多くのバラエティばんぐみは、出演者だけが笑って騒いでいる…という週刊誌の指摘は正しいと思っている。 それは出演者が「なんとか巧い(気のきいた)ことを言って笑いをとりたい」「このメンバーの中では、自分が面白いことを言える第一人者」と思い込みすぎているからで、中には、自分の言う冗談は誰もが笑う一級品であると信じているようなのもいて、結局は哀れなことになる。タレントという語を才能を直訳すれば、人を笑わせる才能なんて、そう誰にもあるはずはない。 そのことはバラエティのみならず、テレビコマーシャルにも言える。私は、いまいちばんおもしろいのはジャパネットたかたの高田明社長の高声口上だと思う。 あの声には上質なユーモアがあるのではないだろうか。次がソフトバンクの白い犬で、平泉成さんのイイナイイナも泥臭い寸劇としておもしろい。どこが面白くて何をPRしたいのかがわからないという例を挙げればキリがない。そもそも、テレビコマーシャルは、なんとかして笑いをとりたいという性質のものだろうか。 ベトナム戦争が終わり、米軍の兵士達が港に帰ってくる。大勢の家族達の出迎え、妻と抱き合う帰還兵、最後に一人の黒人兵が下船する。彼には出迎えの人がいない。寂しそうにポケットからタバコを取り出すが、空っぽ。黒人兵は、その空の箱を海へ放り投げる。そして海に浮かんだ空き箱の名がLARK。 これが史上の最高傑作と言われるLARKのコマーシャルであり、下手くそなユーモアなんか不要という一例だろう。
新しい殿堂マッサージ器が届いた。腰痛があるので運動不足。起床前に布団の中で器械の力を借りて脚部と足の裏を刺激し始めてから7,8年が経つが、それが約40分。 朝食後9時過ぎからは、これも寝転んでのペダル踏み60分。とにかく、寝たきりの体にはなりたくない。 政治系番組はすべてTPPの賛否論争で、先週も書いたが、これは問題を先送りした結果で、いわば、泥縄騒ぎであり、20年前の拙作川柳「歯医者行き 1日延ばしで2年経ち」」を思い出す。競馬は天皇賞で、その前の準メイン河口湖特別で、500円玉1個ずつで2点買った馬券が、13.9倍的中しているので、2連勝を狙ってのエイジフラッシュから3連複で」手を広げたが、好位置につけながら直線伸びず。 晩酌のツマミは娘の台湾土産のカラスミで、さしがは世界の三大珍味。家人が、コクがあっておいしいと言いながら軽々とつまんでいくが、本当にこの味がわかるのかと言いそうになる。 ちびっこギャングが渾名であるらしい安住財務相は、その時は断固たる処置をとると何度か胸を張ったが、すでに、その時であるのに、断固たる処置(為替介入)に」踏み切れない。先週末のニューヨーク市場は横ばいだったが明日の東京は?
入院生活って時間が長いでしょ と、家族からも友人からも訊かれることが多かったが、それは必ずしも長くは感じないものだ。私の場合、病院のベッドの上では恒に眠いので、ほとんど目を閉じて過ごしていて、そういう時間は、退屈を感じないものだ(退屈というものは、頭が覚めているからこそ感じるのだと思う)。 ニューヨークの9.11から10年が経った。10年1日というが、もう10年経ったかとも感じない。あれは15年前、あるいは5年前と言われても、そんなものかと思うだろう。 一方、3.11の大震災の方は7か月になるが、まだ3カ月ほど前のような気がする。 もちろん被災者の方々の感じ方は全く別のものだろう。時間の長短で、いちばんわからないのが結婚生活だ。 私達は今年、金婚になるが、長すぎるとも、もう50年も経ったかとも思わない。石原裕次郎さんの歌に、「はるばる遠くへ来たもんだ」という詞があるが、まぁ、いつのまにか~がいちばん近い感想だ。 この世でいちばん時間が短く感じるのは、恋人とのデート、麻雀、酒の順だろうか。 トシをとると楽しみが1ツ1ツ遠ざかっていくから、短い時間も少なくなる。 時の過ぎるのがモッタイナイなんてことは1年に一度あるか三度あるかだ。
昨日、新しい車がやってきた。トヨタのラクティスというものだそうで、家人が「ラクです」と覚えればいいと言っている。私は自動車部品メーカーのサラリーマンだったが、車に関する知識も興味もほとんどなく、トヨタでも日産でもホンダでも何色でも、どんなデザインでもよく、ただ自分の指定席である後部左側の空間がゆっくりしていれば、それだけで充分だ。 その後部左座席に座っている姿を見て、ある人が亭主関白だと言ったが、夫婦ならば、2人で運転席と助手席に座るのがふつうなのだろうか。しかし、それは窮屈そうだし、また右座席では家人の背中と話すことになり、亭主関白どころか、最も自然なのが左後部であるだろう。 初めてのラクティスの乗り心地は確かにラクだったが、行先は病院で、痛み止めの注射を受け、痛み止めの薬を受け取るだけの往復だから冴えない。 本来なら海岸通りを30分ほど走って、帰りに去来庵のビーフシチューでも食べるのが、新車への礼儀なものだが、これまた腰痛が邪魔をする。そうそう、家人はあと何年車の運転を続けられるのだろうか。たしかに、クルマを好きなようだが、年齢のことがある。 これもまた、自然のなりゆきに任せますか。
テレビドラマ『相棒』の鑑識課員役で人気の六角精児さんが4度目の結婚をした。お相手は、2度目の夫人だったA子さんである。私は彼の気持ちがなんとなくわかる気がする。 この再婚は名をつければ「やっぱり婚」だと思う。 六角さんは3人目の妻と別れた後、いろいろ考えてみて、やぱりA子が自分にはベストだと気付いたに違いない。 もう一度この世に生まれてくることがあったら、今の妻と結婚したいと言う男が(私の友人知人にも)いるが、それも「やっぱり婚」だと思う。 私は、もう一度~があったら、40歳までは独身でいようと思う。結婚というものには相互拘束がつきまとうが、30代までは自由でいたいと思う。 やっぱり今の女房と結婚したいとも思わないし、それを強く望むのは家人に申し訳ない気がする。それでは、再婚相手には、どんな女性がいいだろうか。言うまでもなくが、それは自然のなりゆきだろう。 そのとき私は40歳になっているわけだから、その自然さも、大人の感覚から生まれるはずだ。 ただ1ツ言えるのは、もう一度生まれてくるのは、日本の国でありたいということだ。外人女性を知らないで言うのは無責任だが、私はエリザベス・テイラーよりは、やっぱり団令子さんの方がいい。