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【ダイヤモンドオンライン】就活問題をこじらせた経団連「指針」の本質的欠陥

 ダイヤモンド・オンラインの「山崎元のマルチスコープ」に「就活問題をこじらせた経団連「指針」の本質的欠陥」と題する記事を書きました。

 経団連の榊原会長は、大学生の採用活動指針を来年見直すこともあり得ると、会見で述べました。
 批判を受けたことは認識しているが、大きくは変えたくないし、そもそも現時点で何をどう変えたらいいのかが分からない、という本件に関する経団連の当事者能力の無さがよく伝わって来る大変残念な会見でした。

 問題があれば見直すというのは、当たり前の話ですが、それでは、榊原経団連は「採用活動の指針」をどう見直したらいいのでしょうか。

 結論から言うと、経団連は、「採用活動の指針」を廃止して、企業の採用活動に一切関与しないことを宣言すべきです。
 第1の理由は、それが一番フェアだから。
 第2の理由は、企業も学生も、お互いの合意に基づいて好きな時期に好きな契約を結べることがより便利で合理的だから。
 第3の理由は、企業も学生も「大人」なので、自由な合意に干渉すべきではないからです。

 そもそも「採用活動の指針」という名の協定の目的は、端的に言えば、経団連企業が、採用という本来競争的であるべき行動に関してカルテルを結ぶためにあります。他社に抜け駆けされないように、自分達の努力不足で明白な失敗をしないで済むように、各社の採用担当者が他社の採用担当者を牽制することによって、採用活動を無難なものにしようというのが協定の目的です。

 経団連の「採用活動の指針」は無くしてしまうのが、最善の改革です。
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