5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

ツイッター選挙

2019-07-19 22:22:06 | 政治

いよいよ参院選も最終版、明日が候補者アピールの最終日になる。名古屋の街中を通り抜けても「よろしくおねがいいたします」のオネガイ街宣カーに遭遇する頻度が低かった。連日の雨模様で街路を歩く有権者の数がすくないと読んだ各選挙事務所の計算なのか。

有権者に向かう候補者のオネガイは、どうやら、選挙メディアのスタンダード、NHKの政見放送と新聞広告でしかお目に掛かることにはならなかった。というのは間違いで、SNSを利用した新手のオネガイを活用した候補者たちが非常に目立ったのである。デジタルネットワークを使った選挙活動のおかげて、政権批判に腰の引けたマスコミの発信力不足を、(自分の場合は他人様から発信される様々な情報ツイート)で自前ファクトチェックに利用できたのだから、静かで面白い選挙活動だったと思っている。

そんな認識を裏付けるような中日の記事が夕刊の一面に載った。「ネット解禁、政党に浸透、ツイッター&ユーチーブ活用」というリードだ。

ネットによる選挙活動解禁後三度目となる今回の参院選、多くの政党や政治団体がネットによる支持者拡大に力を入れているとまずある。

政党や政治団体にとっては、不特定多数の有権者たちに広くその主張を伝えられるネットは大きな武器となる。なにしろ広告コストが低廉だというのはいろいろ金のかかる選挙活動には大いに歓迎だということだろう。

過激なツイートが連日の国際ニュースの種を提供しているアメリカのトランプ大統領の勢いに倣えということでもあるまいが、これまでSNSなど見向きもしなかった政党の党首が、140字の短文ツイートを発信しようとしているのは、タイムラインを読み下していても、これまでとまるで違った選挙光景だといえよう。

党首らのツイッターフォロワー数というのがグラフ化されて、記事横に載っていた。それによると、自民の安倍総裁が145万人とダントツのトップに来ている。これは内閣総理大臣としての選挙前からのフォロワーが多い所為だろうから、自民総裁として正味のフォロワーはずいぶん少ないのかもしれない。

面白いのは二位に来たのが政治団体「れいわ新選組」の山本代表で31万人フォロワーだということ。なぜかマスコミがニュースにもしない、強固な支援組織をもてない山本の孤軍奮闘にフォロワーが多いというのも、まさしく、ネット選挙の面目躍如といったところだ。リツイート数が安倍総理を上回ることが少なくないとある。彼のネット上の行動は、何かのゲームを見ているようだ。ほかに立憲の枝野代表や維新の松井代表もフォロワー数が多いとある、サポート組織のある強みだろう。

政党や団体のフォロワー数では立憲民主党が17万8千人でトップ。自民、公明、共産、れいわと並ぶ。彼らの多くがユーチューブ動画を大いに活用するのも特徴的な動きだ。オネガイ街宣車もやってこない田舎の住民たちに自分たちの主張を載せた映像と音声が届けられるというのは効果抜群である。各党によって、政見放送のコピー、党首や候補者の演説、候補者同士の対談、著名支持者のコメントなどを載せて、それぞれの特色を謳う。れいわはここでも他とちょっと違って、街頭演説のライブ中継を積極的に活用しているのだそうだ。

若者たちは選挙に醒めているというが、友人や仲間たちがこうした政党や政治団体のSNSメッセージをコメントを付けてリツイートすれば、情報はまたたく間に拡散していく。れいわの山本代表のちょっと過激なアジ演説が大いにネットを沸かせているというのも、若者たちのリツイート拡散によるものなのだ。

ちょっとしたきっかけさえあれば、彼らはかんたんいモブ化するだろう。韓国や台湾、香港での若者たちの反政府活動もSNSをベースに拡がったのだ。政党や議員たちは、よく考えたうえで、諸刃のSNSを使う必要があるのだ。


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