DRUM FLOWER / CHUCK FLORES
昨日の夜、我が家の鉢植えの「月下美人」が咲いた。
僅か数時間の命であるが、一時の妖艶な姿が殺風景な部屋に輝きを与えた。
このアルバムのタイトルも”Flower”。
奇しくもこの月下美人の写真がジャケットにあった。
仕事仲間で人の名前を覚えるのが得意な人間がいる。
彼は初対面で会って挨拶をし、名刺交換をすると、その人間をまずはほとんど覚えている。
自分は、反対で初対面ではなかなか覚えない。
「この前会ったあの人だけど・・・」と彼にいうと、会社名と名前がすらすら出ていくる。
便利なのでついつい彼に頼るとますます自分では覚えない。
まあ性格といえばそれまでだが。それなりの努力、整理術を身に付けているのだろう。
ジャズを聴いていても自分はその傾向がある。
興味を持ったミュージシャン以外は、なかなか名前もちゃんと覚えないし。アルバムのタイトルのタイトルも不確かだ。ジャケットのデザインで何となくパターン認識していることが多い。とするとサイドメンで参加している「脇役」達となるとなかなか記憶が繋がらない。
Concordで大物の復活アルバムが続いたと思ったら、またまた「脇役プレーヤー」が登場する。ドラムのチャック・フローレス。リーダーアルバムは知らないし持っていないし・・。
50年代のアートペッパーやバドシャンクのアルバムで一緒にやっていたような・・・。
あまり記憶にない。ほとんど自分の意識の外の存在だ。
分からない時は調べるしかない。
ライナーノーツを見るだけでなく、ネットで少し探ってみると、大方どんな活躍をしたかは把握できる。こればかりは便利な世の中になった。便利になるとまた覚えなくて済むということになりがちであるが。
Concordに登場する多くのミュージシャンと同様、彼は50年代はウェストコースト系のアルバムにも多く参加している。が最近はスタジオ中心とのこと。
参加したアルバムを見ると、アートペッパーの「モダンアート」のドラムも彼だった。
トシコ・タバキンのオーケストラにも加わっていたことがあるとのことなので、早速チェック。確かに、「ロングイエローロード」に加わっていた。
カーメンマクレーのバックを努めていたとのことなので、これもチェックすると「グレートアメリカンソングブック」のドラムは彼だった。
そして、LA4のドラムの席もシェリーマンに替わって努めるなど・・・・。
結構、勘所で活躍していることを再認識。結構接点も多かったのだがノーケアだった。
色々活躍している割には典型的な脇役プレーヤーなのだろう。特に、自分にとってはかなり遠い存在だった。
まあ、彼のおかげで聴き直してみたいアルバム候補が結構見つかった。
しかし、リーダーアルバムとなるとこのアルバム以外に見つからない。このアルバムは、フローレスにとって「月下美人」のようなものだ。
このアルバムは、自分のQuintetでの録音。メンバーを見るとボビーシューがいる。彼もトシコのオーケストラにいた。彼はよく知っているが他のメンバーとなると・・・・・?
