acc-j茨城 山岳会日記

acc-j茨城
山でのあれこれ、便りにのせて


ただいま、acc-jでは新しい山の仲間を募集中です。

日光 女峰山(モッコ平→黒岩)

2018年11月29日 04時14分26秒 | 山行速報(登山・ハイキング)

2018/11/25(日) 天気:晴れ

メンバー:szt(CL),yuka

装備:8.0mm × 30m ロープ,軽アイゼン(いずれも全く使わず)

4:00石下発→6:15瀧尾神社駐車場→7:31若子神社P→9:10 1,400m分岐→10:34荒沢出合→12:01唐沢小屋→12:51女峰山山頂→13:15下山開始→15:00黒岩→16:45稚児ヶ墓→17:49基点P

 

 お互いに宙ぶらりんになってしまった25日,「じゃあどこか行きますか?」ということで直前に行先をいくつかリストアップ.そうして決まった先が女峰山.前々日は裏妙義,前日はちょっと野暮用で東京へと出かけたため,全く情報を集める機会がないもんだから日光方面がどうなっているかさっぱりわからない.念のためなぜかロープを持っていく.「使わなきゃ歩荷訓練と思えばいいっしょ!」と思って出かけてみればロープどころか,,,

女峰山を東照宮辺りから上がるときには毎度お世話になっている瀧尾神社の無料駐車場からいざ出発.今回は無難に東照宮方面から若子神社を目指していく.ここいら辺にやってきたのは,多分小学校の林間学校以来だから数十年前だ.

観光地も人がいないとちょっと寒々しい.

若子神社の駐車場.こちらは1台も停まっていませんでした.

若子神社の登山口で計画書をポストに入れ,いよいよ登山道を歩いていく.前にここを歩いたのは4~5年前くらいだったかな?

今までの山行でyukaさんがなかなかの足を持っていらっさるのは頭の中に織り込み済み.ペースはどのくらいが良いのかわからないので先頭を切ってもらう.すると,ぐんぐんぐんぐん進んでいく.「はぁ~,はえーな~,,今日は歩荷&スピードトレーニング山行か?」と密かに思っていると,わざわざ落ち葉の深いところを一直線に登ってゆく.ハイキングでもアルピニズム?と思っていたら,ピタリと体が止まる.そして一言「落ち葉地獄です」..

落ち葉がつらいときは落ち葉の少ないところを歩きましょう~

そうでしょう,そうでしょう.ということでここからは,山の中で登山道以外のところを歩く時間だけは人一倍長かったわたくしが先頭を切ることに.

しかし,ちょっとはあるかと思った雪の気配は全くなし.遠くに見える男体山や女峰山にも雪の気配は全くなし.これはロープどころか軽アイゼンも必要なさそう.下でアイゼンどうしようか悩んでいた自分がバカみたいである.

雪は全くなし.関東南部低山の様相です.

モッコ平のルートの特徴は笹薮が少し高いこと.登山道はかろうじてわかるが,木に打ち込まれた目印や積雪期のための?ピンクリボンがないとわかりづらい.暗くなった状態でこちらを下山路にしたくない道という感じ.前に来たはずなのに笹のことは全く覚えていない.同行のyukaさんはこの笹薮にちょっと気持ちを削られ「笹地獄です~」とおっさられる.いえいえyukaさん,わが国の藪事情から申しますとこの藪のグレードは甘く見て1級.もっと強烈な藪というものが存在するのですぞ.そしてそんな強烈な藪を涎を流して喜ぶ奇特な方もおられるんですよ~

荒沢出合の分岐.ここまで登山道では我々以外誰一人おらず.

晴天ということもあり,周りの景色は冬を感じさせないが時折吹く風はとても冷たい.日当たりのよく風の当たらないところで小休止&栄養補給.荒沢出合からはいままでよりもちょっと急な登りが始まる.

遠くに見えるのは小真名子山?間違ってたらゴメンナサイ.

早い時間帯には見えていた男体山に雲がかかり始める.唐沢小屋までの道でもやっぱり雪はない.途中の沢の水が凍っているところだけ冬らしさを感じる.前回は4月に登って雪の中を歩いたんだけどねぇ.

チョットだけ沢の水が凍っていました.

遠くに見えていた女峰山は確実に近づいている.山頂はすぐそこだ.ちらりと雪の付いた白根山?も見えたりして.

女峰山はもうすぐだ

奥は白根山?こちらも違っていたらゴメンナサイ

で,12時に唐沢小屋に到着.ここで小休止&防寒チェック.山頂は寒いかもしれないのでね.

