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串カツ子の旅日記

美しい国、日本。まだまだ見たい所がいっぱい。
温泉、宿屋、食べ物、紅葉、桜、街並み・・・興味の対象は尽きません。

中嶋旅館-2

2007年06月27日 | 宿-東北



宝来の間の広縁部分の写真、追加しました。

右側の写真の色が実物に近いです。

取り合いが分かりやすいだろうと思います。

窓際に一段高くとったスペースが荷物を置くのに丁度良いのです。


端岩の湯は、基本的には男性用で、女性専用は20:00~22:30まで。

上部構造を支えているのか、太い柱が何本も建っている。

一見すれば池のような湯船は結構深く、どこから入ろうか少し悩む。

単純硫黄泉という事だが、硫黄はほとんど香らない。

淡白な熱い湯で、しゃきっとするがあまり浴感はない。

このての洞窟風呂はあまり好きじゃない。

閉所恐怖症ではないが、不気味な感じがして怖い。

しかし、この端岩の湯は、それを感じさせない。

浴後、仲居さんと話していたら、「照明を増やした」と言われた。

そうだ!灯りが多いからなのだ。



ガラスブロックで仕切られた方に、普段は女性用の大理石風呂がある。



新しい黒い桶と椅子、その下には畳。

床も立派な大理石だが、その上に敷かれた畳の触感はなかなかいい。

湯はとびきり熱い。きっと、しばらく誰も入っていなかったんだろう。

加水し、湯もみをしてやっと入れる湯温になった。

脱衣所は狭くて、ややカビ臭いが、足元に畳が敷かれ掃除も行き届いている。

宿全体やや暗い感じがするが、どこもかしこもきれいにされている。

料理も多く、4階の客室でさえ部屋食で宿泊料金はリーズナブル。

もっと、脚光を浴びてよい宿だと思うんだけど、無口そうなご主人、控えめな女将さん、静かな温泉街・・・。

又、泊まりに行こうと思わせてくれる宿でした。


青森へ

2007年06月24日 | 旅-東北

5月14日月曜日、いよいよ北海道ともお別れ。
函館発9:40の東日本海フェリーで青森に向かう。
函館山に別れを告げ、4時間弱の船旅に・・・。

4時間は長い。と、思っていたら9月から高速フェリーが運行開始になり
4時間が半分以下の1:45で津軽海峡を渡れるようになる。
ただし、航送料金もアップだが・・・。

往路のフェリーは夜行便で何も見えず、ひたすら眠っただけだった。
初めて渡る津軽海峡だから、せめて復路は昼便にし景色を堪能しようという連れの意見に従ったのだが、
連れは缶ビールを呑んで景色どころではなく深い眠りに・・・。



わ~たしは独り船尾のデッキに座り、小さくなっていく北海道を眺め、よく走ったなぁ・・・と旅を反芻する。

右手に津軽山地の山々が見え、反対側には仏ケ浦と思しき崖が見え、青森に近くなると八甲田の山並みが浮かび上がった。

天気は良い。そうだ!奥入瀬を通って行こう。

青森の街はごちゃごちゃしていた。昨日まで走った町々とは随分違う。
うんざりしながら八甲田方面へ向かう。

酸ケ湯で連れだけ入浴。私は荷物整理。
道路の雪の壁は去年ほど高くない。



何度も来ている奥入瀬なので、車から眺める事にし、降りたのは阿修羅の流れのあたりだけ。
ここでも、外国語が飛び交う。



奥入瀬の美しさは、この苔むした岩を抜きにしては語れない。
この岩によって流れは複雑に道を変え、見る者を楽しませてくれる。

十和田インターから東北道に乗り、今宵の宿がある台温泉を目指す。

行く手に岩手山が見え隠れしだした。
2038m大きな独立峰。
去年は、往復とも一度も望めなかった。
そこにあるはずの物が見えないのは凄く寂しい。

今まで、温泉めぐりが中心の旅を続けていたので天気の良し悪しは、あまり気にしなかった。
しかし、最近、はしごの湯めぐりはしんどくなり旅は観光中心になってしまったような気がする。
特に、今回の旅行では、それが顕著だった。

