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おとらのブログ

観たもの、見たもの、読んだもの、食べたものについて、ウダウダ、ツラツラ、ヘラヘラ書き綴っています。

第2回みよしや一門会

2021-09-23 23:12:35 | 観たもの
 大槻能楽堂で開催された「第2回みよしや一門会」にまいりました。今年も吉弥さんにお電話して切符を取っていただきました。もちろんお手伝いの方はいらっしゃるんでしょうけれど、主催者自ら切符を売らないといけないって自主公演って大変なんでしょうね。

 11時開演の部を見ました。16時半からの部だと、愛之助さんや壱太郎さん、松嶋屋のお弟子さんたちもいらしてたようです(twitter情報です)。ちょっと残念?って思ってしまいました。最近、暗くなって帰るのが億劫になり、2回公演があれば早い時間で取ることが多くなりました。あ、松竹株式会社の安孫子さんをお見かけしました。「エライさんがわざわざ東京からお越しなんやわ」とちょっとびっくりしつつ、「われらが吉太朗クン、ちゃんと見てね」とちょっと念?を送っておきました。ワタシなんかが言わなくともご存じだとは思うのですが。

 公演は吉弥さんのご挨拶から始まりました。黒紋付の正装です。昨年の第1回について、折之助さんと吉太朗クンがコロナ禍で舞台がなくても一生懸命お稽古に励んでる姿をご覧になって「何とかしてあげたい!」と思い、一門会を開催することを決心されたそうですが、当時の気持ちがよみがえってきたのか、少し涙で詰まられました。昨年の2月末から始まった劇場の閉鎖は本当に酷かったですものね。歌舞伎座も5か月閉まりました。8月から開いたとはいえ、当初はお江戸の役者さんのみ、なかなか上方の役者さんに機会が回ってきませんでしたからね。聞いてるワタシも「あぁ、せやったね、大変やったね」とウルっとしてしまいました。

 昨年は舞踊の音楽はテープでしたが、今年は生演奏になりました。吉弥さんのご挨拶によれば、振付の藤間ご宗家のご厚意のようです。能舞台なので、鳴り物、三味線、長唄の方たちが逆L字型に並んでいらっしゃいました。いつもの景色と違ってなかなか新鮮でした。玉ちゃんが熱海のMOA美術館能楽堂で舞踊公演をされますが、こういう感じになるのでしょうか。その景色はちょっと見てみたいと思いました。

 舞踊は折之助さんの「藤娘」からです。折之助さん、格段に良くなってました。今年も素踊りなんですが、本当に可愛らしくてだんだんと「藤娘」に見えてくるから不思議です。生演奏のおかげもあると思います。テープに動きを合わせる必要がなく、演奏の方が折之助さんに合わせてくださるからのびのびと踊ることができるんでしょうか。見てる側もテープだと「あ、テープか」って気持ちが下がりますからね。もともと愛らしいお顔立ちで、終始微笑みを絶やすことなく、こちらまでニコニコしておりました。

 吉太朗クンは「供奴」です。8年前に南座の歌舞伎鑑賞教室で踊られたそうです。twitterに当時の写真をあげられてましたが、まるまる・ぷくぷくしてました。それはそれで“かわゆし”なんですが、今はすっかり青年、キビキビ・ビシビシと決めていらっしゃいました。完全に立役で、上方歌舞伎会でお早を勤めていたなんて、少し不思議な感じがしました。

 25分の休憩をはさんで吉弥さんの一人芝居「声」です。こちらは、↑ポスターの写真のような拵えをされました。ジャン・コクトーの原作だそうで、日本での初演は杉村春子先生だそうです。「う~っ、それ見たかったよ~」と思った失礼な客はワタシです。お芝居が始まり吉弥さんの声を聞きながら、「杉村先生らしいお芝居だわ」とここかしこで思ってしまい、さらに失礼な客になってしまいました。吉弥さんの声質にもとてもよく合ってたと思います。吉弥さん、最近すっかり老け役担当みたいになってますが、やっぱりこういう色っぽい、いわゆる“現役”のお役もやってほしいなぁと思いました。あ、来月の松竹座の「GOEMON」では翼クンの奥さんのお役だとキャッキャッされてましたが。結末は死んでしまうお役なんですが、能楽堂の舞台って幕がないからどうやって引っ込むのかしらと思っていたら、後見の方が黒い消し幕で隠して切戸口から引っ込まれました。

