acc-j茨城 山岳会日記

acc-j茨城
山でのあれこれ、便りにのせて


ただいま、acc-jでは新しい山の仲間を募集中です。

男山ダイレクト~天狗山

2012年10月28日 23時40分09秒 | 山行速報(アルパイン)
信濃 男山ダイレクト~天狗山


男山

「より険しく、困難な登攀を目指す23歳以下の方」
これが、我がACC-J茨城の会員募集要項だった。

あれからウン十年。

「より険しく困難な」は「楽しく安全に」となり。
「23歳以下の方」は、平均年齢と共に上昇。今では「年齢制限なし」となり。
「高齢化」「会員減少」「法令遵守」「安全宣言」「規制緩和」
時代の波はアルパインのメソッドを変えた。

しかし、しかしだ。

ACC-J茨城は諦めないんだよ!

岩だろうが、沢だろうが、ハイキングだろうが。


何を諦めないかって言うとだよ。
「バリエ-ション」を、だ。(カッコイイ-ッ!!)
アツく行こうぜ!
そんな男気、見せてやろうじゃないの。


※ここまで、前置き。(長げ-よ!)


Why do not we go together to the top of that?

男気、男振り、男前。
男を磨くなら断然「男山」しかも「ダイレクト」。

それが男山ダイレクトル-ト。

立案はガストンさん。
さすがに硬派な山を見出していらっしゃる。

今日のメンバ-はガストンさん、appleさんとsak。
男、磨いてみせましょう。
咲かせて魅せましょう。


男山登山口

信濃川上駅あたりから望むそれは、なかなかの男前。
千曲川が良く似合う。
「男橋」(!)で千曲川を渡れば、男山登山口は近い。


山火事注意

登山口から林道を歩く。
1時間で右に「山火事注意」の看板。そこを左に入ってしばらく行くと林道は終わり踏み跡となる。
小沢を渡ると道も不明慮。さあ、バリエ-ションの始まりだ。

Do not you go to heaven as hell?

小沢、右岸の尾根に上がる。
踏み跡はあるが、もっと左の尾根のはず。
適当に登るとポッカリと四畳半ほどの平坦地。そこから左尾根にトラバ-ス。

トラバ-スを完了したものの、見上げれば男山の岩稜はさらに左の尾根らしい。
視界があれば明確だが、そうでないとこのあたりはなかなか難しい。
しばらく登ると尾根の平坦地。林道関係のワイヤ-が張られているので良い目印となる。
そこから左の尾根に再度トラバ-ス。


ワイヤ-のある平坦地

尾根に乗れば踏み跡はある。
詰めて行けば岩に突き当たり、赤テ-プに導かれて岩を右から巻く。
岩壁に出たら少し右に行けば取付きだ。
(以下グレ-ドはsakの体感)


1ピッチ

1ピッチ(Ⅲ)40m
第一岩稜は階段状の優しい登り。しかし、スタ-トのクライミングには慎重さも重要。
岩稜の凹角を行く。
残置は1本、あとは松の木で。


2ピッチ

2ピッチ(Ⅲ)20m
1ピッチ終了点の松の木から少し歩いて第二岩稜。
傾斜の緩い右凹角を行く。
途中、スタンスのない一枚岩にフリクションを利かせて行く。
気持ちよくフリクションが効いて面白い。
ハ-ケンの見える左カンテへ。
上部は浮石イッパイなので登攀は勿論、ロ-プで落石をせぬよう注意。
松の木に支点があったので短いがそこで切る。


3ピッチ

3ピッチ(Ⅲ)20m
フェイスを行く。
ガバ多く何処でもご自由に~って感じで困難はない。
上部は左の歩きピッチを避けて右手の大岩乗越し。快適。


4ピッチ

4ピッチ(Ⅳ-)20m
スタ-トの垂壁、一歩上がるところが核心。
ところどころ岩が脆いので慎重に。
チョット遠め、上のガバを取れば不安なく上がれる。
残置支点なく、マイクロキャメ”0”使用。


ロケ-ション最高


男山山頂はもうすぐ


リッジを行く

終了点から、岩稜の先に男山。
振り返れば、切れたリッジに八ヶ岳、瑞牆、甲斐駒、浅間などロケ-ションがスバラシイ。


男山山頂

ロ-プを外して岩稜を行けば男山
逆さに読めば「山男」
「オトコの中の男!」になれたかな?

その先に鎮座するのは天狗山。
ドッカリと重然たる山容はかなり立派。


天狗山

縦走路をボトボト行けば2時間弱。
南面の岩壁はナカナカの迫力。
登られてるのかな?


天狗山岩壁


天狗山頂から後方、男山

登山道はⅡ級程度の岩場で天狗山山頂。
色づく木々にちょっと冷たい風。
もうすぐ冬がやってくる。そんな予感のする一時だった。


大深山遺跡への分岐

下山は大深山遺跡方面へ。
天狗山の南壁を木々の合間に仰ぎながら。
不明瞭な踏み跡に落葉松の落葉絨毯。
落葉松の落葉はまるで黄金の降るがごとく陽に照らされ美しい。
好きな光景の一つだ。


カラマツを見上げる

ゴルフ場の外郭を行くが、時にゴルフ場内に入ったりしながら、舗装路に出る。
ようやく着いた-。



喜ぶのはまだ早い。

You should not choose the easy path, if a guy

舗装路から林道で大深山遺跡。
竪穴式住居が再現されている。
さらに林道を進む。途中、左、右へと進む。
次第に林道は山道に、そして踏み跡も不明瞭に。

地形図では山道が通じているはずだが・・・。
縦横無尽に踏み跡は散見できる

でもって、男らしい(であろう)決断。

大体、踏み跡を探して歩くのは男とは言えまい。
己の歩いた後が道。
これが男の花道である。

ガケが出たなら懸垂下降、川が出たなら渡渉。
それで何の問題があるっていうんだい?

