桑原武夫さんの「一日一言」岩波新書なる本をなにげに書棚から抜き取って展げている。クロポトキン(1842~1921)というロシアの無政府主義者の名前を久しぶりに見つけて、読んだ。そのことばが今でもそうだと読み取れる内容だなぁと思い、以下に書いてみる。
『革命はごくそのはじまりから「虐げられ圧迫されたもの」にたいして、正義の行為でなければならないもので、将来になされる償い(つぐない)の約束ではないのである。略、それを不幸なことには、よく指導者たちは戦術といったような目先きの問題にばかり気をとられて、その大切な目的を忘れてしまうのである。新しい時代が本当に始まったということを、大衆にわからせないような革命家は、その計画にかならず失敗することはうけ合いである。
革命を成功させるのは希望であって、絶望ではないのだ。』(革命家の思い出)
この革命という言葉を、政治という言葉に置き換えて読んでいる。