愛知県は県内で312人(延20399人)のコロナ感染確認を発表した。全国では6566人(延311316人)だったという。愛知県の発表はなかったが全国の死者数はあわせて53人(累4342人)である。重症者は920人で昨日より20人増えている。
感染増加の中心にある東京都のモニタリング会議では「新規陽性者数が経験したことのない速度で増加している。爆発的な感染拡大を疑わせる水準だ」という危機感が専門家から発せられたという。知事はどう動くのだろう。
寒い冬の夜には「ふぐちり」がいい。
といっても自宅の食卓に載せられる代物ではない。どこか街中の名だたるふぐ専門の店にでも出かけて大枚を払う覚悟がなくてはならない。
「自民党の石破元幹事長がコロナで東京などに緊急事態宣言の出た日の夜に福岡のふぐ料理店でお仲間9人と会食をしていた」という文春のスクープががひとしきり今日のTVの話題になった。
国民に対して「大勢の会食はするな」と言っておきながら、自分たちは勝手に集まって会食をしたと先に菅首相が責められた事情もあって、自民党内では「議員は飲食を伴う会合への参加を控えるように」という幹事長要請が出たところだったから、石破氏としては間が悪かったというわけだ。結局、ことは彼の「陳謝表明」で終わった。
「ふぐ食うていよいよ健なる親仁哉」
という句は童話作家、巌谷小波の作だが、まさに石破氏のことを詠んでいるような感もある。
平然としてふぐを食べ続ける親仁。老いていよいよ頑固一徹の面構え。毒まで滋養にしてしまうような健康そのものの身体を、あきれた様子で見守っている子どもたち。当事者には親仁が元気すぎるのも困りものだが、こうした姿は傍から見ている限りはほほえましいと「文人たちの句境」で編者の関森勝夫が書いている。関森は続いて明治の政治家・角田竹冷のこの句も引用している。
「ふぐ食ひて前後もしらず寝入りけり」
やっぱりどこか石破氏のイメージが感じられはしないか。悠然と泳いだり、膨らんで威勢を張ったり、肚の中に毒を隠しながら、肉の味は淡泊だったり、そんな政治家のカリカチュアにも使えそうな魚である。
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