黒鉄ヒロシ氏著の『千思万考』に、「人が死に対して恐怖する理由は以下の４ツであるらしい。 ①痛覚への不安 ②近親者との別れ ③財産権の放棄 ④不条理感」とある（原文のまま）。むろん、これは人それぞれによって、条件の差があるので、自分に照らし合してみるとという形でしか語ることはできない。 ①のことは前に少し書いた。一昨年の胸部大動脈瘤破裂で、激痛を味わったが、すぐに大量出血で血圧が急降下し意識が失われていくから、死に方としては決して悪くないし、あっと言ったがこの世の別れは、一種の安楽死と言えるだろう。 ②については、私の年齢では致し方ないと言う他にないし、それに加えて、私は、霊界での法則（現世で気の合った人間同士は再会できる）を信じている。 ③のことは（私には財産がないので）子や孫達には申し訳ないと頭を下げるしかない。でも、逆を考えてみると、億万長者の人達は死にたくないだろうなぁ。 永遠に生きたいと思うだろうなぁ。 ④のことは（これも何度も言うが）、私の場合、不条理感どころか、生き過ぎである。よく言う、子供の頃からの虚弱体質ではないが、とにかく、健康のことでは、家族に迷惑のかけどおしであり、お迎えが来たら、「遅かったじゃないか」と言うつもりだ。