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あしたのタネをまく、アシタネブログ!

今日よりちょっといい、明日にしませんか

「古墳と歴史でまちづくりin国富」を開催、小学生から89歳の方が参加

2019年02月25日 07時00分06秒 | まちを良くする活動



2月23日(土)宮崎県国富町にて、「古墳と歴史でまちづくりin国富」を開催しました。主催は、宮崎県地域づくりネットワーク宮崎・東諸県ブロック会議。私はコーディネーターとして昨年10月よりこの行事を進めてきました。また、当日は私と宮崎県NPO活動支援センターのKさん、Kさんの友人Nさんの3名で運営しました。

この行事には地元国富町の他、宮崎市、延岡市、また留学生を含め27名、内訳は小学生から89歳までと幅広い年齢構成でした。
ちなみに国富町は、人口18,859人(2018年10月1日)、農業が中心で、葉タバコ・切干大根は全国1位とされています。町役場の位置する本庄地区は江戸時代、天領で、本庄川を利用した水運による物資の集散地としてにぎわいました。現在は本庄川を利用して、太陽電池パネルを生産する会社が進出しています。



上記は、くにとみ史跡・文化ガイドの会の皆さんのご挨拶風景。
今回の行事は宮崎・東諸県ブロック内で地域づくりをおこなっている団体を応援することで地域活性化へ弾みをつけようというもので、昨年の10月より隣接する高岡町への支援と併せて取り組んできました。

13時より交流プラザくにとみ屋にて、主催者あいさつや行事の説明・参加者による自己紹介後、くにとみ史跡・文化ガイドの会の案内にて町巡りに出かけました。

町内には歴史遺産が多く、なかでも本庄古墳郡は4世紀後半から6世紀にかけて造られ、前方後円墳17基、円墳37基、横穴2基の合計57基点在しています。なおこれらの古墳は諸県地方一帯を支配していた諸県君の歴代の墓として造られたものと考えられているそうです。

町巡りでは、上記の稲荷神社のほか、義門寺、上長塚古墳、下長塚古墳、地下式横穴墓などを案内していただきました。

なかでも、地下式横穴墓は、宮崎県南部から大隅半島北部に分布しており、南九州独自の墓のスタイルと言われています。国富町内には、約100基の地下式横穴墓が確認されています。特に本庄地区には約40基も集中しています。そのためか耕作中や造成中に偶然見つかることが多いそうです。(トラクターが穴に落ちるなど・・凄いですね)本庄小学校では、講堂の建設工事中や、また校舎の改築工事中に地下式横穴墓が発見されるなど、この小学校の中だけでも4基の地下式横穴墓がみつかっています。



90分間の町巡り後、150年以上の歴史を誇る、国富町を代表する和菓子「白玉饅頭」の試食会をおこないました。とても好評で販売用に準備したまんじゅうも完売しました。



私はワールドカフェを盛り上げるため、カフェ店員の衣装を着て参加しました。
ワールドカフェによる話合いでは4つのグループに分かれて、「史跡・文化ガイドをより魅力的にするには」というテーマで、意見を述べ合いました。最初は馴染めなかった参加者も、少しずつ要領がつかめたようで、何度も時間を延長しておこないました。



グループ発表の様子。いずれのグループでも「町中に古墳が点在し、いつでも見れられること、身近に古墳を感じられ親しみを感じた」との意見が出されました。



チーム「アジア」のグループ発表では小学生が発表を担当。ハキハキと意見を述べ、大人達も感心していました。



グループ発表では、それぞれのグループとも違った視点で国富町での町めぐりのことを捉えていました。
このワールドカフェで出された意見をいくつか紹介します。

くにとみ屋屋上からの古墳の眺めはとても良いビューポイントだと思います。
古墳と共存した町は大きな特徴なのでもっとアピールしましょう。
古墳が発見されたエピソードも面白いので、古墳と一緒に紹介して欲しい。
特産の「竹」を生かして工芸品や料理、風景と一緒に売り出しては・・
町並みがキレイ、古墳の管理も行き届いているのでPRしましょう。
桜やしゃくなげなどの花の見頃に合わせて、ウォーキングをしてはどうでしょうか
歴史遺産が町中に集中し、歩いて行けるところが魅力。散歩コースにもなります。
宮崎大学には200名の留学生がおり紹介したい。
途中休憩できるイスが欲しい、気軽に立ち寄れ人と会話できるスペースがあったらいいと思う。
写真や小物をつかって説明してくださるので、親しみが持てる
地下式古墳の中を見ることができ、また古墳の種類がたくさんあることを知った。
白玉饅頭がこんなに美味しいとは思わなかった

