コースをとる。




よく手入れされた杉林の中の登山道である。若いハイカーが沢山いるのが驚きである。




十八丁目にある不動滝で水場でもある。水量は豊富である。




大杉の広場を過ぎてから三本目になる大杉です。立派な材木で良い建材になるなぁ。




山頂直下の広場です。トイレも完備されており沢山のハイカーが休んでいます。




▲武甲山1,304mでのスナップ写真です。後ろは削り取られ切れ落ちており秩父市街が眼下に見えます。




不思議なことに山頂直下の広場は斜面なんだけどバイケイソウなどの水辺を好む植物が多いです。




下界では終わってしまったニリンソウが咲いています。地面の下は水瓶になっているのかもしれません。




シラジクボに行く途中の西側はカラマツ林とバイケイソウの群落です。

by Apple

雨の休日

2012年06月22日 10時56分53秒 | 会員日記
PINNACLE

つくばのPINNACLEへ。

クライミングジムといえばつくばのスポ-レに行っていたが、スポ-レの開店は13:00~
一方、PINNACLEは10:00~
午前中のわずかな時間の活用になかなかいいのでは?という目論見だ。



ボルダリング専門ではあるもの、どちらにしても一人で前腕を鍛えるのが目的だ。
そもそも、最近はクライミングジムも不定期通い。
山に行けば体は正直だ。
山は勿論、クライミングもトレ-ニングをするに越したことはない。

平日の午前中のはずだが、なかなかの盛況ぶり。
大型スポ-ツショップ内だからか、午前中からやっているからかはわからないが最近はクライミングがとても身近になってきた。
それこそ、その昔は千葉や埼玉まで行ったものだ。

ともかく、店の雰囲気や難易度など大体は掴めた。
何度もトライしたができなかった課題を次回に持越しと決めてあとは前腕をイジメる。

雨の休日、昼前に一汗。
一日ゆったりする休日も悪くはないが、この方が性に合うというものだ。
AMクライミング。なかなか良いですな。

sak

奥多摩・峰谷川坊主谷

2012年06月19日 23時49分02秒 | 山行速報(沢)
奥多摩・峰谷川坊主谷

2012奥多摩沢登シリ-ズ第二弾
奥多摩、峰谷川坊主谷。

いったいなぜ?坊主?という疑問。

ぼうず【坊主】
(1)僧(2)男の子(3)毛のない頭(4)釣果のなかったこと
※とある国語辞典より

さて、その坊主谷はどんなところかというと

①小滝がいっぱい!
②核心連瀑ももちろん直登可能!
③アプロ-チゼロ!

と、とってもヘルシ-。
「糖質ゼロ」「ゼロカロリ-」という時代の流れに乗って「アプロ-チゼロ」は嬉しい。
沢登初体験のebさんと。

梅雨にもかかわらず、何とか雨を逃れて薄く晴れ間も見える。
峰谷川林道の坊主谷出合に車を止めて入渓。



堰堤を2つ越えてしばらくで最初のゴルジュ。
ヘツリ、バンドトラバ-ス、直登と沢登バリエ-ションも豊富に楽しめる。






今日は水量も多いらしくゴルジュ最後の6mは水流が2条ある。
その2条ある水流の間を行く、なかなかの見どころ。
手前の流れを頭からかぶって、水流の間に出たらカチを拾って直上。念のためロ-プを出す。





そこから中小滝が続き、概ね滝登りを楽しめる。



核心の連瀑、最初の2段を仰ぎ見る。想像以上の迫力だ。
しかし、右岸の水流から離れたところを容易に登れる。



そして、次の斜瀑が核心。
本来、釜に浸かって水流右に取りつきバンドを落ち口に向かって斜上するらしい。
確かに釜からバンドに上がるところにトラロ-プが垂れている。



浸かるのはちょっと・・・。という気分だったので、左岸壁をへつり、一旦下がって滝へと斜上するバンドに取りつく。
落ちると痛そうなので、ロ-プを出す。
途中、立木に支点を取るが、落ち口への斜上には支点がない。
ホ-ルドスタンスがしっかりしているので恐怖はないが、万一落ちると随分振られるのでいやだなあ。
ということで、万一の事態もなきよう慎重に慎重に。



