A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

生きている間に昔の仲間を集めて・・・・

2007-10-29 | PEPPER ADAMS
LIONEL HAMPTON ALL ATAR BAND AT NEWPORT ‘78

最近では、要職にある現役が亡くなった時を除けば派手な葬儀が減っている。あまりプライベートに仕事を持ち込むことがなくなってきた昨今、葬式も内々で済ますことが増えているように思う。本人とってみれば死んでから皆に弔ってもらうのもいいが。生きている間に生前お世話になった方々に囲まれて生涯を終える方がよほど嬉しいのではないかと思う。元気な間に「生前葬」をやって皆と楽しく人生を終えたいものだ。

有名なジャズの偉人たちが亡くなると、必ずといって良いほど“Tribute”アルバムが登場する。特に、曲も多く残したエリントンは皆が取り組みやすいのだろう
仲間や後輩たちにTributeアルバムを捧げられるのをじっと天国で見守っているとは思うが、本当は彼らも同じ気持ちではなかっただろうか。
「生きているうちにやってくれよ、それも自分と一緒に」と。

70年代の後半、有名なビッグバンドの演奏を、往年のサイドメンを集めて再現したことが多くあった。JATPの再編から繋がる流れであったのだろう。オールドファンには懐かしいものだ。いつの世にも、懐古趣味は忘れた頃にやってくる。歴史は繰り返すものだ。
ビッグバンドは永遠だ。

78年のニューポートジャズフェスティバルに参加したのはライオネルハンプトンのオールスターズ。ハンプトンのリユニオンバンドもこの年ですでに3回目の出演。年に一度の「懐メロコンサート」になっていたのかもしれない。
ハンプトンのオーケストラといえば繊細なアンサンブルワークというよりは、ハンプトンの演奏を引き立てるラフな迫力あるパフォーマンスが売り。ハンプトンの演奏の引き立て役ともいえるオーケストラだが、何故か、有名プレーヤーが数多く去来した。

クリフォードブラウンやクインシージョーンズが在籍したことでも有名だ。彼らの在籍当時は、親分の目を盗んでハンプトンオーケストラとは似ても似つかない演奏をしていたので、メンバーにとっては安定した給与を得るための割り切りだったのかもしれない。

今回のメンバーも、昔のメンバーもいれば、あまりハンプトンとは関係があったかどうか定かではないメンバーもいるが、皆、和気藹々とした演奏を繰り広げる。

“STOMPI’N AT THE SAVOY”は、ドックチーサムのトランペットをフィーチャーして軽く肩慣らし。
ON THE SUNNY SIDE OF THE STREETではハンプトンの歌も披露。
“HAMP’S THE CHAMP”が,ブラスセクションが大フィーバー。

“CARNEGIE HALL BLUES”では、オーケストラ無しで、レイブライアントのピアノの後、ハンプトンのバイブが淡々とソロをとり、段々と嵩じてきたところで終わる。
しっとりとしたこのようなバイブもいいものだ。

最後は、お得意の”FLYING HOME”。
出だしから強烈なスイングのリフアンサンブルが、否が応でもドライブをかける。
サックスセクションがソロをとるが、ペッパーアダムスの豪快なバリトンも登場。マクファーソンのアルトに続いて、アーネットコブのソロの後は、お馴染みのお祭り騒ぎに。
やはりハンプトンのオーケストラの最後はこれに限る。
ライブの盛り上げには無くてはならないオーケストラだ。

STOMPI’N AT THE SAVOY
ON THE SUNNY SIDE OF THE STREET
HAMP’S THE CHAMP
CARNEGIE HALL BLUES
FLYING HOME

Lionel Hampton (vib,con)
Cat Anderson,Doc Cheatham,Jimmie Maxwell,Joe Newman (tp,flh)
John Gordon,Benny Powwll,Eddie Bert, (tb)
Charles McPherson,Earle Warren (as)
Arnett Cobb , Paul Moen(ts)
Pepper Adams (bs)
Bob Wilber (cl)
Ray Bryant (p)
Billy Mackel (g)
Chubby Jackson (b)
Panama Francis (ds)
Producer Teo Macero

Recorded July 1, 1978, at Newport Jazz Festival
コメント
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