宮崎県地域づくりネットワーク協議会 宮崎・東諸県ブロック運営会議で、企画しているイベント第一弾「民話でまちづくりin高岡」を2月9日(土)に開催しました。今回は、私と同じコーディネーターの亀澤さんが中心となって進めました。会場は天ヶ城麓武家住宅(宮崎市高岡町内山)。高岡町は、高木兼寛の生誕地で、 海軍軍医大監、東京慈恵会医科大学創設者としても有名で、海軍カレー導入したことでも知られています。
上記写真は「武家門」。宮崎市高岡町中心部に位置する天ヶ城麓地区は、旧薩摩藩の外城として栄えた名残として、武家門や石垣などが点在し、宮崎市でも数少ない歴史的街なみを有する地区です。
写真左上の寒桜が、美しく咲いていました。会場となった武家住宅には初めて訪れたのですが、同じ宮崎市内にこんな落ち着いた場所があることを知りました。ちなみに天ヶ城麓武家住宅は、土日のみ開館しているとのことです。
13時より、主催者あいさつの後、同町の民話を3話お話していただきました。同町は、薩摩藩の出城があり鹿児島弁での物語が展開されるなど歴史が色濃く反映されていました。一方、3人の語り部の方々がそれぞれ違った声質や間の取り方、スピードでしたので、自分はこんな語り口が好きなんだと感じたひとときでもありました。
昔話をお聞きしたあと、昔語りをお聞きしました。お話するのは、今月発売予定の「高岡歴史かるた」作成された代表のHさん。コーディネーナーの亀澤さんがインタビュー形式でおこないました。
明治13年生まれのおばあちゃんとの幼い頃の思い出話、昭和20年代の暮らしの様子から現代までの生活の移り変わりについてお話いただきました。昔語りを聞きながら古き良き時代のこと。変わっていく時代の中で、変わらずに残していくべきことが多くあることを実感しました。昔話と昔語りに重なるところがあり、より深く町の歴史を感じることができました。
上記はかるた遊びの風景。昨日、印刷が出来上がったという「高岡歴史かるた」は、町民のさまざまな年代の方々が読み札の内容を考え、小中学生が絵札を担当した力作のようです。かるた遊びでは、次々と読み上げられる読み札を聞いているだけでも、町の歴史や魅力が伝わってきました。また、絵札のデザイン、裏返すと作者について書かれてあるなど楽しみの多いかるたでした。その意味でもかるたというメディアを使って、次世代へとつなぐアプローチは、良い案だと思いました。ちなみに3月24日(日)10時より、高岡トレーニングセンター(高岡小学校体育館北側)にて、かるたの完成を記念した交流会があり、そこでかるたの発売(かるたと本がセットで500円)と紹介イベントがあるそうなので、くわしいことは宮崎市高岡支所 高岡まちづくり委員会事務局(0985-82-1039)までどうぞ。
地元の茶菓子の試食会風景です。甘酒ふくれ(お菓子の月知梅提供)然(水野屋提供)、長饅頭(福岡食品提供)、いりこもち(お菓子の月知梅提供)、梅ぼしもなか(天ヶ城茶屋提供)、日本茶(お茶の市瀬園提供)。美味しくいただきました。
第2部、これからの高岡まちづくりでは、「高岡で外国人ツアーを企画しよう」と題して、ワールドカフェ形式にて討議をおこないました。
ワールドカフェ実施前には、日本在住の外国人ツアーを行け入れた経験を持つ同町のHさんから、体験談をお話していただきました。
外国人ツアーでは、柚子胡椒つくり体験や藍染め体験のあと、かまどで炊いたご飯を囲炉裏の下で食べていただいたところ、とても喜んでいただいたとのこと。余談ですが、かまどで炊いたご飯はとても美味しいだけではなく、3合のご飯であればかまどで羽釜をつかうと20分程で炊けるそうです。各メーカーが羽釜で炊いたご飯の味を追求していることを考えると、かまどで炊くご飯はアナログですが凄い技術なのだと実感しました。
ワールドカフェでは、同町の古民家や廃校などさまざまな町のインフラと郷土料理などをつかって具体的なインバウンドへのアイデアが4グループから発表がありました。
皆さんからご提案いただいた内容を精査して、まちづくりに繋げていくことが今後の課題です。
今回の支援に携わりながら、カウンセラーの養成研修で学んだコミュニティアプローチの手法に思いを馳せました。それは、支援というより「介入」と考えること。人を環境の一部と考える、また環境をシステムと捉え理解すること。人と環境を俯瞰することで支援への視野がひろがり、多様な視点を持つ援助ができるのではないかということなど、今回の行事に参加することで、これからおこなう支援活動への幅も深さも生まれるのではないか。そんな気づきを得たイベントでした。
いよいよ2月23日には、私の担当する「古墳と歴史のまちづくりin国富」を実施予定です。これまで集客に注力してきましたが、これからは内容を磨き上げていきたいと思います。
詳細は>>>こちら
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