旅に出る時は晴天であって欲しい。


函館-1

2007年06月23日 | 旅-北海道

こちらは女性修道士さん達のトラピスチヌ修道院。
初めてやってきました。



施設内は、ヨーロッパ庭園風に造られ、マリア様の像などもアチコチに置かれ、トラピスト修道院の簡素な美しさとは
一味違い、いわば女性向き・・・その対比はおもしろかったです。



庭木の手入れも完璧にされているのを見て、これらの維持管理にかかる費用はどこから・・・なんて、超俗化した考えを抱く不謹慎者の私。



本格的に降る雨の中、五稜郭タワーに上り、五稜郭の全貌を眺める事に。
悲しいかな、宴の後の桜の木がよく見えます。
これらが満開ならさぞ美しかった事でしょう。

函館に来たのなら一度はラッキーピエロのハンバーガーを食べないと。
五稜郭の近くにある店で買って、五稜郭タワーの中で食べました。

そうそう、忘れてはいけません。
道の駅なとわえさんで買った、タコとつぶ貝の刺身。
わさびはあるけど、醤油がない。
まぁ、いいや、どちらも好物。
しかし、ハンバーガーとこの刺身・・・変な取り合わせ。

湯の川温泉へやってきました。
入りたい湯はいっぱいあるけど、今回は日の出湯漁火館をチョイス。

日の出湯は植物園の前で、独自源泉を持つという。
数軒離れた所にも銭湯はあるが、こちらは函館市水道局の源泉使用。

懐かしい銭湯の雰囲気。
浴室はもうもうたる湯気で写真は撮れない。
湯船の縁は白くコーティングされ、大小2つ。
大きい方の湯船の湯はとびきり熱い。
静かに体を沈め、むやみに動かないで瞑想。
一瞬にして体内の毒素が出ていく感じ。




もう1軒は、海岸べりに建つ湯元漁火館。
成分総量8042mg/Kg 47.8度 毎分500LのNa-Cl泉
という、素晴らしい独自源泉を持つ宿。

露天風呂からの排水が、岩石を伝い玄関前へ流れ出るが、この岩が茶色の抽出物で覆われているのを見ていやでも湯への期待は高まる。


 
力強い湯だった。味もえぐくて飲みにくい。
湯船の石にも茶色の抽出物がこびりついている。

晴れた日には海を眺めながら入る露天風呂はさぞ気持ちが良いだろう。
館内も新しく、きれいで一度泊まってみたいと思った。
しかし、函館には強力なライバルがいる。
強力過ぎるぐらいの・・・。

今宵の宿は、谷地頭温泉にある料理旅館池の端

凄い湯だった。
料理も抜群。
部屋もトイレ付きの広い部屋で遜色無し。
北海道へ行くなら、絶対はずせない宿だと思った。
あの料理長がおられる限りは・・・。

昼間の雨が嘘のように、夜は晴れてきた。
谷地頭から函館山のロープウェイ乗り場までは車で5分程。
タクシーを呼べばいいのに、私の運転で行く事になった。
夜の坂道。蛇行運転を繰り返し、5分で着くところが10分以上かかってしまった。
連れの心地よい酔いもすっかり覚めてしまったようだ。

一瞬、外国へ来たのかと錯覚するほど、耳慣れない外国語が氾濫している。
顔を見ただけでは分からない中国、韓国、台湾・・・の人達。

多少、霧がかかるものの夜景はきれいに見えた。
西の端から東の端まで、この海岸線を走ってきたのかと
思うと、短い日数だったが、長い旅をしたのだなぁ・・・。

100円払い、サラウンドシアターへ。
10分ほどの上映時間で函館の歴史をまとめてある。
無料にすればいいのに・・・。たかが100円、されど100円。
100円払ってまでわざわざ、見ようとする人は少ないのだろう、
観客は2組だけ。

