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将棋名人戦の楽しみ

 森内名人に羽生二冠(現在)が挑戦する将棋の名人戦7番勝負が佳境を迎えている。ここまで3局を消化して、羽生挑戦者の2勝、森内名人の1勝だ。

 森内・羽生の両者は小学生時代からのライバルだが、羽生二冠が棋歴的に先行していたにも関わらず、森内名人が先に永世名人資格(名人通算5期で永世名人を名乗ることが出来る)を取ったため、今期名人奪取に成功した場合に永世名人資格を取る羽生の挑戦が注目されている。はっきり言うと、世間的には「羽生が永世名人でないのはおかしい」という気分から、羽生二冠の第19世名人を期待するムードが強く、森内名人はやりにくさを感じているかも知れない。また、羽生挑戦者は、名人挑戦者決定のリーグ戦であるA級順位戦を、素人目にも圧倒的な内容で勝ち抜き、今期は名人獲得に照準を絞って本気だ、というムードを醸し出している。

 ここまでの3局も、羽生挑戦者側の「動き」が目立つ。
 第1局は、後手番であるにも関わらず羽生挑戦者が優位に序中盤を進めたが、中盤戦で、無理に決めに行って(飛車切りが決定的に拙かったようだが、だとすると、その前の8六歩がおかしかった)、惜しい将棋を落とした。「将棋世界」6月号の先崎八段の解説によると「気が短くなって、えいっと魔が差したような手を指してしまう」類型的な悪手で「棋士としての継続年齢と共に多くなる事象」だそうだ。両対局者と同世代の先崎八段が、羽生挑戦者の年齢的衰えをはっきり指摘している。そうだと思ったが、やっぱりそうか。先崎八段はここのところすっかり解説がはまり役になってしまった観があるが、両対局者と同世代の一流棋士だけに、彼の解説には、さすがという説得力がある(ただし、「週刊文春」の連載エッセイは近年さっぱり面白くない。将棋指しか碁打ちがだらだらと酒を飲む話が多くネタ切れ気味だし、話の切れ味が落ちている)。だが、今期の名人戦は、羽生挑戦者がどのようなスタイルで戦うかが見所だ。
 第2局目は、羽生挑戦者が先手番で激しく動きながら、何とも複雑なねじり合いの将棋を制勝した。意外な攻め方をした(一手損してからの再度の3五歩の仕掛け)かと思うと、渋く受け(8七歩)、自陣に角を打って(1八角)から優勢を築いて、最終盤は2手連続の早逃げで自玉を絶対安全な状態にするなど、秘術を尽くして勝った。特に中盤は意外な手の連続で、ネットの中継を見ていて、さっぱり分からなかったが、どうやら複雑なねじり合いで、読み比べを続けるような、羽生二冠の若い頃の路線で勝負することにしたようだ。仮に、自分も読みのスピードや注意力が若い頃よりも落ちているとしても、相手も同じ年齢なのだから、局面を複雑化して、ここで勝負するのが有利だと考えたのだろうか。
 第3局目は、先手番の森内名人が素人目にも圧倒的な優勢を築いたが、これが終盤で大逆転した。深浦王位によると「50年に1度の大逆転」だそうだが、これは何度見返しても(パソコンの画面で数回見たのだが)どうして逆転したのか分からない。直接的には森内名人の見落とし(終盤の8六桂が開き王手になることの)ということだろうが、羽生挑戦者がそのしばらく前に指した4二角あたりから妖しい雰囲気が醸し出されている(なるほどこんな風に指すものかという手だが、真似はできそうにない)。相手の間違えを直接狙った訳ではないだろうが、どこで間違えやすいか、将棋の手と同時に相手の心理も読んでひっくり返すような羽生二冠の怖さが見える。劣勢の中盤戦での信じられないような辛抱(7二歩や4四銀など)も含めて、ネットの解説に「羽生四段の頃を思わせる」というような秀逸なコメントがあったが、執念で逆転した将棋だった。
 森内名人が桂得した時点では、駒落ちで言うと角落以上の差が付いていたはずだが、羽生二冠はこれをじっと耐えて勝負に持ち込んだ。実質的には、故升田幸三氏の「名人に香を引いて勝つ」以上の偉業かも知れない。優勢な側がいかに優勢とはいえ、将棋では(たぶん将棋に限らないと思うが)、勝ちを「決める」時が難しいので、間違えることがある。
 尚、細かい話だが、戦型的にはこの第三局の序盤戦に大きな興味を覚える。序盤の森内名人の「攻めてこい」と言う4五銀に対して、後手側から仕掛けが成立しないとすると、相懸かりの将棋はかなりの制約を受ける。私は、学生時代、後手側に近い構えから攻めるのが好きだったが、相手の下段に飛車が居て、飛車側の金が動かずにいる構え(飛車を目標に3九角と打てない)は、攻めてもなかなか上手く行かなかった印象がある。あれで後手側が上手く行かないとすると、封じ手の5三銀では6四歩だった(次は、6五歩と仕掛ける)のかも知れないが、それでもダメなら(攻めが軽いし、先手ががっちり受けているところなので、後手が優勢にするのは難しそうだ)、超序盤の4一玉が疑問手なのだろうか。もちろん私がいくら考えても結論が出るはずはないのだが、この将棋の序盤は、盤上に表れなかった変化を含めて興味がある(朝日、毎日の観戦記と「将棋世界」が待ち遠しい)。それにしても、この将棋の先手番の森内名人の構想は素晴らしかった。

