当方のブログにコメントを戴いて以来、時折、ROM(読むだけ)参加をしているsibuyaさんのブログで、写真紹介がされていた美唄産の新米「おぼろづき」。
東海地方でも買えるかと出かけたスーパーにある北海道米は「きらら」や「ななつぼし」ばかり。ふつうの米屋にも扱いは無く、結局はネットオーダーで注文した。
ブランド米の「ひとめぼれ」や「あきたこまち」をターゲットに開発改良したとPRされているが、どうやら売価格もブランドレベルに合わせたようだ。
確認メールでは新米だから発送まで時間がかかるということだったが、オーダーから1週間後の昨日届いた。今日は早速トライである。
一緒に入ってきた説明資料の通りに、少し水量を減らして炊飯器オン。炊き上がった色の白さは新米の証。出された茶碗がすこし重く感じるのは期待する気のせいか、それとも新米の含水量のせいか。
やや小さめの艶のある米粒をまずは一箸、口に運び、ゆっくりと咀嚼するなぞ、いつもの掻き込み飯にはない風情である。むっちりとしながら柔らかさのある食感は、公式ホームページのPR通り。
なかなかにウマイぞ、余は満足である。
こんな新米の炊きたてには、シンプルな菜が良く似合う。
里芋が具のご当地八丁味噌の味噌汁、ちりめんじゃこの大根おろし、塩味の利いた韓国海苔を卓に並べて、米の甘さをそれぞれに比較して楽しんだ後は、地卵のたまごかけごはんで締める。粘り気の強い米に絡まる卵黄の黄色、なんとなく和風カルボナーラといったところ。ブオーノ。
冷や飯でも食味が良いというのなら、握り飯にしてもも美味そうだ。これは次回のおたのしみである。
今年は「米」の話題でも考えさせえられた一年だ。
冬を前にした世界的同時不況が、あらためてグローバルな食糧問題の違った面を攻撃しそうだ。
低所得者層の1億人以上が影響されたという食糧の値上がりだが、欧米先進国の金融問題は発展途上の貧困国経済も直撃することになろうし、彼らが期待するだろう食糧の無償援助も先細りの傾向にあるのは否めない。日本ではミニマムアクセス輸入米が社会問題になったわけだが、貧困国からすれば、贅沢な内輪喧嘩に見えなくも無かろう。
中国やインドといった新興国の食事情の変化によって「米」が経済戦略的コモディティに変化してゆくのが、これからの食糧トレンドだろうから、日本の米政策もしっかりしてもらわねばなるまい。
たとえば、北海道米の輸出というのはどうだろう。食糧不足の傾向が続けば、ミニマムアクセス米の義務はなくなるだろうし、現に、中国は米輸出国から輸入国に変容しているのだ。
広大な北海道なら、オーストラリアやカリフオルニアの「集約的米生産」に倣って、収量の多い中粒米品種を集中的に育成することが可能なのではないか。得意の工業的生産管理システムを活用できるいいチャンスだ。
「おぼろづき」は確かに美味しいが、日本人好みのジャポニカ米は地球市場ではマイナーでしかない。皆がこれに拘ることもなかろう。
「世界を救う日本米」が世界的ブランドになるのは間違いない。
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