ということで、笹薮の尾根を直下降。
想定外のイノシシ除けの柵に阻まれる。(笑)


赤面山南壁

柵の壊れたところから何かの事業所裏に出て生還。
ちょうど赤面山直下、南壁が美しかった。

あとはボトボト舗装路歩き。
男橋を目指して。


男橋

Variation mind is my way of life


sak

笛吹川ヌク沢左俣

2012年10月27日 01時29分10秒 | 山行速報(沢)
笛吹川ヌク沢左俣

上越の天気がイマイチなので計画もググッと南下。
西沢渓谷へ。
メンバ-はmatくん、ebiくん、sakの3名。

あわよくば、ホラの貝という目論見。
しかし、なんとなく予想はしていた寒さに早々断念。



転進の転進でヌク沢へ。
いくらかでもヌクいといいなあ。

ところで、今回写真がほとんどありません。
カメラにメモリ-を入れ忘れ。
ということで、携帯カメラの出番です。

駐車場からヌク沢出合までは快適な歩き。
入渓して、途中の滝でロ-プを出す。
あとは適当に楽しそうなところを行く。

登山道を横切ると堰堤、堰堤、堰堤・・・。
適当に巻き上がり、左俣へ入ると沢登りらしくなる。

右沢に入り傾斜を増したナメ滝を行く。
すると傾斜は緩いが大滝下段100m。
そんなにあるかなあ?という感じだが、フリ-で越える。



すると中段80mが眼前に。
これは迫力だ。
1ピッチ目はmatくん、ebiくん、sakの順。
2ピッチ目はその逆という編成。



少々ヌメって足元が悪いが概ねスタンスがあり問題ない。
リ-ドのmatくん。最初の終了点で少し手間取ったようだが、これも経験。まずは実践あるのみです。
2ピッチ目は特になんてことなく右目に行く。
3ピッチ目は流れを行くにはちょっと寒かろうということで右のルンゼを行く。

上段の滝は水流右を行くが、なかなかどうしてクライミングだ。
水流を行けば階段状なのだが、滝中盤からとても寒くてそんな気になれない。
時に息が白く風が強い。

大滝上からわずか上で右岸に上がり戸渡尾根を目指す。
以前来た時にはなかったと思うが、最近はココで終了も可能だ。
確かに、この上は何もない割に稜線まで長く、その分下山も長くなる。

本来はこの尾根を詰めるのだろうが、それはそれで大変そうなのでトラバ-スル-トをチョイス。
高度を維持しながら、山抜け、深谷に当たったら尾根を上がり安全な場所をまたトラバ-ス。
頭とカンを駆使して行く、バリエ-ションらしい山歩きはなかなか楽しいのだ。
意外とヤブもうるさくなく、獣道を安定して歩ける。
さすがに山の生き物たち。組し易いル-トを知ってらっしゃる。

登山道に出たらあとは下るだけ。
とはいえ、ここの下山は結構長いのだ。

しかし意外と手応えあったなあ。
ヌメヌメで沢靴のフリクションが効かないのも神経を使った。
滝上部は上空の蒼天に相反して、風邪っぴきを予感させる風と寒気。
夕闇迫る下山にヘッデンの出番。
天気が良かったのが救いだったが、それぞれの記憶に残った山だったのではなかろうか。


sak

第二次北海道遠征(幌尻岳・十勝岳・大雪山・トムラウシ山・後方羊蹄山)登山

2012年10月22日 09時54分13秒 | 山行速報(登山・ハイキング)
2012.08/10(金)-19(日) 天気:晴れ・晴れ・晴れ→曇り・雨・雨→晴れ・晴れ・曇り→雨・雨・晴れ・晴れ

幌尻岳・十勝岳・大雪山・トムラウシ山・羊蹄山登山(北海道遠征)をしてきました。
メンバー:単独。 装備:補助ロープφ6.0×12m(使用せず)
 

10日(金) 車で大洗港まで行き、18:30発のフェリー(さんふらわあ ふらの)で北海道に向かう。船中(泊)。

11日(土) 13:30苫小牧港着、車で移動し食料の買出し=二風谷=平取温泉まで行き車中(泊)。

12日(日) 3:00とよぬか山荘(シャトルバス)=4:00第1ゲート~4:35第2ゲート~5:40取水口~7:10幌尻山荘~9:10命ノ水~11:15-35幌尻岳~13:20命ノ水~14:40幌尻山荘(泊)。

13日(月) 4:15幌尻山荘~6:00取水口~7:05第2ゲート~7:40第1ゲート(シャトルバス)=8:40とよぬか山荘、車で移動し日高沙流川“ひだか高原荘”で入浴=占冠=北の国から“五郎石の家”=富良野=十勝岳望岳台まで行き車中(泊)。

14日(火) 7:00望岳台P~8:10十勝岳避難小屋~10:20-55十勝岳~12:10十勝岳避難小屋~12:55望岳台P、車で移動し露天風呂“吹上の湯”で入浴=美瑛=天人峡=旭岳温泉Pまで行き車中(泊)。

15日(火) 6:00旭岳温泉P(ロープウェイ)=6:15すがたみ~6:35旭岳石室~8:10-45旭岳~9:50旭岳石室~10:15すがたみ(ロープウェイ)=10:30旭岳温泉P、車で移動し=旭川=とうまスポーツランドで温泉入浴=上川=層雲峡=大雪湖=渓流釣り=糠平湖=然別湖=道の駅“瓜幕”まで行き車中(泊)。

16日(火) 悪天のため登山中止。車で移動し=鹿追=帯広=十勝川温泉“かんぽの宿”で入浴=士幌=瓜幕=トムラウシ温泉=短縮登山口まで行き車中(泊)。

17日(火) 4:10短縮登山口P~4:35温泉コース分岐~5:20カムイ天上~7:45前トム平~9:25-50トムラウシ山~11:05前トム平~13:15カムイ天上~13:55温泉コース分岐~14:10短縮登山口P、車で移動しトムラウシ温泉“大雪山荘”で入浴=十勝清水=占冠=夕張=千歳=支笏湖=道の駅“ニセコビュープラザ”まで行き車中(泊)。