などの意見が寄せられました。最後に、くにとみ史跡・文化ガイドの会の方々にワールドカフェでまとめられた模造紙をお渡ししたところ、今後の活動に活用しますとの感想をいただきました。

今回は、地域で頑張っているグループそのものを具体的に応援するという新たな試みを行いました。今後もガイドの会の皆さんとなんらかの形で関わりながら、地域づくり活動を進めていきたいと思います。長いようで短かった5ヶ月間。多くの方にご支援いただきながら、無事終了することができました。ご協力いただいた皆さまありがとうございました!


古民家で民話と昔語り。地元の茶菓子をいただきながらまちづくりを語り合いました!

2019年02月09日 19時49分15秒 | まちを良くする活動

宮崎県地域づくりネットワーク協議会 宮崎・東諸県ブロック運営会議で、企画しているイベント第一弾「民話でまちづくりin高岡」を2月9日(土)に開催しました。今回は、私と同じコーディネーターの亀澤さんが中心となって進めました。会場は天ヶ城麓武家住宅(宮崎市高岡町内山)。高岡町は、高木兼寛の生誕地で、 海軍軍医大監、東京慈恵会医科大学創設者としても有名で、海軍カレー導入したことでも知られています。



上記写真は「武家門」。宮崎市高岡町中心部に位置する天ヶ城麓地区は、旧薩摩藩の外城として栄えた名残として、武家門や石垣などが点在し、宮崎市でも数少ない歴史的街なみを有する地区です。



写真左上の寒桜が、美しく咲いていました。会場となった武家住宅には初めて訪れたのですが、同じ宮崎市内にこんな落ち着いた場所があることを知りました。ちなみに天ヶ城麓武家住宅は、土日のみ開館しているとのことです。



13時より、主催者あいさつの後、同町の民話を3話お話していただきました。同町は、薩摩藩の出城があり鹿児島弁での物語が展開されるなど歴史が色濃く反映されていました。一方、3人の語り部の方々がそれぞれ違った声質や間の取り方、スピードでしたので、自分はこんな語り口が好きなんだと感じたひとときでもありました。



昔話をお聞きしたあと、昔語りをお聞きしました。お話するのは、今月発売予定の「高岡歴史かるた」作成された代表のHさん。コーディネーナーの亀澤さんがインタビュー形式でおこないました。
明治13年生まれのおばあちゃんとの幼い頃の思い出話、昭和20年代の暮らしの様子から現代までの生活の移り変わりについてお話いただきました。昔語りを聞きながら古き良き時代のこと。変わっていく時代の中で、変わらずに残していくべきことが多くあることを実感しました。昔話と昔語りに重なるところがあり、より深く町の歴史を感じることができました。



上記はかるた遊びの風景。昨日、印刷が出来上がったという「高岡歴史かるた」は、町民のさまざまな年代の方々が読み札の内容を考え、小中学生が絵札を担当した力作のようです。かるた遊びでは、次々と読み上げられる読み札を聞いているだけでも、町の歴史や魅力が伝わってきました。また、絵札のデザイン、裏返すと作者について書かれてあるなど楽しみの多いかるたでした。その意味でもかるたというメディアを使って、次世代へとつなぐアプローチは、良い案だと思いました。ちなみに3月24日(日)10時より、高岡トレーニングセンター(高岡小学校体育館北側)にて、かるたの完成を記念した交流会があり、そこでかるたの発売(かるたと本がセットで500円)と紹介イベントがあるそうなので、くわしいことは宮崎市高岡支所 高岡まちづくり委員会事務局(0985-82-1039)までどうぞ。



地元の茶菓子の試食会風景です。甘酒ふくれ(お菓子の月知梅提供)然(水野屋提供)、長饅頭(福岡食品提供)、いりこもち(お菓子の月知梅提供)、梅ぼしもなか(天ヶ城茶屋提供)、日本茶(お茶の市瀬園提供)。美味しくいただきました。



第2部、これからの高岡まちづくりでは、「高岡で外国人ツアーを企画しよう」と題して、ワールドカフェ形式にて討議をおこないました。
ワールドカフェ実施前には、日本在住の外国人ツアーを行け入れた経験を持つ同町のHさんから、体験談をお話していただきました。

