朝、床の中で電動器具を使って脚の手入れをしていると、食堂からゴーッという音がする。娘が、スペシャルドリンクというか、ヨーグルト+牛乳+リンゴ+バナナ+キウイを混ぜたものをミキサーで作っているのだ。家人と娘の分でたっぷり2カップ、少し余ったのをもらうことがあるが、どうも私はヨーグルトの酸味になじめない。わかるのは、これはさぞかし体に好いだろうなということだ。 昼食時には必ず1カップのトマトジュースを飲むのだが、或る寒い日、家人が、ジュースを沸かしてみるかと尋ねてきた。私はあわてて、「そんなことをしたら、ビタミンCがなくなってしまう」と応えたら、「だって、トマトスープと同じでしょ」と再反論が返ってきた。そうかなるほどとは思うが、会話はそこから先へは進まず、つまり、私の家人の知識はそこまでであり、結局、私は冷たいジュースを飲む。 サンドイッチ1枚とコーヒーとサラダが家人の昼食で、ずいぶん少食だと思っていると、やがてレンジの音が鳴って、中からサツマイモが出てきて、家人はそれにマーガリンを塗っておいしそうに食べる。思い出すのが長女が生まれる前のことで、妊娠の後半というか、3カ月ほど、家人はサツマイモとリンゴをやたらと食べていた。 その遺伝が長女にないのが不思議と言えば不思議である。 家人が肉や揚げ物を買う専門店では、金曜日は普段1枚300円のトンカツが200円になり、もちろん特売だから安い肉を使うわけではない。そらならば金曜日にまとめ買いして冷凍しておけばいいのではと思うのだが、冷凍フライというのは揚げる前の状態で保存するというのが常識らしい。そこで思うのが、これからの冷蔵庫は、冷凍機能の優劣がポイントになるのではないかということだ。ついでに言うと、金曜日の夜の200円トンカツ(120グラムほどか)は3人で3枚食べきれず、翌朝、その残りをカツ丼にしてもらっているが、それは学生時代とサラリーマン時代を思い出させる味だ。