18日(火) 車で移動し、4:35羊蹄山登山口P~5:30二合目~6:45六合目~8:05九合目~8:50-9:20後方羊蹄山~9:50九合目(1:00)~10:40六合目(1:00)~11:30二合目~12:00羊蹄山登山口P、車で移動し“まっかり温泉”で入浴=オロフレ峠=登別温泉=苫小牧港まで行く。18:45発のフェリー(さんふらわあ さっぽろ)で茨城に向かう。船中(泊)。

19日(火) 14:00大洗港着、帰路に着くの9泊10日の行程です。


先月に引続き北海道の山に行くことにする。オンシーズンなのでフェリーは発売日にすぐ予約した。
大洗港に到着し乗船手続きを済ませフェリーに乗り込みエコノミールームに入ると超満員でした。
取れない人も多かったようだし早めに予約して正解だった。さっそく乗船祝いにエビスビールと枝豆で乾杯する。
落ち着いた頃に船内探検をし、タイタニックじゃないが不測の事態にも対応できるよう下調べをする。
一通り歩いたら本格的に宴会をするべく船内に戻る。クーラーボックスに酒とつまみは充分持ってきたので大宴会も可能である。
仕事でだいぶ疲れていたらしく早めに意識不明になり寝てしまったようだ。

朝早く目覚め、混まないうちに風呂に行って汗を流してサッパリすることにする。
流れる海を見ながら入る風呂が船旅での一番のお気に入りである。
甲板に出て潮風をあびて景色を見るが海しか見えないのでそうそうに飽きてしまう。
今日は車の運転があるので、ビールを飲むわけにもいかず読書をしてのんびり過ごす。
苫小牧港に到着し下船したら食料の調達にコンビニに寄る。
地元のセイコーマートは手作りの総菜などが美味く北海道ではおすすめである。
食料を調達したら一路日高の平取を目指す。
無料の高速道路を走り二風谷のアイヌ資料館に寄る。
ここは牛肉が有名らしく、ぴらとり温泉で汗をながし隣のレストランで平取牛を食べる。
今晩はここの駐車場で車中(泊)することにするが大失敗で、9時まで営業しておりうるさくて寝れなかった。




大洗港で乗船手続きをすませフェリー前で順番待ちをしている。



二風谷の風景です。前方に見える岡がアイヌの祭祀を行ったところらしい。




ぴらとり温泉です。ここの駐車場で初日の車中泊をする。



寝不足の中深夜に、とよぬか山荘を目指して出発する。
寝過ごして始発のシャトルバスに乗り損なうと後の行程が大きく狂うので、気が気じゃなかった。
とよぬか山荘に到着するがシーンとして誰もいない感じで、しかたないので時間まで車で寝ることにする。
シャトルバスは3時頃に到着し、なんか適当な感じに乗り込み額平林道第1ゲートに向かう。
到着するがまだ真っ暗である。誰も出発しないで様子を見ている。
ヒグマを怖がっているようなので、しかたながいので私が一番に出発する。笛を吹きながら注意して進む。
林道歩きの途中で明るくなるが、この林道歩きが長いのなんのって帰りも歩くとなるとやんなります。
途中で若者ソロトレッカーと話しながら歩くとハイペースにつられ二番乗りで取水口へ到着する。
ここで若者朝飯食うとのことで1人先に沢沿いの道を進む。
なんか早い感じがするが入渓準備をしてると、後から来た親子連れにここが徒渉点かと聞かれるが判らないと答える。
私的にどうせ入渓するのだからどこでも同じなんだよね。
沢登りコースは日頃の山行のおかげでぶっちぎりの早さで幌尻山荘に到着し一番手に追いつく。
ここで沢装備を脱ぎ物干に吊るしザックを小屋に預け、サブザックに水とパンを入れて山頂を目指し登山道を進む。
樹林帯の中は平凡な感じの急登の登山道である。標高1,600m位の森林限界を越える辺りが稜線となり視界が開ける。
ここで体調の異変を感じる。息切れが酷くなり動悸がするようになり、この時点では高山病かと思った。
でもこの標高でなるのかなと思いながら、ペースダウンして休みながら登ることになる。
外輪山の到達すると遥か彼方に幌尻岳山頂が見える。なだらかな稜線にみえるが長い長い。
牛歩のような歩みでここで沢山のハイカーに抜かれるが、休み休み高山植物を愛でながら進む。
あんなに晴れていたのに山頂に着く頃にはガスがかかるようになり展望は今一になる。
山頂でランチをして息をととのえて下山することにする。標高が下がれば体調も良くなるはずとあいかわらずのゆっくりペースで下山する。
命ノ水場付近になり標高1,600mまで下ったのに体調はあまり芳しくない。
これは???ここで後頭部が腫れていることを思い出し蜂に刺されたのかと、もしかしてアナフィラシキー症状なのかもしれない。
ま、とにかくショック死は無さそうなので今晩は小屋泊まりして休養することにする。
小屋に到着すると結構な人たちが宴会などをしている。私はさくさくと食事をしてお酒はほどほどに小屋に入いることにする。
天気は下り坂で明日朝には雨になる予報である。幌尻岳のカールを目の当たりにしたので雨が降る前に沢を下りたいと思い、日の出前の出発を管理人に伝える。
そんな訳で早めの就寝となる。