 以前にもこのブログで書いたことがあるが、近年の羽生二冠は、「現代の将棋はいったん劣勢になると逆転は難しい(だから、私を相手に劣勢になったら、早く諦めなさい)」という暗示を、主に若手に向かって発する番外戦術を使っているように見える。経験値は劣っても、無心に読んで、手が見えて、しかも頭脳に体力があって、なかなか諦めない若手世代に脅威を感じて、彼らに(羽生二冠側に都合のいい)先入観を植え付けようとしているのではないか、というのが、私の推測だ。何といっても、先の手が見えるどうしの将棋は、どこかで、「相手に先に諦めさせて勝つ」ゲームになる。可能性があると思いながら考えるのと、これはダメなのだろうと思いながら考えるのとでは、戦力・結果に大差が付くはずだ。これは、羽生二冠が意識的にそうしているのではないとすると、失礼な推測なのだが、第三者的にはそうも見えるということで、アマチュアの将棋の楽しみ方の一つとして許して貰えると有り難い。
 かつて大山名人が、若手棋士にコンプレックスを与えるべく、盤上(たとえば優勢な将棋で「なぶり殺し」的な勝ち方をするとか)・番外(一五世名人を名乗って「大山名人」と呼ばせるなど)で、様々な心理的勝負術を繰り出していたことが指摘されているが、タイプは異なっても、羽生二冠が同質の戦術を使っていると思うのだ。この点は、「決断力」という羽生二冠の著書を引き合いに出して、米長将棋連盟会長に訊いてみたことがあるのだが、「羽生も引退したら、別の勝負論の本を書くでしょう」とはぐらかされてしまった(森下千里さんが一緒にいたので、それどころでは無かったのかも知れないが)。
 しかし、今期の名人戦では、近年のプロパガンダを自ら否定するような勝負術を羽生二冠が見せてくれている。だから、今年の名人戦は目が離せない。第4局は、5月20日、21日で羽生挑戦者が先手番だ。

 完全な余談だが、第三局の数日後にスティーブン・キング原作の「ミスト」という映画を観た。「敵」となる異生物の出来が今一つだが、人間の心理の面白くも怖いところをよく描いた傑作だ(因果応報のバランスも良くできている)。この映画のラストシーンは、原作と異なり、且つ原作を超えているらしいのだが、このラストでも、「諦めてはいけない」ことがよく表れている。こちらは、将棋ファン以外の方にもお勧めできる。
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コメント
 
 
 
余談ですが・・・ (喜八)
2008-05-14 21:35:18
こんばんは。
山崎さんのご本では「余談だが・・・」の部分が特に面白いですね(笑)。
先日『ファンドマネジメント』を読んでいるときに気づきました。
 
 
 
はじめての投稿です (木星)
2008-05-15 00:03:24
山崎さん、そしてコメンテーターの皆さん、はじめまして。いつも楽しく拝読しております。

投資を今年の頭よりはじめまして、それこそたくさんの書籍やブログを巡って、最近こちらにたどり着きました。

エントリーの文章だけでなくコメントのやり取りも相当数閲覧させていただき、正直な感想としてはかなりびっくりしています。どうびっくりしたかはいずれ・・・ということで。

さて、実は私も少し将棋を指します。羽生さんとは面識がありませんが、森内さんとは彼が小学生時代に同じ教室で学んでいたこともありました。もちろん彼が私を覚えていることはないと思いますが。

そういった経緯や彼が若い頃、羽生、佐藤といったところがガンガンタイトル戦を争っている時に一人だけ蚊帳の外にいたことを思い出すと、森内さんにがんばってほしいような気持もあります。

また、確かに羽生さんに永世名人の資格をとってもらいたい・・というかとるべきだとも感じるので複雑ではありますが。

最近はプロの棋界とはご無沙汰なのであまり詳しくはありませんが、歴史に残るような勝負を期待したいです。

山崎さんとはそうだなぁ・・・どっかの大会か社会人リーグみたいなところでお会いできると嬉しいですね。お忙しいこととは思いますが、ぜひともご参加ください、対局できることを楽しみにしておりますので。
 
 
 
Unknown (SD)
2008-05-15 03:46:19
第3局はすごい勝負でしたね。

羽生二冠はどんなに劣勢でもあきらめない。この姿勢を学びたいと常々思っていました。自分の終盤力を信じきっていないとあそこまで勝負強くなれないです。

ところで、山崎さんはコンピュータ将棋についてどうお考えですか?
洒落にならないくらい強くなっているらしいですよ。下位の棋士は1万円程度の将棋ソフトでもやばいという話がちらほら聞こえてきます。
このままいくとA級棋士も勝てなくなる時代がくるのは間違いないので、将棋界の将来は暗いかも知れません。そうなったら残念でなりませんが、これも時代の流れでしょうか。
 
 
 
Unknown (観戦記者・剣)
2008-05-15 14:51:33
いつも楽しく拝見しております。
山崎さんのお名前は将棋部時代、諸先輩方が古豪新鋭戦で獲得された将棋盤の、裏の署名でいつも目にしておりました。