外国人ツアーでは、柚子胡椒つくり体験や藍染め体験のあと、かまどで炊いたご飯を囲炉裏の下で食べていただいたところ、とても喜んでいただいたとのこと。余談ですが、かまどで炊いたご飯はとても美味しいだけではなく、3合のご飯であればかまどで羽釜をつかうと20分程で炊けるそうです。各メーカーが羽釜で炊いたご飯の味を追求していることを考えると、かまどで炊くご飯はアナログですが凄い技術なのだと実感しました。



ワールドカフェでは、同町の古民家や廃校などさまざまな町のインフラと郷土料理などをつかって具体的なインバウンドへのアイデアが4グループから発表がありました。
皆さんからご提案いただいた内容を精査して、まちづくりに繋げていくことが今後の課題です。

今回の支援に携わりながら、カウンセラーの養成研修で学んだコミュニティアプローチの手法に思いを馳せました。それは、支援というより「介入」と考えること。人を環境の一部と考える、また環境をシステムと捉え理解すること。人と環境を俯瞰することで支援への視野がひろがり、多様な視点を持つ援助ができるのではないかということなど、今回の行事に参加することで、これからおこなう支援活動への幅も深さも生まれるのではないか。そんな気づきを得たイベントでした。

いよいよ2月23日には、私の担当する「古墳と歴史のまちづくりin国富」を実施予定です。これまで集客に注力してきましたが、これからは内容を磨き上げていきたいと思います。
詳細は>>>こちら


災害時、介護者のいる家庭に必要な備えとは

2018年12月01日 06時12分42秒 | まちを良くする活動

知人より、災害時介護者のいる家庭に必要な備えについて話をして欲しいとの依頼があった。日ごろ学んでいることや災害支援現場で気づいたことなどを伝えたいとの思いから、引き受けた。

事前打ち合わせの結果、被災地の事例や介護者のために必要な防災グッズ、緊急時の連絡体制、避難ルート、支援の受け方などの身近な問題について理解を深め、災害から身を守るための具体的な備えができるようになるよう話の内容を整えることとした。

準備を重ねていくなかで、ある方から教えていただいた言葉を思い出した。それは「日常抱えている課題が顕在化するのが災害」ということ。具体的には、災害時など緊迫した状況で、生活再建の見通しが立たず不安を抱え、潜在化していた問題が噴出す家族の問題であったり、住む人達との交流(日ごろのつきあい)など、日頃の私達のあり方を考える機会につながる。災害という転機は、自分自身の住まい方・生き方を振り返るという一面もある。

防災に関する講演というと、災害への備えに偏りがちだが、先述したように生活を見直す機会でもあると思う。たとえば、ボランティアが被災した自宅に訪れたとき、家に上げられるか?これも専門的な言葉というと「受益力」につながる。
講演では防災というテーマに対して、自身の興味や関心、気づきを得る情報提供、また意識が高まるようなゲームなどを準備して、明日からの生活に実践可能な情報提供や気づきの時間になるようにしたいと思う。

大淀地区「家族介護者のつどい」について
■日時:平成30年12月12日(水)9:30~11:30 
■会場:宮崎市総合福祉保健センター 2階視聴覚室
■テーマ:介護者のいる家庭に必要な備えとは?
■対象者:宮崎市大淀地区にお住まいの方で、①ご家族の介護をされている方②以前ご家族の介護をされていた方③これから介護をされる方④その他、家族の介護に興味のある方
■お申し込み:宮崎市大淀地区地域包括支援センター 電話:0985-55-1010
http://kaigodb.com/community_general_support_center/45/452017/8789/



紙芝居上演で伝えたかったこと

2018年10月08日 10時03分20秒 | まちを良くする活動

10月6日(土)知人の依頼で、宮崎県三股町で紙芝居「とんところ地震」を上演した。この紙芝居は、今から350年以上前に宮崎を襲った大地震も題材にしたもので、被害の大きかった宮崎市木花の島山地区にあった地域の名前を取って「とんところ地震」と呼ばれている。地元ではこの地震のことを忘れないよう50年ごとに記念碑を立て語り継いでおり、現在7本の記念碑が立っている。この災害伝承を物語にして紙芝居にまとめたものである。

毎年のように、台風や地震などの自然災害で起きている。いつ襲ってくるかわからない災害に、どう対応すればよいか、備えの大切を痛感している。特に自分自身も防災士資格を取得したことで、防災、減災の知識を広めていくことが重要だと考えている。想像する力、準備する、体調を整えること、災害に限らず日頃大切にしたいキーワードであり、紙芝居で伝えたかったことである。