長い林道を歩き終点の北海道電力の取水口に到着する。




ここより入渓するが、へっつて行けばまだ先まで沢沿いを歩ける。




幌尻山荘です。地元山岳会が管理しており毛布一枚支給されますがシュラフ持参で自炊となります。




樹林帯の中を歩き森林限界を越えると戸蔦別岳▲1,959mの稜線が見える。




北カールを見下ろしながら外輪山を周回し幌尻岳山頂を目指す。




外輪山より北カールを見下ろす。沢がありテント泊したら気持ちよさそう。




幌尻岳▲2,052.8m山頂です。あいにくガスが上がってきて視界は悪いです。




山頂より東カールを見下ろす。こちらもすばらしいU字谷です。




北カール全景です。広大なジョウゴのようで雨が降ると額平川は簡単に増水するだろう。



早朝3時に起き出し、忍び足で小屋を出て出発準備をする。
私だけかなと思いきや意外と多くに人が出発準備を始めており、みんな幌尻岳山頂を目指して出発していく。
沢を下るのは私だけである。ま、普通の人はそうだろうなと思い沢靴を履く。
すこし明るくなってきたので出発する。来る時に地形は覚えてきたので迷うこと無く沢を下る。
場所によっては水流沿いにショートカットして進む。ジモティーにもまけない早さで取水口に到着する。
ここで朝飯をとると雨が降り出して来た。もう増水しても下山できるので安心して歩く。
林道歩きは登るときは暗かったのでアブがいなかったが、雨なのにアブの猛攻を受けのんびり歩けなくなくなった。
そんな訳で早めにシャトルバス乗り場に着いたはいいもののアブの大群が・・・。
スーパーハウスの待合所に逃げ込み中にいるアブを退治し、なんとか着替え休むことができた。
しばらくするとバスが到着し、無事乗り込み一座目の幌尻岳山行が終了する。

とよぬか山荘に到着し、日高沙流川温泉に向けて車を走らす。
途中で大雨になり日の出前に下山して正解だったと思う。ひだか高原荘で入浴し疲れを癒す。
次の目的地があるのであまりのんびりもできず、しかたなく大雨に中を出発する。
日高・占冠と寄り道しながら富良野に入る。ここは北の国からの舞台でありロケ地を見てみたいと思っていた。
五郎石の家を見学し、同じ敷地内の最初の家を見て、名物の富良野カレーを食べに行く。
一番有名なカレー店は移転したらしく見つけることができず、二番目に有名なカレー店に行った。
私的にバッチグーの美味さでなんとか探したかいがあった。
だいぶ時間も押してきたので十勝岳登山口を目指して望岳台に向かう。




夜明けには大雨なので増水前に下山します。深夜にひっそりと小屋を出て準備中。




林道第2ゲートです。シャトルバスの乗り場までもうすこし、雨の林道歩きも終わりです。




シャトルバスから額平林道を見る。道はそれほど悪くない。




北の国からのロケ地めぐりです。初回から見てました。




五郎石の家です。すごく良いロケーションに建っています。




富良野はカレーが名物らしく、有名店のオムカレーを食しました。



望岳台で車中泊し朝を迎えるが、あれれ晴れじゃなかったの?
モチベーションは一気に急降下し、様子見とばかりにまた寝ることにする。
雨が小雨になってきたところで出発することにする。こんな天気で登るのか~と意気消沈しているが幌尻岳の時と違って息は切れない。
そうこうしていると十勝岳避難小屋への分岐を過ぎ、火山礫の急登を登り昭和噴火口が見えると空が晴れ上がった。
遠くに美瑛岳や十勝岳山頂が見えやる気が出て来た。サクサクと溶岩がくだけた道を歩き山頂直下にせまる。
このまま直登したいところだが無理は禁物と正規登山道をのぼること、すこしで山頂に到着する。
360度の展望でやはり山は天気が良くないとねと思う。
本当はここからトムラウシ・大雪山と縦走したいところだが観光もしたかったので往路を戻ることにする。
下山は絶好調に早さで、ナイスなタイムで望岳台まで行くことができた。
ここでヘリコプターが旋回しているので遭難かと思いしばし様子を見ることになる。

宮沢りえ入浴で有名になった吹上の湯露天風呂へ向かう。石けんは使えないがなんせタダなのがいい。
熱めの湯で温泉入った~って感じになる湯であった。
とりあえずさっぱりしたので次の目的地に向かう。途中青い池に寄りたかったが大渋滞なので素通りする。
美瑛の街でガソリンを入れ美味い店を紹介してもらう。さて名物はというと、またまたカレーとのこと。
美瑛豚が美味いとのことなのでカツカレーを注文するがローズポーク並に美味いのには感心した。
腹もふくれたことだし天人峡に向かい羽衣の滝を見ることにする。
名瀑百選であるが温泉街から徒歩15分で行ける素晴らしさであるが簡単に行けすぎるとありがたみに欠ける。
時間も押してきたので旭岳ロープウェイの無料駐車場に向かう。




しばらく待機し小雨の中を出発しました。望岳台の石碑の脇を通ります。




昭和噴火口を過ぎるころには晴れ上がりました。十勝岳山頂が見えます。




山頂直下から見上げる。踏み後があるが右側の岩稜から登るようです。




十勝岳▲2,077m山頂です。360度の展望です。




北方稜線には平ヶ岳・鋸岳の向・美瑛岳▲2,052.2mが見えます。




南方稜線には、上ホロカメック山・三峰山・富良野岳▲1,911,9mが見えます。




前十勝岳の噴火口です。噴煙が風にたなびいています。




十勝岳避難小屋です。美瑛岳への登山路の分岐近くに建っています。




望岳台より十勝岳を見る。空は晴れ上がり良い天気になりました。




北の国からの宮沢りえの入浴で有名になった、吹上の湯露天風呂です。




美瑛で食べたカツカレーです。美瑛豚はローズポークなみに美味い。




天人峡にある羽衣の滝です。温泉街から少し歩くだけで見ることができます。



旭岳ロープウェイの駐車場は涼しくて、トイレも綺麗で快適に眠ることができた。
今日は下山後の道中が長いので始発のロープウェイに乗り大雪山最高峰旭岳に向かう。
天気は快晴で最高の登山日和である。すがたみ駅に着くと正面に旭岳がどかんと鎮座しており立派な山容である。
サクサクと山頂を目指し、神々の遊び場という大雪山の山々を堪能しながら登る。
そうこうしているうちに旭岳山頂に到着し、360度の展望を楽しむ。ここで早めのランチをとり名残惜しいが下山する。
ここも快調に下山するが、膝カックンで難儀している女子高生を助ける。若い子にはいつでもやさしいのである。
ちょっと時間ロスだがしかたあるまい。あまりにも早く下山してしまったため温泉がまだ空いてない。

