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おとらのブログ

観たもの、見たもの、読んだもの、食べたものについて、ウダウダ、ツラツラ、ヘラヘラ書き綴っています。

今日はここ

2025-04-27 21:09:12 | 観たもの
文楽の第3部に来ております。今月は「義経千本桜」の通し上演で、何とか1日で通したいと思っていましたが、朝10時半から夜8時半までと言うのはどう考えても無理と思い、今日は第3部、明後日に第1部と分けて見ることにしました。第2部は「すし屋」で、孝夫さんの権太という最高の「すし屋」を見てるからもういいかなと思いまして…。

第3部は「道行」と「四の切」です。勘十郎さんの狐を堪能しました。「四の切」はどうしても亀ちゃんを思い出します。歌舞伎座の「義経千本桜」の通し上演の「四の切」はどうなるのかなぁとボーッと考えているうちに終演しました。ちょっと失礼な客でした。


帰りは阪急電車で“当たり”でした。
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今日もここ

2025-04-21 12:26:31 | 観たもの
昨日の夜の部から引き続き今日も歌舞伎座です。新作の「木挽町のあだ討ち」、面白く見ております。昨夜の「無筆の出世」もそうですが、善い人しか出てこないお芝居が良いですね。こういうのも歌舞伎芝居の醍醐味なんでしょうかね。
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今日はここ

2025-04-12 14:45:26 | 観たもの
春秋座の志の輔さんの落語会です。チケットは全て売り切れだそうです。すごい人気ですよね。お客さんもアツい人が多く、それほどファンじゃないワタシはちょっと引き気味ですが。


志の輔さんを描いたお軸です。山本太郎さんの作品です。山本太郎さんは、ぢゃない方の日本画家さんです。以前こちらの大学で教えていらっしゃいました。
 
【追記】
席につくと、通路を挟んでお隣に山本太郎さんが座っていらっしゃいました。この記事をupした直後だったので、ちょっとビックリしました。
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三月大歌舞伎「通し狂言仮名手本忠臣蔵」

2025-04-05 23:17:02 | 観たもの
 先月の歌舞伎座でございます。「仮名手本忠臣蔵」の通し上演でございます。歌舞伎座では12年ぶりということでした。

 12年前は歌舞伎座新開場の年で、11月・12月2か月連続で「仮名手本忠臣蔵」の通し上演がありました。11月は菊五郎さんと吉右衛門さんの大幹部を中心とした座組み、12月は菊ちゃんや染五郎さん(現・幸四郎さん)、エビサンの若手を中心とした座組みで上演されました。11月は当初は孝夫さんもご出演の予定でしたが、肩の手術でご出演がなくなり、ワタシもそれにつられて遠征を止めていました。ちなみに、その前の月は「義経千本桜」の通しで孝夫さんは「すし屋」にご出演、それは見ています。12月は上置きで玉ちゃんがご出演でそちらは見ました。今なら、孝夫さんご出演でなくても大幹部ご出演なら見に行ってたと思います。さらにさかのぼれば、平成20年の浅草の平成中村座での「通し上演」も絶対見に行ってたと思います。

 筋書の後ろの上演記録を見ると平成22年には大阪の松竹座でも「通し上演」があり、藤十郎さん大活躍で高師直、由良之助、勘平、戸無瀬をお勤めでした。でも、藤十郎さんが苦手なワタシはそれを見逃しています。上方式の貴重な上演だったそうです。歌舞伎座の後、平成28年に国立劇場で3か月にわたって「全幕上演」されていましたが、ご出演者の顔ぶれが少々お地味で、それは見てません。

 前置きが長くなりましたが、ワタシも12年ぶりの「通し」の観劇でした。昼の部は「口上人形」が登場しました。役者さんの読み上げは菊五郎さんから始まり、留めは孝夫さんでした。ご出演の役者さんがとにかく多いので、読み上げも10分くらいかかりました。幕が上がると役者さんは皆さん下を向いていて、いわゆる人形振りでした。

 今回はAプロとBプロで出演者が変わります。ただ、全てのお役ではなく、AもBも同じお役でご出演の役者さんもいらっしゃいます。場面が変わる度に、チラシの配役で確認です。ちょっと面倒?って思ってしまいました。

 孝夫さんは昼夜とも由良之助でした。身体へのご負担を考慮して、1日通してのご出演はありませんでした。見てる方からすると、1日通しで見ると、昼と夜で由良之助が違う役者さんになります。ちょっと混乱します。

