満月

2019-12-11 21:45:30 | 日記

 このところ晴れのお天気が続いている。夜も晴れており、お月さんがくっきりと丸くなっていく様子が。どういうのだろう・・昨日とは違う今というものを感じ取っているのだろうか。古今和歌集などの古文を読んでいると、陰暦で書かれてあるということにいつもある戸惑いを感じている。新月の、お月さんの姿がほぼ消えている(昔、天体望遠鏡で遊んでいた時、新月をのぞいた時、うっすらとその月影が見えることに、そうだよなと腑に落ちたことを思い出した)その状態を毎月1日と決めているから、15日頃が満月でそれでだんだんと欠けていく様子で、もう今月もあと何日だよなぁ、と思っていること、月の満ち欠けが暮らしと直結している。だからしてお月さんの満ち欠けというか、月の存在が今とは比べることができないほどに大きい。まして電灯などというものはなく、多くの民にとって明かりは貴重品で、だからして満月の夜には本も読めるほどということも、とても納得が行く。ともあれ今も昔も人の世だからして、情報というものには敏感だったろうということは分かる。そうでなければ物語、文学というものも成立しないからだ。しかしながら比べることなどできようもないが、ついこう言ってしまいたくなる。スマホでラインなどで瞬時に交換、または縛りあっている世界と。思いを和歌にしたためて相手に送り届け、その返事をじっと待っている世界の中でのお月さんの姿、それはある種神概念に近いようなというのんか、尊きものだったろうな。そこのところがいまの我らとの決定的な違いであるようだ。

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