A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

ギターの魅力を思う存分・・・・

2007-06-30 | CONCORD
GREAT GUITARS / Charlie Byrd , Barney Kessel , Herb Ellis

同じ楽器でも、人によって同じ音がするとは限らない。
本来同じ音がするピアノでさえ、タッチの違いだけでまったく別の音がする。
管楽器になると、音色やトーン、息遣い、そしてJAZZの演奏でフレーズの作り方に至ると、人によってまったく違う「音」になる。
では、一番個性が出る楽器はというとギターではないかと思う。

元来JAZZではギターはリズムを刻んだ楽器。それがソロをとるようになり、楽器もアコースティックからエレキに。さらに、ROCKの世界ではギターは一躍主役に躍り出た。
それに合わせるように、その奏法も、音色も、使われ方も多様化していった。

JAZZでは、管楽器を2本、3本使うのは当たり前だ。
それぞれの楽器の音色の特色を生かしながら、ソロにアンサンブルにとその「音使い」はアレンジャーとプレーヤーの腕の見せ所である。
ところが、JAZZでギターとなるとそれを複数使うことはほとんど無い。
Rockでは、リード、リズム、ベースと役割を変えて複数使うことが当たり前なのだが。
本来、色々な音色や奏法ができるギターだからこそ、JAZZでもギターアンサンブルは面白いと思うのだが・・・・・。

そんなことを実現してくれたのが、“GREAT GUITARS”。
74年の“Concord Jazz Festival”でお披露目のグループだ。
この世界では有名な、Barney Kessel , Herb,Ellis , Charlie Byrd の3人で結成したグループだ。
今回のバックは、チャーリーバードのレギュラーグループのメンバーが努める。

それぞれのプレーヤーでタイプは違う。
KesselとEllisは白人プレーヤー。都会的な洗練されたプレーだけでなく、ブルージーな演奏も得意とする、チャーリークリスチャンの直系で、モダンジャズの創世記から大活躍した二人だ。
一方のByrdは元はクラッシクギター、そして60年代はボサノバの世界で大活躍。ジャンゴラインハルトの流れだ。
この3人が一緒にやるだけでも楽しくなる。

この3人が一緒にやる演奏のコンビネーションが実にいい。
元々が個性溢れる3人だ。ひとつの傘に収まる訳は無い。
ソロありDuoあり、そしてトリオあり。バラードありアップテンポあり4ビートあり、そしてボサノバあり。個性が絡み合った、なんとも言えない一体感だ。
そして、このアルバムは、スタジオ録音あり、そしてライブあり。
ありあり尽くしで、このグループの良さがアルバム全体に散りばめられている。
聴くほうも楽しいが、きっと演奏する方の3人も楽しかったのだろう。
それぞれのグループの活動の合間に、3人一緒の演奏の機会はけっこうあったようだ。
このアルバムの録音以降も、かなり長続きしたグループだ。

Lover
Makin’ Whoopee
Body and Soul
Cow Cow Boogie
Amparo
Outer Drive
On Greendolphin Street
Medley
(Nauges)
(Goin’ Out of My Head)
(Flying Home)

Charlie Byrd (g)
Barney Kessel (g)
Herb Ellis (g)
Wayne Phillips (ds)
Joe Byrd (b)

Recorded in 1976
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする