知内から海沿いを走り函館へ向かう。
庭先に芝桜が植えられている民家が多い。これは福島町あたりでも多く見かけた。
国道228号線は芝桜道路で売り出したらいいと思うほどだ。
チューリップも満開。
やっと来た春を謳歌しているようだった。
トラピスト修道院へやってきた。
以前、来たのは40年程前だから、ほとんど記憶がなく初めて来たようなものだ。
牧草地に囲まれたアプローチは素晴らしい。
ここより先は、あらかじめ申し込んだ人しか入れない。しかも男性のみ。
宗教心もなく、俗世の垢にまみれた欲望多き男性は入れない。
売店に御馴染みのバター飴が並んでいる。
我が家、最近はここのバター飴にはまっているので買わない手はない。
値段がいつも買っているのより安い。
この価格は、ここだけの価格らしい。
何か月分か買ってしまった。
函館の手前から北上し大沼公園を目指す。
目指すはJRが経営する流山温泉。
駒ケ岳が遠望できる広大な敷地に、温泉施設、ゴルフ場・・・等の施設。
使われなくなった列車の車両が休憩室になっている。
ここに、温泉施設唯一の喫煙所があった。
ほぉ~、なかなか立派じゃない。
流某氏がデザインした温泉施設は斬新なデザインで、置かれている石鹸もいい。
このシャンプーにも使えるオリーブ石鹸、もって帰る人もいるらしい。
私は、売店で買いましたよ~。
内湯、露天共に湯船が大きすぎて、湯の鮮度がイマイチよくない。
続いて、東大沼温泉留の湯へ、私だけ入り、連れは車でお休み。
白鳥が飼われていた温泉である。
白鳥だけでなく、立派な犬小屋が2箇所。
動物好きな経営者なんだろう。
鹿の湯温泉では、私は鹿の湯旅館、連れは吉の湯旅館と二手に分かれて入浴。
鹿の湯旅館の館内は、古いものも随所に残しながら、きれいに
リニューアルされているようで私好みかもしれない。
内湯も露天も随分な量の掛け流しで気持ちが良かった。
鹿部の間歇泉を見る。北海道随一の間歇泉らしい。
もっとも、日本全国でも、そう数ないだろうが・・・。
ここは無料ではない。
しかべ間歇泉公園と整備されていて、入場料金が300円要る。
15分おきぐらいだったろうか、勢いよく温泉が吹き上がる。
最高15mほどまで上げるのだが、間欠泉の見所は、
出るぞ、でるぞ・・・という時かもしれない。
昼食は間歇泉公園の近くにあるさすが家という蕎麦屋で
にしん昆布蕎麦を食べる。
このあたりで採れる良質な昆布を練りこんだ蕎麦である。
まずくはないが、十割蕎麦が好みの私には・・・。
上には上手に炊き上がった鰊とホタテがのり、冷たいつゆを
かけていただくのだが、これが量たっぷり。
この量の多さが裏目にでて、今夜の宿の夕食にひびいてしまった。
さすが家の経営者夫婦のお人柄は好ましく、近くへ来るような
事があれば、又、食べに来たいと思った。
大船温泉上の湯で一風呂浴び、どうしても行きたかった下の湯へと。
右側の民家でお金を払い、左側の風呂へ行くが、ネコがたくさん
大切に飼われている。
カメラを向けると、ご主人が「はい、ポーズは・・・」とネコに言う。
「そんなのしった事かい!」と、食べるのに忙しいネコ。
浴室いっぱいの湯船に、白濁した硫黄泉が掛け流されている。
上の湯にも、同じ湯はあったが存在感はこちらの方が上。
楽しみにしていた水無海浜温泉へ着いたのは夕暮れ迫る頃。
近在のお年寄りが、まるで銭湯のように入浴に来ておられる。
その場で真っ裸になられたのには驚いた。
そして、私にも真っ裸を勧められるが、とてもそんな勇気はない。
やや上に整備されている脱衣所で水着に着替えたが
連れはいつの間にか、その場で裸になり入浴していた。
湯船の岩の上に付いた海草の新芽が美しい。
湯船、脱衣所、駐車場・・・よく整備されていて無料で使えるのが嬉しい。
これでいいの?お金は・・・?と思ってしまう都会人の心の貧しさ。
湯は熱くもなく適温で海を眺めながら20分ぐらい入っていただろうか。
観光客も訪れるが温泉に入ろうとする人は少ない。
ほのぼのとした気持ちで水無海浜温泉を後にし、今宵の宿へと向かう。
恵山温泉は数キロ先なのに、道は通じていない。
元来た道を戻り、ぐるっと回らなければいけない。
今も火山活動を続けている恵山が見えて来た。
今日1日の行程を振り返ると、自分でも驚くぐらい盛りたくさん。
ホントは毎日これぐらい充実した行程をこなしたいのだが
宿の夕食時間などを考えるとそうはいかない。
それに、旅館の食事にも、量の多さにも飽きてきた。
今まで、日本旅館に泊まるのが楽しみだったけど
ちょっと路線を変えてみようか・・・と、思い始めた。