瑣末なことで大変恐縮ですが、第1局の羽生さんの△8六同飛は悪手ではありません。最善手でもありませんが、これはこれで一つの立派な選択だったと思います。
先崎さんは感覚的な物言いで持論を展開していますが、感想戦にも立ち会っておらず、あくまで想像の産物にすぎません。
羽生さんも森内さんも、感想戦やその後の取材で飛車切り以後も後手が有望だった可能性が高いと認めています。
山崎さんの、ますますのご活躍をお祈り申し上げます。
                   
 
 
 
現役棋士の観戦記 (山崎元)
2008-05-15 15:30:14
観戦記者・剣さま

ご教示まことにありがとうございます。

8六同飛でも優勢、というのは、重要なご指摘ですね。すると後の先手4四歩に対する応手辺りに敗因があるということでしょうか。

いずれにしても、プロの将棋や囲碁は、観戦記の内容によってすっかり別のものに見えます。私は正直なところ、指しやすそうな局面から無理に決めに行った8六同飛が、作戦選択上も優劣善悪の上でも、「悪手」かと思っており、先崎氏の解説文になるほどと思っていました。

先崎氏の文章が「感覚的な物言い」だとすると、彼は、一足先に衰えた(戦績的には明らかに衰えていますね)自分の経験・感覚を羽生挑戦者に投影した、と読むことが可能になります。先輩棋士に対する観察から意見を形成した可能性も、もちろんありますが、文中にもあるように、自身の「苦い思い出」に基づくものだと読むのが自然でしょう。

こう考えると、現役の棋士が観戦記を書くというのは、なかなか恐ろしいことだ(自分の感覚を自分の言葉で晒すことになるので)とも言えそうです。
 
 
 
Unknown (yuta)
2008-05-16 20:42:59
普通は、8六同飛の後は羽生優勢に展開する1手でなければ悪手だと思います。

第三戦の戦局では、羽生さんの駒組みが、明らかに変だった。森内名人は、昨年の対郷田戦の第六局の大ポカもあったので驚いています。
明日の、囲碁将棋ウィークリーで第三戦の解説がありますね。
 
 
 
盤外戦術? (羽生ファン)
2008-05-16 22:48:42
>近年の羽生二冠は、「現代の将棋はいったん劣勢になると逆転は難しい(だから、私を相手に劣勢になったら、早く諦めなさい)」という暗示を、主に若手に向かって発する番外戦術を使っているように見える。
・・・・・・・・・中略・・・・・・・・
なかなか諦めない若手世代に脅威を感じて、彼らに(羽生二冠側に都合のいい)先入観を植え付けようとしているのではないか、というのが、私の推測だ。

さすがにこれは穿った見方というものではないでしょうか。

1)20代の頃の羽生二冠のインタビューを観てみると、彼は将棋を「頭脳スポーツ」と位置づけており、それまでの世代(例えば坂田三吉)が何かにつけて将棋に人生を投影しようとしたのとは一線を画している。
最近においてもチェスにも熱心に取り組んでいるところからしても、彼は純粋に真理を探求するタイプで、盤外戦術とは遠いところの人間ではないか。

2)序盤の研究に関しては、若手連中のほうが「時間」「記憶力」「研究会の量」等の面で有利。つまり序盤においては、羽生二冠のほうがやや不利ではないか。

3)第一、今現在、将棋界をリードするのは羽生世代でこれより下の世代は未だ羽生世代を脅かすに至っていない。例外は渡辺竜王ぐらいか。

何よりも、羽生二冠ほどの棋界を代表する棋士に盤外戦術などという姑息な手は使って欲しくない、それが羽生ファンの想いです。
 
 
 
そういえば。。。 (Unknown)
2008-05-18 00:46:41
30年程前の本ですが、「東大式将棋必勝法」なる本に共著者として山崎様の名前が掲載されているのを発見しました。

実は、この本が山崎様の処女作(共著ですが)だったのですね。
 
 
 
頭脳スポーツ (ぎんえもん)
2008-05-18 22:03:54
山崎さんの言われるような勝負術を羽生さんが活用している事は、考えづらいという意見なのですが、羽生さんが将棋を頭脳スポーツと発言したこと自体は、スポーツという語感が若い人(20代)に有利な競技という印象を与えてその当時の羽生世代にプラスになったのでは、ないでしょうか。
結局、今現在も羽生世代が強いので若い棋士の方が活躍しやすいとは言えなくなってしまいました。
最近の羽生さんは、曲線的な手を多用しているようにも見えますが、将棋の最新の研究が混沌としてきた状況に対応しようとしていると言うことではないでしょうか。
あまり勝負術を感じている人は少ないような気がします。
 
 
 
第4局は? (歩のえじき)
2008-05-22 23:01:48
山崎元様

こんにちは。はじめまして。私は初段程度の弱い将棋ファンです。
山崎先生は昨日終わった名人戦第4局をどう見られますか。
私はインターネットで見ていましたがお互いの辛抱合戦だったのかなと感じました。それで森内名人が辛抱しきれずに攻撃したら羽生さんの術中にはまってあっさり負けてしまったのかなと。
でも途中で奇妙な手順が出てこれはこの二人にしか指せない将棋なのかとも思いました。
辛抱しきれずに攻めてしまったというのは森内さんは心のどこかで第3局の敗戦を引きずって焦っていたのでしょうか。
山崎先生の見方は如何でしょうか。
 