「脇役」達の集りのグループなのだが、これが実にいい演奏をしている。
このアルバムを聴く限り彼のドラミングは4ビートを確実に刻むというよりは、ポリリズミックな演奏を得意にしている。リズムラインが変るだけで大分演奏の雰囲気は変る。
このアルバムでは曲も提供している。ドラマーで作曲をするというのも珍しいが、メロディックなドラミングができるのも、歌心のあるドラマーなのだかろう。
Concordでは久しぶりに、「今風(といっても70年代だが)」のストレートな演奏だ。曲もオリジナル中心。
ジャズが復活を始めた70年代の後半。スタジオを離れたライブの活動では、昔ながらのスタイルの復活に加え、こんな演奏も繰り広げられていたのだろう。
まさに、これもベテラン達が集った“New wine in Old Bottle”の一枚。
Drum Flower
End of A Love Affair
Orge Of Leadwell
Horse A Nova
I Remember Freddie
Return Of The Ogre
Dawn And Lizz
Bobby Shew (tp)
Bob Hardaway (ts,ss,fl)
Dick Johnson(Keyboards)
Bob Mafnusson (b)
Chuck Flores (ds)
Originally released on Concord CJ-49
昨日の夜、我が家の鉢植えの「月下美人」が咲いた。
僅か数時間の命であるが、一時の妖艶な姿が殺風景な部屋に輝きを与えた。
このアルバムのタイトルも”Flower”。
奇しくもこの月下美人の写真がジャケットにあった。
仕事仲間で人の名前を覚えるのが得意な人間がいる。
彼は初対面で会って挨拶をし、名刺交換をすると、その人間をまずはほとんど覚えている。
自分は、反対で初対面ではなかなか覚えない。
「この前会ったあの人だけど・・・」と彼にいうと、会社名と名前がすらすら出ていくる。
便利なのでついつい彼に頼るとますます自分では覚えない。
まあ性格といえばそれまでだが。それなりの努力、整理術を身に付けているのだろう。
ジャズを聴いていても自分はその傾向がある。
興味を持ったミュージシャン以外は、なかなか名前もちゃんと覚えないし。アルバムのタイトルのタイトルも不確かだ。ジャケットのデザインで何となくパターン認識していることが多い。とするとサイドメンで参加している「脇役」達となるとなかなか記憶が繋がらない。
Concordで大物の復活アルバムが続いたと思ったら、またまた「脇役プレーヤー」が登場する。ドラムのチャック・フローレス。リーダーアルバムは知らないし持っていないし・・。
50年代のアートペッパーやバドシャンクのアルバムで一緒にやっていたような・・・。
あまり記憶にない。ほとんど自分の意識の外の存在だ。
分からない時は調べるしかない。
ライナーノーツを見るだけでなく、ネットで少し探ってみると、大方どんな活躍をしたかは把握できる。こればかりは便利な世の中になった。便利になるとまた覚えなくて済むということになりがちであるが。
Concordに登場する多くのミュージシャンと同様、彼は50年代はウェストコースト系のアルバムにも多く参加している。が最近はスタジオ中心とのこと。
参加したアルバムを見ると、アートペッパーの「モダンアート」のドラムも彼だった。
トシコ・タバキンのオーケストラにも加わっていたことがあるとのことなので、早速チェック。確かに、「ロングイエローロード」に加わっていた。
カーメンマクレーのバックを努めていたとのことなので、これもチェックすると「グレートアメリカンソングブック」のドラムは彼だった。
そして、LA4のドラムの席もシェリーマンに替わって努めるなど・・・・。
結構、勘所で活躍していることを再認識。結構接点も多かったのだがノーケアだった。
色々活躍している割には典型的な脇役プレーヤーなのだろう。特に、自分にとってはかなり遠い存在だった。
まあ、彼のおかげで聴き直してみたいアルバム候補が結構見つかった。
しかし、リーダーアルバムとなるとこのアルバム以外に見つからない。このアルバムは、フローレスにとって「月下美人」のようなものだ。
このアルバムは、自分のQuintetでの録音。メンバーを見るとボビーシューがいる。彼もトシコのオーケストラにいた。彼はよく知っているが他のメンバーとなると・・・・・?
「脇役」達の集りのグループなのだが、これが実にいい演奏をしている。
このアルバムを聴く限り彼のドラミングは4ビートを確実に刻むというよりは、ポリリズミックな演奏を得意にしている。リズムラインが変るだけで大分演奏の雰囲気は変る。
このアルバムでは曲も提供している。ドラマーで作曲をするというのも珍しいが、メロディックなドラミングができるのも、歌心のあるドラマーなのだかろう。
Concordでは久しぶりに、「今風(といっても70年代だが)」のストレートな演奏だ。曲もオリジナル中心。
ジャズが復活を始めた70年代の後半。スタジオを離れたライブの活動では、昔ながらのスタイルの復活に加え、こんな演奏も繰り広げられていたのだろう。
まさに、これもベテラン達が集った“New wine in Old Bottle”の一枚。
Drum Flower
End of A Love Affair
Orge Of Leadwell
Horse A Nova
I Remember Freddie
Return Of The Ogre
Dawn And Lizz
Bobby Shew (tp)
Bob Hardaway (ts,ss,fl)
Dick Johnson(Keyboards)
Bob Mafnusson (b)
Chuck Flores (ds)
Originally released on Concord CJ-49