チョットきつかった?山頂まであとちょっと.

途中のビューポイントでもやっぱり男体山は雲の中.さえぎるもののないところではこの日は男体山の雄姿とはご縁がありませんでした.一方,yukaさんは標高が上がるにつれて,すこーしだけツラそう.家に帰って分かったけど,登山口からの標高差は1,700m以上.ここのところの山行続きの疲れもあるのかな?

この日は男体山の素晴らしい眺めとはご縁がありませんでした..

下から頑張って上がったんですよ~.山頂まであとちょっと②.

薄い空気の中,のぼり詰めればそこは爽やかな青空の下,念願の女峰山山頂.到着した時に先行者1名,休んでいる間にもう1名.両名とも霧降高原からやってきたそうな.

思っていたよりも風はない.この晴天格別ナリ.山頂から周りを見渡せば,燧ケ岳には雪はなく越後の山々の雪もうっすら乗っているだけの印象だ.今年は雪,少ないのかな~

山頂にて.雲の上にいるようじゃありませんか

尾瀬方面.雪ないっすよね~

新潟方面?うっすらじゃありませんか??

思いのほか厳しくもなかった山頂の環境でしたが,陽が短いという今の時期を考えると長居は禁物.小腹に行動食を詰め込み山頂滞在は15分程で切り上げる.男体山に雲がかかりその姿を拝めなかったことが残念だったが,日本海側の山の雰囲気がつかめたので,それを収穫としましょう

唐沢小屋までの道は往路と同じ道を下るものの,そこから先は黒沢経由.そしてひたすら下るだけ.行きと違ったことは,ごくわずかではあるものの雪がみられたこと.それでも軽アイゼンの必要は全くなし.

雪らしい雪はこの程度.

快調に登山道を下るが,期待していた黒沢からの滝の眺めはガスに巻かれてお預け.マイペースで登山道をさらに下ってゆく.

全く景色の見えなかった黒沢.仕方ないよね.

下山開始が13:15であったため,どう考えてもヘッデン残業は確実.そのくせ道中は速足で下るわけでもなく,晩秋の日光の市街地や樹林帯の景色を味わう.下りをこのルートで取った理由の一つは,癒しの景色が眺められるから.単独行では薄暮の景観は眺めることも少なく,ちょっと遅めの下山もよいアクセントに感じる.

白樺金剛付近からの日光市街.新緑や紅葉の時期に眺めたいよね.

薄い夕焼けもまた良い味です.

まだ視界の効くうちにヘッドランプを身に着けてどんどん下る.暗闇に包まれ登山道の踏み後を拾いながら小一時間程下れば,朝に見かけた灯篭が出現.車を置いた駐車場に向けて進路を変えると,暗闇の中から2つの小さな光がこちらから確認できる.リス?ムササビ?なんだかわからないが,最後の最後に小動物との遭遇というおまけが付いてきて,この山行も終了となった.

どうもおつかれさまでした

szt


丁須の頭

2018年11月27日 20時03分57秒 | 山行速報(薮・岩)

2018年11月23日(土曜日) 天気:快晴
メンバー:szt(L)、kim(SL)、yuka、りりぃ
ルート:上級 御岳登山口7:00-御岳9:10-丁須の頭の肩10:15-丁須の頭(ハンマーヘッド)11:25-第二不動の滝12:48-鍵沢登山口13:42-駐車場13:50

 11月3日に西大星北稜から見たハンマーヘッド。関東に戻ってまだ日が浅い私には衝撃的な景色であった。
なんともそそられる岩峰!しかも頂上に人が立っているのが見えるではないか。
バリエーション好きの私はもう一目惚れ ドーパミンだかなんだかわからないけど、脳内フェロモンが洪水状態でいつの日か自分があの頂に立っている姿を想像していた。

あれから20日がたち、妄想は現実となる

麻苧ノ滝駐車場にて前泊。日本海側は雪予報といlこともあり、流石に明け方は寒くて夢うつつ。
カサカサと風に舞う枯葉の音ばかりが聞こえる。6時に起床。テントの外に出てみれば、サプライズなプレゼント。目の前の山が真っ赤に朝焼けして美しい。ここでモルゲンロートが見れるなんて、今日はまさしくハッピーデイ。続々と数パーティーの車が到着。お目当てはみんな一緒だろうから、大混雑まちがいなしだ。

7:00御岳ルートにて出発。石仏が所々に鎮座している。麻苧ノ滝側壁や岩壁に鎖がかかっている個所を登っていく。確かにこのルートは、地図でも危険マークがいっぱいついている(;´・ω・)

