Twitterでweb連載の記事がピックアップされていたのを読んだのが出会いでした。
結婚に対する考え方についてだったと思うけれど、事実婚などについてもふれられていて、社会的な感度もとても高くてまた女性が生きるということについて深く考えられているんだなーと印象に残りました。
その後、『7RULES』でバービーさんを見て、連載をまとめたエッセイ本の出版を思い出した私は、すぐに買いました!
『7RULES』で観たバービーさんは、いろんなことにチャレンジされていて、芸人の枠を越えてやりたいことを実現している姿に勇気をもらいました。
同世代くらいのアラサーの女性の活躍や生き方は気になる。
連載をまとめたという以外の情報なしに読みましたが、とても読みごたえがありました。
それぞれのテーマは、なかなか自分はこう思いますって、ちょっと考えただけでは書けないような示唆に富み、いろんな視点から考えられていると感じました。
バービーさんが時間をかけて考えたり感じたことを書かれていることが伝わるものばかりで、考えるだけでなく、人に伝わるように書くスキルがすごいなと思います。
私が同じテーマで意見を求められても、こんなに深くまで考えた答は返せないなと感じました。
生きづらさを感じている人は、読んだらヒントがもらえる本だと思います。
料理が上手な女性=男性の胃袋を掴む
よくありがちな世間の思考回路。これに、バービーさんは若い頃は抗ってました。
なんとなく実家暮らしで親に料理は任せっぱなしであまり料理をしないことに後ろめたさを感じている私も、いわゆる女性は料理が出来なくちゃという呪いが影を落としている。
ここで、女性の性役割で「料理は女性がやるものだ」なんて女性に対する差別だよね。で話は終わらない。
そこまでなら、今までも耳にしたことがある。
そこからバービーさんは、平等じゃないということに怒っていたけれど、自分も不得意な家事では助けられていたということを認め、お互いが力を抜けば良いのではないかという所に着地する。
料理が出来ることを通して世間にジャッジされることをとことん避けてきたけれど、好きな人のためだったらどんどんやったら良いじゃんという所までたどり着くまでの出来事や考え方の変容が書かれていて、とてもうなずけた。
他にもいろんなジェンダーバイアスがあると思うけれど、それを意識出来るか出来ないかで、自分の生き方や考え方が変わるなと思いました。
書くことで自分と向き合ってきたということについても書かれています。
『書くこと』は今の私の中で、なかなか熱い話題なので、印象に残りました。
書くことで、自分と向き合うのは、まさに私がやっていることだから。
主に仕事での振り返りをノートに書き出していて、感情とかは書いてないけれど、バービーさんは、やりたいことや目標の他に感情もノートに吐き出していると書かれていました。
そして、ノートに書いたやりたいことを実現させているのも、素敵だなと思います。
「キャラクター」の因数分解をノートに書いてするということについてもふれられています。真ん中に自分、その周りに人からよく言われるバービーのイメージ、パブリックイメージ、自分のなりたい姿などを書いて、どんどん膨らませていくというもの。
これをすることで、本質に近づけると書いてありました。
タレントの自分と本名の自分、これをきちんと両立させて両方を引き受けられているのは、これをやってきたからだとのこと。
自己分析的な感じだけど、自分と向き合うのにすごく良い方法だと思いました。
結婚、芸人としてのコンプレックス、なぜブラジャーを作ろうと思ったのか、地元の地方創生の話から、脱毛、どんな家族でどんな風に育ったかなど、幅広いテーマについて書かれています。
本音の置き場所という言葉がぴったりのバービーさんの言葉がたくさん詰まっています。
お料理レシピも載っていて、どれもおいしそうで、それにまつわるエピソードもあります!
バービーさんを通して見る社会や、そこにある問題についても考えるきっかけを与えてくれる本でした。