串カツ子の旅日記

美しい国、日本。まだまだ見たい所がいっぱい。
温泉、宿屋、食べ物、紅葉、桜、街並み・・・興味の対象は尽きません。

もう少し吹屋の街並を

2010年03月24日 | 旅-中国・四国

もう少し吹屋の美しい街並を・・・。

プール越しの吹屋小学校。

 

ベンガラ壁にベンガラ染めの暖簾。

今は郷土館になっている、明治12年に完成した「角片山家」の石州瓦の屋根と家紋入りの鬼瓦。
雪が残っています。

ベンガラの製造の工程が分かる「ベンガラ館」にやってきました。
街並からは少し離れています。
車でしたが、歩けばどれぐらいかかるだろうか?

吹屋のベンガラ製造は、昭和49年に終わりを迎えます。
工業製品が量産されるようになり、200年余り続いた伝統手法では太刀打ちできなかったようです。

その最後まで稼動していた「田村工場」跡に、工程を紹介する施設が作られています。

ベンガラは、磁硫鉄鉱石を30日かけて焼いて作る緑礬(ローハ)に水を加え、
10時間程焼く。

ローハを作るのに30日間焼き続けるとは・・・。

↑の写真は、その焼き窯。

焼き窯で「ほうろく」に敷いたローハを焼いている様子。
700度で10時間焼くと、ローハは赤くなりベンガラが出来る。

焼きあがったベンガラを、水槽に入れ攪拌するアク抜きを50~60回する。

アクの抜けたベンガラを天日干しして製品となる。

ローハの原料となる磁硫鉄鉱が、近くの銅山でとれた事から始まった吹屋のベンガラ製造は、気の遠くなるような時間と労力がかかるんですねぇ。

そうして出来上がったベンガラの上等品は、有田・伊万里焼きの赤絵用に、
輪島の漆器などに使われたようです。

かつての名品の製造工程を興味深く見学出来るこの施設、良かったですよ。

この後、公開されている銅山「笹畝鉱山」へ向かいます。