宮崎県地域づくりネットワーク協議会、コーディネーターに任命される。

2018年05月14日 03時59分36秒 | まちを良くする活動



懐かしい1枚。 

平成8年1月27日「第一回宮崎県地域づくりネットワーク協議会交流会」(以下協議会)に参加したのは36歳の頃です。

協議会は、全国組織で各県ごとに運営されています。会の目的は、県内における地域づくり活動に円滑に、そして、楽しく取り組めるよう、地域づくりに役立つ情報を発信したり、研修や交流の機会を提供です。現在、240団体が登録しています。

第一回交流会から22年。これまで全国大会の誘致や開催、県内での交流会開催、県外視察など、さまざまな活動を続けています。

現在、私は宮崎「橋の日」実行委員会の連絡係として協議会に参加しています。地域づくりは息の長い活動で、拙速には結果がでません。焦らず、楽しみながらなかまづくりをしていくことが肝要だと思っています。継続は、力と申しますが、その想いが試され、そしてその想いが磨かれていくことが力になっていくのかなと思います。ある方より、それは「試練」と書くんですね。投げ出さなければ「洗練」されて行くんですね、とのお話をいただき、言い得て妙だと実感したところです。

振り返ってみると、生き方や考え方にわくわくさせられた先輩方の背中を追って、気づいたら年長者のグループに入っていました。本当に早いものです。そして今年度から、コーディネーターとしてお手伝いすることになりました。

これからは、リーダーのお手伝いをしながら、一方、後輩達のお手本となるよう頑張っていかなくちゃ!と想いを新たにしたところです。



非常食試食会

2018年03月21日 18時14分20秒 | まちを良くする活動

災害ボランティア会議の集まりが21日おこなわれた。
会議では、新年度の計画などを話し合い総会への準備を整えた。
その後メンバーで、昼食を兼ねて消費期限が迫った食品の試食会をおこなった。

食材は、カレーや牛丼など、1日分の食材を詰め合わせたものである。
詰め合わせた箱を開くと、ごはんやルー、缶詰などが入っている。その他に発熱剤と水、それらを温めるビニール袋である。




これが1日セットの中身。



袋のデザインもキレイです。



温める食材を専用のビニール袋に収納し、水を注ぎます。



高温で食材を温めています。蒸気は専用の穴から噴出しています。



ご飯のパックを空け、ルーを注げば、牛丼のできあがり。つゆだくで美味しい牛丼でした。
他に、味噌汁とポテトサラダなどが付いています。
乾パンなどの食材に飽きた時、暖かいものが食べたくなった時、このセットはうれしいですね。
1日分、3,000円とのこと。


災害ボランティアの活動報告と情報発信

2017年11月27日 04時21分03秒 | まちを良くする活動

(会員交流会にて報告中)

所属する日本産業カウンセラー協会にて、宮崎地域災害ボランティア、通称「ぼらたま」とネーミングして活動を続け今年で5年目。
活動規約をつくり、年次総会も実施している。目的は以下の3つ。

1,南海トラフ地震に備え減災、防災。被災時の支援
2,産業カウンセラー資格を活かした支援活動をおこなう
3,そのために必要な能力をつける、支援体制をつくる、以上を掲げて活動している。

今回は、同協会で2年に一度開催されている会員交流会にで20分間、活動報告の時間をいただいた。
パワーポイントデータを見ていただきながら、活動状況や防災についてクイズを入れ紹介をおこなった。
このような場を借りて、日頃の活動を振り返ることや情報発信することが重要である。


(配布資料)


人は人の中で学ぶということに改めて気付いた。

2017年09月27日 04時44分09秒 | まちを良くする活動


(会合のあったHUTTE若草)

宮崎県が支援する地域づくりネットワーク協議会という、集まりがある。県内を8ブロックに分け、それぞれの地域を活性化させようという団体が入会している。私の所属する宮崎「橋の日」実行委員会も20年程前、入会した。

先日、宮崎・東諸県ブロック会議に久しぶりに参加したところ、今回の会合では平均年齢が20年程下がっているように感じた。
参加した9団体のうち2団体は、クラウドファンディングで数百万円を調達して事業をおこなっているなど、新たな手法をつかって活動をしていることを知った。一方、足で稼ぐ活動・・という泥臭い手法で活動してきた私には新鮮でスマートに映った。