最近はすごい勢いで山行を重ねて、確実に実力を上げているYukaさんもしっかりとした足取りで岩稜帯を通過。

御岳の途中の大きな岩穴。誰かビバークしたのかな、焚火の跡も。

 

9:10御岳山頂。表妙義のギザギザな山並みも見える。あそこも行かなきゃ♪ 


進行方向に目をやれば、丁須の頭が高く聳え立つ。もうすぐだ。

ここからは、以前にも増してかなりの急登をあえぐようにして登ったり、やせた岩稜、連続する鎖場と気が抜けない箇所が続く。
稜線は風が吹いて体温が奪われ、薄手のウインドブレーカーを着ていて丁度よかった。

 

 

余裕のピース(*^^)v

余裕綽綽♪

もうすぐよ。がんばれー(^^)/

丁須の肩まで上がる。鎖は使わないでも手がかり足掛かりは豊富。だけど、もうお腹ペコペコで堪らなかったから鎖を使って時短でさっさと登った。いつもはそんなに食べない私だが、やはり山登りでの消費エネルギーは半端ないようだ。食べても食べてもお腹が空く。上がったところは少し開けていてゆっくりと腰を下ろして休むことができた。その間にも続々とハイカーが上がってきて丁須の頭の肩は大賑わい。でも、大方の人は眺めるだけで満足してハンマーヘッドには登らずに下山していかれた。

準備はいいかい?

私とYukaさんは、念のためにロープを出していただき安全を担保する。先にsztさんがロープを引いて鎖も使わず登っていく。流石です!丁須の頭は、最初の一歩が核心で、空中に身を投げ出すようにしないと足がかからないから勇気が試される。鎖だけならちょっと怖い。
Yukaさんも多少奮闘したようだが、しっかりと丁須の頭まで登ってきた。kimさんは待ちくたびれたのか、登る気がうせちゃったと言われていたが、本当はどうなのかな。私たちの写真を撮ってくれるためなんじゃないかと思うと感謝しかない。

まだかなー?

 

 見事な「命」 やり遂げましたね

 

幅の狭い丁須の頭の頂上

 

思いは伝わった。片思いからの脱却。

下降は懸垂でスルスルっと肩の下まで安全に降りる。Yukaさんも緊張の面持ちではあるものの上手に降りてきた。後は装備を解いて下山だ。

鍵沢のコルからU字溝状のルンゼに長い鎖が連続してかかっている。Kimさん、下るのもめちゃ早いなぁーーー。下山道は山の木がすべて落葉しているため、ふかふかだ。日差しもそこそこ差し込み、風もないので軽快に下れる。すごく気持ちいい。小鳥の声は聞こえなかったが、代わりに私のザックからジオグラフィカの「ぴよぴよぴよ♪」が定期的に聞こえてきていたのが、なんか可愛かった。

鍵沢コースは最後の最後にロープやはしごの少しいやらしい箇所があるけど、ケガすることもなく無事で下山できて本当に良かった。そうそう、木に熊の爪痕???らしきものがあった。登山口の看板にも「熊出没注意」ってあったから怖いね。

下山後は峠の湯¥600で汗を流し、名物おぎのやの峠の釜めしを食べる。ちなみに持ち帰った釜めしの容器は、現在我が家の梅干し入れとなって活躍している。

 

