Harumichi Yuasa's Blog

明治大学専門職大学院ガバナンス研究科(公共政策大学院)教授・湯淺墾道のウェブサイトです

横浜海上防災基地の見学

2013年09月17日 | 情報法
本日は、情報セキュリティ大学院大学の教員と学生有志で、横浜の赤レンガ倉庫のすぐ近くにある海上保安庁横浜海上防災基地の見学会を実施しました。



関東地区の大規模海上災害発生時における海上保安庁の防災拠点として機能するよう整備されたもので、横浜海上保安部及び横浜機動防除基地が入居しています。
横浜海上防災基地には訓練用のプールがあり、ちょうど特殊救難隊が訓練を行っているところでした。
今回は、横浜機動防除基地も見学しました。機動防除隊の隊長にご案内いただきました。
http://www.kaiho.mlit.go.jp/03kanku/93nst/
機動防除隊は、座礁事故などで流出した油や、有害物、化学物質などの防除を支援する組織だそうです。オイルフェンス、油の回収機、ヘリコプターでつり上げて使う中和剤散布機などを見学しました。領海内で起きた流出事故については船主に費用負担責任があり、実際には保険から支払われることが多いので、機動防除隊の役目の一つは流出状況に応じた適切かつなるべく費用をかけずに済む防除方法について保険会社と協議・助言することだそうです。たとえば使用済みのオイルフェンスは、専門技術を持つ産業廃棄物処理業者のところに運んで洗浄する必要があり、運搬費用や洗浄費用を考えると、処理費用を払って廃棄し新品を購入したほうが安く済むことがあるとのことです。流出した油の種類に応じて回収するための器具や用品も異なるなど、いろいろと面白いお話を伺いました。

見学を行っている最中、大桟橋からクルーズ客船「コスタ・ビクトリア」が出港していきました。



ちょうど転覆した客船「コスタ・コンコルディア」の引き揚げのニュースが報じられている最中。「コスタ・コンコルディア」の事件では、船長が乗客の救出も放り出して逃げ出していたことがわかって大きな非難を浴びましたが、この種の海難事故では油や有害物質が流出することが多く、その処理の専門組織を見学することができたのは非常に有意義でした。
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