しかたないので先に進むことにする。旭川を抜け当麻町営キャンプ場で日帰り温泉施設を見付けここで入浴する。
なかな良い温泉であった。ここで海鮮丼を食し層雲峡に向かう。途中上川で氷のパビリオンなるものは発見し入ってみる。
マイナス41度を体験するというもので、冬の八ヶ岳を登っているので私的には感動はあまりなかった。
いよいよ有名な層雲峡に入るが期待していたほどではなかった。銀河の滝・流星の滝も遠くからしか見れないのでそれほどでもない。
まだ先は長いので大雪湖から三国峠に向かうが、途中の石狩川源流の沢で入れそうな所を見つけ入渓する。
さっそくエサ釣りで竿を振ると一発でイワナが掛かる。気を良くしまた振るまた一発で釣れる。
ま~魚が居るは居るは、釣れる釣れるは!死ぬほど釣れるとはこのとであろうな。
あまり釣れるすぎると飽きてくるので、毛針のテンカラ釣りに変えるがそれでも釣れまくる。いやはやおそるべし北海道である。
その気になれば1日1,000匹釣ることも可能だろう。
いいかげん飽きたところで竿を仕舞い樹海ロードを走り糠平湖・然別湖と通り、道の駅うりまくで車中泊することにする。




旭岳ロープウェイに乗り込み駅を見る。いい天気に気分も晴れやかです。




すがたみ駅から降りてすぐのところにチングルマの群生越に見た旭岳です。




自然散策路から見ることのできる噴煙です。かなり活発に活動してます。




似せ金庫岩近くから見た山頂です。火山の山らしく瓦礫の登山路を登ります。




遠くにトムラウシ山が見えます。神々の遊ぶ庭と言われるがピッタリの風景です。




山頂直前から見た姿見平です。広大な庭園と地獄谷が一体となっています。




大雪山(旭岳)▲2,290,9m山頂です。360度の雄大な景色が見れます。




北には比布岳が見えます。手前の沢沿いに周回して下山できる登山道があります。




東には熊ヶ岳の御鉢が見えます。外輪山右を通っているのが白雲岳への縦走路です。




日本一寒いといわれる上川の氷の美術館で、ー41度の寒さを体験してきました。




層雲峡にある銀河の滝です。となりには流星の滝があり双耳滝になっています。




石狩川の上流でテンカラ釣りをしてみました。イワナが死ぬほど釣れます。



朝目がさめるとまだ雨は降っていないが、今前線が通過するのでトムラウシは荒天であろうことは想像できる。
のんびり朝寝坊したいところだが、毎日早起きしてるのでいつまでも寝てられない。
今日は休養日と決め観光することとし、まずは帯広で有名な豚丼を食べることにする。
ちょっと昼には早いが出かけることにする。帯広周辺は大きな川が何本も流れて大平原で牧場が沢山ある。
瓜幕は競走馬では有名なとこらしく、泊まった道の駅も馬に乗れるらしい。
帯広市街に着き有名店で豚丼を食べるが、ローズポークのほうが断然美味くちょっとがっかりである。
次に温泉でのんびりしようと美人の湯で有名な十勝川温泉に向かう。
予定していた温泉が改装中で、はて午前中で入れそうな温泉もなく公園の足湯にとりあえず入ることににする。
その脇に温泉宿の看板があり、かんぽ宿は午前中から営業している発見し、さっそく入りに行くが茶褐色の湯で肌がスベスベになった。
だいぶ疲れが取れたのでトムラウシ短縮登山口に向かって出発する。士幌町経由で周回して瓜幕に戻り十勝川の源流沿いの道を北上する。
暗くなる前に到着するが、若者パーティの遭難騒ぎがあったり、道を間違えて下ってしまった登山者など波瀾万丈の展開である。




帯広市街に行き、有名な豚丼を食べてきました。ローズポークのショウガ焼きのほうが美味い。




十勝川温泉の足湯です。タンニンが多く含まれているらしく肌がスベスベになります。




トムラウシ山の短縮登山口に着きました。ここで遭難騒ぎがあった。



今日は晴れだろうと夜明け前に起き出すが、すごい雨降ってるではないか?!
こんなはずでは・・・モチベーションが一気に下がる。でも予備日は昨日使ってしまったので出発準備を始める。
歩き出してしばらくすると明るくなる。雨もすこし小雨になったようでホッとする。
カムイ天上を通過すると登山道は田んぼ状態で、笹薮をヘッツて進むので時間と体力を消耗する。
これは登山靴ではなくスパイク長靴で来るべきところで、とても天上とはいいがたい感じである。
ここが今回の核心部であったのは間違いない。コマドリ沢分岐で徒渉してからは、ちゃんとした登山道になった。
ガスと小雨であいかわらず視界は悪いがコンパスでルートファイディングしながら進む。
山頂直下になるとにわかにガスが切れ青空が顔を出す。天気は晴れなんだけどここだけが雨なんだと大雪山特有の天気がすこし判った気がした。
山頂に着くと元ワンゲルの単独ハイカーがいて話をすると昨日は避難小屋で沈殿していたとのこと。
それは正しい判断だったとほめてあげ、昨日の遭難騒ぎを話してあげだ。北海道の山は夏でも風が冷たく甘くみると大変な目にあうと思う。
他の人が先に下山して、一人しばらく粘ってみたが晴れる様子もないので下山を開始する。
またあの田んぼ道を歩くとなると気が思いがしかたがない。下山中もあいかわらず視界は無い。
下山では登山靴がついに完全浸水して、やけになってピチピチ・チャプチャプ・ランランランと鼻歌まじにり歩いてやった。ワイルドだろ~っ。
下山後はトムラウシ温泉大雪荘で入浴し、一路後方羊蹄山に登るべくニセコに向かう。