 

~~~付記~~~

 りりぃさん丁須ノ頭,おつかれさまでした~.もっと大渋滞してるかと思ってましたけど,頭に乗っかる人は少なかったっすね~.りりぃさんの華麗なるクライミングも見事でしたし,頂上で全然ビビってないのはさすがっす!!

ところで,誰かさんの頂上での「命」(←しかし古いっすね~),完全にへっぴり腰ですね~.これから「炎」とかをやってくれる猛者が我が会から出現することを期待しましょー.

szt


西上州 表妙義縦走

2018年11月19日 22時55分56秒 | 山行速報(登山・ハイキング)

2018/11/18(日) 天気:まずまず晴れ

メンバー:szt(CL),wat(SL),yuka

装備:8.6mm×50mロープ,登攀具一式.

6:38妙義神社下無料駐車場→7:29大の字→8:51大のぞき→9:55相馬岳→11:24堀切→12:25鷹戻しの頭基部→14:17エスケープ分岐→14:47中間道→15:40東屋→17:00基点P

 

 直前の集会でwatさんの山行参加が決まり,行先はリハビリ&練習山行として入会したてのyukaさんが夏に敗退した表妙義縦走に決定.前夜つくばを出て基点Pとなる無料駐車場から,登攀具を身に着けて6:30過ぎに駐車場を出発.

妙義神社の参道.ここに来るのは個人的には4年ぶりのはず.

我々が停めた駐車場にはほかのハイカーの車は1台.しかし大の字にむかう登山道にはすぐに3~4パーティとすれ違う.日曜日だけあって難所の多い破線ルートとはいえこの人気ぶり.皆さん好きですねぇ.

新入会のyukaさん,前回は雨上がりの8月頃にやってきて,大の字辺りで岩の滑り具合に身の危険を感じて引き返したとか.確かに大の字手前の鎖場は,多くのハイカーに踏まれて磨かれている.前日当日と好天の11月でもこの滑り具合.その判断は賢明では?それにしても暑い盛りの8月頃に標高のそう高くないここいら辺にやってくるとは,,山に対する情熱,体力には頭が下がる思いです.

大の字手前の鎖場.確かに滑りますな.

個人的に今回とは反対向きに表妙義縦走はしているが,前回は大の字周辺が通行止めだったので大の字は通っていない.ということでもちろんちょっとコースを外れて大の字見物をする.

念願の大の字撮影.これより引いた画を撮ろうとするとあの世へ旅立ってしまいます..

これから向かう先を睨みつける?2人.頼もしい背中だ

ふと考えてみるとこの日のメンバー構成は,男子1人女子2人.私の記憶が確かなら,この男女比率の山パーティは3年ぶり?よくよく考えると女子に囲まれる会山行って初めてでは??

大の字で一息つき進んでいくと奥の院に到着.ルンゼ状の地形な上にどでかいヒノキがぶっ立っているから雰囲気が薄暗い.鎖も打たれていていよいよ表妙義の縦走が本格的に始まる予感である.

奥の院の鎖場.最後のトラバースは油断しないでね.

奥の院の鎖場を通過し登山道を登っていって,ふと見上げるとwatさんがリッジ状の岩に取付いている.一見すると青空をバックに飛んでいるかのよう.すかさず記録係は撮影を試みる.なんでもここの名前はビビリ岩だとか.

ビビリ岩にて.どう見てもクライマーの血が騒いでいますな.

ご丁寧に表札が.そして控えめなるピースサイン.

このビビリ岩からは裏妙義がよく見える.そう遠くない日に裏妙義にも行く予定.

ちょっと登ると今度は背びれ岩.ここも鎖はあるが高度感はなかなかなもの.中間道側はスッパリと切れ落ちておりそんな景色を覗き込むとすこーし身が引き締まる.

背びれ岩を登るyukaさん.画になりますぞ.

ほどなく進むと大のぞきに到着.ここまでの途中で稜線上を歩くが,穏やかな天候に恵まれ岩は乾いているし風もないしで順調に進んできた.

大のぞき.画になる岩壁だ.

大のぞきを過ぎると,しばらく鎖場の下降が続く.下部などは岩が完全に磨かれている.

下部滑り台状の鎖場?岩はなかなか磨かれておりました.

鎖場の下降を慎重に通過.天狗岩を過ぎタルワキ沢のコルに到着したところで小休止.ここで私は以前来た時との合わせ技で表妙義の縦走をひっそりとコンプリート.できることなら1日で縦走をコンプリートしてみたいので,さらに先へと進んでいく.タルノキ沢のコルからほどなくして相馬岳に到着.ここからの眺めはよく覚えている.休憩をとっているパーティが多かったが,我々は記念撮影を簡単に済ませて先を急ぐ.

相馬岳より中ノ岳方面.カラリとしたいい天気.

相馬岳を過ぎると裏妙義側を回り込むようにしてやがて茨(バラ)尾根へ.途中ガレた下りがあったり,渋滞しかける鎖場があったり,登山道がやや不明瞭となったりと気を使う.それでも入山者が多いこともあって迷うようなことはなし.

国民宿舎分岐の後の鎖場.フリクションはいいので落ち着けば大丈夫.

茨(バラ)尾根のピーク手前,藪状のやや急な登り.

急な登りを越えると茨(バラ)尾根のピークへ.ここでガイドに引率された4人パーティとソロの2組が休憩していた.この日の風がなく穏やかな陽当たりであれば休憩するには絶好の場所.我々は特に疲れているわけでもないのであっさり通過.

茨(バラ)尾根のピークにて(その1)

茨(バラ)尾根のピークにて(その2)

茨(バラ)尾根のピークから少し歩くと堀切(ホッキリ)に到着し,小休止をして栄養補給.一応鷹戻しの頭は登る予定だけど,敗退した場合はここから下ることに.ここまでいろいろあって堀切で11:25.このペースではちょっと縦走コンプリートは難しくなってきたか.

堀切の標識.ちょっと中之岳神社までは無理かな~..

