Ruby の会

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「にっぽん歴史鑑定~室町殿と観阿弥・世阿弥」

2020-04-22 | 映画・テレビ・演劇・芸能

 外出自粛で在宅時間が一気に増え、テレビをよく見るようになった。朝、新聞のテレビ欄を見て録画することも増えた。
 昨日、4/20(月)夜、BS・TBSの「にっぽん歴史鑑定~室町殿と観阿弥・世阿弥」がよくまとまっており、面白かった。 田辺誠一がガイド役をする番組である。

 観阿弥は、室町幕府(足利義満)の保護を受けながら「猿楽」に「曲舞(くせまい)」を取り入れ、より高いレベルに引き上げようと努力するが、旅の途中で早世する。 息子の世阿弥は、22歳で後継者となった。 その頃足利義持の時代になり、「田楽」の増阿弥の人気が大きくなる。 増阿弥は、幽玄な芸風の持ち主だったらしく、世阿弥も讃えている。その時テレビにシルエットのような舞姿が映し出され、その姿、所作になにか見覚えがあるな、と感じた。 だんだんはっきりした映像になると、なんと宝生流の宗家、宝生和英さんだった。

 👇 和英さんは、自分も22歳で宗家を継いだ、と自分の立場を世阿弥に重ね、「後継者はパフォーマーであると同時に、プロデューサーでもなければならない」と熱く語られた。 

 実際に、世阿弥は50余りもの数の能を作っている。原典は、昔話であったり、源氏物語、平家物語、伊勢物語などの古典だったり多様にわたっている。
 👇は、観世流宗家の観世清和さん。「能は鎮魂歌、レクイエムです」と仰る。

 世阿弥の晩年は不運であった。将軍が足利義教の代になると、弾圧が加えられるようになる。観世大夫の座を長男の元雅に譲り、自身は出家するが、将軍義教は、元雅の従兄弟にあたる観世三郎元重(音阿弥)を重用する。 世阿弥・元雅親子は地位と興行地盤を着実に奪われていった。元雅が客死し、世阿弥も佐渡に流刑される。

 さて、世阿弥が確立した「幽玄能」では、シテ(主人公)は、老若男女に係わらず、神か精霊か、幽霊である。

 物語は、前半(前場)と後半(後場)に分かれるのが普通である。
 まず、ワキ(旅の僧)が登場し、どこそこの何某と名乗る。

 👇 辺りの景色を眺めていると、シテ(主人公)が現れ景色を説明し、その地に伝わる歴史を語り、自分がその主人公だとにおわせる。

 👇 旅の僧が読経をしたり、しばしまどろんだりしていると、夢の中に主人公が現れわが身の非業な人生を語り始め、自分が人生で一番輝いた瞬間を再現して見せる。

 👇は、「清経」。

 👇は、左上から「屋島」、中央が「砧」、右端は「井筒」、左下は「清経」。

 途中で気づき録画したが、いつか再放送があればいいと思っている。


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