 
 
私も第4局は? (きゃさりん)
2008-05-22 23:41:38
いつもブログ拝見させていただいていましたが、山崎様が東大の将棋部でならしていたことは存じ上げませんでした。将棋好きの私としては、非常に玄妙で難解であった名人戦第4局の山崎様のご感想、ご見解をぜひ聞かせていただきたいです。お忙しいとは存じますが、なにとぞよろしくお願いします。
 
 
 
第4局の感想 (山崎元)
2008-05-23 03:18:49
一言で言うと、何とも難しい将棋でした。プロの将棋は常に難解ですが、本局はその中でも特別でしょう。特に、40手、41手目の1筋の端歩の付き合いなど、何の意味だったのか、さっぱり分かりません。

あるところまでは(特に後手が)手得を主張していたのに、あるところから、相手にマイナスの手を指させるために手損したがっているような、不思議な将棋になりました。

手の流れの印象を言うと、森内名人は9筋の端を詰めているのだから、38手目に自陣に角を打ってまで攻め手を作ろうとしたのが意外でした。角は6四にいつでも直接打てるので、6三銀、7三桂、8五歩といった形を先に作ってからで良かったのではないでしょうか。その後に角を自陣に打って手が出来るかどうかが問題ですが、3七に桂を跳ねさせてから6四角と打って、8筋で歩を換えに行くような方針でどうでしょうか。角の睨みで先手の右翼を牽制しつつ、7五歩、7四銀、6三金、と圧力を掛け、7六歩から8五桂を切り札にして、羽生挑戦者が右翼から手を作りに来るところで技を掛けるような展開が狙いです。

また、後手は上部が厚かったので、私なら52手目の7五角では6六歩、同歩、6五歩・・・、或いは6六歩、同銀、6五金などと、角の睨みを生かして、玉頭戦に持ち込むことを考えそうですが、こちらの方向でも、自分から動くとダメな将棋なのでしょうね。もっとも、「私なら」などと言っても、私レベルのへぼ将棋では、こんな形まで組み上がりませんね。

何れにしても、森内名人の9筋の位が生きない展開になりました。

結果的には後手の3五歩の仕掛けが無理だったのでしょうか。森内名人は「暴発した」と仰っているようですね。飛車を2七で取らせた辺りから後は、随分あっさり決まりました。森内名人は、千日手狙いでも良かったのではないでしょうか。千日手になって、超早指しの名人戦も一局見てみたかった感じがします。

今回のシリーズでは、羽生挑戦者が、時間を僅かに優位に残しながら、難しい場面を森内名人にたくさん考えさせるような展開で、昔の羽生-森内戦のムードを感じます。

近年、森内名人が羽生挑戦者に対する戦績を改善するにあたっては、終盤まで時間と頭のスタミナを残す作戦が奏効していていたような印象があるのですが、本シリーズでは、これが、元に戻ったように見えます。

何はともあれ、第5局が楽しみです。戦型予想は難しいところですが、森内名人は大優勢だった第3局の序盤で行くのが自然に思えます。羽生挑戦者は、これを避けてゴキゲンで行くのでしょうか。
 
 
 
コメントありがとうございます (きゃさりん)
2008-05-23 08:51:10
山崎様、お忙しいのにコメントありがとうございます。やっぱり、だれがみても難解だったんですね。専門誌での検討が待ち遠しいです。
 
 
 
ご無沙汰してます☆ ((み~み))
2008-05-23 10:40:03
以前、五反田から横浜に移転したBAR○○○で、
ご一緒させていただいた事があります。

山崎さんのブログを見つけて、懐かしいな~と
ついつい、コメント送ってしまいました

ちなみに、私のの仕事内容は、経理補助でした
良く山崎さんにの話しなど伺い参考にしていました

山崎さんがTVに出演されていると、同期の子からがきて、とくダネ!を見てビックリでした

変わられてないですね

むしろ、素敵です

今の私は、近くの会社に勤め、仕事をしているフリをしながらEトレ画面を立ちあげて株価チェックの日々です 
(楽天証券でなくてすみません・・・)
損切り、ナンピン、塩漬け・・・
なかなか、株って難しいですね

山崎さんの、ますますのご活躍をお祈り致します
飲み過ぎ お体ご自愛下さいね
 
 
 
では第5局は・・・? (香車好き)
2008-05-29 22:28:21
山崎様
市井のいち将棋好きとして面白く読ませて頂いています。羽生氏が大山氏と同種の心理戦を繰り出している事など面白い分析ですね。
さて来週の第5局はどういう結果になると山崎様は予想しますか。このまま羽生永世名人誕生でしょうか。それとも森内名人が土俵際で踏ん張るでしょうか。また戦型はどうでしょう。
森内氏もトッププロとして必死に指しているのですからアマチュアが無責任にあれこれ言うのが失礼なのは判っていますが、やはり羽生氏の方が「華」があるような気がします。羽生氏の話は内容も独自の言葉の選び方も素人にとって端的に面白いです。森内氏もファンと将棋界の事を色々考えてはいるのでしょうし多分誠実な良い人だろうと思いますが。
その辺りも山崎様の御意見をお聞きできればと思います。
 
 
 