 とは言うものの、孝夫さんの由良之助は別格、四段目は花道から登場されただけで、泣けてきます。ワタシ、今回17列8番、鳥屋口のすぐ横のお席で、出と入りと両方間近で拝見できました。塩冶判官は勘九郎さんでした。孝夫さん、勘三郎さんの塩冶判官でも由良之助をお勤めで、親と子両方と共演されました。勘九郎さん、義太夫狂言の出来る方なので、もっと孝夫さんと共演してほしいなぁと思いました。中村屋さんだけの舞踊公演、コメディータッチの軽いお役もいいんですけど、重厚な時代物のお役も、大幹部がお元気なうちにぜひ!と思います。

 孝夫さんの七段目の由良さんは、実は結構な回数を見ておりまして、「え、また」って思ったのはナイショです。でも、実際に拝見すれば、七段目の色気ダダ洩れの由良さんは孝夫さんにしか出せないもので、やっぱり「うふっ」とはなるのですが。出の場面、目隠しをされて、羽織を斜めに引っ掛けて、紙垂を頭から垂らして、酔っぱらってと普通の人がそんなことしてたら軽蔑されるところですが、そこはほれ、孝夫さん、祇園町一のモテ男でございました。そして、瞬間的に素に戻るところはお見事!で、あんなに一瞬で顔つきが変わるものかといつも感心しております。由良之助役者の最高峰ですよね。

 愛之助さんが同じお役をされて、ジェネリックとかコピーとかいろいろ言われましたが、上方歌舞伎贔屓としては、歌舞伎座の真ん中で由良之助を演ってるっていうのが感無量でございました。今回、初めて十一段目の引き上げの場を見ましたが、四十七士を引き連れて先頭を歩いていらっしゃるのを見て、「よくぞ!」と泣けてきました。この場面、感動しますね。秀太郎さんもお空の上でさぞお喜びかと…。会社を早退してAプロの夜の部に駆けつけてよかったです。

 Bプロの昼の部では松緑さんが由良之助でした。(ワタシは密かにアニメ声と呼んでる)いつもの声ではなく、地声?でちゃんと台詞をおっしゃていて、いつもこの声ならいいのに、って思いました。菊ちゃんの塩冶判官で、同じ菊五郎劇団だからなのか、芸質はぴったりで破綻することなく見ることができました。

 七段目の平右衛門はAプロが巳之助さん、Bプロは松也さんでした。お二人とも江戸の方なので、言葉は江戸っ子で、義太夫なのに江戸っ子?ってちょっと違和感がありましたが、これが通常のようです。お軽は上方言葉なんですが。お軽はAプロは時蔵さん、Bプロは七之助さんでした。お軽ってその文字のとおり軽い女(ちょっとおバカ?)だそうで、七之助さんの方が自分のことしか考えていない、他は何も考えないって感じ(あくまで“感じ”ね。実際はどうか知りません)で、よりニンに合ってたようにお見受けしました。お軽が懐紙を上へ放り投げるところは時蔵さんのほうが、よりハラハラときれいに舞ってました。七之助さんはドサッってなってました。でもね、一番はやっぱり玉ちゃんですよね。玉ちゃんのこの場面、いつも惚れ惚れしながら見ておりました。懐紙の畳み方?に何か企業秘密はありそうな気がします。

 菊ちゃんはAプロでは五・六段目の勘平、Bプロでは塩冶判官でした。勘九郎さんはその反対でAプロでは塩冶判官、Bプロでは五・六段目の勘平でした。昼夜通しではないとは言え、これってよく考えると結構なハードワークですよね。どちらもかなり気合が必要ですが、どちらもニンに合ってます。菊五郎さん、梅玉さん、歌六さん、萬壽さん、魁春さん、彌十郎さん、錦之助さん、芝翫さん、扇雀さん…etc.と、とにかくどっちを見ても豪華な配役でした。松竹株式会社の本気を感じました。「菅原伝授手習鑑」も「義経千本桜」も期待しております。

 
 
 
 2階ロビーに由良之助と塩冶判官のお衣裳が展示されていました。

 
 1階17列8番のお席から見える景色です。二等席になります。前が広くて楽でした。
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今日はここ

