今年の夏が猛暑だったせいだろうか。木たちの葉が黄色くなってきたようだ。とくに街路樹になっている桜や境内の欅などは葉っぱが散り始めてもいるくらいだ。白菜にナメクジが大量に発生したりと、やはりお天気の加減でことはなっているようである。雨が降り続いてお天気になったから、ほんらいなら７月に咲くネジリ花が今咲き出していたりと、かれらもかんちがいしながら、さまよいながら生きているようである。
この連休中年来の友がいた。色んな会話の中で文章の話になり、とりわけ最近のよろみ村通信の小生の文章のことについてに話はいく。基本的に本人だけは解っているのかもしれないが、読む人のことを思いやっていない。おれだから何回も真面目に読んだけれど、ふつうに読むとなんとなくは解っても、あんたの言うていることの半分も解らないのじゃないか。そういう文章なんだよ。などとかなり言われた。そう言われてみて、はじめてそうかと思う次第で、本人とすればそんなに難しいものだと思っていないのだ。だから、なんとなく省略して書いているところがある。文章につながりがなく、はなはだ読みづらいという。これはたんに文章の問題ではなく、なにか人間的に欠陥品と言われているような気分になっている。このことは以前からいろんな編集者たちに言われ続けているにもかかわらず、そのことを本人は相変わらずその問題の本質をしっかりとらえていないから、いつも同じことをくり返すことになっている。なんだかね、途方に暮れているというのが、正直な感想なのだが。
ここ最近キノコがさっぱりだったのだ。それが今年は、ものすごいらしい。タマゴダケというキノコがある。十何年前にここで見つけて食べたら美味しく。びっくりしたものが、今年はでてきたのだ。それにズベリダケというやつヌメヌメのキノコ。そばに入れて食べるとうまいやつ。それも沢山採れたのだ。春は山菜、秋はキノコ採りの名人がこのお天気はわしらにとっては待ちに待ったお天気だったんだと。こういうキノコたちはとうぜんのことながら、畑や工場などでできたものとは違い独特な風味、味や香りがあって一口で言えば、野生そのものの持つ強さをこの身に注入するようで、強さがアップするような気がする。
朝方の気温が１８度前後になってきた。涼しいではなく。寒さをかんずるようになったのだ。そんなことを巡らしていたら、彼岸花が例のごとく、唐突ににょっきり出ているではないか。まるで、今日のこの日にお約束していたかのように出ている。この自然のサイクルがまだ整っているうちは、ふつうに暮らせるよなぁ。とても有り難いことなんだよなぁ。と神妙におもう。
通信の宛名書き。折り込みて封筒に切手を貼り、のり付けするまでまる２日かかる。こんなふうにいうとなんだか自慢しているような、大変なことを吹聴するようで、気が進まないが。まぁいいわという感じで、言いたきことを言う。今どき手紙そのものをくれる人が少なくなった。うん、なんだかね。あの自前の字で宛名が書いてあって、切手が貼ってある封書をもらうとなんともうれしいのだ。こんなぼくだから、それはやっぱり、宛名書きをするしかないんだ。あのひとつひとつに住所を書いたり、切手を貼ったりということが、はなはだの面倒くさがり者にしたらば、意外でどうも好きらしいんだ。それでも年に２回だからこそするようなもので、これが毎月だともうだめだよな、などとぶつぶつ言っているときや、こんなもの送ってもだれがまともに読んでくれるのだろうか。こんな毎度のもので、申し訳ないような気分になってめげたりと、気持ちはつねにゆれながら手だけは動いている。はい、手はえらいのである。
