Ruby の会

シニアライフ~能楽・ボランティア・旅行・食べ歩き・演劇などを綴っています

名まえだけ知っていた絵本~「100万回生きたねこ」

2013-03-15 | 

 「100万回生きたねこ」 この絵本の名前を聞いたことがある人は多いだろう。佐野洋子さんの絵本だ。

 以前、川越のTOさんが「面白いよ」と、紹介してくださったのが「シズコサン」。佐野洋子さんのエッセーだった。その後、「役に立たない日々」と言う本も読んだ。この2冊については、↓のブログで紹介したので、興味のある方は覗いてみてください。

http://blog.goo.ne.jp/67kiyoh/e/e5ea5a2a298dedbf73c283bea51eb951

 1月に、池袋でTOさんと会った後、ケータイメールのやりとりをした時、明日は近くの小学校へ朗読ボランティアに行く、と聞いた。「どんな本を読むの?}と聞いたら、この絵本を読むとのことだった。そして、翌日小学生の反応を知らせてくださった。

 じゃ、私も読んでみようか、と市立図書館に予約をした。トップ写真は表紙です。↓は1ページ目。緑色の眼は自己主張しているのに、動作が愛らしい。
 「100万年も しなない ねこが いました。
  100万回も しんで、 100万回も 生きたのです。
  りっぱな とらねこでした。・・・」と言うふうに、1ページ目は始る。

 あるときは 王さまの、あるときは サーカスの、あるときは どろぼうの、またあるときは女の子の ねこになり、その都度死に、また生き返るのです。
 飼い主は皆、ネコを可愛がり、死ぬと大声で泣いて悲しみます。でも ねこは、どの飼い主も大嫌いでした。

 「あるとき、ねこは だれの ねこでも ありませんでした。のらねこだったのです。ねこは はじめて 自分のねこに なりました。ねこは 自分が だいすきでした。…」

 たくさんの雌猫が、ねこのお嫁さんになりたがります。でも、
 「ねこ はいいました。 『おれは 100万回も しんだんだぜ。 いまさら おっかしくて!』
 

 たった1匹、ねこに見向きもしない、白い美しいねこがいて、「おれは、100万回もしんだんだぜ!」と言っても 「そう」と言うだけです。ねこは、毎日 白いねこの所へ行きます。       

 ある日、白いねこの前で くるくると3回宙返りをして 「そばに いても いいかい」と、たずねます。白いねこは、「ええ」と言います。      

 そして、たくさんの子猫と一緒に暮らし、子猫たちはおおきくなりそれぞれどこかへ行きます。    

 ねこは、白いねこと一緒に いつまでも生きていたいと思います。ある日、白いねこは、ねこの隣で静かに動かなくなります。ねこは、初めて泣きました。ねこは、100万回泣きました。そして、最後に・・・
 「ねこは もう、けっして いきかえりませんでした。」
            

 「これはひょっとして大人のための絵本かもしれない。」と言う人もいるそうだ。何とも不思議な絵本だった。TOさんは、必ず声を出して読んでね、と仰ったので、ゆっくり音読してみる。

 TOさんの朗読の後、小学生の男の子が、「ボクモ、自由が1番好き。 でも それにはお金が必要だね!」と感想を言ったと、TOさんは驚いておられが、いろいろな感想を生み出すような絵本です。 


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14 コメント

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Unknown (なは)
2013-03-16 18:24:44
清姫様
「シズコサン」も「役に立たない日々」も読みました。どちらも自分の内部であるようでもあり、考えることが沢山あるようでもあります。
「百万回生きたネコ」は絵も綺麗です。
「愛する」ものを見つけて生きたことこそ、ほんとに生きたことになるのかな?と一瞬思いました、好きではない飼い主のところで生きたのは、生きたうちに入らなかったのか?
いやいや、まだまだ考えることが出来そうです。
大人の為の絵本のように思います。
でも、子どもも子どもなりに感想があれば、それもいいと思います。
Unknown (姫)
2013-03-16 23:58:51
前のも読みましたよ。
面白いタイトル。
自分の経験に基づいて書いておられるのですね。
Unknown (清姫)
2013-03-17 00:45:14
なはさん
ほんとに、何を言いたいのか?と考えますよね。そうか、愛するものを見つけた時がほんとに生きたと言うこと。そうかも知れませんね。
Oさんは、この本とか、「八郎」を読むのが好きだそうです。
全文を音読すると、繰り返しや、短い言葉が心地よく、それもまたおもしろいのです。
Unknown (清姫)
2013-03-17 00:47:32
姫ちゃん
前にも言ったかもしれないけど、佐野洋子さんは、谷川俊太郎さんの奥さんだった方です。
離婚歴2回だそうだから、最後一人で生きたのが一番幸せだったのでしょうか?
Unknown (森のくまさん)
2013-03-17 16:00:33
清姫さま
猫さんは役者。
ミユージカルでは「キャッツ」
小説では「吾輩は・・・」と。芸達者なり。
Unknown (なは)
2013-03-17 17:39:15
清姫様
そうだったのですか、初めて知りました。谷川俊太郎さんと。高村光太郎も奥さんが絵描きでしたが、芸術家が二人は良くないと、奥さんのほうが「筆を折られた」のですよね。それでかどうか分かりませんが、奥さんの智恵子さんが気の病になられましたね。
それをまた、光太郎が詩のして、「智恵子は東京に空がないという・・・」などと。
芸術家が同じ家に二人は難しいのでしょうか。
佐野洋子さん素敵な方です。
声に出して読むのですね。今度やってみます。
Unknown (風子)
2013-03-17 20:36:25
清姫さん
100万回生きた猫、自分の生き方に満足出来なかったので何回も生き返ったのですね。
最後は満足な生き方ができ、そこで本当の死を迎えることが出来たのですね。
自分のためだけに生きる自由を持っても、なはさんのおしゃる様に最後は愛なんですね。
Unknown (清姫)
2013-03-17 23:10:25
森のくまさん
ほんと、猫は主役が多いですね。
この猫も、名前はない、のです。それぞれの飼い主がつけていたのでしょう。
本人(本猫)は、百万回生きたことが自慢だった・・・。
Unknown (清姫)
2013-03-17 23:15:25
なはさん
今日はお世話をありがとうございました。
なはさんのお陰でランチの会が発足しましたね。次回はルチャナへ行きたいです。
谷川俊太郎さんとはどんなご夫婦だったのか、想像がつきませんね。詩を書く人と、絵を描く人。それぞれ個性が強いのでしょうか?
TOさんは、柔らかい声の方でゆっくり話されます。どんな読み方をされるのか、一度聞いてみたいと思います。
Unknown (清姫)
2013-03-17 23:20:13
風子さん
皆さんの感想を読んで、私も考えさせられました。
小学生が自由が欲しいけど、お金が必要、って、どんな自由を考えているのかな、と改めて思いました。
朗読ボランティアって、すぐさま反応があるので面白いでしょうね。

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