一方、コミュニケーションについて、メラビアンの法則によると、

  • 言語情報(Verbal:7%):話の内容、言葉そのものの意味
  • 聴覚情報(Vocal:38%):声の質・速さ・大きさ・口調
  • 視覚情報(Visual: 55%):見た目・表情・しぐさ・視線  と言われている。


今回の会合では、その場でしか味わえない雰囲気、人と人の織り成すなかで起きる化学反応のような発言、発想の豊かさなどを体感した。振り返ってみると、スマホで簡単につながる現代においても、文字だけでは伝えきれないものが、フェイスtoフェイスの中にあった。人は人の中で学ぶということに改めて気付いた。


高齢者向けお話相手ボランティア、支援されているのはどっち!?

2017年09月24日 16時30分13秒 | まちを良くする活動


(右端は施設担当のYさんと参加メンバーたち)

所属する日本産業カウンセラー協会で災害ボランティアグループをつくっている。活動グループ名は「ぼらたま」ボランティアのたまごという意味である。ボランティア経験が少ない会員が多数いたことから、いずれは巣を飛び立つ日を夢見てがんばろう!という意味を込めて名付けた。

昨年より2年前より毎月、老健施設で入所者のお話相手になるボランティア活動をしている。目的は、災害時に弱者となる高齢者のことを理解するためである。8月19日第三金曜日は、活動の日にあたり私を含め5名で参加した。

今回私がお話相手したのは女性のMさん。年齢不詳で、認知がやや進んでいるという方。質問をしてもわからない・・という場面が多かった。テレビが好きというので、何が好きですかというと、覚えていないという。Mさんに質問攻めのようになっても申し訳なく、また会話が弾まないので、Mさんは「大変でしょう」と話してくださった。そんな話の中でも、夏祭りで「瀬戸の花嫁」を暗譜でうたうこと、一番の思い出は中学校の修学旅行のこと(行先は不明)などがわかった。でもよく考えてみると本当に大変なのはMさんで、辛い思いをしているのだろうと気持ちを切り替えた。

私の話をしていいですか?と、聞くとお願いしますとおっしゃったので、スマートフォンに入っている旅の写真を見せながら旅の楽しさや感動したことなどを説明した。それでも、沈黙の時間がつづくことも度々あった。そこでおまじない。「私はMさんと楽しい時間をつくる」そう心でささやいて、表情と雰囲気づくりをこころがけた。

そして決められた50分が過ぎた。Mさん、ありがとうございましたと告げると、Mさんは手を差し出して握手を求めてきた「今度はいつ来るの?」そして「話を聞いてくれてありがとう」と言ってくださった。

毎回は参加できないが、参加すると人生の先輩たちは、私達を育ててくれているのかなと思う瞬間がある。会話の中で、どう思うかとか、こんな人達もいるよとか、話してくださる。そして短い時間ではあるが、あたたかな気持ちの余韻が数日続く。案外、話していただいている方が本当のボランティアなのかも知れないとふと思った。


南海トラフ地震対策啓発ドラマ「その日、その時・・・」 でリアルに伝わってきました。

2017年09月03日 05時56分07秒 | まちを良くする活動



8月5日(土)13:30より宮崎市青少年プラザにて、所属する産業カウンセラー協会の災害ボランティア会議での定例会を開催した。今回は、災害支援でどう寄り添う支援ができるかという視点で、ビデオ「その日、その時・・」を会員8名が参加して視聴した。このビデオは高知県が製作したもので、南海トラフ地震と津波に被災した家族が生活再建する過程をノンフィクションにてまとめられたもの。

ビデオでは、会社に出勤した後連絡がつかないご主人、ケガした祖母を支える祖父、体育館のトイレへと続く長蛇の列で並ぶ人たち、尿意を我慢して失禁する場面、夜中に大声で泣き出す赤ちゃんを抱える家族を責める人や擁護する人、長引く避難所生活で蓄積するストレスなど。ビデオを視聴したことさまざまな問題や課題が映像から伝わってきた。視聴後2グループに分かれ討議し、各グループで出された意見を発表し共有することで、被災者の気持ちへの理解がこれまでよりも深まったように感じた。

続けて、机上だけでなく実際の行動に移そうと、今年7月に発生した九州北部豪雨に対しての支援実行計画を立てることとした。ここでは被災者の気持ちを踏まえた上で、この場にいる自分達で行えることを時系列毎に整理した。その上で直接支援・後方支援について案を出し合い、支援計画を立てた。

