おとらのブログ

観たもの、見たもの、読んだもの、食べたものについて、ウダウダ、ツラツラ、ヘラヘラ書き綴っています。

結婚の条件

2007-05-22 23:16:30 | 読んだもの

 小倉千加子さんの「結婚の条件」を読みました。

 小倉さんって、心理学の先生だそうです。フェミ系の本ばかり書いていらっしゃるので、てっきり社会学の先生かと思っていました。小倉さんの本はタイトルが「松田聖子論」とか「アイドル解体新書」とかユニークなので、わりとよく読みました。私、
結構フェミ系の本が好きなもんで…。

  真面目な本ですが、結構笑えます。 小倉さん、大阪の人だからなのかサービス精神を発揮して、ところどころにギャグ(本当は非常に核心を突いたお言葉なんですが)を交え、読み手を飽きさせないよう書いていらしゃいます。例えば、この言葉は私がこの本を読む前からあちこちで引用されていたんですが、「結婚とは『カネ』と『カオ』の交換」というコピー。女性は男性に経済力を求め、男性は「美人」を求めるという、みんな心の中では思ってたけど、決して口には出さなかったことをズバッと言い切っていらっしゃいます。あと、「男性が女性に求める4K(可愛い、賢い、家庭的、軽い(体重が))」とか、「人は 適当な洗濯機は選べるのに、適当な結婚相手は選べない」とか、ナルホドと思える言葉が次々と出てきます。

 でも、面白いだけではありません。大学の先生だったので、学生にアンケートしたり、話をしたりして、若い男女の結婚観、仕事と結婚、家族観、晩婚化の原因など、非常に具体的でわかりやすく、それに対する小倉さんの分析もスルドイものがあります。また、政府の少子化対策もボロクソにけなしています。保育所待機児ゼロ作戦というような政策が進められているけれど、少子化の最大の原因は子供を産める女性が結婚しないからです。←これ、私の周りでも実感できます。保育所が出来たからって誰が結婚するんでしょうか。誰が考えてもわかりそうなことですが。

 「そうそう、そうよね」と思いながら、サクサク読める本でした。それから、トリビア(?)もありました・・・。政府は50歳の未婚者を「生涯未婚者」と命名しているそうです。国は50歳を過ぎると、色恋沙汰はないと決めてかかっているようです。小倉さんもそのクチなので、「国民を代表して、ここは渡辺淳一先生にでも怒ってもらいたいものである」と書いていらっしゃいます。本当に、その通りだと思います。

  

結婚の条件

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