2025-03-23 16:01:06 | 観たもの
歌舞伎座にこもっております。Bプログラムの昼夜通しです。

「忠臣蔵」よく入っています。2階のロビーで夜の部の開場待ちをしていますが、ソファはほぼ全て埋まっています。通される方が多いんでしょうね。終演時間を9時にするために、休憩時間もいつもより少ないし短いです。お客さん側も結構なハードワークとなっています。

今から孝夫さんの由良さんです。うふっ💕です。
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今日はここ

2025-03-08 20:52:59 | 観たもの
南座花形歌舞伎を昼夜通しました。いつもの三階のてっぺんです。前後左右空席だったので、荷物は隣に置いてゆっくりできました。ゆっくりしすぎて、ちょっと意識を失いましたが。二列斜め前の方も同じ席で昼夜通していらっしゃって、「あ、またお会いしましたね」ってご挨拶してしまいました。

それにしても外国のお客さんも多くて、大人ならわからなくても黙ってご覧になっているのですが、小さい子どもさんはそれは無理で、ずっと小声でお母さんに話しかけていて、ちょっと迷惑でした。南座の人も注意してましたがその瞬間だけで、効果はなかったです。南座も切符を売りたいのはわかるけど、ちゃんと静かに座ってることができるのか確認するべきだと思いました。
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猿若祭二月大歌舞伎

2025-02-28 22:36:48 | 観たもの
 「猿若祭二月大歌舞伎」でございます。“忘却の彼方”ですが、何とか滑り込みで感想などを…。夜の部→昼の部の順で見たので夜の部からです。

 夜の部の最初は玉ちゃんの「阿古屋」です。この演目かなりご縁がありまして、平成10年(1998年)の松竹座から始まって、結構な回数見てるんですよね。舞台はナマモノ、“一期一会”なので、回数は関係ないとは思いつつ、ちょっと「あ、またか」と思ったのは内緒です。

 とはいえ、玉ちゃんは唯一無二、歌舞伎座の立女形でございます。花道からの登場は素晴らしく、たった一人で歌舞伎座のお客さん全てを引き付けてしまいます。ゴージャスなお衣裳、鬘、簪は眼福、玉ちゃんの美意識が隅々まで感じられます。菊ちゃんの秩父は私は始めてでした。お綺麗なので、玉ちゃんと並ぶと“美男美女”、そういう設定ではありませんがお似合いでした。種ちゃんの岩永は初役だそうで、6年前の玉ちゃんの岩永と同じように、目の上に目が描かれていました。

 琴、三味線、胡弓の演奏はもちろん素晴らしく、「聞き逃すまい」とお客さんが前のめりになっているのが感じられます。ワタシもね、必死で聞いてたんですよ、でもね、意識が飛ぶ瞬間が何回かありました。演奏が上手すぎて、気持ちよくなるんでしょうね。ファンとは言えないこの振舞い、申し訳ございません。

 続いては菊ちゃんと七之助さんの「江島生島」です。お美しいお二人なので見た目はperfectなんですが、もひとつ“ラブラブ感”が感じられなくて…。お二人とも冷静?サラサラしているんですよね。「これが孝玉コンビならば、もっとラブラブないちゃいちゃな江島生島になったはずなのになぁ…」と思ってた失礼な客はワタシです。スミマセンです。

 夜の部最後は「文七元結」です。勘九郎さんが長兵衛、七之助さんがお兼です。お二人とも初役です。娘のお久は勘太郎ちゃんです。娘らしい娘のお役は初めてで、ご指導は久里子さんだそうです。舞踊とか結構しっかり踊っていらっしゃったので、期待して見ましたが、何か声が違う、台詞が「棒」で、ちょっと「えっ?」でした。しらたまやさんで他のお客さんにきいたら、「子役として見て」と言われました。なるほど、子役であれば、あの台詞もOKです。お話は人情噺、ほっこりと心が温まり、打ち出しにぴったりのお芝居でした。

 昼の部は「鞘当」からです。筋書を見ると、鶴屋南北の「浮世柄比翼稲妻」というお芝居の一場面で、「鈴ヶ森」も同じお芝居の一部だそうです。同じく筋書に「色彩美と様式美溢れる一幕」とあって、そういうお芝居でした。イケメン隼人クンと巳之助さんに児太郎さんが絡みます。児太郎さん、さらに成長なさってすごい身体になっているのですが。今回は立役さんの間に入るお役なので、そんなに目立ちませんが、若手女形勢揃い!みたいなお舞台だと、体格の違いにビックリします。