支援計画を作成することで、全てを自前で行える組織規模もないことも実感でき、「行政に頼るところは頼る」といった新しい枠組みについて検討した。
さらに、今回の定例会でも南海トラフ地震発生時に備え、自分・家族(会員)・地域を支援するために何をしていけばよいか協議した。
災害が起きないことが、最も望ましいが、いざという時に実働できる組織になっていけたらと考えている。

南海トラフ地震対策啓発ドラマ「その日、その時・・・」


青少年国際交流を考える集いin宮崎。昨日、無事終了。

2017年07月10日 14時05分25秒 | まちを良くする活動

私が所属する宮崎県青少年国際交流機構は、政府が主催する青年の海外派遣事業に参加したメンバーによって構成されている。これまで宮崎で全国大会を実施したことがある他、九州では各県持ち回りで7年に1回開催している。

大会名称は「平成29年度 九州ブロック青少年国際交流を考える集いin宮崎」。目的は、各県で活動するメンバーが日ごろの情報交換や国際交流についての研究協議をおこない、今後の活動促進につなげるというもの。今大会は1年前から県内在住の会員により準備を始め、7月8日(土)、9日(日)にて無事終了した。2日間の様子を紹介したい。



8日(土)午後より、内閣府より青少年国際交流担当室、越田参事官補佐ほかの来賓を迎え、約100名の参加者にて開催した。



基調講演は、ロイド ウォーカー氏。現在、宮崎国際大学に勤務され、学部長補佐、総務課長、地域連携センター副センター長。テーマ「神話のふるさとで地球人を育てる」について、自身が生まれたジャマイカ、国籍のあった米国やルーツについて、現在は日本人として生きていることを話された。
自己理解の大切さ、国際理解は知識だけでなく体験することで自分のモノになる。自分の目で確かめることの重要性についてが印象に残っている。



集合写真。会員は奈良県や岡山県からも参加。



基調講演後、3つの分科会に分かれ討論。第一分科会は、外資系銀行のシンガポール支店に勤務していた夫とともに、しょうゆ屋を継ぐために、宮崎市青島に帰郷。地域の食文化、地域貢献などについてお話いただく分科会の他、第二分科会ではドイツ出身の陶芸家ビョーン氏による陶芸体験、第三分科会では、中国からの帰国者、當山蓮花氏による第二次世界大戦後、残留孤児として母親とともに帰国し、現在までの生活や日本文化にどうなじんできたかなどについてお話いただいた。



在住外国人との交流コーナー。写真はタンザニアの民族衣装試着風景。



懇親会では、在住外国人の方々からの歌のプレゼント。全員アカペラで力強くハートフルな歌声に魅了。



鬼の洗濯岩ダンス!



写真はタンザニア出身のレアさん。その他、ワールドクイズなど、楽しいひとときを過ごした。



9日は、地域課題対応人材育成事業コアリーダープログラムにて障害者分野で鹿児島から北原光一朗さんによる報告。
スウェーデンの障害者への取り組みについて話された。印象的だったのは、障害について医学モデル、社会モデル、人権モデルとしての捉え方があるいう話や、スウェーデンも日本も敗戦国であり国連加入も同時期であるにもかかわらず福祉への取り組み方の違いがあること。

その他、グローバルリーダー事業 シップ・フォー・ワールドユース・リーダーズに参加された大阪から来ていただいた中村友歌子さん、鹿児島の糸数貴子さんによる報告。ニュージーランドとフィジーまでの船旅で、ネットが使えない環境の中であるにもかかわらず深まった海外青年を始めてとするコミュニケーションや船内でインフルエンザにより5回程、生活を制限された中でも気付いたことなどについて、イキイキと話された。



閉会式終了後、青島神社と宮交ボタニックガーデンにて地域理解講座を開催。
時折降る雨の中でしたが、参加した皆さんには喜んでいただけたようです。



オープンしたばかりの青島屋レストランでの昼食。



準備から1年。そして今回は2日間、忙しかったがメンバーともに乗り切った。そして参加した皆さんの感謝の拍手に、疲れも吹き飛ぶ。
特に、ご苦労の多かった会長や実行委員長。何かを成し遂げるには、さまざまな労力が必要である。このことを忘れずに、行事などには参加していきたい。


(準備中の様子)


小さな国際交流で気づいたこと。

2017年02月07日 06時32分46秒 | まちを良くする活動



先日、所属する団体の主催行事、恒例の施設訪問に参加した。普段は忙しくて参加できない行事でもある。
この施設は、保護者のいない児童、虐待されている児童、その他環境上養護を要する児童を入所している養護施設。