堀切を過ぎても行き交う人はとても多い.後続のパーティには我々をどんどん抜いてもらう.なぜならそれは鷹戻しの頭への登りでロープを出したいから.人の目を気にせず集中したいのです.今日一番の目的は,新入会員のyukaさんにロープを使った実地訓練をこのルートの核心部で体験してもらうこと.そのためにいろいろなところで練習してきたのですから.

鷹戻しの頭の下部では,ガイドのパーティを含めチョットした渋滞が発生.陽も傾きちょっと寒さも増してきたので,我々は休憩ついでに上着を羽織る.人が減ったところで行動再開.下部の鎖とハシゴをクリアすれば,鷹戻しの頭への鎖場の取付きに到着.

ここでロープを出し核心部へ突入.上部でいいビレイポイントがなさそうなので,途中のテラスでピッチを区切る.

ピッチを区切ったテラスより.ロープを使うってこんな感じですよ~

ロープを出して登っている間にも,中之岳神社方面から相馬岳方面へのハイカーが2組やってくる.1組はテラスで行違うことができたが,もう1組は岩場の一番上で行違うことになる.仕方ないのでセルフを取って,裏妙義やテラスで待ってるwatさんとyukaさんを記念に撮影.ハイカーがテラスを過ぎたことを確認して登山道へトラバースしてちょっと安定したところでビレイ.2番目に登ったyukaさんは所々奮闘するところもあったようだけど無事通過.3番目のwatさんはまぁ余裕のフォローといった感じ.少しだけ神経を使ったので,この先のちょっとしたスペースで小休止を取る.

2P目のセルフビレイ中に撮った裏妙義.

同じく2P目のセルフビレイ中に撮影した下部の支点.

トラバースする直前のwatさん.そこから振り返ると相馬岳がよく見えました.

小休止後,中間道へのエスケープ分岐へ向けて進む.風がないのが本当にありがたい.

陽が当たればぽかぽかでした.

あんなに遠かった中ノ岳は近づいたけど..

登山道を進んでいくと,鎖の付いた立った岩場が出現.上から見るとかなり立っている.家に帰ってみれば事故の多い鎖場らしい.ロープがあるのでここは懸垂下降を選択.経験者が2人いて道具があればこういう場面でも安心です.

ここは2段25mとなっており,50mがあれば1回で下まで降りられる.下まで降りてしまうと間の様子がわからないので,私が最初に途中まで降りる.yukaさんには私と同様,途中まで懸垂.watさんには一気に下まで降りもらい,その後yukaさん,わたくしの順で再度懸垂下降.これで懸垂下降の練習になったかな?

途中から上部を撮る.上から眺めると結構いやらしいんですよ~

鎖場の中間部にて.セルフセットよし!!

2段の鎖場からほどなく歩くと中間道へのエスケープ分岐に到着.ここで14時を過ぎているので中間道へ向けて下降開始.ただ,分岐の出だしがなかなかにスリリング.侮ってバランスを崩すと大けがは避けられませんぞ.その後の下降路もしばらくは微妙に落ち葉の積もった滑りやすい足元を捌きつつ下る.ちなみにフィックスはかなりくたびれたものでした.

エスケープ分岐はなかなかのトラバースから.

で,そこそこの高さをクライムダウン.侮ってはいけませんぞ.

しばらくフィックスロープはあるがなかなかに気を遣う.

エスケープを開始して30分ほどで中間道に到着.あとはそれまでと比べれば舗装道路並みの道を歩み,東屋から県道を経由して無事駐車場に到着した.

中間道に到着.ホッと一息.

中間道から見上げる相馬岳?結構歩いたよね~

11月半ばを過ぎればさすがに陽は短い.土産物屋はすべて閉まり,ぎりぎりヘッデン残業を免れたといったところか.もみじの湯で汗を流し,コンビニ飯を頬張りながらつくばへの帰路につく.

山行中の会話で,yukaさんはハイキングを始めて実質2年目であることが判明..自分の入会までの経緯を振り返ると,これまた恐るべき人物が当会に入会したのでは?と戦慄が走る...プロ野球のドラフトには”当たり年”というのがあるらしいが,今年がACC-J茨城にとってどういう年だったのかは,これから山行を重ねてわかることなのでしょう.いずれにしましても,お疲れさまでした.

szt

 


御前ケ幽窟

2018年11月12日 21時12分56秒 | 山行速報(登山・ハイキング)

2018/11/10 御前ケ幽窟

 

-Rhapsody in autumncolors-

<  Image music 

11年前の再訪。
御前ケ幽窟は、やはり秋がいい。
sztさんと。

秋色の彩りによる狂詩曲の始まりだ。


-朝靄-

生憎の雨模様。
少し我慢して、朝靄の道を行く。

始まりはひっそりと。控えめに。

時に雨粒が秋色の葉を叩き、落葉が舞う。
自然のリズムと音色が心地いい。


-秋色-

橙黄赤と緑。そして岩色。
そうして彩りは最高潮。

歩けば歩くほど、足元は鮮やかに。
落つる葉も愛おしい。

見上げる先には不文律の巨塔
まさに形式美の無い、ファンタジ-。


-敗色-

幽窟まで至るも、岩塔は断念。
下山予定の尾根道は計画変更し往路を戻る。

視界の悪さもあるが、「以前来たときがある」という心の隙を突かれた思いだ。
何にせよ、「うろ覚え」ほど危険なものは無い。

幾分、心折られる思いで敗退色の濃い下山。
こんな時は鮮やかな景色もくすんで見えるものだ。


-青空-

下山途中、青空。
晴れやかな秋空が広がる。

陽に照らされ、彩りが蘇る。
長い冬を目前に、山々はクライマックスの輝きを放つ。

つくばまでの帰路
むしろ、癒しと山々の輝きを見る。


sak

 

