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上司

2012-11-30 23:35:44 | 日記
「男ってみんな保身が第一なのよね」と娘が少し落胆したような口調で言うのを何度も聞いた。娘の会社でのポストは(山下清さんの言い方を真似れば)兵隊の位で言えば大尉ぐらいだから、少佐も大佐も、あるいは将官クラスでも、そろって上役の意見(ご機嫌のことも含めて)に無条件に従うばかりだという意味だと思うが、これはまさにその通りで、サラリーマンの心得の第一は、危うきに近寄らずなのだ。もう1ツ娘が感じているのは、部下に向かってはカッコのよいことを言うクセに~であるだろうが。  女子社員が部長にお茶を持っていくと、これが熱すぎて、部長がアッチッチと呟く。平社員達が上役の悪口を言いあっていると、出張で電車に乗っている上役が大きなクシャミをする…三流ドラマによくでてくるシーンだ。これつまり、上司を冷やかしたいという部下の心理を描こうとしているのだと思うが、もっと言えば、尊敬できる上役が滅多にいないことが下敷きになっているはずだ。 ま、尊敬できる人の下で働くなんていうことは運でしかないが、それでも気前よく奢ってくれるタイプなら、それでOKというのがサラリーマン社会だろう。 会社勤めをしていた頃、自分の彼のメンバーのボーナス査定表をつけたことがあって、私はこれと同じように上司の査定表を全社員につけさせたらおもしろいと思うことがあった。それはたぶん、一種の人気投票になるであろうが、それでいいではないか。 人気というのも1ツの上司としての価値ではあるまいか。 社長と平社員を除いて、すべての会社員は部下と上司の間にいるわけで、上からも下からも見られている。 いやぁ、大変だねぇ、ごくろうさま。

飲んだり食べたり

2012-11-29 23:02:24 | 日記
朝、床の中で電動器具を使って脚の手入れをしていると、食堂からゴーッという音がする。娘が、スペシャルドリンクというか、ヨーグルト+牛乳+リンゴ+バナナ+キウイを混ぜたものをミキサーで作っているのだ。家人と娘の分でたっぷり2カップ、少し余ったのをもらうことがあるが、どうも私はヨーグルトの酸味になじめない。わかるのは、これはさぞかし体に好いだろうなということだ。 昼食時には必ず1カップのトマトジュースを飲むのだが、或る寒い日、家人が、ジュースを沸かしてみるかと尋ねてきた。私はあわてて、「そんなことをしたら、ビタミンCがなくなってしまう」と応えたら、「だって、トマトスープと同じでしょ」と再反論が返ってきた。そうかなるほどとは思うが、会話はそこから先へは進まず、つまり、私の家人の知識はそこまでであり、結局、私は冷たいジュースを飲む。  サンドイッチ1枚とコーヒーとサラダが家人の昼食で、ずいぶん少食だと思っていると、やがてレンジの音が鳴って、中からサツマイモが出てきて、家人はそれにマーガリンを塗っておいしそうに食べる。思い出すのが長女が生まれる前のことで、妊娠の後半というか、3カ月ほど、家人はサツマイモとリンゴをやたらと食べていた。 その遺伝が長女にないのが不思議と言えば不思議である。 家人が肉や揚げ物を買う専門店では、金曜日は普段1枚300円のトンカツが200円になり、もちろん特売だから安い肉を使うわけではない。そらならば金曜日にまとめ買いして冷凍しておけばいいのではと思うのだが、冷凍フライというのは揚げる前の状態で保存するというのが常識らしい。そこで思うのが、これからの冷蔵庫は、冷凍機能の優劣がポイントになるのではないかということだ。ついでに言うと、金曜日の夜の200円トンカツ(120グラムほどか)は3人で3枚食べきれず、翌朝、その残りをカツ丼にしてもらっているが、それは学生時代とサラリーマン時代を思い出させる味だ。

