探していた幻の割り箸がある。
それは、東季利という職人の作った吉野の杉箸だ。手削りの最高級品である。20年ほど前まで「吉野創作割り箸」として、ネーム入りで売られていた。
ぜひ見てみたいと思っていたが、東さんも今は亡き人となってしまった。もはや幻なのである…。
と、ところが、今日取材に行ったところで、本題よりずれて割り箸の話題を振ったところ、その人はちょっと奥に引っ込んだと思うと、なにやら箱を持ってきた。
「創作吉野杉ばし逸品集」とある。中を開けると…割り箸が並んでいる。そして、そこには「東季利」の名が!!!(写真)
どひゃあ、とびっくりしてしまった。し、しかも
「これ、あげるよ」
なんと、箱ごと、幻の割り箸を私にくれたのだ
こんなことってある?? もちろん私は喜んでもらいました
ちなみに、この箸は、割り箸と入っても、1本1本手で削るから割れた状態にある。それを2本組にして紙で帯封してあるもの。「らんちゅう」という種類である。