 二つ目は「醍醐の花見」です。この一幕に梅玉さん、雀右衛門さん、福助さん、又五郎さん、魁春さんといったベテラン勢が一気に集合されていて、それぞれひとしきり踊るだけで終わりで、何だかもったいないなぁと思いながら見ておりました。こちらのお舞台もとてもカラフルで、目で楽しむことができました。梅玉さんと魁春さんが一緒に踊られるのって初めて見たような気がします。古典のど真ん中、王道を進んでいらっしゃいますよね。

 昼の部の打ち出しは「きらら浮世伝」です。蔦重が主役のお芝居です。37年前に横内謙介さんが書かれたお芝居です。それ以来再演はなく(オファーは何度もあったそうです)、今回が満を持しての再演です。37年前は勘三郎さんが主役の蔦重で、今回は勘九郎さんです。とてもスピーディーで、退屈することなく(意識を失うことなく?)最後まで見ることができました。ただ、がなり立てるのはちょっと勘弁してほしかったです。そういう演出?蔦重のエネルギッシュな部分を表現しているのだと思いますが。一点、クレームがあって、鶴松クンが十返舎一九、上方から来た設定になっていて、変な上方言葉をしゃべるんです。そもそも「時代考証に拘らなくていい」お芝居として書かれたようなので、そんな細かいことに拘っていないんでしょうけれど。何か、上方をバカにしてる?茶化してる?みたいな感じで、普通に江戸弁でいいやんって思っておりました。

 NHK大河も何となく見てるので(ながら視聴です)、何となく「これがあれ?」みたいなことがわかりました。これからは大河を見る時に「あれがこれ?」ってなるんでしょうね。

 舞台セットは大きな歌舞伎座の舞台を目一杯生かしており、照明も綺麗でした。最後は大量の紙吹雪が舞い、お掃除大変なんやろうねと思っておりました。ロビーにまで四角い紙(雪)が落ちていましたから。

 今月、実は歌舞伎はこれだけです。上旬に松竹座へ行く予定にしていましたが、すっごく寒い時で、絶賛風邪ひき中だったので、前日になって止めました。まぁ、愛之助さんがご出演じゃないっていうのもあり、獅童さんの「封印切」もたぶんストレスたまりまくりそうな気がしたので。歌舞伎は歌舞伎座でたっぷり拝見できたので、それで良き!です。来月はいよいよ「忠臣蔵」です。楽しみです。
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今日はここ

2025-02-17 14:00:03 | 観たもの
歌舞伎座の昼の部です。「きらら浮世伝」面白く見ております。勘三郎さんに書かれたお芝居だそうですね。らしい、です。納得です。



昨日はここでした。歌舞伎座は豪華です。
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三婆

2025-02-15 22:47:37 | 観たもの
 南座の「三婆」でございます。水谷八重子さん、波乃久里子さん、渡辺えりさんが3人のお婆さんでした。八重子さんが85歳、久里子さんが79歳だそうで、何となく「見とかなあかん」気分になって行ってきました。

 面白く拝見しました。有吉佐和子さんがこの「三婆」を書かれたのは昭和36年、八重子さんも久里子さんもえりさんもご存じないと思うのですが、当て書きのようでした。八重子さんが妾、久里子さんが本妻、えりさんが妹でした。田口守さんがこの三人に振り回される番頭さんでした。こちらもニンにぴったり合ってました。田口守さん、結構好きなんです。っていうか新派が好きなんですよね。皆さんきちんと敬語が使える、日本語がきれいなのがいいなぁと思っています。

 ニンに合ったお三人の演技が素晴らしいのはもちろんですが、有吉佐和子さんの原作、小幡欣治さんの脚本がとても良いのだと思いました。破綻なく、テンポよくお芝居が進みます。全然眠くなりませんでした(って、そこかいっ!なんですが)。セットが写実的、8場面ありました。それが何回も転換されます。回り舞台があるからできるセットでした。

 
 3階11列5番という私の席からの眺めです。周りは誰も座っていません。コートも荷物も隣の座席に置けます。

 《かべす》
 
 ランチです。南座お隣の祇園饅頭のお赤飯としんこです。最近の南座の定番になっています。

 
 ふたばの豆餅です。髙島屋でgetです。やっぱり美味しいですね。

 
 仙太郎のうぐいす餅とお団子です。

 
 鍵善の焼き菓子です。三週間くらい日持ちするので、常備おやつで買ってきました。

 《定点観測》
 
 
 