上映が終わり、スクリーンが上がると、そこには夜景が・・・。
なかなか、いい席でした。

かくして、北海道最後の夜はふけていきました。
永年、我ら夫婦の夢だった北海道上陸、
〆を飾るにふさわしい宿池の端
きれいに見えた函館の夜景。

5泊6日の短い間だったが、優しい人達、のどかな大地・・・。
また、行こう。


函館へ(恵山)

2007年06月22日 | 旅-北海道



恵山温泉旅館の夕食は、とても食べきれる量ではなかった。


刺身、煮魚、焼き魚、魚のから揚げ・・・。
新鮮な魚のオンパレード。
魚好きにはたまらないだろうが、遅い目の昼食の昆布蕎麦がたたり、19:00を過ぎた夕食なのに
お腹が減ったという感覚がなかった。その上にこのご馳走が並ぶ。
見ただけで満腹・・・。

湯が凄い!酸っぱいのだが、なんと例えたらいいのか・・・?
とても飲める味ではない。
薄い茶色の源泉が惜しみなく24時間掛け流されている。
温度もぬるめなので、いつまでも入っていられる。

あいにく、この日は雨。
宿の源泉湧出場所を探しに行くが、霧もかかり視界が悪く諦める。

道道635号線を、御崎にある浜の湯を目指す。
海岸べりには小石を敷き詰めた昆布干し場が各所に見られる。

探すまでもなく、よく分かる標識が建っていた。

昨日の水無海浜温泉といい、この浜の湯といい、お金を地元に
落とす訳でもないのに、気持ちよく観光客に解放されている。

来て見て欲しい、自分達の村を、町を・・・。
そういう気持ちなんだろうか?

気持ちだけの入浴料を箱へ投入して使わせて頂く。

 

湯船は一つの混浴だ。湯は適温。
海が近いのに塩分は、かすかに感じる程度。
道路を隔てた山の方から引いているのだろうか、塩ビのホースから
こちらも豪快に注がれ、あふれた湯は海へと流れ去っていく。

そばには駐車場もあり、車を停めるのに苦労もない。
広くとられた脱衣所もきれいに整頓されている。

嬉しかった。桶も元のように片付け感謝の気持ちで後にした。



日曜日だったので、近くにある道の駅なとわえさんでは、地元漁協の朝市が行われていた。

大阪では、めったにお目にかかれない魚が並んでいる。
浜値という事で観光客でない地元の人達も買いに訪れていたがあいにくの雨、客足はにぶいようで気の毒に思った。

この後もず~っと続く海岸線を走り、函館へ向かう。


ユートピアへ

2007年06月18日 | 旅-北海道



千代の山と千代の富士、二人の名横綱を輩出した福島町へやって来た。
私:道の駅で荷物整理
連れ:両横綱記念館へ

荷物整理完了、道の駅横綱の里で昆布を買い、ちょっと一服。
連れが記念会館に入ったきり出て来ない。



うん、もう~と、呼びに行く。
もちろん、入場料金を払ってまで見るつもりはなく、探しにいくだけ。

「ちょっと、探しもので・・・。」と、言って中へ入らせてもらおうとしたら、
「いただいてますぅ~。」と、言われた。

「後で女性、と、いってもおばちゃんやけど、来るから・・・。」と、二人分
の入場料金を払ったらしい。

又もや、うん、もう~
別に見たくはないのに・・・。気が利き過ぎて間が抜けてる。

広い館内には、立派な本物の土俵があり、巡業などの時は、この土俵で稽古もするらしい。
ふかふかの座布団に座ってみたかったが、もう夕方、チェックインする時刻も近い。



連れは・・・?
いました、いました。
往年の名勝負がビデオで流されている。
その前で観戦中。

千代の山が大好きだったらしい。
白黒テレビにかじりついて、手に汗した昔を思い出していたようだ。

車に乗ってからも、取り組みを興奮して喋るが、しらける私。



今宵の宿は、知内温泉「ユートピア和楽園」。
案内された部屋は、ビジホのような洋室。
北海道最古の温泉と読んでいたので、この洋室は意外だった。

何がユートピア?温泉が・・・だろうか? 


