ナイル川の東岸に大神殿があるのに対し、
西岸は、あの世となる墓所の地。
ひと際モダンな建造物である葬祭殿は、紀元前1500年ごろ、
エジプト初の女王・ハトシェプストが造営したものです。
髭を付けて男装していた女王は、
芸術的なものを擁護することに熱心であった、といわれています。
この葬祭殿は、後に、キリスト教の修道院として利用されていたため、
破壊から免れたそうです。
美しい彩色の壁画が、多く遺されています。
上の写真は星を散りばめた天井。
下の動物は、ジャッカル(または犬)の頭をもった「アヌビス神」。
冥界の神で、ミイラ作りにも関係しています。
ジャッカルが墓を暴くことのないよう、神にしてしまった(諸説あり)
・・という話を聞きました。
神殿や墓の壁画には、動物や鳥の頭を持った、さまざまな神が描かれており、
見ていて愉しいものです。
古代エジプト人の発想の豊かさを感じずにはおられません。
下の写真は、葬祭殿のからの眺望。
1997年、観光客等60人余りが犠牲になった銃撃事件は
このハトシェプスト女王葬祭殿で、起こりました。
犠牲者の方々のご冥福をお祈りいたします。
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