5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

高山つるし雛

2020-02-22 20:52:34 |  旅行・地域

中日朝刊のひとこま時事漫画。作者は佐藤正明氏。そのブラックユーモアにはいつも「そうだそうだ」とニヤリとされる。

今朝は「イベント自粛、縮小相次ぐ」というタイトル。近づく雛祭りにちなんで段飾りのシーンだが、お内裏さまを筆頭に、三人官女も、五人囃子も、右近も左近も、皆が小柄、しかも全員がマスクをしている。菱餅や甘酒の代りは消毒アルコールのディスペンサーが彼らの間に置かれている。「今年はがまんしてね」という吹き出しと「いやぁ!」という吹き出しは、母と娘のやりとりということだ。

コロナウイルスの蔓延で集客数の多いイベントが次々に中止されていく事象を描いたもの、娘としては「我が家で自粛なんてゆるせない!」といったところだろう。

さて3月3日の桃の節句であるが、WEBでこんな春の句を見つけた。

「つるし雛夕日とろりとまとひをり」 武内婦美子

そんなつるし雛について、NHK岐阜局のニュースでは高山市で今日から始った「つるし雛展」について書いている。

会場になったコンサートホールのロビーには、地元の女性愛好家たち23人が、14年前から作り貯めてきた400点近いつるし雛がところ狭しと展示されて、ゆらゆら揺れている。

古着の生地を縫い合わせ、綿を詰めて作った人形にひもを通して吊したつるし雛は、高価な人形が買えない江戸時代の庶民家庭で母親たちが作ったのが始まりといわれている。

伊豆の「稲取のつるし飾り」、山形の「酒田の傘福」、そして福岡の「さげもん」が日本の三大つるし雛だということだ。高山は未だ新参だが、飛騨の小京都といわれる雅やかなイメージのある土地柄、愛好家たちの努力がこれからも続いて、観光客がインスタ映えするマイフォトを使ってPRに努めてくれれば、きっと飛騨の春の風物詩として定着していくのではなかろうか。

せっかくの「高山つるし雛」がイベント自粛にならぬように祈りたい。

 

 


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