この日は地元の女性グループ5名の他、宮崎市内に在住しているアメリカ、ブルガリア、イギリス、タイ、中国の方々8名と一緒に楽しいふれあいのひとときを過ごした。椅子取りゲームなどのレクリエーションを大人も子どもに帰ったように遊んだ。

海外から来ている方々総じて、フレンドリーだなと改めて感じた。それとは反対に、引き気味に立っていた自分自身が恥ずかしく思った瞬間でもあった。以前は、その輪に飛び込んでいたのに、切り替えができない自分。

この催しで考えなければならないこと、考えなくてもいいこと。そこが理解できてなかったのか。余計なことを考えると、何もできなくなるのだなぁ。仕事じゃないんだよ、このひとときを楽しくつくろうよ。目的はそこだったはず。


青島で開催する九州ブロック大会。ホテルで試食。

2017年02月05日 17時41分37秒 | まちを良くする活動



(会場となる青島グランドホテル。2階の窓から青島が見えます)

今から34年前、総理府「青年の船」の事業に参加した。2ケ月にわたり、オセアニア(オーストラリア、ニュージランド、西サモア、トンガ王国)へ、オセアニアの50名の招聘青年とともに、平和や文化を学ぶ船内活動や、上記の国々の寄港地での福祉施設などを訪問した。

そんな政府や行政機関が企画した派遣事業に、これまでたくさんの青年が参加している。参加したOBによる交流会が年1回、全国と各ブロックの持ち替わりで開催されている。

その持ち回り開催である九州ブロック大会が7年ぶりに回ってきた。振り返ると、5回のブロック大会。1回の全国大会を宮崎で開催している。

1月21日(土)10:30より、大会会場となる青島グランドホテルに事前打ち合わせへと伺いました。メイン会場となる会議室や
客室などを見て回り、担当者と当日の進行などを下打ち合わせしました。



美しい松林と太平洋。



巨人軍のキャンプ宿泊地にもなっている。



この日は役員だけで、初めての会場打ち合わせを行った。



お昼には、試食ということで格安で提供してもらった。郷土料理のチキン南蛮や地元で獲れた魚や野菜をつかった料理、特に椎茸ごはんがとても美味しかった。地元の食材を地元で食べる。その土地の空気や日差しを感じることは、大切なことなんだと改めて思った。



午後からは、開会式がおこなわれる儀式殿へと伺った。ここで神楽が舞われるという場所である。
開催日は7月8日~9日。あと、半年。準備を整えて、笑顔でお迎えできるように頑張りたいと気持ちを新たにしたところである。


熊本県西原村への災害ボランティアに参加して

2016年06月13日 06時09分25秒 | まちを良くする活動



(西原村から阿蘇方面を望む。いたるところに震災の爪痕が残っている)

6月11日(土)朝5時10分、災害支援ボランティアメンバーを乗せたバスが宮崎県庁を出発した。この企画は、宮崎県と県社会福祉協議会、NPOの協働によるもので5月より毎週継続しているとのこと。参加費は無料。震災直後から、関係スタッフが現地に入り準備を重ねてきたものだと聞いた。午前7時30分、残りのメンバー2名と運搬用のトラックが合流。一路、西原村へ向かった。



午前9時15分薄曇りの空、西原村ボランティアセンターに到着した。西原村は、熊本市から一番近い村であり、南阿蘇観光の玄関口でもある。益城町に隣接し、人口は約7,000名。

私達は、受付、オリエンテーション後、指定された家屋の片付け現場に向かった。
指定されたAさん宅に着くと、コーディネーターのIさん(福島県から参加)の指示のもと、2つの倉庫のがれきを分別し、トラックにて配送した。

午前中約2時間、午後3時間の作業で、2トン車5台分、軽トラック5台分のがれきを処理を行った。コーディネーターや監督役のメンバーのお蔭で大量のがれきやその他の作業が効率よく進んだ。

しかし1日かけて支援できたのは、この家の全体の30%程度(私の感覚)であり、このような民家は無数ある。まだ復興までは数年かかるだろう。



(災害ボランティアセンターの様子)

一方、長期的な支援をされている方のひとり、埼玉から来られたKさんは65歳で定年したばかり。先月からこの活動で参加しており、テントで自炊をしながらめどがつくまで(7月または9月)ボランティアを続けるとのこと。

