森林ジャーナリストの裏ブログ

表ブログに書けない、書く必要もないドーデモ話をつらつらと。

災害見学に行こう!

2006-07-26 11:10:07 | 森林モノローグ

ようやく梅雨も明けそうだが、今年は「記録的」という豪雨が各地で続き、山崩れや水害も多く起きた。人命に加えて、財産を失った人も多いだろう。

 

そこで考えたのだが、「災害見学ツアー」というのはどうだろうか。

 

不謹慎な! と怒鳴る人もいるかもしれないが、本当にそうだろうか。災害をテレビで見てわかったような気になって、何の意味があるか。せいぜい募金するだけではないか。
それより現場を目の当たりに見ることによって、災害のなんたるかを知ることができる。そして災害にあった人の話を聞く。これはヴァーチャルな映像なんぞと違う価値があるはずだ。
それに山が崩れた跡とか二階まで水につかった家なんて、見学する価値があるぞ。風景として迫力があるし、なぜ崩れたのか、なぞと考えてちょっぴり学問的な興味も出る。自分の防災意識を高めることにもつながるだろう。

 

これは阪神大震災の際の経験だが、震災にあって苦労した人は、その体験を他人に語りたいもののようである。もちろん、なかには心の傷にしてしまっている人もいるだろうが、むしろ話すことで救われる人だって少なくないのだ。

 

そして、もう一つ。水害地域を訪れることで、その地に幾ばくかの金を落とす。飲食したり、宿泊したりタクシー乗ったり、何か金を使うべきだ。とくに観光地なら確実だ。
実際、災害そのものよりも風評被害で苦しむところは多い。たとえばスマトラ沖津波で壊滅したタイ・プーケット島は、今では復興して世界中から観光客が来ているのに、いまだ日本人だけが以前の5、6割程度しか来ないそうだ。それが地元に経済被害をもたらしている。国内も、水害とか地震があると、被害がなくても観光客が引いてなかなか回復しないらしい。

 

日本人は、災害のあったところに物見遊山するのは失礼だとか、縁起が悪い、という感性があるようだが、それこそ風評被害の元。興味本位でよいから、どんどん出かけるべし。そして現場を見たら、何かを感じるはずだ。