銀婚湯

2007年06月14日 | 宿-北海道

モッタ海岸温泉には行けなかった。
国道沿いにあると早とちり。
海を眺めながら、追分ソーランラインを快適にドライブ。
気がつけば、すでに10キロほど走り過ぎていた。

悲しかった。せっかくここまで来たのに・・・。

寿都の鰊御殿さえ見逃してしまい、瀬棚町まで走って来た。
快適な海辺のドライブが、かえってアダになってしまった。

蝋燭岩がよく見える展望台に上ると、狩場山地がよく見えた。



予定していた、貝取澗も熊石温泉も、時間の関係であきらめ、国道277号線に入り、おぼこ荘で自遊人パスポートを使い入浴。

露天風呂には、早くもブヨが発生していて、落ち着いて入ってられない。



銀婚湯に到着。やはり、口コミ通り素晴らしい宿だった。
広い敷地、林を抜けて行くと、そこには貸切の露天風呂。



はい、こんにちわ。



広い内湯も露天風呂も素晴らしかった。
風呂だけでない。料理もおいしく、経営者のお人柄も良い。
それに、料金はリーズナブル。

又、是非泊まりたい宿でした。


雷電

2007年06月13日 | 旅-北海道

 新見温泉から奥の道路はまだ通行止め。

岩内まで行くには、南下してぐるっと回らなければいけない。

雷電海岸から4キロほど山へ入った朝日温泉を目指す。



離合困難な砂利道だが、すれ違う車はない。

この朝日温泉、水上勉の飢餓海峡のエピローグで、主人公に殺された岩内の質屋の主人が、新妻を連れて湯治に来た温泉地。

かつては、宿が何軒もあり賑わったらしい。

今は、冬季休業する、この朝日温泉1軒だけになっている。


 



 

 