カムイ天上ですが、どこが天上という感じです。雨の中を地道にあるきます。




コマドリ沢分岐です。ここを徒渉して対岸にわたり枝沢筋を登ります。




前トム平です。ごらんのようにガスで視界はありません。




トムラウシ公園ですが、ここでもガスと雨で視界はありません。




こっちのほうに山頂があるらしいのだが、ぜんぜん見えません。




やっと縦走路に出ました。ここから北に向かい岩稜帯を登ります。




山頂直下から一瞬だけトムラウシの頂きを見ることができました。




トムラウシ山▲2,141,2m山頂です。一瞬だけ晴れました。




山頂から北にのびる岩稜帯の縦走路です。晴れそうで晴れない天気です。



道の駅ニセコニュープラザで朝を迎えるが、車中泊が沢山いてビックリした。
しかし今日は天気は快晴で気分が良い。天気予報は昨日と変わらないはずなのに大雪山系の山は恐るべしである。
夕方のフェリーの時間があるので、暗いうちに半月湖の登山口に向かい日の出前に出発をする。
8合目までの登山道は樹林帯の中で眺望は今一であるが、おもったほど急登ではない。
9合目になると視界が開けて絶景となる。ちょうど雲海の上に出て太陽が燦々と照っている。
外輪山の気持ちのいい登山蔵を半周すると後方羊蹄山山頂である。
これで今回の目的の五座登頂を完了して気分は上々である。ここで食したザルラーメンが美味かった。
御鉢周りをして帰りたかったが、苫小牧まで距離があるので往路を戻るこにする。
下山も絶好調の早さで下り予定時間より早めに登山口へ到着する。

まっかり温泉で入浴し、洞爺湖を半周しオロフレ峠を越え登別温泉を通り苫小牧へ。
コープで鮭とばを沢山買い込み、回転寿司で北海道の魚をたらふく食べる。
苫小牧港で“さんふらわあ さっぽろ”に乗船し一路茨城に向かう。




6合目付近の登山路です。ガスの中地道に低木の林の中を登ります。




9合目になると雲海の上にでました。お~っと言うくらい快晴です。




外輪山に出て羊蹄山の山頂がはるか遠くに見えます。ここからはのんびり歩きます。




左周りの外輪山はこんな感じの登山路で歩きやすいです。




山頂が近くに見えてきました。右側の方は険しそうな道になっています。




山頂の御鉢の中です。綺麗な火口で時間があれば降りてみたかった。




後方羊蹄山▲1,893m山頂です。360度の展望を満喫しました。




ニセコの街が眼下に見えます。帰りのフェリーの時間もあり脱兎のごとく下山します。




さんふらわあ“さっぽろ”の船窓から海を眺めながらのビールは美味いです。


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奥秩父(甲武信ヶ岳)荒川~千曲川源流周回の沢旅

2012年10月20日 23時34分06秒 | 山行速報(沢)
奥秩父(甲武信ヶ岳)荒川~千曲川源流周回の沢旅
メンバー Nak
初めての単独の沢登り、今まで行ったことのない奥秩父の手始めに荒川源流と銘打たれた真ノ沢を目指した。

2012/10/6
毛木平駐車場(5:50)ー十文字峠(7:40)ー股ノ沢歩道分岐(8:00)ー1626m付近支流横断(9:10)ー真ノ沢吊橋(10:20)ー真ノ沢林道1415m付近(尾根上からトラバースへ変換点)(11:15)ー千丈ノ滝落口(12:10)ー木賊沢出合(12:50)幕営

2012/10/7
出発(6:10)ー三宝沢出合(7:50)ーゴルジュ屈曲部入口ナメ1983m(8:10)ー
最上流10m階段状の滝(8:50)ー荒川水源碑(9:30)ー甲武信小屋(10:00)ー甲武信ヶ岳(10:30)ー西沢への分岐(11:00)ー千曲川水源碑(2150m)(11:30)ー毛木平(13:45)

2012/10/6
 前日深夜到着した毛木平は舗装された立派な駐車場だった。この先の林道にはゲートがあり、一般車は侵入できない。

十文字峠への最初の分岐を見送り千曲川源流歩道へ向かう林道を歩く。途中で道標に従って左の歩道に入り地形図にでている十文字峠への尾根道に合流する。だけど、歩道の位置は地形図とはかなり異なっていて谷奥に進んでから来た斜面を上がって地図の道よりもだいぶ東側で尾根に出た。

 森林の中の地面には植生が少なく、見通しが良く利く。常緑針葉樹林のせいで林内が暗いせいだろうか、あるいはシカが食べてしまうせいだろうか。今まで多雪地帯のササなどの密生を見慣れた目には林内の植生がまばらなのが珍しく映る。
 単独なので、ついつい歩くペースが早くなる。

奥秩父の山、しっとりとして北の山とは違った趣が新鮮である。

十文字峠の先で初めて単独登山者に会った。股ノ沢歩道は岩場崖のトラバースになっていたり、シャクナゲの密林を縫うところ、足を滑らせると危ないところがいくつかあり、気がぬけない。股ノ沢の様子を見ていると滝の連続である。この沢を登ってもおもしろそうだ。

股ノ沢歩道の下りで、渓流用のピンスパイクを試してみた。効いているようだが、つま先のワイヤーが足袋の指の割れ目に食い込んで不快である。

ところどころにでてくる沢の石が全部コケに覆われたところ、きれいだな。

 真ノ沢吊橋にでてから真ノ沢を遡ろうと入渓する。水量が少し多いようでいきなり水流の中を歩き始める。ほんの少し歩いて膝上ぐらいの深さの瀬でうかつにも転倒し水中に頭まで突っ込み全身びしょぬれになった。冷たくて一瞬パニックになった。こ濡れたままでいるのが少々不安になり、まずは真ノ沢林道を使って千丈ノ滝の上まで行くことに変更した。
 林道という名の歩道、分岐には×のマークがある。植生が少ないのでどこでも歩けそうで落ち葉に覆われていると、ときどき道がわからなくなるが、よく見れば概ね明瞭ですぐに復帰できる。


写真のように尾根に沿って登っていくと、、標高1415m付近からは千丈ノ滝近くまで北斜面のトラバースだが意外に歩きやすい。(これ以降、カメラも水没させてしまい、曇っています。)