~~~付記~~~

御前ヶ幽窟,癒されつつ楽しめました.印象としては,会に入りたての人を連れていくにはちょうど良さそうな感じ?怖ければロープを出してルーファイしてと..

下山路の尾根道を見つけられなかったのは予習不足の自業自得なので,次の機会があるのなら尾根道を下ってみたいものです.

一番印象に残ったのは,実は車の中から見える紅葉だったかも.会津方面があのような彩りの景色になるとは予想外のおまけでした.

szt


裏妙義・西大星北稜

2018年11月07日 22時16分43秒 | 山行速報(薮・岩)

2018/11/3 裏妙義・西大星北稜


西大星北稜は前半のホノボノとした岩稜に奇石。
目指す本峰はまるで岩峰が集まる城塞。

後半は乱立する岩峰に入り組んだルンゼ。
諮らず踏み込めば、手痛い仕打ちを受けることであろう。

ルンゼを縫い進めば比較的容易に頂に達することもできる。
しかし、それでは物足りない。そうも思う。
正解のない岩薮に高揚を覚えるかどうかは、個々の性癖のようなものだ。

メンバ-はsak、sztさん、kakさん、lilyさん。

覚悟はいい?(笑)
夜明けとともに出立です。


【薮岩】
取付きは鍵沢登山道脇の石碑から。
薮はそれほど濃くもなく、快適。

岩場が出たら、その場のフィ-リングで直登か左右の巻き。
1個所だけ右に支尾根で切れ落ちる岩稜があるので注意。

【奇石】

最初のリッジは細いので慎重に。

2つ目のリッジは廊下状。余裕で「シェ-」のポ-ズ。

奇石群はリッジ沿いに。
フリクションも充分で不安はないけど、切れ落ちているので念の為フィックスを張る。

西大星の岩峰群が近づいてくる。
北稜最初の岩峰は正面凹角状スラブに青ロ-プの残置。
ここは右へ懸垂下降して巻いたけど、あまり良くなかった。


コルへと上がって次の岩壁は反対側の岩壁基部を巻いて最初のルンゼを詰める。


【前衛峰】

ルンゼを詰めあげると、右にフェイス。
一部ボルトがあるという記録もあったので、岩場周りを探してみたが見い出せなかった。
記録とは違う場所に入り込んでいるのかもしれないが目指すのは目の前の前衛峰。
ともかく弱点を見出し左の尾根に乗って突き当りのフェイス基部を左にトラバ-ス。

4人集まれそうな草のテラスから取りつく。
集塊岩用のスリングを使って登攀。
右凹角状を狙ったが、上部立木までの乗越で確信が持てず、フェイス左に転進。
トラバ-ス気味に左上する。
10mほど上の薮でビレイ。

目の前の小さな凹角を上がれば、あとはヤブ登りに終始。
何時だって痕跡なき登攀は刺激的。御殿東壁を想い出す。

前衛峰と本峰の間は切れ落ちたコルとなっており、45mの懸垂下降を要する。
途中から空中懸垂。落ちこみのリップでフリクションが掛かるためロ-プ回収に注意が必要。

【西大星】

空懸後、コルを上がり反対側を少し下ったルンゼを詰める。
下部でチョックストンを抱いており、右のフェイスをひと登りでやり過ごす。
あとは落ち葉の詰まった薮ルンゼを登り切ると本峰手前峰。
本峰は意外と高く聳え立つが、ここからは容易であっという間に山頂に達する。