核心終了とはいえ、まだまだ中小滝が続く。もちろんほとんどが直登可能。
もうこうなると、遡行図との整合性など確認もせず、直感的に滝身に取りつく。
時に落ち口のナメに苦労させられたりもする。

中ノ谷のわさび田跡を見学してからも小滝は続く。
もちろんほとんど直登可能。
しまいには石積堰堤まで直登。



石積み堰堤、わさび田を越えると取水層。
詰めまで行く予定であったが、この上は大切な水源となることも考慮し、ここで終了。
本当のところ、連瀑や中小滝でおなかイッパイ。
取水層巡視路を下る。



巡視路とはいえ、油断は禁物。
時に足場板が崩壊し、むしろ怖い。



浅間神社から茂窪谷へのショ-トカット。尾根筋を下る。
ガイドに「不明慮」とあったが、急勾配の尾根筋を忠実に下れば問題はない。
峰谷林道、ブルト-ザ-の放置されている資材置き場に出る。



アプロ-チや下降の手軽さ反面、中身は濃い。
晴れの善き日には水線中央突破も。
この満載感。どこがボウズやねん。


sak

茨城県境縦走

2012年06月12日 18時58分55秒 | 茨城県境縦走
茨城県境縦走

国境。
その昔、わが国にも国境は存在した。
谷川の稜線を国境稜線というのはそういった名残だろう。
戦国の世のロマンに想いを馳せるのも興味深いが、このたび注目したいのが、この「国境」である。

国境=くにざかい。現代でいう県境。
国境というのは土地の首領の領土の果て、つまり支配地域の果てが境界となりやすい。
大きな川や、山などは支配しにくいため、そこが境となり稜線が国境となる。
この流れは、至極自然で、言われてみればなるほどなあという具合だ。
そして現在の都道府県は歴史の中で統廃合などあったものの、もともとは江戸時代の廃藩置県をもとに形成されている。

しかし、ちょっと驚くのは、現代においても「県境未定地域」なるものが存在すること。

一定の汀線はあるのだろうが、隣接地域同志の主張であったり、国境であるとしてきた河川の流路が変わったことによるものなど理由は様々。
事によってはその利権争いによる「蔵王県境裁判」などという事態もあった。

一方で、文化的、歴史的な理由から、「飛び地」があったり、不自然に突出した県境なども存在する。
飯豊山の事例は山好きならご存じだろう。

そのような歴史や自然環境、文化など想い馳せれば知的好奇心が刺激を受ける。
はたして、茨城の県境はいかようなものだろうか?

ガストンさんが、茨城の県境、その山岳部分を走破したのは記憶に新しい。
太平洋から小貝川に至る県境を2年1ケ月をかけて歩いたものだ。

旧ブログに時系列での掲載はあったが、太平洋から八溝山、小貝川へという県境に沿った記録にリメイクした。
断然このほうが、臨場感がある。

茨城の県境にも歴史や文化は隠れている。
県境による争事や未定部分はないものの、山肌が削られゆく現状や謎の土塁などは興味深い。

時間と労力をかけた大作は、通して読めばもはや自分も歩いたかのような錯覚に、疲労を覚える事もある。
もちろん、追体験を期待するにはそれ相応の覚悟というものが必要だ。
心して取りかからねばなるまい。

「茨城県境の山」はこちら

sak

谷川岳・一ノ倉沢烏帽子沢奥壁南稜

2012年06月09日 00時59分25秒 | 山行速報(アルパイン)
谷川岳・一ノ倉沢烏帽子沢奥壁南稜 2012

近くて良い山。
谷川岳は関東近郊の山ヤさんは勿論、沢ヤさん、岩ヤさんにとっても近くて良い山。
長期山行困難者にとってはそれこそ、谷川さまさま。



山良し、沢良し、岩も良し。
日帰り山行の三拍子が揃っている。
「おやつは300円まで。オマケつきOK。」
そんな遠き過日の遠足を思い起こしながら。

前夜、登山指導センタ-で計画書を提出、その先、一ノ倉出合へと入る。
登山指導センタ-から先は2012/6/1~6/30までは通行可だが、それ以降は11月まで交通規制となる。
ならば、6月の好機を逃すまい。
一ノ倉十数年ぶりのGRさんとシ-ズンはじめのごあいさつに南稜をチョイスした。