千丈ノ滝手前にはこのように緩やかな沢型の苔むした斜面が広がり幻想的だ。千丈ノ滝落口まであっけなく到着した。


このあとは、泊まり場を探しながら、沢を歩いていく。地形の広がった木賊沢出合に幕場とする。


流木や倒木は豊富、たき火をして濡れた衣服を乾かした。

2012/10/7
 夜は弱い雨がずっと降っていた。沢は特に増水している様子はなかった。まだ霧雨が残っているが、出発する。休憩すると寒いので、ほとんど休まずに歩く。水は冷たく手がかじかむ。水流にはときどき膝ぐらいまでつかる程度である。
 2段5mに続く7m滝は右岸の踏み跡から小さく巻く。右岸に枝沢を分けた後、10m階段状スダレ不動の滝は最後の段差がややかぶっていてザックを先に放り上げてから凹角をつっぱりで登った。


このあと岩盤が花崗岩質に変わってナメとナメ滝が連続する。苔むした倒木が多く跨いだりくぐったりの連続だ。上に載るときはずるっと腐った部分が剥げ落ちるので注意が必要だ。
 三宝沢が出会ったあと、駒鳥の滝8mは右岸のザレ場をブッシュをつかんで登り巻く。このあとは、わりと傾斜のあるナメが続く。ときどき倒木の密集地帯があり主に左岸に巻きの踏み跡を辿る。前方の倒木の状況を良く見てルートを決めていく。


右岸の分水尾根が低くなって、右へぐっと流れが曲がるところはゴルジュ内の狭い滑床になっている。このあと、5から8mぐらいの滝三つくらいを巻いた。踏み跡はしっかりとあるがブッシュがはげ落ちているところや、なんども引っ張られていて枯れそうなブッシュ、はがれ落ちそうなブッシュが多い。10m階段状滝は高く巻きすぎて高度感のあるトラバースをした。
 水量はぐっと減ってくるが、倒木は相変わらず多く、快適とは言えない。


やっとのことで、荒川の水源碑に到着する。このあとは山道をゆっくりと辿る。休みなしで歩いてきて疲れたせいか、小屋から山頂まで長く感じた。山頂にはきれいなウエアの登山者が20人くらい、たき火の匂いまみれで足袋をはいた姿ではちょっと気が引けた。
 山頂の上にはうすい青空も見えるのだが、北側斜面にはずっと雲がかかっている。これが霧雨になっていたのだ。なかなか天候はよくなりそうもないので、今日中に下山することにする。今回は軽量化のため、靴を持参せず渓流足袋のまま下る。道の下りは早い。千曲川源流の碑には20人くらいのハイカーが来ていた。これから甲武信ヶ岳に登ろうとする登山者にも10人くらいは会った。そのあと、毛木平までところどころ梯子や桟道があったりするが、比較的緩やかな道であった。

千曲川源流歩道沿いにあった岩屋。



今回たどったルート


三浦半島「海の道」ウォーク

2012年10月08日 19時53分21秒 | 山行速報(登山・ハイキング)
三浦半島「海の道」ウォーク
このルートは「関東ふれあいの道」に指定されている。しかし、道というものではなく
、岩礁を歩いていく一風変わったハイキングコースである。入口には「一般ハイキング
道ではないので注意」旨の看板もあった。横浜横須賀道路の横須賀PAで仮眠を取るが
、10月7日朝になっても雨はかなり強く降っている。しかし天気予報では良くなると
のこと。予報を信じて大浦海岸に向かう。大浦海岸入口には、がけ崩れのため海岸歩行
は通行不能。立ち入り禁止。の立て看板があった。


間口漁港から出発


海岸を歩き出す


橋が架けられている場所もあった


洞窟内でキャンプをする若者たち 津波が来たら逃げようがない


知床半島一周を彷彿とさせる風景

しかたなく、ポツリポツリと降る中、間口漁港から歩きだす。他にもこのコースを歩い
ている人が4パーティいた。話してみると、やはり大浦海岸部分は歩いていない様子。
コース案内図を見ても、すでにその部分は、道路を歩くようルートが変更されていた。
釣り人など人が多いものの、昔歩いた知床半島一周を彷彿とさせる場所もあった。水に
入らなければならない場所には、コンクリートの足場や橋が架けられていた。出かける
前に、家で潮の干満時間を調べてきた。今は干潮の時間帯の筈だ。概ね岩礁を歩いて行
けるが、満潮になると、少し高みのバンドを行かねばならないと思われる場所もあった
。岩に慣れていない人は怖いかもしれない。


コンクリート製の飛び石


干潮時なので岩礁を歩いたが、満潮だと右手の岩棚をトラバースか水の中を歩くのだろう


知床半島にもあったよう地形 ただ知床には羆とウニが多かった

天気イマイチだし1人なので、休み、飲食
、まったく取らず歩き通す。宮川バス停に着いたが迎えの車がない。電話すると運転手
が道に迷っており、合流するまで少しの時間を要した。
ここで、私の性格が出てきた。「今朝の大浦海岸から間口漁港までも、知床半島を思え
ば行けないことはないのではないか」と。いままでも沢登りをしていて、通過不能とか
、この間不明、なんていう記録を見ると、わざわざこの部分を解明するために出かけた
ものだ。
大浦海岸に戻って、通行不能区間を歩いてみることにした。妻は呆れた顔をし
つつ、アンタらしいわねえ、と言うだけだった。
間口漁港に車を置き、大浦海岸から歩きだす。もう数年間も不通になっている様子で、
ルートは整備されていない。ツルツル良く滑るので神経を使った。橋が落ちており、確
かにルートが崩れている所もあったので、水の中を歩かなければならない個所が3か所
あった。波も被った。いざとなったら泳いでも良いつもりでいたが、困難な場所もなく
短時間で間口漁港に戻った。


人口の飛び石も壊れて渡りにくかった


橋が落ちていたり、崩れている場所は水の中をジャボジャボと歩く

間口漁港(10:10)-剣崎灯台下(10:25)-江奈ビレッジ(11:00)-白浜毘沙門天(11:25)-毘沙
門湾(11:50)-盗人狩(12:15)-宮川バス停(12:40)
間口漁港(13:20)-大浦海岸入口(13:25)-大浦海岸(13:26)-間口漁港(13:45)
                                    
