5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

女子大生は国際マーケター

2010-06-19 20:34:51 |  ニュース
韓国の聯合ニュース、6月17日の日本語版でみつけた話題をひとつ。「日本企業とシャンプー輸出契約、女子大生が実現」という見出しが注目される。

昔はいざ知らず日本の相対的競争力低下に悩む現状では、聯合ニュースが書くように「強面で気難しい」日本人バイヤーも作戦変更をしいられているのだろうか。それとも、韓国の女子大生の珍しいオファーなら聞いてやってもという鼻下長姿勢がそうしたのか。

建国大学国際貿易学科在籍の21歳の3年女子が大阪の貿易業者との間で、韓方のシャンプー2万トン(12万ドル相当分)の輸出契約を取り付けたというのだから、なんとも頼もしいではないか。

今後1年間で、大阪を中心に商品供給をするというが、12万ドルは初回契約分ということだから60万ドルはいけそうだと、シャンプーの製造業者はすでに「取らぬ狸」を数え始めているというのも、いかにも韓国人の商売人らしい。

この女子大生は、建国大にある「貿易専門家養成プログラム」(KUGTEP)のメンバーで、このプログラム協力企業である製造業者のマーケティング・マネジャー役を昨年から勤めている。シャンプーのほかにも健康食品を製造するこの小さな個人企業には、貿易担当の社員はいないというのだから、互いのメリットを考えての「産学協同」というわけだ。

女子大生の新米マーケティング・マネジャーが大阪へ売り込みをスタートしたのは去年の秋。それ以後、幾度となく日本との往復を繰り返しフイールド・スタディ。日本人女性の好みにあうように、パッケージデザインを変更し、450mlの大容量で新しいニーズを攻略。さらに、リンゴの香りを使い韓方薬のにおいを抑えて他のシャンプーとの差別化をアピールした。こうした若い女性のアイデアと行動力に、製造業者側も素直な聞く耳をもったということなのだろう。

国際マーケティングの面白みが少し判ってきたのか、この女子大生は他のメーカーとも手を組んで、韓国茶や運動器具の輸出交渉に動き出しているという。

世はWEBマーケティング全盛。未経験の女子大学生であっても、才覚とやる気さえあれば、市場のトレンドやニーズの基礎調査も出来、バイヤーへのアピールも効率的に行うことが可能だ。彼女は1000通以上のセールスメールを送ったというが、インターネットのメリットをこうして最大限に使えるのも若い大学生のエネルギーだろうか。

外国語能力も国際マーケティングの必要条件のひとつだが、大阪を行き来出来る韓国人女子大生の日本語能力はそれなりのもののはずだ。人知れぬ努力がこうして活きるという訳だ。最近は海外留学をディメリットと考える日本人大学生が増えているというニュースも聞こえるが、このまま下手をすると、「技術力」ばかりか、日本のお家芸だったはずの「マーケティング力」や「サービス力」までいつしか隣国にリードを許す結果になるのではとちょっと心配にもなってくる。



















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