   女湯は湯船が2つ。やや湯温が違う。

貸切で白い湯ノ花舞う湯に浸かりながら、ファーブルになっていた私。


アリが自分よりも太いカメ虫を運ぼうとしている。

そりゃぁ、ちょっと無理じゃないですか・・・。



結構な急流を渡った所に露天風呂がある。

しかし、工事中で入れない。

露天風呂の上部から落石があったようで只今、屋根を普請中。



夜、この露天風呂に浸かりながら・・・という書き込みをよく見たが、
都会っ子の私には、落石の危険性とこの雰囲気では怖くて入れないだろう。



かつて雷電越えといって、朝日温泉よりもう少し上の雷電峠を越え、この険しい崖を歩いていたらしい。

波静かな日本海。

追分ソーランラインと名付けられた海岸線を経てモッタ海岸温泉を目指します。 


ニセコ

2007年06月10日 | 旅-北海道



ニセコの湯めぐり、まず、最初に訪れたのは昆布温泉の
鯉川温泉旅館
建物は古いが、きれいにしてあり、湯も良い。
宿へのアプローチがステキだった。

ニセコの甘露水。
いつも車に積んでいるペットボトルに仕込む。

ライトバンで乗りつけ、ポリタンクに大量に汲んでいる人もいる。
ふ~ん、それほどおいしいのか・・・。



更に奥へ進み、五色温泉へ。
倶知安への通は、まだ通行止め。
北海道では、5月末にならないと解除にならない道が多い。

五色温泉、露天風呂からの眺めは良いが汚い。
清掃が行き届いていない。
いくら、湯が良くても、これでは落ち着いて入ってられない・・・。



晴天だったこの日、まるで羊蹄山をお供に連れて
いるかのように、どこからでも眺められた。



湯本温泉の源泉池、大湯沼。
硫黄臭を道連れに10分ほどで一周できる。

国民宿舎雪秩父の露天風呂には
たくさんの湯船があり、泉質の違う湯が楽しめる。
名物の泥湯、男湯にはなかったと言うがホントか?
見落としただけなんじゃないかぁ。



下って来て、キタキツネがいた薬師温泉へ。
他に入浴客がいないのを幸いに、混浴の足元湧出風呂を楽しむ。
湯船のそこかしこから、ぽろん、ぽろんと泡と共に湯が湧いて
くるのを眺めているだけでも楽しい。

古い宿だが、清掃が行き届いているようだ。
自炊用の台所のそばにある部屋を覗いてみた。

ベットが置かれた部屋、ふとんが敷かれた部屋。
どちらも、きちんと清掃されていた。
今度、ニセコで泊まるなら、この宿にしようかなぁ。



じゃがいも畑だろうか、広い畑の向こうに羊蹄山。

ここに限らないが、毎日こんな立派な山容を眺め
ながら暮らすというのは、どういう気持ちだろう・・・?

季節の到来を教えてくれる・・・。
山とは無縁の生活をする私には、それぐらいしか考えつかないが。

まだまだ入りたい温泉はあったが時間切れ。
駅の方へ下り、今宵の宿がある新見温泉を目指す。


弘前にて

2007年06月06日 | 旅-東北

弘前城の近くにある青森銀行記念館、明治37年に建てられたもので国の重要文化財になっている。
木造のルネッサンス様式・・・日本ですねぇ。



弘前でのお楽しみは、津軽三味線を聞かせる居酒屋。
には以前行った事がある。
山唄に行きたかったが、この日は定休日。
で、今日はあだはだりへ。

「あだはだり」とは津軽の方言で「おねだりする」という意味らしい。



リンゴ節が得いなマスター自らが演奏してくれる。
元はラーメン屋というあだはだり。
津軽三味線に酔いながら、支那ソバで〆て弘前の夜を満喫した。



一夜明け、ホテルの部屋の窓を開けて驚いた。
朝焼けに染まる岩木山がデンとそびえていた。
弘前に景観条例はないのかしら?



