acc-j茨城 山岳会日記

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南会津・モウセンゴケの湿原

2004年07月02日 16時55分28秒 | 山行速報(沢)

2004/7上旬 南会津・モウセンゴケの湿原

すまいる

森はいいね 
春は萌え、夏は蝉時雨 
風に唄い、雨の雫は葉を叩き静かに万雷の拍手となる

渓もいいね 
ほどよく響き、露はもはや水晶のごとき 
水面に映るはとっておきのイイ顔。すまいるすまいる

おいしい沢旅のつくりかた① 
蒼天の吉日を逃すべからず。それから”すまいる”を忘れずに。

 
火の傍

平凡な流れ。どこまで行っても何てことない流れが続く。 
この平凡さが実にイイ 
たまにはドキドキさせられたりハラハラしてもイイんじゃないかと思ったりするけど 平凡な流れが平然と続くのです。 
苦悩を感じさせない気概がいいね。 
到底及びもつかないなあ。

渓の恵みをほんの少しだけ分けて頂き、一方的に居候。 こんなわがままホントは叶いっこないんだろうけどね 
それもこれもリリスに感謝

おいしい沢旅のつくりかた② 
ときに自分を見つめて苦笑い。火の傍、肴に囲まれ酩酊するがよし 

晴天の霹靂

明けて本日もすまいるすまいる 
どうしたって止まらないね。止められないね 
それには予感があった

「決めた。あそこに行く。どうしても行く」 
リリスはそうしてその場所を選んだ 


それはまさに晴天の霹靂。

心傷を癒しに、私はそこを目指した。

 

ひとつまみ

ひと汗かく頃いくつか支流が合わさってくる 
そのいずれかがそこへと導いてくれるだろう 
いずれかが。 
とはいえ薮こぎの覚悟さえあれば怖いものはない

空梅雨の晴れ間、日差しはもはや夏以上 
一気に突き上げる支流はまるで空に続くようだ 
急登が済めば特有の猛烈なヤブ。と思っていたが、まあそれほどでもなかった。ヤブ3級。

おいしい沢旅のつくりかた③ 
ほんのひとつまみ、薮こぎを入れてみる。決して入れすぎてはいけません 
 

モウセンゴケ

先人はこの場所を「モウセンゴケの湿原」と記した 
池塘の周りに小さな小さな食虫植物が点在していた 
それがこの名の由来であろう 
さかぼうもそれに習ってそう記す

言葉はなかった 
そこはせめてもの救いだった。 
今のさかぼうにはこれが精一杯。 
ほんのわずかなときだけど、ほんのささやかなものだけど 
薮にポッカリと浮かぶ瓢箪型の湿原で心地よい風に吹かれた

手作りレシピ

荘厳な森、きらめく渓、やさしい焚、楽しい漁と採。 
めざす先には薮に守られたささやかな草原

せめて今だけ、ここだけででも思いのままに 
群青の空に微笑めば渓に濡れるも心地いい 
風に吹かれて想い耽れば自然と道は見えてくる 
そんなときが何ものにも代え難い

手作りレシピに欠かせないのは最後のひと工夫 
それはね、それぞれのかくし味

さあ、おいしい沢旅のできあがり 
食べ頃は何といっても作りたて。おいしいうちに召し上がれ 
 

sak