前ECB総裁のトリシェ氏が、日経の『私の履歴書』において「EU設立の理念。」などを理路整然と述べています。
ところで、鳴り物入りで導入されたユーロの悲惨な実態が、約束された失敗であったことは明白であります…。
ヨーロッパの大国のほとんどが、かって植民地帝国だったころに植民地から『収奪』した遺産の売り食いで「優雅な。」生活をしていたが、それも1970年代頃までにはあらかた遺い果していた。
それからあとは、「経常赤字。」という諸外国に対する借金を増やして、『稼ぎ』よりいい生活を続けてきた。
だがこれはアメリカ(基軸通貨国)以外では早晩破綻する『愚鈍』な選択だからこそ、ヨーロッパ諸国民の生活水準は、確実に低下せざるをえないのです。
ポンドが基軸通貨だったイギリスは、ヨーロッパの慢性経常赤字国の中でも、いちばん確実な破滅の道を突っ走っている。
基軸通貨国アメリカの経済政策をまねして、金融業ばかりを肥大化させ、製造業を衰退するにまかせ、ヨーロッパ内では最も高いインフレ率と万年経常赤字を維持している。
ここでユーロ圏の雇用状況を見ると、失業率が上がり続けているのは、ユーロ諸国の賃金は生産性が低い割には高すぎるのだ。
これは、財政・金融政策でなんとかできるという性質の問題ではありません。 生産性を上げるか、賃金を下げるかしなければ解決しない問題なのだ。
以下、EUの失敗の理由について述べ続けるわけだが、関心のない人には『騒音』であるばかりで、「無理・無駄をしない。」という『真理』(世の仕組み)に沿わないことになりましょう…。
そこで、コメントを頂ければともかく、そうでなければ例によって「お声がなければ、通過しま~す。」ということになり、以下の『知見』はスタンバイすることといたします…。
1、ウソでユーロ圏にもぐりこんだギリシャ(主犯は、現ECB総裁・ドラギ氏)
2、ポルトガルの破綻は、スペイン銀行業界を道連れ
3、イタリア、フランスの実体経済もガタガタだ
4、ユーロ圏銀行業界で危ないのは、ドイツとフランス
5、ユーロ圏に入っていないイギリスの銀行業界は、独仏以上に危ない
などであります…。