Unknown (山崎元)
2008-05-31 14:53:32
香車好き様

第5局は森内名人先手なので初手2六歩と予想します。羽生挑戦者の選択は一手損角替わりから腰掛け銀模様でしょうか。勝敗予想は先手なので森内名人ノリです。

投資の世界の研究を参考にすると、「好調」とか「いい流れ」と見えるものの多くは観る側の錯覚で、もともとの確率(たとえばバスケット選手のシュートの成功率)から見て、十分に起こりうる偏りなのだそうです。つまり、森内名人の対羽生戦の場合、先手番での勝率を尊重するのが、正しい賭け方(賭けるなら)となります。

ただし、森内名人は、メンタル面ではかなりキツイでしょう。後がない星勘定ということもあれば、第三局の逆転負けも引きずっているでしょうし、世間が明らかに「羽生永世名人」を待っています。

しかし、森内名人は、順位戦の勝率が突出していいはずであり、つまるところ、プレッシャーに強いという意味では、現在、最右翼の棋士ではないでしょうか。シリーズを簡単に終えるのはもったいないということもあり、第五局は、森内名人を応援します。



羽生さんの「華」というのは特別なものではないでしょうか。現代の日本人が誇りに思うことができる「頭脳のスター」です。「頭脳」というものの素晴らしさを、彼ほど端的に印象づけることに成功した人は思い当たりません。

大山、升田、中原、谷川の何れの先輩棋士の何れも、羽生さんのスケールには及ばないというのが私の印象であり棋士評です。

何と言っても勝率が凄いこと、イノベーションの数が多いこと、戦型を何でもこなすこと、同世代を強くすることに貢献したこと、「羽生の頭脳」シリーズの傾向効果、等々、棋士としての実績は図抜けています。それに、何よりも、一局、一局、どんな指し方をするのかが羽生さんほど楽しみな棋士はいません。

先輩名人達は、偉大でしたが、何れも「将棋」という伝統的な世界の「枠の中」を感じさせました。しかし、羽生さんが将棋を語ると、「ゲーム」として一般化された視点で語っているように聞こえます。

ところが、それでは羽生さんは純粋なゲームプレーヤーで、勝負の駆け引きのようなものとは無縁の人なのかというと、それも違うような気が、私はしています。盤面以外の場所でも、彼は、気付きにくい方法でライバル達を迷わせたり、コンプレックスを与えたりしているように思うのです。(大山名人的な対局中の駆け引きは感じません。しかし、ある種の対局については、「病的」の一歩手前ぐらいの集中力を感じます。今のところ、単純な集中こそが最大のプレッシャーを与えているようです)

たとえば、この頃はおっしゃらなくなりましたが、終盤戦は数百通り(800通り、だったかな?)にパターン化できるというようなことを昔言っていたことがありました。「羽生さん(君)なら、そこが分かったのかも知れない」と思って、いろいろと自分でも考えてみて、結局良く分からず、しかし、自分が羽生さんを恐れていることだけは良く分かったというようなライバルが存在したのではないでしょうか。

何れにせよ「つるん」としたゲームの天才にはどどまらない、人間臭い頭脳の格闘家としての側面を持っていると思います。もちろん、この点も羽生さんの大きな魅力です。

ただ、勝負師・羽生善治の本当に面白いところはこれからでしょう。読みも速ければ、頭脳のスタミナもあって、諦めない、若手がぞろぞろ出てきたときに、彼らとどう戦うのか。これは、多いに興味があります。



森内さんは、残念ながら直接お会いしたことがないのですが、極めて素直で且つ頭脳明晰ないい人なのではないでしょうか。表面に表れる現象としては、勝っても負けてもコメントが率直な点が将棋ファンとしてはありがたいところです。対局の姿も美しいですね。

実際問題、勝負を業とする人を友達にするというのは大変なことでしょうが、友達になりたい人という意味では、断然、森内さんです。誠実、率直に加えて頭がいいわけですから、打てば響くように会話が弾むはずで(こちら側のレスポンスに問題が生じそうですが、たぶん「会話の駒落ち」もうまく指してくれるでしょう)、あんな友人が居たら、さぞ楽しいだろうと思います。

仮に、彼が友人だとしたら、現役引退後に聞いてみたい話が幾つかあります。彼なら、教えてくれるのではないか、と期待させるものがあります。

あるいは、妹や娘を嫁がせたい相手としても、棋士の中でベスト・チョイスは森内さんではないでしょうか(もう奥さんがいらっしゃるので、実現性はありませんが、人物を評するたとえとして)。

前述のように森内さんはプレッシャーが掛かるはずの順位戦と名人戦で特に強く、18世名人として大棋士の系列に並べても何ら違和感はありません。すんなり頷けないものがあるとすれば、それは、羽生さんの存在感が大きすぎるのでしょう。

想像するに、森内さんは、羽生さんと競ってきたことで強くなった面があり、そのことのプラス面は、羽生さんの蔭に隠れがちなマイナス面よりも、大きいと理解されているのではないでしょうか。もちろん、羽生さんだけが偉かったというのではないのでしょうが、こう見える点でも、羽生さんは偉大です。

森内さんの羽生さんとの勝負に関しては、終盤に時間を残すようになってから森内さんの勝率が改善した印象がありました。序盤に根を詰めないで、勝負は終盤でゆっくり付ければいい、というような、頭脳のスタミナを残した戦い方をすればいいのではないでしょうか。

