2023年2月12日(快晴) 今日は「第9期わんぱく自然塾 卒塾式」である。 穏やかで卒塾には願ってもない日和となった。
コロナ禍の中、自然塾に応募してくれた24名の小学生が、1年間(6回)苦楽を共にし、過ごした里山から巣立つ日となった。
それぞれの季節に応じ、学校も年齢も違う塾生たちが一刻も早くなじむよう、カリキュラムを構成し、全スタッフが全力で子供たちに対面し、応援したと感じている。
「わんぱく自然塾」は平成25年に第1回がスタートし、今期で9回目を迎える。
地元、関城地区では里山(五郎助山)は子どもたちの間で、認知されていたが、筑西市の各小学校ではまだまだだった。
また、単発的なイベントには参加してくれたが、そこで終わってしまっていた。
もっと深く、仲良くなれる、そして自然の中で遊ぶ楽しさをもっと深く感じるにはどうしたらよいのか?
1回よりも2回、2回よりも3回。 そうだ、年間を通じた企画を考えてみよう、ということになった。
年6回、参加費5,000円でスタートした。
私と当時事務局長だった山崎さんと二人で、市内20校を訪問し、企画書とポスターを持参し、勧誘に歩いた。
里山を守る会?、五郎助山? 関城地区以外ではまだまだ認知されていなかった。
それでも、関城西小から赴任した先生が、訪問先で出会い、職員室に招かれ、快くチラシとポスターを受け取り、「子供たちに、配布しますね。」と笑顔で応対してくれた時、涙が出るほどうれしかった。
あれから、9年が経過し、「わんぱく自然塾」は各学校に浸透し、延べ200名を超す塾生が五郎助山というキャンパスを巣立っていった。
今、申し込み受け付け初日で定員に達する人気企画となっている。
3年連続で参加し、「里山名人」の称号を授与され、中学生、高校生となっても後輩のサポーターとして参加してくれる卒塾生も少なくない。
今回も6名の「里山名人」が誕生したが、中学生になっても参加してくれることを期待している。
さて、今回、各自でピザをつくる企画だ。スタッフも各自、つくることになった。
生地を練り、酵母で膨らませ、延ばし、トッピングをする。元来不器用な私だが、楕円形の生地にケチャプを塗り、ソー
セージを載せ、薄切りのピーマン、玉ねぎ、そしてチーズをこれでもかと載せ、ドラム缶ピザ焼き機に入れた。
焼き担当のスタッフに約5分待ってくださいと言われたが、その5分がとても長く感じた。
班の塾生たちはすでに食べ始めており、大人げないが、闘志がめらめらと沸いてきた。
私のピザがドラム缶の中から出てきた。大切にトレイに取り、「どうだ」と言わんばかりに食べている塾生の間に割り込んだ。
6つに切り、一口食べた。ちょっと生地が半焼けだ。 「ゆきじい、生焼けだとお腹壊しますよ。」と、上から目線で塾生が言った。
仕方なく、もう一度焼いてもらうことにした。席に戻ると「ゆきじい、ちょっと生地が厚かったみたいですね。もう少し伸ばさないとね。・・・」
彼のお皿を見るとすでに完食で、満足した顔で、私に言った。
(早く 言ってよ!)私はリベンジを誓った。
卒塾記念の「やまぼうし」を2本植え、塾生たちが書いた記念プレートを設置し、記念写真を撮った。
卒塾証書の授与が冒険広場で始まった。すでに保護者の皆さんが子供たちを迎えに来ていた。
一人一人が各班の担当スタッフより名前を読み上げられ、幸田塾長より証書が手渡された。
最後に「里山名人」が発表され、6名が記念バッチと証書が改めて授与された。
私の近くで5年生と思しき女の子が同じ班となった女の子に「来年も、参加しようね。」と小さい声で言うのが聞こえた。「うん」とうなずく女の子。
私の心もほっこり、温かくなった。
「わんぱく自然塾」 万歳。