この宿ときわ館は、すでに廃業され、建物自体も解体され更地になってます。
ここに掲載して何の意味があるか?
メモリアルでしかないですが、元来自分の備忘録のようなブログ。
古い写真を引っ張り出し、掲載し直す事にしました。
以下、文章は当時(2008年)のままで、写真は大きいものに張り替え。
山中温泉は、大阪から3時間半ほどで行ける温泉地。
近辺には、他に山代温泉、片山津、粟津と多くの温泉地があるが、雪が見たい、
雪を見るなら山中温泉がいいのではないか、と・・・。
山中温泉で今も源泉掛け流しの宿は3軒。
その1軒源泉そのまま やましたやに泊まろうと電話してみたら、あいにく廃業したとの事。
残る2軒のうち、源泉そのまま やましたやで教えてもらったときわ館に泊まる事になった。

総湯の近くに建っていたときわ館、今は更地に。

この写真は、泊まった部屋の入り口部分で、横に円形の銅で出来たものがあった。

腰壁の彫り物、今じゃこんな手がかかる造作はしないだろう。

よく見ると、中で何かを燃やしたような感じがする。
建物は古いが、古いがゆえの良さを随所に残し、へぇ~っと驚いてしまった。

食事用に使った隣の部屋にもあった。
ごとくが置かれているので、こちらの方が分かりやすい。
今まで古い宿に泊まった事は何度かあるが、こういうのを見たのは、初めてだった。
魔法瓶のない時代、ここで炭を燃やし、この上にはやかんがかけられていたのだろう。
はぁ、珍しいものを見せていただきました。




床の間も意匠を凝らしたものだった。



部屋にかけられていた掛け軸の絵が可愛い。
掛け軸の絵にしては、めずらしいと思ったのだが・・・。




枝豆のさやも、枝付の部分はこう切るのです。

天婦羅も上手に揚がってました。

朝食にはイカ刺も。


ときわ館は、総湯菊の湯と同じ源泉を引いていた。
換気が良くなく、湯気もうもうで写真が撮れなかった。

小さい内湯だったが、湯舟からはおしみなく湯があふれていた。
ここは、料理の味も私の好みにぴったりで施設は二の次、純粋に湯を楽しみたいなら是非、お勧めしたい。
お勧めしたいが、今はもうない。
床の間などの造りも立派だった。
山中温泉には、もうこんな小じんまりした、源泉掛け流しの宿はないとの事。
残念ですね。