 何となく春らしい明るさになってきました。
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「坂東玉三郎丈を迎えて 三島作品について聞く」

2025-02-02 22:57:02 | 観たもの
 1月29日に国際文化会館で開催された「坂東玉三郎丈を迎えて 三島作品について聞く」でございます。今年は三島由紀夫生誕100年なんです。それを記念して催されました。三島由紀夫が大好きな元・文学少女のワタクシ、そこに贔屓の玉ちゃんが絡んでくるって、これは「行かねばなりますまい!」の案件でございます。会社の会議の予定を変更してもらって駆けつけました。

 「三島由紀夫が好き」って言うと、どうしても最期のイメージが強すぎてちょっと片寄った人って思われがちなんですが、そっち方面ではないんですよね。三島の小説って日本語がとっても綺麗、キラキラしてるんです。そういうところが好きなんです。新潮文庫の三島由紀夫はたぶん全冊持っています(ひょっとしたら1冊か2冊抜けてるかもしれませんが)。イマドキの変な表紙ではなく、「三島由紀夫」と「本のタイトル」だけのシンプルな表紙と背表紙がオレンジだったものです。昔の新潮文庫ってそれぞれの作家さんごとに表紙が決まっていて、ステキでした。川端先生なら平山郁夫、谷崎潤一郎なら加山又造と決まってました。アレ、良かったと思うんですけどね。

 今回のイベントは詩人の高橋睦郎さん、著述家の中村哲郎さんと玉ちゃんの鼎談でした。司会は白百合女子大学教授の井上先生、「三島由紀夫生誕100年実行委員会」の委員をお勤めです。少々緊張気味でした。国文学なんて絶滅危惧種、こんなにたくさんの人(聴衆は200名ぐらい)が集まるってないと思われ、さらに玉ちゃんファン率高く、皆さんすごい前のめりなので、いつもと全然勝手が違うのかなぁと勝手に想像しておりました。

 定刻になり、高橋さん、中村さん、玉ちゃんが順番に登壇されました。玉ちゃんはチャコールグレー?濃いお色目のスーツ姿、ネクタイはよく見えませんでした。ワタシの席は後ろから3列目ぐらい、会場はフラットだったので、視界はほとんど遮られておりました。時々、頭を動かしてチラチラと玉ちゃんの顔を拝見しておりました。

 まず、中村さんから三島と玉ちゃんの出会いが語られました。その瞬間に立ち会われ、自ら“語り部”とおっしゃっていました。三島は昭和42年4月から国立劇場の理事となった関係で、国立劇場のお芝居を時々ご覧になっていたそうです。昭和42年6月にお父様の勘弥さんのお芝居がかかっていて、そこに玉ちゃんがお母様の勘紫恵さんといっしょに来られていたそうです。三島はたまたまその隣に座ったそうで、中村さんに「私のそばに美少年がいた」と言い残して劇場を後にされました。中村さん「誰だ?」と思って客席に確認しに行って、玉ちゃんとわかった時「なぁ~んだ、あなたでしたか」っておっしゃったそうです。その2~3週間後に、三島がまた国立劇場へ来て、中村さんに「あれは誰だ?」って聞いて、ここで初めて三島の中に玉ちゃんという存在が認識されました。その後、三島は「玉三郎はきれいだ。そばで見てもきれいだ。歌右衛門に負けない役者にしてみせる」とおっしゃっていたそうです。今回の鼎談、時々“歌右衛門”というワードが登場しました。あまり良いようにはおっしゃってなくて、「やっぱりそうなのね」って思いながら聞いておりました。あ、玉ちゃんが歌右衛門さんのことを悪くおっしゃることはありませんが。

 そして、国立劇場の「椿説弓張月」の白縫姫に玉ちゃんを抜擢します。独特のお稽古で、最初の顔合わせで、三島が戯曲を全部朗読したそうです。そのテープは残っているそうです。それ、聞きたいです。江戸時代は印刷技術もないから、役者はそれぞれ抜き書きを渡され、お稽古場に行って作者が全部読んで、その時に自分はどんなお役か、どこに出てくるのか、っていうのがわかったそうです。三島のお稽古はそれでした。玉ちゃんも作家の本読みのお稽古はそれが最初で最後だとおっしゃっていました。