今シリーズでは、ペースを合わせて、相手に時間を使わせながらも、僅かに時間の優位を残す羽生さんの時間マネジメントの上手さが目に付きます。
 
 
 
羽生の頭脳 (ぎんえもん)
2008-06-01 22:23:33
山崎さんは、羽生さんの勝負術(がある)という意見ですが、僕は羽生さんは『今までの勝負術のようなものはこれからは通用しないんだよ。』という主張をしていたような気がします。
例えば、羽生の頭脳という本はアマチュアよりもプロの方が熱心に読んだんじゃないかという本ですが、画期的だったのは、包み隠さずその当時の序盤の優劣の考えを発表したことではないでしょうか。
羽生さんの敗戦では結構この本の定跡に挑戦された戦いがありますので、損している部分もありますが自分の土俵に引きづりこんだという意味では羽生時代を作った一因だと思います。
終盤の強い棋士はどうしても序盤がおろそかになる傾向があり羽生さんもどちらかというと終盤の棋士だと思うんですが、みんなが序盤の研究に一生懸命になったというのは、第一人者の羽生さんの姿勢に負うところ大だと思います。
結局、最近は序盤だけじゃないということになってきていますが。
 
 
 
Unknown (山崎元)
2008-06-02 11:53:27
ぎんえもん様

こんにちは。

確かに「羽生の頭脳」は画期的でしたし、羽生さんの「将棋は技術だ」という主張には、以前の世代の勝負術をを一蹴する勢いがありました。

それに、何と言っても、大きな勝負でも、新型・新手に挑んで、勝負と創作を両立させてきた実績には、少なくとも、羽生さんよりも上の世代の棋士たちも、口に出さないまでも、「かなわない」と思ったのではないでしょうか。(「羽生君よりも私の方が上かも」と自分で本気で思う可能性・実績・神経があるのは、中原名人くらいのものでしょう。加藤一二三さんは、羽生さんのファンのようですし)

敢えて言えば、「羽生の頭脳」的アプローチにも心理的効果がありましたが、上の世代に対する精神的な優位は、割合自然に構築できたと思います。将棋は傾向として若い方が有利なゲームですし、勝ち負けの世界では、いつかは、若手に抜かれます。問題は下の世代との戦いでしょう。

若手に、じっくり構えて、終盤には粘りまくる、というような指し方をされると、さすがの羽生さんでも、持て余す時(年齢)が来るのではないでしょうか。

羽生さんの著書「決断力」は将棋は逆転の多いゲームだと一方で書きながら、一方で、優勢な将棋を勝ちきる技術が進歩したので序盤で不利になるとダメだ、と書いてある、ある種の矛盾がある本ですが、後者のメッセージは、序盤研究への熱意を示しつつも、なかなか諦めない「鈍い」若手(の登場の可能性)に対して、「悪くなったら、早く諦めなさい」と言っているように思えます。もっと若い頃の渡辺竜王のような棋士がぞろぞろ出てくると、羽生さんとしても大変でしょう。まあ、若手の「鈍感力」への対策であり予防的駆除です。

上の世代に対しても、下の世代に対しても、羽生さんが本人も意識するような勝負術を露骨に使っているようには思わないのですが、無意識のうちにも、相手が羽生さんを恐れるように、端的に言って、早く諦めるようにプレッシャーを掛けるような方向に、なにがしか言動が傾いているのではないか、というのが私の印象です。

(私は、プロの将棋には、純粋な技術比べと共に、「相手に早く諦めさせる」心理的な格闘技の側面があると思っています。)

日常的に勝負を争っている訳ですから、羽生さんとて、意識的・無意識的を問わず、自分に有利な言動をしているのではないか、と思うわけです。

そして、もちろん、これが悪いことだとは、私は、少しも思いません。羽生さんの巨大な魅力の有力な一部分ではないでしょうか。

 
 
 
プロフェッショナルの流儀 (羽生ファン)
2008-06-04 16:54:58
> たとえば、この頃はおっしゃらなくなりましたが、終盤戦は数百通り(800通り、だったかな?)にパターン化できるというようなことを昔言っていたことがありました。
・・・・・・・・・中略・・・・・・・・
しかし、自分が羽生さんを恐れていることだけは良く分かったというようなライバルが存在したのではないでしょうか。

この言葉を羽生さんがおっしゃっていたのは、七冠を達成する以前の話だと記憶しております。
だとすれば、羽生二冠は自らが追う立場でありながら、将来、迫りくるであろうライバルに対して盤外戦術を使っていたことになり、羽生二冠が盤外戦術を使っていたという意見は、私にはやはり不自然に思えます。

世の中の産業は「頭脳労働」へとシフトしつつあります。
こうした流れ中で、一般の人が純粋に頭脳の力だけで生計を立てる棋士にヒントを得ようとしており、また、最近の羽生さんはその期待に何とか応えようとしているように思えます。
実際、NHKのプロフェッショナルの流儀という番組で、昨年、視聴者から最も支持の多かった言葉は羽生さんの言葉だそうです。

一般に、芸事というのは「芸の上の者が下の者の実力を評価するのは可能だが、その逆の芸の下の者が上の者の実力を評価するのは困難である」と言われています。
羽生さんの将棋に取り組む姿勢や彼の情報発信の真意は、私たち凡人に思いもつかないところにあるように思えます。
 