泊まったビジネスホテルはハイパーホテル弘前

http://www.hyperhotel.co.jp/hoin/hotel_hirosaki.html

無料の朝食が付いてダブルの部屋だが、ルームチャージが6000円を切るという低価格。

朝食は、パンとコーヒーぐらいだろうと思っていたら和食のおかずセット、納豆、味噌汁もあり驚いた。

私の食べたパンも、今までの、どのビジネスホテルのパンよりもおいしい。

思わず、お替りをしてしまった。



部屋も後日泊まった東横インよりも広い。
エキストラベットにもなるソファーが置かれている。

たった、一つ残念だったのが、部屋に電気ポットがない事。
フロント脇にある給湯場まで取りに行かなければいけない。
何度、通った事だろうか。

桜にはふられたけど、弘前の一夜は大満足。
郊外に温泉が点在する弘前。
古い建造物も点在し、なによりも借景のお岩木山が素晴らしい。


樅峰苑

2007年06月04日 | 宿-東北

今宵の宿は、日本秘湯を守る会の宿でもある樅峰苑(しょうほうえん)。

秋田市の東南、すぐそばを雄物川が湾曲して流れる強首温泉にある。

登録有形文化財のお宿で、江戸時代は大庄屋、その後も地域一帯の中心的な役割を果たしてき、現当主は16代目というお家柄の宿だ。



昭和41年、宿として営業開始。

かつて大地主であったお屋敷が、宿賃さえ払えば誰にでも解放された訳で、「あの家に泊まった。」記念に持ち帰られた物がある。



食事処になっている、40畳の大広間の長押の釘隠しが2枚程ない。
脱落したのか?と思っていたら、持って帰られた・・・との事。

ここは、湯も良かった。

湯元から2キロ程引き湯しているが、それ以外にも何かあるようで、湯はアブラ臭臭素臭石膏臭の入り混じる濃厚な湯だった。

食事も珍しい郷土料理を食べさせていただいた。

もくずカニのかに味噌甲羅焼き

もくずカニ(もずくカニともいう)なんて、初めて食べるものだった。



焼き物はハタハタの麹漬け。
大きなブリッコ、あまり好きではなかったがこれはおいしかった。



もくずカニのつみれ汁。

カニ身だけでなく、回りの組織も一緒にたたく事でつなぎ無しのつみれとなるらしい。

この一つでもくずカニ3匹ぐらい使うという贅沢なお汁でした。

前当主の早世によって、婚家を宿としたという上品な大女将。

温厚、熱心で前向きな若旦那。

これらのごちそうを作って下さった料理長の若女将。

家族で守り、育てていかれる宿でした。


道の駅鳥海で

2007年06月03日 | 旅-東北



温海温泉を後にし国道7号線を北上しました。
ここは、山形県遊佐町にある道の駅鳥海の「ふらっと」。

地元、吹浦漁協婦人部が運営する鮮魚直売所があり、
元気なお母さん達が魚の加工品を売っています。

ホタテのフライ、煮魚、それに焼き魚。
もちろん、鮮魚やするめ類の加工品もありますが、すぐに食べられる魚の惣菜コーナーが多いに賑わっていました。

特に人気があったのが、この銀カレイの焼き物。
出来立てあつあつを、道の駅中にある飲食コーナーで食べる人、今夜の夕食にとたくさん注文する人・・・。

私も、昼食にしようと注文しましたが、焼き上がりまでかなり時間がかかりそうなので、これはキャンセル。

代わりに買ったのが、イカの天麩羅とホタテのフライ。
イカ1杯ぐらいの量があったでしょうか、それが250円。
安くて、あつあつ、そしておいしいのです。
これで、今日の昼食にしました。

隣のテーブルで銀カレイを食べている人がいました。

「おいしいね・・・。」と、言っているのを羨ましく横目で見ながら先を急ぐ身、それに私は焼き上がりまで待てない大阪人なのだ。



そばには新鮮野菜の直売コーナーがあり、色とりどり、旬の山菜が並んでいます。

買いたかった~。
しかし、旅は始まったばかり。
この先10日間も車に積んでおく事は出来ないし、自宅へ送っても、ほおっておかれるだけだろうし・・・。

帰り道、どこかで運よく、こういう道の駅に出会う事を祈りながら、後ろ髪引かれる想いで
道の駅鳥海を後にしました。いい道の駅でした。


旅の始まり(温海温泉)

2007年06月02日 | 旅-東北

夜、大阪を経ち、一路新潟を目指し北陸道を走りました。

第1湯は温海温泉。ここに気になる宿があります。
しかし、廃業したと聞いていたので、お風呂は「瀧の屋」の風呂を借りる事に・・・。

瀧の屋は、昔の風情を残しながら内部はきれいに改装されているこじんまりした宿でした。

あまり特徴のない湯が掛け流されています。
清潔感漂いますが、おもしろみのない浴室。

もう1湯、共同浴場の下湯へ。
熱い、しゃきっとする湯は健在。

温海温泉は温海川を挟んで、大小の宿が並んでいます。

気になる宿は、川に面して建っていました。

木造三階建ての菊屋旅館です。
宮大工が凝りに凝って作ったという館内を見てみたかった。

「喜久の間」の外壁に施された菊水模様。
ガラスがはめこまれて、うまく外光を取り入れている。

この部屋に泊まりたかった。
しかし、時、すでに遅し。
閉めた宿は廃墟となるのを待っているようでした。