A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

GOODMANの名曲をBIGBANDで・・・・・

2007-06-23 | MY FAVORITE ALBUM
OPERATION BENNY GOODMAN / THE SHARPS AND FLATS featuring EIJI KITAMURA

最近聴きなおしているConcordは中間派が中心である。
このモダンとスイングの間を中間派と名づけたには、確か大橋巨泉だったはずだ。
SWINGの良さが残った、いわゆる「乗った演奏」は自分の好みである。

BENNY CATERのオーケストラを聴いたら、SWING JAZZのサウンドが懐かしくなった。
日本を代表するスイングジャズの一人者は北村英治。日本のジャズもなかなか馬鹿にはできない。
その北村英治が、ベニ―グッドマンの名曲をSWING BIG BANDをバックにして熱演。
バックを努めるのは、これも日本を代表する原信夫とシャープス&フラッツ+ゲスト。
当時のSWING派のオールスターだ。
編曲をしたのは、前田憲男、山屋清、山木幸三郎、大西修といった名アレンジャー達。

録音されたのは、1963年。Benny CaterがSWING ORCHESTRAのアルバムを残してから5年が経っていた。
世の中は、ハードバップ旋風が吹き荒れ、日本でもファンキーブームの直後。
ちょうど中学生だった自分がJAZZを聞き始めた頃だ。
スイングジャズなどはどこか片隅に追いやられていたのかも(???)。
もっとも、グッドマンスタイルのクラリネットは、他にも鈴木章二とか藤家紅二が独自の世界を作っていたので、この世界は世の中の流行には影響されずにGoing My Wayだったのかもしれないが。

北村英治の演奏はもちろんだが、このグッドマンの名曲のオーケストラサウンドが実にいい。シャープス&フラッツはオールマイティーのオーケストラだが、今回はSWINGオーケストラとしての本領発揮。
やはりレギュラーバンドの強みだろう。素晴らしいアンサンブルワークだ。
アレンジもグッドマンを意識して皆で腕を競い合ったのか、モダンにならずにスイングオーケストラの良さを引き出している。

このアルバムのもうひとつの特徴は45回転LP。
60年代に入って、ステレオ録音の音の良さを競い合ってレコード会社は色々な試みを行ったがこの「45回転LP」も一時流行った手法。
そのせいもあって録音としては素晴らしい。
ステレオ録音の技法も確立してきた60年代の中頃の録音は今でも立派に通用する。
録音技術としてのひとつのピークであったのかもしれない。
このアルバムは狭いスタジオではなく、お客を入れずにコンサートホールでの録音。バンド全体の響きの拡がりがなんともいえない。
ジャズでよくあるオンマイクの録音の良さとはまた違ったクラシックの録音の良さに似た音作りだ。
Carterオーケストラのアルバム同様、SWINGオーケストラのサウンドを最新の録音で再現している。
このようなオーケストラを聴きだすと、これはこれで病みつきになりそうだ。

Let’s Dance
Airmail Special
Stompi’n At The Savoy
Memories Of You
Don’t Be That Way
Bugle Call Rag
Rose Room
China Boy
Sing, Sing, Sing
Goodbye

Eiji Kitamura (cl)
Nobuo Hara and Sharp’s and Frat’s with Guest Players

Recorded 4 , 5 , July, 1963 at Kosei Nenkin Hall , Shinjuku , Tokyo
コメント (2)
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