出合からテ-ルリッジまで雪渓通し。なかなか、快適。
テ-ルリッジも乾いており、シュ-ズ(FiveTen/Savant)がスバラシイフリクションを魅せる。
以前、この場所でとあるガイドさんがクライアントに「滑ると思うから滑るんだよ」とアドバイス(?)していたが、それは大方、靴の能力だと思う。
雪渓とステルスS1効果もあってか1時間15分ほどで中央稜取付。
装備を付けて烏帽子沢奥壁のトラバ-ス、南稜テラスへ向かう。

今日の一ノ倉は3パ-ティ。
凹状に2人P、南稜に先行3人P、そして同ル-トの我々2人。



テラスでロ-プをつけたらクライムオン。
sak先行。
久々の谷川詣のGRさんにオイシイピッチはリ-ドしてもらう手筈。

1P、sak
体が登攀になれるようゆったりとチムニ-手前まで。



2P、GRさん
危なげなくチムニ-上まで。

3P、sak
岩は乾いており快適。笹薮ピッチまで。

4P、GRさん
笹薮歩き、大岩下まで。



5P、sak
フェイスから大岩を回り込んだ先のテラスへ。
ここで渋滞。いつしか雨が落ちてくる。

6P、GRさん
すっかり雨に濡れた岩場を行く。
リッジを右に回り込んで細かいフェイス。濡れているためかなかなか手強い。
上部はハ-トフルなガバが続く。先行Pはここで雨のため下降。

7P、sak
クラックをひと登り。
濡れていて、スタンスに確信が持てない。
「濡れていてもスベらない」と自分に言い聞かせ解決。



8P、GRさん
最終ピッチにして核心。
ここのピナクル先端が浮いている。これがもうグラグラなもので恐ろしい。要注意。
慎重な登攀で終了~♪



幾分弱くなったが雨が続いているので、小休止して6ルンゼ下降にかかる。

・・・が、

懸垂下降1ピッチ目、45m下降し、回収時にロ-プが岩溝に嵌る。
約20m上、大きなチムニ-上部で痛恨のスタック。
いくら引けどもロ-プが伸びるばかりでビクともしない。こうなるとどれだけ引いても回収はまず無理だ。
幸い結び目は手元にあるので、50mロ-プ1本で登り返しほかない。

6ルンゼのチムニ-を登るにもヌルヌルで支点も見当たらず行く気はしない。
6ルンゼ右(左岸)の浅い凹状を行く。

オマケP、sak
手がかりはあるが脆い。あまり登られてはおらず支点は少ない。
12m直上し、カブリ気味になってきたら右のリッジに2mトラバ-ス。
このトラバ-ス、支点はないので大層緊張する。
リッジに出たら、南稜の6P上部。ここのハ-トフルガバホ-ルドに一時癒される。
7PのクラックをA0しまくりでピッチ切り支点まで。

そこからロ-プを上げて6ルンゼへと5m懸垂下降。
岩溝に食い込んだロ-プを外しGRさん回収を確認。

プル-ジックで一旦登り返しし、改めて支点回収しながら懸垂で6ルンゼに降り立つ。
いつしか雨は上がっていた。



そこからは特に問題なく懸垂下降4ピッチで鎌形ハング下まで。
烏帽子スラブはいつも思うが、往きはよいよい帰りは恐い。素直に慎重さを忘れずに。
中央稜取付きで一息。装備を分けてテ-ルリッジを行く。



途中、先行Pと共同で懸垂なぞしながら今日を振り返る。
経験と課題、そして解決策。
トラブル対処は想定とシミュレ-ションの範囲内。
オマケピッチはいかがなものだったかと。
このオマケが曲者だった。
なかなか遠足のおやつのようにはいかないものだが、ちょっぴり辛い大人のおやつといったところか。


sak

西上州・碧岩西稜

2012年06月08日 00時53分54秒 | 山行速報(薮・岩)
西上州・碧岩西稜

神が御宿る岩。
それが碧岩。


三段の滝

「緑色が好きだから」とかそういう理由は個人的なもので、決して本質ではない。
あのトンガリを形成する四方に散った稜を一つ一つ拾い集める。
これもまた楽しなのである。