振り返ってみると、西原村の災害ボランティアセンターには、被災した方のニーズと支援したい災害ボランティアをつなぐ場所でもある。
全体がシステマティックに運営されている。奥のプレハブはさまざまなニーズやこれまで参加された方の経験や活動内容などを統括している場所。
手前のテントが、日々の活動状況をすべて把握する場所のようである。テントには、全国から来たボランティアがマッピングされた地図が掲載させており、西原村には、ほぼ全国からボランティアが参加していることを知った。



ボランティアに参加された方がメッセージを寄せている。会場のスタッフに聞いたところ、参加している方の約6割が女性、残りが男性とのこと。

今回は、レンタカーの手配からボランティアの申込みまですべてメンバーで実施予定だったが、急遽今回の企画に相乗りすることとなった。お蔭で交通費の出費もなく、運転からも開放された。帰りのバスの中、朝が早かったせいか、疲れと睡眠不足できつかった。新ためて今回の企画に感謝したい。「自分たちだけで自己完結型支援は難しい」と改めて感じた。自治体を巻き込んで、互いに得意な分野で支援しあう体制作りが必要である。

今回、災害現場に行って感じたこと、気づいたことなどたくさんあった。機会をみつけて、また参加したい。


6月11日熊本県西原村 山西地区及びその周辺へボランティア参加

2016年06月08日 06時58分27秒 | まちを良くする活動

念願だった災害復興支援ボランティアに参加する。念願だったというのも、南海トラフ地震への対応するため、支援するには何が必要か、準備を整えようと3年前ボランティアチームを立ち上げたが、座学が中心で支援に参加することがなかったからだ。

会では、まずボランティアの考え方、災害に求められるスキルなどを2月に1回集まり意見交換や規約づくりなどをした。活動2年目、具体的な支援ができるようになるため、スキルアップを兼ねた研修会を実施することになった。



まずはスキルアップへの挑戦ということで、最初に取り組んだのは、防災士の資格取得。防災士の研修を通して、自分の身を守る、備える、支援することの意味を具体的に学んだ。災害には「自助」「公助」「共助」が大切であることを認識した。



また、平成27年5月17日(日)宮崎市総合福祉センターにて、傾聴ボランティアについての心構えとスキルを学んだ。理由は災害弱者といわれる高齢者の支援について、どのように話を聞いたら良いかについて、高齢者の支援や看護師として経験のある橋口愛子氏より、お話を伺った。話の中では、触れてはいかない話題、観察力を高めること、性格や役割といった意識を外すことと、人間の尊厳、存在そのものを受け止め、ひとりひとりの歴史、背景、価値観の上にあるものを支えることの大切を再認識した。



そして5ヶ月後の10月、市内にある福祉施設で高齢者への傾聴ボランティアを開始した。理論で学んだことと現実の対応は、戸惑うことも多く、体験を積み重ねることの大切さを知った。それから現在まで9ヶ月継続している。


(PFA研修会を実施)

年が明けた1月。PFA(心理的応急処置)世界保健機関(WHO)版の研修会などを実施、災害への支援について備えた。
PFAとは、心理的デブリーフィングに代わる安全で有効な心理的応急処置として、WHO(国際保健機関)をはじめとする国際的人道支援機関の合意によって策定された手法で、世界各地の紛争地や被災地で支援に当たる人々に提供されている。研修会では、宮崎大学医学部附属病院 救命救急センター長 落合秀信先生をお招きして、災害医療とPFAについてお話いただいた。



(PFA研修の様子)

そして5月東北大学医学部 原田 奈穂子氏をお迎えして、災害現場で活用するためのPFA研修を実施した。
災害現場で求められる知識やスキルなどを7時間にわたりお話いただいた。改めて、PFAは治療を目的とした介入ではないため、精神・心理の専門家のみが行うものではなく、支援に関わる人間が、研修を受けた上で、与えられた職務での活動において、被災者を「傷つけない原則」に則りながらよりよい支援を行うために実践することが推奨される支援方法であることを理解した。


(準備したヘルメット、作業用靴と手袋、防塵マスク、タオル他)

今後は、災害支援の組織づくり、教育・研修制度を整え、支援メンバーを増やしていく予定。そのためにも、最初の支援となる熊本でのボランティアへの支援を通して、今後の活動に活かしていきたいと考えている。出発は朝4時30分、家屋の片付けや避難所での支援・仮設での生活支援など、役に立てるよう頑張りたい。