下降は少し戻って本峰手前峰とのコルを一気に下る。
45m、40m。2度の懸垂下降で緩やかな沢床。
ここから歩きで鍵沢登山道に合流。
後は忠実に登山道を下る。


【備忘録】

<赤岩と烏帽子>

西大星から見る赤岩は西面が切れていて素晴らしく男前。
斜陽に陰る烏帽子の尖峰もトンガリファンには堪らないシルエット。
次の機会に。

<ハンマ-ヘッド>

丁須の頭で、なるか人文字。トリプル”丁”撮影。
万歳三唱」をしたときはあるんですけどね。


【最後に】 

今回のプランに名乗りを上げていただいた皆様。
本山行が皆様のご趣味に合ったかどうか。
少々不安な夜を過ごすsakです。

「また、行ってもいいかも」

そう思ったならば、おめでとうございます!
これであなたも「篤志家」の仲間入りです。

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◆登山における「篤志家-とくしか-」

志しを以って山に登る人。
不人気で道の無い薮山などに分け入り、場合によっては不快な状況を耐え忍ぶことに価値を見出す傾向がある登山愛好家。
物好き。

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もう一度言います。

おめでとうございます!

 

sak


蓼科山

2018年11月05日 23時20分54秒 | 山行速報(登山・ハイキング)

2018.11/2(金)~3(土):kei2

【コース】
1日目:大河原峠~双子池~亀甲池~蓼科山~大河原峠~亀甲池~双子池(テント泊)
2日目:双子池~大河原峠

 

気持ちよいほど天気が安定している。
今の自分は歩くことしができない。

日帰りにするかテントにするか、非常に悩む。
行きたい山がたくさんあり過ぎて、ついつい欲張ってしまう。
週末のテント泊は混雑するので、休みを取ってのんびりテント泊にしよう。

仕事の疲れが残っており、長時間の運転はギブで早めの仮眠。
早朝、大河原峠に向け車を走らせる。
登山口までもう少しのところ、道路が霜で真っ白になっていた。
ノーマルタイヤだったので、ちょっとハラハラしたが、無事到着。
登山口の大河原峠の標高は2,093m。
既に2台の車が止まっていたが、霜で真っ白。

寝不足気味で出発。

1時間で双子池ヒュッテに到着。
予定コースは蓼科山、そして大岳~北横岳~雨池。
山小屋で、コースの確認をすると、大岳~北横岳へのルートは危険。アイゼンの歯が効かないほど凍っているとのこと。
とりあえず、幕営後、蓼科山へ向かうことに。

平日とあって、誰にも会うことなく山頂直下の蓼科山荘までのんびり歩き。
山頂まであと30分。数日前に降った雪が残る大岩の急登を足元に注意しながら登って行く。
大岩のゴロゴロ広がる山頂に到着。
寒さに耐えながら、360度の絶景を満喫。
登ってきたルートとは違うコースで双子池のテント場まで戻る。(蓼科山荘までの下りはつるんつるん)
さすがに寝不足が堪える。

翌日の予定コースは断念し、夜景撮影に変更。
2~3時間置きに起床するが、条件が整わずイマイチの撮影。
翌朝はのんびり撤収。
双子山には昨晩降った雪が薄っすら積もっていた。


駐車場からわずか20分足らず。


双子池の雄池
雄池から直接ポンプで水を汲み上げています。(要煮沸)


キャンプ指定地は雌池側。少ないので、早いもの勝ち。
その日は結局4張だけ。


蓼科山に向かう途中の亀甲池。


山頂中央に建つ蓼科神社


穂高連峰


雪化粧した槍ヶ岳


南八ヶ岳


数日前に降った雪で岩場はつるんつるん


2-3時間毎に起床したにも関わらず、気象条件が整わず撮影。 リベンジ決定!