 もう一度休憩があって、最後は三人で「元禄花見踊」です。歌舞伎座で玉ちゃんで見ました。「吉野川」の時で、高麗屋さんの後援会経由で取ってもらったお席だったので、三列目の真正面、「元禄花見踊」の玉ちゃんとしょっちゅう目が合うお席でした。と、またそんなことを思い出しながら見ていた失礼な客はワタシです。重ね重ね申し訳ございません。華やかで賑やかで送り出しにぴったりの演目でした。やっぱり、生演奏がいいですね。こんなに舞踊の印象が変わるものかとびっくりしました。来年も開催されるそうです。また頑張って伺います。

 
 今年は目付柱で見えなくなる席を販売されませんでした。私は10列目で、オペラグラスも持っていきましたが、こじんまりとしているので、なしでも十分見ることができました。

 ただ、非常に残念だったのは、休憩時間にお客さん同士がすごくしゃべるんです。あちこちにおしゃべりの輪ができています。歌舞伎座の静けさを基準にしてしまうので「えー、なんでこんなしゃべるん、大丈夫なん?」と不安になりました。受付の人にも言いに行ったのですが、「主催者にお伝えします」だけで、何の対策も講じられず…。2回目の休憩の時は思わず貼り紙のある座っちゃいけない席の方に移動しました。スタッフが足りないっていうのもあると思うのですが。そこだけ残念でした。
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4 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (Unknown)
2021-09-24 06:15:41
お疲れ様でございました。午前の部をお願いしたのですが 会主自らsmsで午後の部でしたら良席がご用意出来ますと。(_ _)。 ロビーで愛之助ご夫妻お見掛けしました。🚻ではお隣で✋を洗いました-w 狭いロビー数人がご挨拶されてました。が 令夫人は気配を消して居られました。が Instagramでキッチリアップされてました🤭  初彼岸のお参りなさったとか🛐 吉弥丈 練りに練られたお舞台でしたね➰💖  折乃助丈 昨年の弥生に比べたら お上手でした(上からでスミマセン) 吉太朗丈 おつうで😢した身ですので 踊り上手が磨かれ嬉しいです⤴️
吉弥丈の 弟子思い 素晴らしいですね☺️  五右衛門 楽々三階最前列センター 取れました😅
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欠席でしたが (京にんじん)
2021-09-24 08:12:55
詳細なレポートありがとうございました。
電話のチケット申し込みがおっくうでもあり、やめました。
「GOEMON」は参ります。

来年5月、南座の「歌舞伎鑑賞教室」がもどってくるそうで、めでたいです。
「装いも新たに」というのが、ちょっと心配です。吉弥さん軸が変わらなければ、構わないですが。
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Unknown (おとら)
2021-09-25 00:35:26
コメント有難うございます。ワタシも「舞踊は苦手」と言いながら、「良くなった」とエラそうに書いてしまいました。1年間のお稽古の成果っていうのもあると思いますが、藤間ご宗家のご指導がいいのかなと勝手に思ってました。

紀香さんはやっぱり目立ちますよね。コロナ前の歌舞伎座の大間でも、後ろに下がっていらっしゃるのですが、すぐにわかりましたから。
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電話予約 (おとら)
2021-09-25 00:53:12
京にんじんさん
私も「電話予約」って苦手で、特に吉弥さんご本人が出られるのがわかっているのでよけいです。「早く予約しなくては…」と思いながらなかなか出来なくて、10列目になりました。チケットweb松竹にのっけていただけると有難いのですが。

南座はお江戸の方がわざわざお越しになることはないと思うので、吉弥さんや松嶋屋のお弟子さんたちが中心になるのではないでしょうか。
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