仲間と古事記を読んでいる。神話とはなにかとか、国家形成とか。または古事記そのものの背景とか、そんなようなことばかりが気になって読んでいたらしいのだ。相変わらずもちろんその意味や背景は読み込んでいるつもりなれど、あまりそのことよりも何かその訳解らないなりの何か、強いて言えば古事記本文からただよってくる力強さがなんともいいのだ。
それと、自分でも思いもしなかったが、先日の長崎での盆行体験150軒ものお宅に訪問してつくづくおもうことは、こちらの好き嫌い、イイワルイを飛び越えて、みなさんそれぞれ自分というものを懸命に生きておられるということだけは、毛穴からしみ込むようにしてわからせていただいているようである。そのなかで3世代同居のみなしてお参りされているお家の風景がじつにいい。そこでおもうことは現在の我が夫婦でさえも、安泰に暮らすことができるのはそう簡単なことではない。まして3世代もそれを続けることができるということは、すごいことではないかと。そこから類推するには少し無理が生じるけれど、このへんのところからしか実際のありようを思い描くことはできないでいるんだ。つまり国というものを作り上げるということのすさまじさは、やはり並大抵のことではないなぁと。
すると、とたんにこの古事記なるものの何とも言えぬスケールの大きさを感じたように思ったのだ。