うさぎの耳

大学卒業→社会人→看護学校→6年目ナース
読書の記録と日々の出来事。

「レインツリーの国」有川浩

2006年11月28日 22時12分03秒 | Diary(~2010)
 私があんまり読まへん恋愛小説。この本は、同じ著者の『図書館内乱』に出てくる本が現実に飛び出してきて、さらに出版社の垣根を越えて出版された本。
 この小説が、多くの恋愛小説とちょっと違うのは、彼女が難聴であることやと思う。そないにそこばっかりに注目して読まんでもええとは思うけどね。本書を通していくらかのいわゆる耳に障害がある人に対する間違った認識を正すことが出来た。具体的には、耳が聞こえへん=手話が使えるみたいな思い込みや、耳が聞こえへんっていう障害は、コミュニケーション障害でもあるということに初めて気付かされた。そして、言葉がいかに大切さなのか一言の重みみたいなものが伝わってきた。
 もう一つこの小説で特徴的やなぁって思ったのが、彼の方が関西弁でしゃべってること。彼らが互いに知り合うきっかけはインターネット上でのメールのやりとりやねんけど、書き言葉にも関西弁が使われとった。話し言葉では私も日常で使ってるけど、書いてある関西弁を読む機会ってあんまりない。特に小説なんかはあんまり読んだことない。このメールで彼が使ってる関西弁がすごく心地よかった。まぁ、好きな人に向けて書いてんねやから当然かもしれんけど。と同時に怒ってるシーンではけっこうな威力を持って関西弁が飛んでた。
 読みたいなって思ってた本じゃなくて、気分で手に取った本やけど、すごい集中して読めた。電車の中でかなりこの本の世界に浸れた。思いがけず面白い本に出会えてラッキー!そもそもは有川さんの『図書館戦争』の方が興味あったんやけど、内乱の方しかその場になかったし、気分でこの本の方を選んだ。一日で読破!

「家守綺譚」梨木香歩

2006年11月28日 15時26分40秒 | Diary(~2010)
 なかなか趣のある工夫が凝らしてあって、楽しく読んだ。時代は100年ほど前で、河童が出たり、狸に化かされるなんて類の不思議なことがしばしば起こるぱっとしない綿貫征四郎の日常の話。
 植物の名前で章立てがしてあって、知らん植物やと、実物見たことあったらもっと楽しめたのにと思った。サルスベリとか聞いたことあってもイメージ湧かへんし…。
 「精神を養う」ってな言葉が出てきて、この言葉に確か以前にも出会ったことがあるんやけど、何かの本で読んだのか、授業で聞いたのか思い出せへん。主人公の綿貫さんが、「これは私の精神を養わない。」って感じのことを言って決然と誘惑を断る所は、かっこいい人やなぁと思った。私はこの言葉が気に入った。 短い話であんまり読んだことがない種類の話やったけど、この本の世界に引き込まれた。

「ガールズ・ブルー」

2006年11月27日 14時12分45秒 | Diary(~2010)
 文庫で出ると分かってすぐ買った。あさのあつこさんが好きだからね。表紙の絵が好き。制服の女の子二人の後ろ姿。
 二人の女の子が主人公で、その友達やら弟の話。解説にも何か事件が起こるわけでもなく特に劇的なこともない話やけど、…。ってなことが書いてあったけど、面白かった。青春小説って部活やら何やらに打ち込む姿を描くのが多いけど、この本はそうじゃない。むしろ何もしたいことがないって側の若者。それでも、読んで心に残るものがある青春小説。うまく言い表されへんけど、読んで損なし!

送別会

2006年11月27日 14時07分06秒 | Diary(~2010)
 昨日、8月に辞めた店長の送別会に行ってきた。21時からでかなり遅い時間やったけど(店閉まるのが21時でそれから来る人もいたから)、楽しかった!いつもは、平日だと大学から帰ってくると23時で参加できひんけど、今回は休日でしたので参加できたっっっ。
 もうバイト辞めて今は違う仕事してる人も来てて、知らん人もおったけど面白かった。
 最後は、居酒屋からめっちゃ近かったから店(私らが働いてる)の前でクラッカーを皆でならして「お疲れさまでしたー。」と言って、店長を驚かせて花束贈呈。店長は、びっくりして「照れるー。」と言ってた。


 楽しい会やった。

博物館は緊迫している

2006年11月22日 22時24分18秒 | Diary(~2010)
 今日の【戦争と人間】の授業ですごく印象に残った。「博物館」と「緊迫」という言葉のちぐはぐさというか一見結びつかないように感じたから。私にとってまったく新しい見方やった。なぜ緊迫していると言えるかというと、展示には当然スペースが限られており、全部展示するのは不可能。何を残して伝えるかという点において(戦争を後世に伝える場合)どれを展示するか、あるいはしないかの取捨選択が行われている。この意味において、博物館は緊迫していると言える。そして、常設展示に漏れたものの中には、特別展示などの機会に展示されたりするものもあるらしい。