人が少なく静かな山行は最高でした。

 

おつかれさまでした。

☆☆☆ kei2(^_^)/ ☆☆☆


霊山

2018年11月05日 23時20分04秒 | 山行速報(登山・ハイキング)

2018.10/28(日):kei2

天気:快晴

 

福島県伊達市と相馬の境にある紅葉の名所『霊山(りょうぜん)』。
ちょうどこの日は紅葉祭り開催の初日。
筑波山よりちょっと低い標高825m。
霊山~紫明峰まで史跡名勝や奇岩が立ち並ぶ絶景と紅葉のコントラストがとても素晴らしい。


簡易パンフレットを参考に史跡名勝や奇岩巡りをしながら紫明峰まできた。
ここから折り返しとなるが、パンフレットに記された霊山閣跡が気になる。
少し離れているが、時間にまだ余裕がある。
せっかく来たのだから、行くことにした。

下り始めたら荒れた道に入り込んでしまった。
携帯アプリのGPSを確認すると、登山道からズレている。
最近人が踏み込んだ形跡はない。でも道はある。
先に進んだり戻り返したり・・・を繰り返すこと3度。
あれ? 車道に出てしまった。こんなはずじゃなかったのに。
(簡易パンフレットを参考に巡っていたので、車道まで読み取れなかった。)

目の前に目的のポイントの標識があったが、その場所はそこから270m下った場所だった。
違うルートから400m登り返して、霊山の奇岩巡り再開。

ちょっとハイキングコースから外れてしまったが、
所々に案内板があるので初心者、家族連れなど多くの登山者で賑わっていました。

 

おつかれさまでした。

☆☆☆ kei2(^_^)/ ☆☆☆


西上州・大岩-碧岩

2018年11月05日 11時38分59秒 | 山行速報(登山・ハイキング)

山が好き、岩が好き。ときどき、ハラハラ。

日帰り紅葉ハイク

 

 群馬県南牧村・三段の滝-大岩-碧岩


季節の移り変わりは早いもので、10月も最終日。
高山では雪の便りもチラホラ聞こえるこの季節。
里の山では紅葉のベストシ-ズン。
山々を埋め尽くす木々は秋色に染まり始めていた。

秋の山は、冬を目前に木々が一斉に赤や黄、橙に色づきとても鮮やかな季節。
突きだした岩稜と秋の彩りがより美しいコントラストを描き出す。
そんな秋の山々を歩いたのは、sakと新入会のYUKAさん。
旅のスタートは、群馬県南牧村から―――。

沢沿いの道をてくてく歩く。
途中にたくさん出てくる丸太の橋はなんだか壊れそうで怖いけれど、瑞々しい風が気持ちいい。
登山口から三段の滝を眺められる、とっておきの場所までは約30分。
沢のせせらぎをBGMに。

三段の滝の展望スペースは、さらさら流れる滝を見渡せる特等席。
そこから、さら滝に近づいていきます。

滝下の釜には色とりどりの落ち葉が浮かんでいてきれい。
見上げると、木々の色づきはこのあたりから始まっているみたい。

三段の滝から落ち葉の道をさくさく歩く。
途中の岩場で、これから行く岩稜のためにロ-プを使って少しだけ練習。
はじめてのロ-プワ-クは覚えることがいっぱい。
でも新しいことを覚えるのはとっても楽しいことですよね。

ジグザグ道を登っていくと尾根に出ました。
紅葉がとっても綺麗。
「来てよかった-」って思える瞬間。

いよいよ大岩に向かいます。
岩の魅力をひと言で表すことは難しいけれど、その高度感にハラハラしちゃうことも魅力のひとつ。
のんびり落ち葉ハイクもいいけど、ちょっとだけドキドキするのも山の醍醐味だったりしませんか?

標高1133mの大岩ピークに到着したYUKAさん。
見渡す限りの山山山。。。
そのどれもが彩り豊かで青空に映える。

ここに来ないと見れない景色だよ-。

振り向けば、チョット気になる碧岩のトンガリ。
もちろん、これから登るんですよ-。

碧岩の登りでは、ロ-プを使って安全確保。
岩場のクライミングは足場が重要。慎重に登りましょう。
YUKAさん、なんかすごい所を登ってますよ。

碧岩1125m。
思わず、ヤッホ-って言い出したくなるロケーション。
この山に登った人だけに待っていたご褒美です。

朝歩いた道も、帰りには新しい姿を見せてくれる。
登った山を振り返ると、朝よりちょっとだけカッコよく見えたりして。
包まれる空気や陽光、今日一日の出来事ひとつひとつが景色を変えてくれます。

だれかとこの感動をシェアしたい!
そう思える山の絶景は、歩いた人だけが味わえる最高のご褒美。こんな素敵な笑顔にもなれる山旅ってすごいよね。
旅の締めくくりには、下山後の温泉が待っています。


写真と文:sak

 

   

acc-j茨城 

acc-j茨城は、クライミング・沢登りを中心に活動している社会人山岳会です。
山々の織り成す風景に、絵になるシ-ン。
ちょっとドキドキハラハラなハイキングから、華麗なクライミングデビュ-まで応援しています。

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