第一コル

碧岩西稜は三段の滝上から一気に突き上げる岩塔が末端といえる。
この場所を第一コルというが、ここからの登攀はかなりの神経戦となるらしい。


小さなケルン


第二コル

通常は第一コルより上流右岸のルンゼを詰め上げ、側壁を数メ-トル登って第二コルへと至るところが始まり。
このルンゼは登山道脇の小さなケルンが目印。
落ち葉やガレ、泥のずるずるルンゼを10分ほど詰め、西稜側壁の一番低いところ、凹角状を登れば西稜だ。


タカノス岩がかっこいい

このたび同行のmatさんは、先日入会の若手NO.1
本日はアルパインクライミングの講習も兼ね、取付きからアンザイレン。
まずはフォロ-、そして容易なピッチでリ-ドとコ-ルの実践というのが主眼。


西稜下部

ゲレンデで練習も考えたが、折角ならライトアルパインを楽しみながら実践した方が覚えも早いはず。

つまり、
On the Job Training。(茨城語訳:まずはやってみたらいかっぺよ)
and OFF the Job Training。(茨城語訳:何度もやりぁ覚えんべよ)
というわけだ。

西稜末端で幾許かの岩場があったものの、中間部は薮尾根。
容易なここでつるべシステムとコ-ルの実践は充分行うことができた。


北西壁が見えてきた

上部に行くと一気に視界は広がる。
ガストンさん初登の北西壁がガガ-ンと鎮座し、昨年行った北稜は上部で唐突に急角度で突き上げており感嘆。
あのときの奮戦はいまだ鮮明に思い出される。


北稜はなかなかの斜度(左のスカイライン)


上部になると岩場が出てくる

西稜の核心は上部の岩場。露出度が高く、高度感は抜群だ。
薮から一段上がってテラス。
リッジの右側壁にハ-ケンが4本打たれており、右上。
容易ではあるが、落ちればイタイ。
リッジに上がるときに残置がないのでキャメ0.75で念を入れる。
Ⅲ級。


フォロ-するmatくん


カシコ岩

抜けるとテラス。「カシコ」?と書かれた岩が鎮座。
ほぼこれでロ-プ終了となるが、もう1ピッチ山頂まで伸ばす。
山頂から西上州の山々を望む。
陽射しが強く、夏のよう。
大岩に行こうと考えていたが、予定時間を過ぎてしまった。


碧岩山頂

かかったよなぁ、”でれすけ”だどね。(直訳:随分時間がかかりました。愚か者ですね。)
まぁ、しゃあんめ-よ。(直訳:まあ、仕方がないですね)


南稜下山

ACC-J茨城は茨城県南部を中心に標準語で活動しています。
山行は、沢登・アルパインクライミングが中心で関東周辺、東北、中部山岳が主な活動山域です。
あなたの華麗なクライミングデビュ-を応援します。


sak

頸城・権現岳~鉾ヶ岳

2012年06月04日 20時27分33秒 | 山行速報(登山・ハイキング)
6月3日、GWに天気が悪くて登れなかった権現岳~鉾ヶ岳に行ってきた。今回は一人ではなくN、Y、Gの3名の連れがいた。この山は低山でありながら初心者には難しい山である。
ガストン宅を2日18時出発、駒寄PAでNを拾い、溝尾登山口にバイクをデポ、柵口登山口には23時に到着。怖くなるくらい予定した時間通りであった。
明日は、能生観光協会たいまつ登山実行委員会主催の、ジオサイト登山大会があるので、我々はその前に出発しようという考えなのだ。小宴会後就寝、朝4時起床とする。
天気予報では雨マークもあった今日だが、わりと天気が良いではないか。


柵口登山口にあった蛇口付きの水場


GWには大水量で落としていた白滝


胎内洞入口


胎内洞内部をストロボで撮った。本当はかなり暗い

柵口ルートは急登に次ぐ急登で、ロープ、針金、クサリのオンパレード、よくもまあこんなところに登山道を作ったものだと感心する。胎内洞上で小休止したが、権現岳まで一気に登る。山頂からは360度の展望が得られた。


権現岳頂上のY、G、N


権現頂上の案内円盤


噴煙をあげる焼山と妙高山方面

ここから鉾ヶ岳までは雪の上を歩くことが多くなってくる。トッケ峰を通過し鉾ヶ岳まで休み無しで行く。鉾ヶ岳は、周りの木々が大きくなり、思ったより展望は良くない。でも焼山、妙高、雨飾など雪を抱いた山々を遠望できた。