 「椿説弓張月」は三島はあまり満足してなかったようです。中村さんに「良かったのは鴈治郎(二代目)、玉三郎、林与一だけだ」とおっしゃっていました。三島が思うベストな配役ってどんなんだったんでしょうね。中村さんと高橋さんは孝夫さんが出ればよかったとおっしゃっていました。台詞術が良いそうです。そうでしょう、そうでしょう。やっぱり孝玉コンビなんですよね。ってどうしても玉ちゃんと孝夫さんを結び付けたくなるワタクシ…。

 ここからちょっと演劇論、歌舞伎論みたいなお話になっていきました。玉ちゃんがお若い時に教えてもらった多賀之丞さんのお話はちょっと興味深かったです。多賀之丞さんは体にタオルとか肌肉とか巻かなくても女に見えるような着付けをされていたそうです。すごいプロ意識ですよね。玉ちゃんにもお化粧や着付けについていろいろ注意してくださったそうです。昔はそういうのが当たり前だったけれど、最近は注意するのも…って感じのことをおっしゃっていました。「今の若い世代はね…」ってこともおっしゃっていました。「あれ?三島はどこへ行った?」って思っていたら、軌道修正が入り、また三島に戻りました。よかったです。まぁ、そういう演劇論も楽しいんですけどね。また改めてお聞きしたいと思いました。

 「サド侯爵夫人」はほんと大変だそうです。とにかく台詞がギュウギュウ詰めで、玉ちゃんもルネを演じた時は、演じ終わったらちゃんとクールダウンしないと翌日出来なかったそうです。中村さんと高橋さんによれば、「サド」は上手い!って言われる役者さんが演じると、上手く出来れば出来るほど、その背後に三島が立ち上がってくる、反対に若いあまり上手くない人が演じた方が三島の台詞しか感じられなくて良いそうです。

 玉ちゃんが出演した三島戯曲は「椿説弓張月」「班女」「地獄変」「鹿鳴館(朝子ではない)」「サド侯爵夫人」「黒蜥蜴」「鰯賣戀曳網」「恋の帆影」の8本です。一番直近で平成21年歌舞伎座の「鰯賣戀曳網」になります。しばらく演ってないので、やはり今年はぜひ!」と思います。ワタシの第一希望(って誰も聞いてないけど)は「鹿鳴館」の朝子です。玉ちゃんは三島夫人から「40歳を過ぎたら『鹿鳴館』をお演りになったら」と言われたそうです。ほんと、演ってほしいです。きっと、杉村先生ばりの朝子になると思うんですけど。相手役は孝夫さんで。

 三島って「歌舞伎はこうあるべき!」っていう強い理念があって、それに基づいて戯曲を書いたそうです。玉ちゃんも三島から直接ビシッと断定的に言われたそうで、それはそれで非常にわかりやすかったっておっしゃっていました。三島はお祖母様が歌舞伎好きで小さい時から歌舞伎をご覧になっていたので、そういう古き良き時代の歌舞伎を!って思われていたのかもしれません。イマドキのアニメやゲームの歌舞伎をご覧になったら卒倒するかもしれませんね。

 昭和45年に三島が亡くなった時、玉ちゃん「結局、書いてくれないんだ」って思われたそうです。三島は歌舞伎や演劇の現状を憂えていたので、何か書くのかと期待されていたようです。でも、あの事件はかなり計画的に用意周到に進めていたようで、「豊穣の海」の最後も亡くなる数日前に原稿を渡したと聞いたことがあります。ご本人も対談で「小説も戯曲も何もプランはない」とおっしゃっていたようなので、「途中」とか「未完」とかっていうのは何もなかったと思います。三島って評論→戯曲→小説の順で上手いと言われておりまして、小説よりも戯曲のほうが良いそうです。何か戯曲を書いてくれたら大傑作が生まれていたかもしれません。

 2時間、休憩なし、ノンストップの鼎談でした。皆さん「三島が好き」という点で一致しており、三人のお話がうまくかみ合い、聞いてる側もストレスなく聞くことができました。近年稀に見る良い会だったと思います。頑張って駆けつけた甲斐がありました。

 会場の後ろに置いてあった交通新聞の司会の井上先生の寄稿の続きはコチラで読めます。今回のこの鼎談もどちらかのメディアに掲載される可能性がありそうです。雑誌の「新潮2025年2月号」が三島特集です。元・文学少女としては「買わねばなりますまい!」の案件です。
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