5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

答志島の漂着ゴミ

2012-06-09 21:55:40 |  ニュース
このところ、ブログネタ探しに使うNHKオンラインの「各地のニュース」。通信員などが提供するローカルニュースは映像化を基本にしたものだけに、一般新聞のローカル記事よりは判りやすいのが特徴だ。そんな地方発ニュースの中、名古屋放送局の今日のニュースにはこんなものがある。

「答志島の海岸で漂着ゴミの清掃」

伊勢湾海岸には、外洋から流れ込んだ大量のゴミが漂着し、海洋生物に影響を与え、漁業被害が出るなど、最近はゴミ問題の深刻化が進み、しています。鳥羽の答志島では、年間約3000トンあまりの漂着ゴミで、地場産業ののり養殖に被害が出ている。

こうした事情を汲んだ環境団体やボランティア約300人が、今日一日、海岸の清掃活動を行った。目立つのは木材ごみのほかにペットボトルやアルミ缶などが増加しているのだという。

日本海側の海岸には大陸から流されたゴミ類の大量漂着が多いというが、太平洋側にも同様の問題があるのだとは、始めて知った。海の在る所、ゴミは何処へでも流れ着くというわけだ。

大量ゴミ処理といえば、東北地震で発生した震災ゴミの焼却や埋設処分について、非被災県で受け入れるべきか否かという問題が政治化し、わが愛知県でも、知事は受け入れる姿勢であるのに、ゴミ受入指定地区の行政などでは反対の動きもあるというチグハグが起こっている。この処理ゴミは被災地の地上に残されたゴミというわけだが、津波に攫われて太平洋に流れ出た漂流ゴミについては何も問題はないのだろうか。

最近のアメリカのニュースには、このところ続けざまに、アラスカからカナダ沿岸、さらにアメリカ西海岸の各地にこうした東北地震のゴミが漂着しているという報道が続いている。新しいものでは、大型の船ドックが流されてオレゴンの海外近くまでやってきているというレポートである。以前には漂流中の船を危険防止の為に爆破沈没されたというニュースもあったが、今回の大型ドックの処理については未定だという。

海浜や海水の汚染は問題の第一だが、ニュースでは別のエコロジー問題を指摘しているのが気になった。それは、漂流するドックにびっしりとついた海草の類が、それを餌にする日本固有の海洋生物を一緒に連れてくること。繁殖力の強い外来植物同様に、こうした微小生物が西海岸で繁殖を繰り返すことになると、アメリカ種のハビタットが脅かされ種の変化につながるのが心配だというわけである。

別のニュースでは、ゴミではないが、日本近海のクロマグロがアメリカ太平洋で捕獲され、早速、放射能の有無をチェックされたというものもあった。さいわい、ゼロカウントだったようだが。

東北大震災から1年3ヶ月。首相の原発再開宣言などまるで国内問題、太平洋を巡るゴミなど何処の話という様相だが、諸外国はどっこい、そういう風には見てはいないのである。気をゆるしていると虚を衝かれるかもしれないぞ。








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