                                         ガストンガニマタ


非常用セット

2012年10月05日 20時51分01秒 | 会員日記
非常用セット

山登りで常に持ち歩く装備。
「非常用セット」


※非常用セット(メンテ前)

しばらくメンテもせずに持ち運んでいたが、久しぶりに中身を精査してみると・・・。
薬の期限切れやら粉末薬がシケてたり、銀シ-トは銀の部分が剥離して銀粉シ-トと化すなど、さまざまな不都合が。(汗)

・・・ということで・・・
経験則やら、諸先輩方の装備やらを参考に、ちょっと見直しをすることにした。
もちろん軽量化できたらという目論見も。


※開けてみたところ。結構なボリュ-ム。

見直しに当たっての考察

①「遭難対策」「怪我、体調不良対策」の双方に対応するものをワンパッケ-ジにしたい。
②テント泊りなどの場合は装備が充実してるので「怪我、体調不良」のみに対応するものをつくる。

【遭難対策】
・メスティン(飯盒)
・エマ-ジェンシ-シ-ト
・ビニ-ルストロ-
・メタ
・ライタ-
・ろうそく
・細引き
・裁縫針と木綿糸
・高カロリ-飴
今まで入れていた、赤布、ホイッスル、メモ&鉛筆、ナイフ、電池は不採用。
装備としてザックに入れているものは省く。
逆にメスティン、はちみつ100%飴を追加。溶かして「ホットはちみつ」なんてちょっとうれしい。
メスティンはガストンさんのおすすめ。確かに遭難を想定するならメタだけでは不安だ。
ビニ-ルストロ-は小さな流れの水を吸うのに使う。


【怪我、体調不良対策】
・痛み止め
・風邪薬
・下痢止め
・絆創膏
・テ-ピング
・バンダナ
・安全ピン
胃薬、消毒剤、軟膏、シップは不採用。
その場でできること(怪我なら止血、体調不良なら下山するための簡易薬)に特化させる。
消毒は清水、うちみは我慢。(笑)
飲み薬は「錠剤」は避け「粉末」に統一してパッキング性を重視した。
状況により「ポイズンリム-バ」を追加。

【入れもの】
当初使用していた真っ赤なドイタ-のポ-チにも飯盒ごと入れられる。
が、100円ショップの弁当箱入れを採用。
これは、保温パックになっていてメスティン(洋風飯盒)を使うとき燃料効率を高められるから。
適度にあっためて、保温調理するというわけだ。
使えそうなものは入れものも利用する。っていうとなんだかかっこよすぎない?


※新非常用セットの中身


※これらをメスティンにパッキング


※従来のポ-チにパック


※保温パックにセット


【軽量化】
日帰りやベ-ス形式の場合はフルセットで持ち歩くとして、移動泊の場合は「遭難対策品」は通常装備と重複するので、「体調不良対策」のみでセッティング。
これでずいぶん軽くなる。


※移動泊りバ-ジョンの中身


※パックしたもの

おそらく大きな怪我には役不足。
「完璧」なものを追求するならば三角巾や包帯、滅菌シ-トなど、骨折や大きな裂傷を想定したいところだ。
とはいえ、軽量化も重要な要素であって、sakはこのラインナップとした。

あれこれ想定するのは楽しいもの。皆さんの創意工夫も是非知りたいところだ。
ご教授願いたいものだが
何分、使わないに越したことのない装備だ。


sak

ガンガラシバナ

2012年10月01日 19時54分57秒 | 山行速報(沢)
ガンガラシバナ
ガストンが、川内山塊に惚れ込んで足繁く通ったのが、日航ジャンボ墜落事故の頃だか
ら80年代だ。亀田山岳会の会報「風雪4号」をバイブルに、虻,蛭、蚊たちの大群に
も負けず良く通ったものだ。
今回、久しぶりに川内に入った。メンバーは、川内のパイオニアの1人と言って良いT
氏、釣りの名手N氏、それにガストンの3名である。
早出川の上流に入渓するには、昔は室谷小学校の脇からゼンマイ道を使ったものだが、
今は一ノ俣沢から入渓するのが普通である。我々もこのルートから入渓する。


一ノ俣沢の大滝(右岸を巻く)

日程は9月22日から25日までの4日間。目的はガンガラシバナ登攀である。22日は天気に
恵まれ、今早出川の好天幕場で泊る。3人では少し足りない程度のイワナを釣り、T氏
の素晴らしい料理に舌鼓を打ちながら日が暮れていった。


Tシェフによるイワナの漬丼をいただく  文句なく美味い

23日。昨夜からの雨で増水し始め、15畳位の幕場から一歩も動けない。やることないの
で幕場から竿を出すと数尾釣れた。ここに停滞するには薪が足りないので、ガストンが
1人で、枝沢に入って薪を集めていると凄い降りになった。まもなくすると「ゴー」と
いう音が上流から聞こえた。目を上流に向けると、上にある滝から堰を切ったように水
が溢れ落ちてくるのが見えた。すぐに鉄砲水だとわかったので、安全地帯と思われる場
所に逃げる。しかし、沢が小さいためか自分が流されるほどの鉄砲水ではなかったので、
濁流が落ち着いたのを見計らい、薪集めを続けた。間もなくして下の方から声が聞こえ、
N氏が上がってきた。鉄砲水が出たのを見ていたらしく、その後になっても私が降りて
こないので心配になってきてくれたのだ。長い間沢登りをしているが、鉄砲水に遭った
ことは2回しかない。まあ何事もなく良かった。


雨の中、やることといったら飲んで食うだけしかない

24日。雨が続き増水は止まらず停滞のまま。少し水が引いたので、100mくらいの区間
移動でき、竿を出すと3人食べる分には十分のイワナが釣れた。
25日。平水に近くまで減水したので帰ることにする。沢から離れ山道に入ったら、また
雨が降ってきた。早出川はまた増水するだろうなと思いつつ一ノ俣沢を下った。車に着
くと同時に土砂降りになった。


平水に近い状態  増水すると見えている石は、すべて濁流の下になる

ただ行ってきたという報告だけになったが、リベンジするほかないだろう。
                               ガストンガニマタ