おっちゃん先生

2012-11-28 23:32:14 | 日記
昨日は定期通院日だった。検診は内科で、主たる目的は、脳梗塞のアフターケアであるが、一応、血液、尿、レントゲンのチェックを受ける。内科の担当は、私がひそかに「おっちゃん」と呼んでいる60歳がらみの医師で、標準語を使っているがいかにも関西弁が似合いそうな~と書けば、想像していただけるのではないか。 「まだ痩せませんねぇ」と、おっちゃんのいつもの言葉で説明が始まるが、私はすでに肥満体ではない。 下着にポロシャツにセーターで、そこに腰痛用のサポーターを巻いていることと、頬の肉付きが変わらないので、老人にしては肥っていると見えるのだろう。 検査結果は概ね良好だが、ガンマGTPが不良点だから、おっちゃんが「酒はやめられませんねぇ」と言い、私の代わりに家人が「やめられないんですよ」と応える。 「まぁ、人生観のこともありますからねぇ」とおっちゃんが言い、私は思わず、「ええこと言うやんか、ようわかってはる」と心中で拍手する。おっちゃんは大声であるが、舌の回転が悪く、何を言っているのかよくわからないのだが、家人は理解できるようで、診察の約15分間、おっちゃんは私の方を見ることはほとんどなく、家人との問答に終始する。おもしろいのは、私の目から見て、おっちゃんは間違いなく酒飲みであることであって、前述の人生観の3文字も己が身に照らし合わせてでてきたものだろう。 昨日はたまたま休みだった娘も同行してくれたのでラクだったし、天気もよかった。それに較べて今日は寒いから、水割りの前に熱燗を少し呑む。おっちゃんセンセイも、今夜は温めた日本酒をチビチビやりながら、「これが人生や」と呟くのではないか。

記念日

2012-11-27 20:32:10 | 日記
おばあちゃん子というわけでもないが、私は、どこか祖母を真似ているところがあって、たとえば「聞きづらい、食べづらい」といった言い方は(NHKでも使っているから)標準語として正しいのだろうが、私は、「聞きにくい、食べにくい」と言う。 幼い頃、叔父の一人が「づらい」を使ったとき、祖母が即座に「にくい」に直すように教えた記憶があるからで、そういうことは自然に身につくものだ。 祖母は、記念日を大事にしていた。家族のみならず、友人の誕生日なんかも憶えていて(まだ戦争が激化しない頃は)、「今度の日曜日は、Aさんにお祝いにいかなきゃ」などと、カレンダーを見ていた。 もちろん正月だけでなく、月見団子(仲秋の名月)や柚子湯(冬至)など、とにかく記念行事が好きだった。それが私に遺伝したのか、先日書いた三島事件の日に、なぜテレビが三島特集を組まないのかと思ったりする。  年末年始はクリスマスと正月が間をおかずにやってくるから忙しい。私は孫達にクリスマスケーキ代を渡すが、お年玉は家人の相乗りにしている。これも祖母の感覚を真似ているもので、クリスマスはお小遣い・お年玉は貯金用という観念がしみついているのかと思う。 結婚記念日は、もしかすると、最大のアニバーサリーであるかもしれぬが、腰痛に邪魔されて、車で10分で行ける鎌倉プリンスホテルへも行けぬまま、昨年の金婚の日が過ぎた。 それでいいのよ、お酒とお鮨で充分じゃない・・大事なのは妻への感謝よ…、泉下の祖母の声が聞こえたような、聞こえなかったような…。

訳語

2012-11-27 09:05:28 | 日記
ベースボールを塁球とせずに野球としたのは名訳である…というのは、どこかで何度も読んだ記憶がある。もう1ツ野球のことで言うと、ショートストップを遊撃手と訳したのも、いいセンスだと思う。スポーツでは、卓球、庭球、蹴球あたりは、そのままの感じだが、ハンドボールを手球ではなく送球にしたのは、ちょっとした工夫だろう。 戦時中、敵国語として英吾が排除されたときは、多くの苦労があったはずで、パーマネントウェーヴは電髪になった。そのときいちばん(和訳が)難しかったのがインクだったそうで、万年筆用墨汁では長すぎるしねえl。。。 デートという言葉は日付だからピンとこないと書いたのは、山口瞳先生であるが、私はデートは、中高生の男女が昼間の道を歩きながらアイスキャンディーを齧る絵が浮かぶし、それが逢引きとなれば、『夜霧よ 今夜も有難う』のムードになる気がする。 マンションの本来の意味は豪邸だそうだけれど、そうなるとワンルームマンションはどうなるのだろうか。デパートメントストアを百貨店と訳したのは誰か知らぬが、上手いと思う。 千とか万(よろず)とすると却って高級感が失われ、百(八百屋の8分の1であるとしたところが巧みである。ところで、スーパーストアの和訳は何なのだろうか? コンビニエンスストアも便利屋と直訳するわけにはいかないだろうし、これは(百貨店と違って)そのままがいいか。