病気を治したい、体調不良を解消したいと願うのであれば、薬の使用をやめ誤った対症療法から脱却することが大切です。
とはいえ、現在何らかの不快な症状を抱えている人は、その症状がゆえに薬から離れるのが怖いと感じることでしょう。
人が薬や医療に『頼る』大きな理由は「不快な症状は、体を破壊しようとする現れ。」、「辛い症状は、悪者だ。」と見なしているからです。
もちろん症状が齎す苦痛から、遠ざかりたいという気持ちもあるでしょう。
病気と正しく向き合うためには、先ず病気に伴って現れる「症状に対する。」これらの『誤解』を解くことが大切です。
熱、痛み、下痢、吐き気、だるさなどのさまざまな不快症状は、全て体が『自ら』治ろうとする「治癒反応」であり悪者ではありま『せん』。
病気の多くは、交感神経の『緊張』によってもたらされます。 交感神経が緊張すると、血管は絞られて血流が悪くなるとともに、顆粒球が増えて組織破壊が起こります。
そこで、体は治ろうとするときには、このプロセスの『逆』をたどります。
すなわち、副交感神経が優位になって血管を開き、血流を増やして傷ついた組織を修復するのです。
この修復作業作業のときに動員されるのが、プロスタグランジンというホルモンです。 プロスタグランジンには、「血管を開く。」「痛みを起こす。」「発熱させる。」という3つの働きがあります。
私達が不快と感じる痛みや熱、患部が赤く腫れあがるなどの症状は、プロスタウランジンの作用で血流が増え、組織を修復する際に生じるもので、この苦しい修復プロセスを通り抜けた先に、治癒という「ゴール。」が待っています。
例えば、しもやけでは、次のように治癒反応が現れます。 寒いところにいると、足の指やかかとなどにしもやけができます。
患部は赤く腫れて痛がる症状です。 寒さで破壊された組織を修復し再生を促すために、体はせっせと血液を送り込むので、赤いはれや痛みが生じます。
ですから、しもやけで足の指がむずむずして痛がゆくなっているときは、その痛がゆさを悪者扱いせず、「あっ! 今、体が治そうとしているところなんだな。」と思ってください。
つらいでしょうが、組織を修復するためには、どうしても必要なプロセスなのです。