 
 
Unknown (山崎元)
2008-06-05 03:49:27
羽生ファンさま

こんにちは。コメントありがとうございます

念のため申し上げておきますが、私は、かなり熱烈な羽生はファンです。(十数年前に、投資の本を書いたときにも羽生さんに言及しています)

最終的には、羽生さん本人に確認して貰うよりない問題ですし、ご本人の仰ることをどのくらい信じていいかという問題もあるのですが、羽生さんを含めて、上昇過程にあっても、勝負師の発言は、同業者を意識したものであることの方が、十分自然ではないでしょうか。早い話が、自分が新しく分かったことがあっても、同業者への影響を意識しないなら、黙っている方が勝負の上では得でしょう。

当時、羽生さんの才能や言動によって、おのれの才能を振り返って、密かに傷ついた棋士は多かったのではないでしょうか。

言動の部分で、羽生さんがどの程度自覚的だったかどうかは分かりませんが、同業者への影響を全然意識していなかったということはないのではないかと、私は想像します。(意識していないとすれば、かなり鈍感でしょうし)

しかし、何度も強調しますが、そうした盤外での攻撃性(結果的なものであるとしても)があったとしても、これは、羽生さんの価値を落とすことにはならないと思います。

サッパリした顔をしながら、実は、それなりの攻撃的衝動も計算もある、という人物像の方が、人間としても勝負師としても、むしろ魅力的だと思うのですが、どうでしょうか。

もっとも、この問題の最終的帰趨は、どうしても羽生さん本人が握っているということになります。

いずれにしても、私は、誰の将棋よりも羽生さんの将棋が楽しみです。

尚、NHKの「プロフェッショナル流儀」の羽生さんの回の録画は私もDVDで持っていますが、あの回は、羽生さん自体が対象として非常に魅力的でしたが、ホストの茂木さんの質問がつまらなくて、「もったいないなあ」という印象が拭えません。
 
 
 
有難うございます (香車好き)
2008-06-05 16:30:54
山崎様
先般は私の稚拙な質問にも丁寧に御回答下さり有難うございました。山崎様の予測通り森内名人の初手は2六歩でしたね。
「将棋世界」誌を読んだら阿久津・橋本両若手棋士の順位戦予想対談が出ていてこれが面白かったのですが、山崎様は読まれましたか。この両棋士のみならず実力ある若い人にはずけずけと率直な発言をして欲しい物だとファンとしては思います。
 
 
 
名人戦第5局1日目 (山崎元)
2008-06-06 01:49:05
森内名人が先手の第5局は、ほぼ予想通りの出だしとなり、その後も、私が「森内名人には、こんな風に指して欲しい」と思う通りの展開が、時間の使い方も含めて、殆ど全て実現しました。

封じ手直前の先手7五歩は少々意外でしたが、ここでこれ以上手を進めると方向が決まるので、これ以上は手を進めにくい羽生挑戦者が、2時間近く時間を使って封じる展開になりました。ここまで、羽生挑戦者は森内名人よりも幾らか時間を残す展開でしたが、今回は、森内名人が時間の上で優位を持って2日目に進みます。

封じ手の予想は後手8四角ですが、森内名人側が主導権を持っていることと、羽生挑戦者の金銀が出遅れていること、特に2二銀の壁形が悪いことなどから、形勢は僅かに先手有利かと思っています。

ただ、森内名人が一方的に攻めて一気に決めるのは難しいでしょうし、攻めの反動があるでしょうから、簡単には決まらない将棋になるような気がします(ここで時間の余裕が生きてくるような気がします)。何れにせよ、2日目が楽しみです。
 
 
 
橋本・阿久津両氏の順位戦予想 (山崎元)
2008-06-06 02:09:42
香車好き様

「将棋世界」の順位戦予想対談を読みました。これは面白いですね!老若を問わず、勝負事では、このくらいの元気はあっていいと思います。

一方、「千駄ヶ谷市場」で、先崎九段は、この対談について「棋士が棋士のこと、特に強弱についてのデリケートな部分について評論するのは、決して格好いいことではないということは分かっていてほしいものである」と、かなり重々しく批判しています。会社でいうと、古手の中間管理職が若手社員を叱るような趣です。

先崎さんの意見にも一理あると思うのですが、私は、橋本・阿久津の両人のサービス精神と元気さを買います。

しかも、「中間離職」と「若手社員」が、現在は、B級2組という同じクラスで並んでいるところが、なかなかイタいところで、たとえば、先崎さんが同世代の羽生さんや佐藤康光さんと同クラスのA級にいると、それこそ「格好いい」のですが、現実はそうなっていません。

こうなると、かなり先ですが、B級2組の8回戦で先崎・阿久津戦が組まれているので、この対局に大いに注目したいところです。気分的には、どちらも負けられない一局です。願わくは、両人とも、昇級争いに絡む状況で、この決戦を迎えて欲しいものです。
 
 
 
名人戦第5局 (山崎元)
2008-06-07 14:23:03
第5局は、森内名人の勝ちとなりました。

専門的には難しい局面があったのかも知れませんが、先手を持った森内名人が主導権を取り、そのまま積極的な指し方で有利を拡大し、局面でも、時間でも(←これが大事)一度も不利にならずに、かつ終盤も震えることなく、堂々と押し切りました。