権現岳から先は雪の上を歩くことが多くなる


もう少しで鉾ヶ岳だ


鉾ヶ岳頂上のY、N、G


金冠めがけて降りていく


両側に滑り落ちないよう慎重に稜上を歩く


金冠を仰ぎ見るまで高度を落とした

下りは殆ど雪の上を歩いていく。一番の核心部と思われた金冠は、固定ロープが出ていたこともあって、以外に簡単に通過できた。しかしその先の道が雪に隠れてルートがわからない。現在は、無雪期には左手を行く巻きルートを使っているらしいが、雪の急斜面なので、軽アイゼンしか持っていない我々が下降するには危険すぎる。稜線を行く旧ルートを行こうとするも、現在は廃道に近いようで道が見つけられない。もうこうなったらGPS歩行しかない。藪と雪の急斜面をGPSで進む。あまりに滑るので軽アイゼンを付けたが、それでもよく滑り何度も転倒した。落ちると命にかかわるので転落はしないよう気をつけた。藪こぎを続けること30分以上で、やっと現在使われている巻き道に合流できた。一安心もつかの間、この道は急な雪渓を何本もトラバースするので、しばらくの間は気が抜けなかった。やっと雪渓が無くなったと思ったら熊の気配。笛を吹いたら、駆け上がっていく動物の背中が見えたが、熊であるかどうかは確認できなかった。そこから少し下が溝尾登山口であった。


このような雪渓をいくつもトラバースした


溝尾登山口に到着

車回収のため、バイクで柵口登山口に戻ると、ジオサイト登山大会のマイクロバスが止まっていた。運転手さんが話しかけてきた。山菜採りかね?いや登山です。どこまで登ってきたのかね?ここから権現~鉾~溝尾まで行って車を回収しに来たんです。よく行けたね~、今年は雪が多くて、下見の係員も登ることができなくて、ジオサイト登山の縦走パーティは中止にしたんだよ。そうなんですか、金冠の下ではルートがわからなくて少し迷いました。そうだろう、あそこは雪があると、よく道迷いを起こす登山者が多くて、今の時期に登る人はいないんだよ。などなど、いろいろな話を聞くことができた。車に乗り移った瞬間に、強い雨が降ってきた。ついていた山行でもあった。


柵口登山口近くの万年雪(冷蔵庫のない時代は、魚を冷やしたり、子供の熱を冷やしたり使ったそうだ)上部のスラブからの雪崩が溜まってるのだと思う。上のスラブは登攀欲をかきたてられるスラブであった

柵口登山口(4:40)-胎内洞(5:53)-権現岳(6:45~7:00)-鉾ヶ岳(8:25~8:55)-溝尾登山口(11:20)
全行程歩行距離9、4km
                                ガストンガニマタ

奥多摩・小川谷滝谷

2012年06月02日 23時48分30秒 | 山行速報(沢)
奥多摩・小川谷滝谷

2012沢登のスタ-ト
ようやくといった感もしなくはないが、ともかく沢登部の活動が始まるのだ!
さて、初陣はというと・・・。

奥多摩、小川谷滝谷。

①なんといっても滝がいっぱい!
②核心は直登可能!
③そしてアプロ-チが長い!

と、とってもハ-トフル。
新入会、沢登初体験のmatさんと初陣を飾れるか?


前夜、日原へ
小川谷林道は通行止めというのはあらかじめ調査済み。
日原鍾乳洞駐車場が平日は無料らしいので、利用させてもらおうと行ってみたが、河原の駐車場手前で通行止め。
わずかに「軽専用」駐車場が利用できそうなものの、そこにワゴンを止めるのもマナ-に反する。
ということで、随分手前の日原渓流釣場の駐車場からスタ-トする。

日原鍾乳洞入り口を過ぎると、左手大岩壁の崩落がひどい。
新しげな落石がそこここに。
一見して通行止めの理由を知ることとなる。

小川谷林道は概ね歩けるが時に崩落跡が散見される。
このあたりは自己責任であろう。
途中、釣りおじさんが自転車で追い越していく。
「たしかにあれが正解だなあ。」と心密かに思うものの、山ヤは山ヤらしく歩かねばなるまい。