 今日の授業のメインではなかったけど、面白かった。

ババール

2006年11月22日 15時59分11秒 | Diary(~2010)
 【フランス語特修】の授業で、次から『ババール』を読むことになって、うれしい!ババール好きっ。先生がいっぱい絵本持ってきてくれて、選んだ。昨日までは、『リサとガスパール』のシリーズを読んでた。ふたつとも絵本。リサとガスパールも嫌いじゃないけど、ババールの方が好き。象やし。
 私はウサギとゾウが動物の中ではかなり好き。このブログのタイトルも、「ゾウの耳」にするか「うさぎの耳」にするか悩んだくらい。
 一人脱落したから、現在この授業を受けてるのは私と友達の二人だけ。私たちは、欠席する時は前日までに互いに連絡しよなって言うてる。マンツーマンは心の準備がいるから。さて、授業では交互に一文ずつ読んで訳すのは、絵本といえども分からんところがあったりして大変。ババールで俄然やる気が出た。
 うれしさのあまり昨日帰宅してから、私は嬉々として妹に「次からババール読むんやっ♪」って言ったら、数学の宿題を考え続けてたせいか、「ふーん、よかったな。」って低い声でさらっと流された。ババールでいかに嬉しいかを語りたかったけど、ムリやった……。ちょっぴり悲しかったけど、ババールに心踊る。
 予習がんばるぜ!

「若者はなぜ3年で辞めるのか」

2006年11月16日 15時36分22秒 | book
 小説ばっか読まんと新書も読まなあかんなと思い、気になったこの本を手に取った。就活がおそらく一年後には始まるやろし…。私にとっても他人事じゃないテーマやと思う。
 新書ってちょっと難しいかなと思ったけど、読みやすかった。書かれてあることを全部かっちりとは理解できてないけど、十分プラスになった。
 年功序列から成果主義など浅い知識しかなかったことについて新たな知識を得られた。年功序列の崩壊から少子化に年金制度のことまでふれてあった。また、例えが非常に分かりやすくイメージしやすかった。
 まだ正社員として会社の中で働いたことがないけど、私の中にも存在した“昭和的価値観”(本書のキーワード)から脱却し、何のために働くのか?ということについてじっくりと考える必要があると思った。

「光ってみえるもの、あれは」川上弘美

2006年11月13日 22時24分59秒 | book
 読みたい本の中の一冊で、本屋さんで文庫になってるのを発見、即買い。
 この本を読みたいなぁって思ってた時に私の記憶が正しければ、高校の時に受けた模試にこの小説が使われてた。しかも主人公の高校生男子の友達が女装したいって打ち明けてる場面で、その反応なりを読み取って主人公がどんな人物であるか答える問題が出てた。解答欄がマス目になってたのも覚えてる。それで、私の答えのピントがずれてたことも(汗)。


 初めて川上弘美さんの本を読んだ。
 期待以上に面白かった。もっと馴染みにくいかなと思ってたけど、そうでもなかった。主人公の友達が女装して高校行ったりしたのは(ちゃんと理由はあるんやけど)、びっくりした。そのインパクトが強かったけど、そんなに突拍子もないことばっかりじゃない。そして、主人公以外の登場人物が変わってる人が多くて、それも面白かった。文章については、ときどき私の知らん語句が出てきてちょっと読みにくかったけど、全体の空気は良かった。逆に私が好きな感じの言葉も出てきた。劇的な展開はないけど、主人公が読みおわる頃には少し変化してて、静かに読みおわれた。

だいぶ寒なってきた

2006年11月09日 22時12分56秒 | Diary(~2010)
 半袖でバイトするのがキツイくらいの寒さになってきた。ロッカーから店までの間が特に寒い。アイスの売り上げも低迷ぎみ。まぁ、楽やけど、あまりにすることがないのも困りもの。今日は、冷蔵庫の中とか掃除した。
 日暮れるのも早いから、学校着く頃には真っ暗やし。
 家ではこたつが出た。ぬくくて朝、晩はさっそく使ってる。
 これからますます寒なると思うといややわー。

「一瞬の風になれ第三部 ドン」佐藤多佳子

2006年11月07日 11時23分32秒 | book
 一昨日、ついに読みおわっちゃった。寂しいよー。
 ほとんど読んだところで一週間以上読むのをストップしてた。バイトと授業の予習に追われて時間がなかった。それと読み終わりたくなかったから。ずっとずっと読んでいたい本ってちょっとずつ読んだりするやん?
 続きないけど、続きが読みたい。サイコーに面白い!走るっていう単純な競技やけど、その魅力とそれに懸ける思いがまっすぐ伝わってくる。部活の仲間は、皆いいやつばっかりで、特にリレーのメンバー同士のつながりはほんまに言葉で言い表わせへんくらい良い。


 『黄色い目の魚』も大好きやけど、この小説も大好きになった。読めて幸せ。