もちろん素人の意見ですが、森内名人は、こう指せばたぶん勝てるだろうというような、是非こう指して欲しいというような将棋(戦型と指し方の両方)を100%実現してくれました。

カド番が続く第6局が羽生挑戦者の先手なので、森内名人にとって苦しい状況にはちがいありませんが、少なくとももう一局、二人の名人戦を見られるというのは喜ばしいことです。
 
 
 
またも有難うございました (香車好き)
2008-06-12 16:16:35
山崎様
またも私の詰らないコメントに丁重な御返事を有難うございました。将棋世界の阿久津・橋本両若手対談は面白く且つ元気があって良かったのですが、その後再度読み直して一つ引っ掛かる所がありました。それは橋本七段が、昨年の順位戦で何度も負けたのは相手が弱かったからだと発言していた個所です。負けは負けなのに何を云っているのだろう?と思いました。橋本七段らしい潔さが何故かこの発言にはなく、正直聞き苦しく感じました。また山崎様の御指摘を受けて先崎八段の「千駄ヶ谷市場」も読みましたが、正直違和感を禁じ得ませんでした。何故なら先崎さんも若い時に他の棋士の強弱を色々と論評していた筈だからです。今も私の本棚の奥に「一葉の写真」という先崎さんが21歳のときに出した本がありますが、そんな話が幾つも出てきます。と云いましても私は割と先崎さんは好きな棋士なのでまた復活して昇級して欲しい物だと願っています。
長々と駄文失礼致しました。
 
 
 
先崎さん (山崎元)
2008-06-13 03:20:15
「千駄ヶ谷市場」を読み返すと、先崎さんが、わざわざ活字で、阿久津-青野戦の下馬評を語る若手の話を載せている下りがが引っ掛かりました。あれは、実名で書かなければ伝わらない話なのか。

あの文章を、たとえば青野さんのご家族とか、後援者が読むと、決していい感じはしないと思いますし、(若手)棋士達の同業者の強弱に関する会話のあまりの遠慮の無さについて指摘したいなら、実名を出さなくても十分意図が伝わる文章が書けるはずです。

先崎さんの、本格派の将棋と、将棋の解説は両方とも是非見てみたいと思うのですが、文章は「もう一つ」なのかな、と思わずにはいられません。

一度雑文書きを止めて、将棋に集中すると、今ならトップ戦線に再登場することができるのではないかと思うのですが、どんなものなのでしょうか(私には良く分かりません)。B2組に関する阿久津-橋本予想で先崎さんの名前が出なかったところを見ると、このような期待は酷なのかも知れませんが・・・・。
 
 
 
「千駄ヶ谷市場」連載打ち切り (ぎんえもん)
2008-07-02 16:41:37
山崎さんの「一度雑文書きを止めて、将棋に集中」という忠告が届いたのか、本人も同様のことを考えていたのか連載が中止になりましたね。
昔は、同業者に恨まれるようなプロ棋士は名人になれないと言われていて、あからさま予想や批評は避けたような風潮がありましたが、阿久津、橋本両名は意識されているのでしょうか。
谷川名人を批判した田中寅彦九段のような前例にならなければいいなと思います。
 
 
 
先崎さん (山崎元)
2008-07-02 19:18:00
ぎんえもん様

「千駄ヶ谷市場」打ち切りですか。将棋に集中、が理由なのでしょうか?

もっとも、止めるなら、「千駄ヶ谷市場」よりも「週刊文春」のエッセイの方からではないかと思うのですが、どんなものなのでしょうか。手順前後かも。それにしても、「千駄ヶ谷市場」に代わる文章は誰が書くのでしょうか。

何はともあれ、先崎さんの今後の将棋に注目しましょう。特に、順位戦B2組の対阿久津戦は楽しみです。

橋本さんの将棋はまだあまり見ていないのですが、阿久津さんは何でも指すし鋭いし、まだまだ伸びる可能性を感じさせて、楽しみです。
 
 
 
意外としんどい (ぎんえもん)
2008-07-03 15:52:05
将棋に集中というのは私の推測ですが、本日発売の将棋世界8月号に最終回と記載されてます。
先崎八段いわく「とくに理由はないのだが、プロがプロの将棋を書くというのは、意外としんどいものだった。」とあります。
私としては残念でもあり、もし負担が減って将棋の成績が良くなるのであればそれはいいことだなという複雑な気持ちです。
ぜひB2組で結果を出して、相手が弱すぎて負け越したと言っている若手を唸らせてもらいたいなと思います。文春の連載に関しては、山崎さん以外にもおもしろくなくなったという意見を聞いた事があります。
年齢を重ねると色々配慮しなければならない事が増えてくるのでしょう。そういう負担を考えると一度中断して本業に専念した方がいいのかもしれませんね。
 
 
 
replica handbags (knockoff handbags)
2011-11-21 22:08:37
Nice hosting! It’s my first time to read like this article.
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マオ (knockoff handbags)
2012-02-06 23:14:34

仕事に関係する場と相手以外で、誰と付き合って、何をしていても、「関係ないでしょう、それは」という感覚が常識になるべきだと、アタマでは思うのですが、世の中がそうなっていない、ということから考えると、倫理というものは、少なくとも、事柄にだけ付属するのではなくて、個々の人間に属するものなのだと思えます。vrgvre
 
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