なんだかんだと2時間半経過。
滝谷出合。
ようやくだ。ようやくここまで来た。
しかし、沢へのモチベ-ションはその苦行をものともしないのだ。



入渓してしばらくは容易な滝が次々に現れる。
越えるにしたがって体が渓谷歩きを思い出していく。
ヌメ岩の感触を確かめるようにそれらを越えていく。





滝谷はその短い流程にして、名を冠した滝が連なる。
そのはじまり告げるのが下ツ滝。



下ツ滝(20m)
その高さ、水を放つ角度ともに迫力。
写真ではあまり伝わらないのが残念だ。
可能性を否定するわけではないが、直登は困難。右岸を巻く。



両門ノ滝(6m)
右岸を行く。左俣の水流を跨ぎ、右俣の水流左を行く。
容易だが、ナメ床&ヌメ岩なので慎重に。

そして、滝谷の白眉にして核心。
上ツ滝(3段25m)





1段目は水流左。しばらくはバンドを伝っていく。
左に残置があり支点とする。
そこから右、水流中にスタンスを求めるのだが、支点がなく不安。
目線左上のわずかな岩の裂け目にキャメ0.4が効いた。
こうなると、安心して体重を移動しここを解決。
その先のナメ部分も慎重に行けば、リングボルトとハ-ケンのピッチ切ポイントがあるのでそこでビレイとする。





2段目は水流右の立ったフェイス。いかにもヌメっていていやらしい。
一歩上がれば残置支点があるが、その先のホ-ルド、スタンスとも外傾し甘い。
意を決してさらに一歩上がるも残置支点が見当たらず、しばし逡巡。
二歩上がれば恰好のガバスタンスがあるが、ホ-ルドが甘く躊躇。
ここでも岩の裂け目にキャメ0.4が何とか効いた。0.4大活躍だ。
これをA0し、安定したスタンスに立てば、残置支点が枯れ葉に埋もれているのを発見し一安心。
一旦は傾斜が落ちるが、3段目の岩溝を少し登り極太の倒木でビレイ。

残りの3段目はトイ状で容易。
滑らないように慎重を期してザイルを伸ばす。

初沢登のmatさんは日ごろのクライミングジム通いの賜物だろう。
フォロ-ながら順調に上がってきた。
沢のヌメには緊張したようだが、これも経験です。



名は無き美麗なトイ状(6m)はヒタヒタと。時に足を滑らし、じっくりと味わいながら。



胎内滝(CS・5m)
洞窟に入り込み、残置スリングを頼りに上部の洞穴を目指す。
なかなかどうして結構なスリルだ。



落ちれば怪我は必至なので残置支点にセルフを取って突破。
フォロ-にはロ-プを出す。

岩溝ノ滝(10m)
最後の滝は念のためロ-プを出すが、ガバも多く問題はない。
コケに包まれた滝を快適に登る。

すると気持ちのいい平坦地。
明るい森に緑の絨毯。幕場に最適だろう。
ここは「鹿の踊り場」とも呼ばれているらしい。
折角なので大休止。



さて、下山は詰めあがって酉谷山避難小屋経由だと概ね3時間。
しかし、鹿の踊り場の左岸尾根を下れば最短で入渓点に戻れるらしい。

時間は12:30。
午後からは雨の予報も出ている。
この尾根ル-トの詳細が不明というリスクはあったが、「最短下山」に賭けた。

尾根へはひと登り。すると窪地のような複雑な地形をしていた。
肝心の下山路だが、目前の尾根はどう見ても方向と尾根の規模が違う。
たぶんこれでは沢の途中に出るだろう。
それをやり過ごして隣の尾根は方角はいいが規模は小さい。おそらくは支尾根だろう。
充分に吟味し3本目の背の広い尾根を下る。途中から一気に高度を落とすが、ロ-プを出すほどではない。
尾根の末端は急なガレと泥の斜面。ズリズリと沢に降り、沢下ると一投足で入渓点。
なんと、鹿の踊り場から40分。
踏み跡は不明瞭でル-トファインディングは必要だが、これは有効だ。

あとは朝同様に小川谷林道を地味に歩く。

林道終点に釣りおじさんの自転車が置いてある。
「たしかにあれが正解だなあ。」と心密かに思うものの、やはり山ヤは山ヤらしく歩かねばなるまい。

2012沢登スタ-トはナカナカな手応えだった。


sak